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これは具体的にどういう操作をしていて、どうしてこれが量子テレポーテーションという現象を示しているのか、酔っ払った私の頭ではさっぱり理解できないのですが、とりあえずEPRパラドックスという名前はゼノサーガEP1で見かけたのを思い出しました。あのゲームでは確か片方の状態の観測でもう片方の状態が確定できる物があれば、そのものの状態を観測することで情報がゼロタイムで空間を飛び越えたことになる…とかいう説明がされていて、狐につままれたような気分になったのを覚えていますが(それを利用して宇宙空間レベルでの通信を実現している世界だった)…
EPRペアってのは,「ある物理量の分配の仕方が,観測するまで決まっていないようなペア」のようなもんです.「足すと運動量はゼロだけど,それぞれが持っている運動量の大きさは観測するまで未定」とか,「二つの粒子の片方のスピンはupでもう一方はdownだけど,どちらがupかは未定」とかそういうやつです.そういうペアの一方を観測すると,その瞬間にもう一方の物理量も確定します.そういう意味では,状態の変化は超光速で伝わります.しかし,少なくとも量子論が正しい限りにおいては,この状態の変化から情報を引き出すことは出来ません.
例えばスピンのペアで言うと,Aという人が地球でスピンを観測して,upであることを発見します.するとBという人が火星に持ち去ったもう一方の片割れはその瞬間downスピンになりますが,Bさんはそこから情報を引き出すことが出来ません.というのも,Bさんが手元の粒子のスピンがupなのかdownなのか知ろうとする行動はスピンを確定する観測になっちゃいますので,「自分が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめdownになっていたのを観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.このため,(繰り返しになりますが)量子論の枠組み内では,EPRペアの間では状態の変化(未定から確定への変化)は超光速で伝わりますが,それはなんら情報を運ばない変化であり,そのため超光速通信は実現できないのです.残念ながら.
まあ,量子論が間違っていて,何か超光速を許すような別の理論が正しいなら話は別になります.
>「自分が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめdownになっていたのを観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.
隠れた変数理論も正しい?と勘違いする人が出そうな説明のしかたですね。
ああ,なるほど,そういう読み方も出来るのか.とするとこう書いた方が良いですかね.
「自分(B)が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめAの測定によってdownに確定したものを(その後にBが)観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン
ううむ (スコア:0)
これは具体的にどういう操作をしていて、どうしてこれが量子テレポーテーションという現象を示しているのか、酔っ払った私の頭ではさっぱり理解できないのですが、とりあえずEPRパラドックスという名前はゼノサーガEP1で見かけたのを思い出しました。
あのゲームでは確か片方の状態の観測でもう片方の状態が確定できる物があれば、そのものの状態を観測することで情報がゼロタイムで空間を飛び越えたことになる…とかいう説明がされていて、狐につままれたような気分になったのを覚えていますが(それを利用して宇宙空間レベルでの通信を実現している世界だった)…
Re:ううむ (スコア:2, 参考になる)
EPRペアってのは,「ある物理量の分配の仕方が,観測するまで決まっていないようなペア」のようなもんです.
「足すと運動量はゼロだけど,それぞれが持っている運動量の大きさは観測するまで未定」とか,「二つの粒子の片方のスピンはupでもう一方はdownだけど,どちらがupかは未定」とかそういうやつです.
そういうペアの一方を観測すると,その瞬間にもう一方の物理量も確定します.そういう意味では,状態の変化は超光速で伝わります.
しかし,少なくとも量子論が正しい限りにおいては,この状態の変化から情報を引き出すことは出来ません.
例えばスピンのペアで言うと,Aという人が地球でスピンを観測して,upであることを発見します.するとBという人が火星に持ち去ったもう一方の片割れはその瞬間downスピンになりますが,Bさんはそこから情報を引き出すことが出来ません.
というのも,Bさんが手元の粒子のスピンがupなのかdownなのか知ろうとする行動はスピンを確定する観測になっちゃいますので,「自分が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめdownになっていたのを観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.
このため,(繰り返しになりますが)量子論の枠組み内では,EPRペアの間では状態の変化(未定から確定への変化)は超光速で伝わりますが,それはなんら情報を運ばない変化であり,そのため超光速通信は実現できないのです.残念ながら.
まあ,量子論が間違っていて,何か超光速を許すような別の理論が正しいなら話は別になります.
Re: (スコア:0)
>「自分が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめdownになっていたのを観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.
隠れた変数理論も正しい?と勘違いする人が出そうな説明のしかたですね。
Re:ううむ (スコア:1)
ああ,なるほど,そういう読み方も出来るのか.
とするとこう書いた方が良いですかね.
「自分(B)が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめAの測定によってdownに確定したものを(その後にBが)観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.