シュレーディンガー猫状態光パルスの量子テレポーテーションに成功 79
ストーリー by reo
阪本さん (CV白石稔) 部門より
阪本さん (CV白石稔) 部門より
Anonymous Coward 曰く、
東大が、「シュレーディンガー猫状態光パルスの量子テレポーテーションに成功」と発表した (東大による記者発表、詳細の PDF) 。
日刊工業新聞の記事で簡潔にまとめられているが、東大の古澤明教授らは「2 つの状態が同時に存在しており、観測した時点でどちらかの状態に決定される」という状態 (シュレーディンガー猫状態) を「位相が反転した光のパルスの重ね合わせ」として実現。これを「量子もつれ状態にある 2 つの光ビーム」を用い、片方への測定がもう片方へ及ぶことを用いて光パルスを伝送した。
シュレーディンガー猫状態はそれを観測してしまうと状態が決定されていまい、その性質が失われてしまう。しかし、量子もつれ状態の光ビームを利用する観測では、測定が間接的に行われるため、シュレーディンガーの猫状態を失わずに伝送が可能となる。「この成果は、量子力学基礎の検証という意味ばかりでなく、量子情報通信・量子コンピューター実現に向けた大きな一歩である。特に、超大容量光通信への極めて重要な一歩である。」とのこと。
それで、 (スコア:4, おもしろおかしい)
猫は無事だったのかね。
Re:それで、 (スコア:5, おもしろおかしい)
Re:それで、 (スコア:1, 興味深い)
Re:それで、 (スコア:2, おもしろおかしい)
教授「2つの状態が同時n」
ゴロゴロガサガサ
教授「2 つの状g」
ガリガリガリガリガリガリ
教授「f」
ニャア~
Re:それで、 (スコア:1, おもしろおかしい)
教授「今この中の猫は生きている状態と」
ガチャン!フギャー!ドタンバタン!ビクッビクッ……シーン……
教授「死んでいる状態の2つを同時に」
学生「オッズ1.0で賭けてもいいですか?」
Re:それで、 (スコア:1)
シュレーディンガーの思考実験の誤りですね。
箱の中では、生きた猫たんと死んだ猫たんではなく、
毒ガスで死んだ猫たんと、窒息で死んだ猫たんの
重ね合わせになっているんですよ。
Re: (スコア:0)
Re:それで、 (スコア:2, おもしろおかしい)
この実験により、猫が生きていることは確定しましたが、
教授が生きているかどうかは分からなくなりました。
怖いことになりましたね・・・ (スコア:2)
箱や戸棚に、塩素系漂白剤と塩酸入り洗剤を入れておいたら、箱や戸棚を開くまでは「塩素系漂白剤と塩酸入り洗剤が混ざった状態」なんですよね?
その混ざった状態のままで、どっかに行くんでしょ?
めちゃ怖いわ。
Re: (スコア:0)
Re:怖いことになりましたね・・・ (スコア:1)
でも、分子同士が化学反応を起こすかどうかまでは、確定しないんじゃないかなぁ。
1を聞いて0を知れ!
Re:怖いことになりましたね・・・ (スコア:1)
塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムと塩酸が反応すると塩素が発生する。
塩素化合物と酸化剤で塩素が発生するのって多いよね。
塩素系漂白剤の単独でも酸化剤で塩素化合物でもあるから塩素が発生して臭うけど、問題にはなってないようだな。
the.ACount
世界が大きく変わりそうだな (スコア:1, オフトピック)
バルス
Re:世界が大きく変わりそうだな (スコア:1)
パルプンテ
そろそろ略語を (スコア:1, 興味深い)
シュレーディンガー、略してシュレディンでいいんじゃない←よくない
でも「しゅれねこ」じゃあれなんで「しゅれにゃん」で。
Re:そろそろ略語を (スコア:1, 興味深い)
エンタングルメントをエンタグとか略す派が出るな
# Tag付けするする
Re:そろそろ略語を (スコア:1)
舞浜サーバですか。
Re: (スコア:0)
量子コンピュータはエンタの神様と交信するための神器
Re:そろそろ略語を (スコア:1, オフトピック)
dodongaです。
擬人化ならば既になされています [pixiv.net]。
# いっぱいあるけど、私はこの子が一番好きです。
閑話休題
Re:そろそろ略語を (スコア:1)
幽体離脱しているようにしか見えない。
そうか。幽体離脱してるやつ、あまり見ないなぁと思ったら、
観察しちゃうと波動関数が収縮しちゃうからだったのか。
これはお目出度い (スコア:1, おもしろおかしい)
プサイにファイ!♪プサイにファイ!♪
#かんなみ猫おどりでも可
Re:これはお目出度い (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:これはお目出度い (スコア:1, おもしろおかしい)
シュレディンガー音頭をしっかり拾ってくれる場所って少ないですよね・・・
# この世はみんな波だらけ〜〜〜〜♪
リンクによるテレポーテーション (スコア:1, 興味深い)
タレこみ人のACをクリックするとhylom氏に収束するのは誰の猫状態?
Re:リンクによるテレポーテーション (スコア:2)
このタイトル、他でも見たんだけど、
やっぱり「猫状態」って言葉がもうなんか
ニャニャニャニャ~~~ン!
#某氏の多用する記号の正しい使い方
新人。プログラマレベルをポケモンで言うと、コラッタぐらい
つまり、マクロな系に転写できたってこと? (スコア:1)
それによって、単光子とかの少数の光子じゃなく、多数の光子を使った量子通信ができるようになって、減衰とかに強い、ということでいいのかな?
1を聞いて0を知れ!
Re:つまり、マクロな系に転写できたってこと? (スコア:1)
ペアなの?
1を聞いて0を知れ!
テレポーテーション (スコア:1)
正確にはSFでいうテレポーテーションとは違うみたいですが、
まさか最高学府東京大学の教授の口から『テレポーテーション』という単語が出てくるとは。
未来だなあ。
猫は増殖しないのか (スコア:0)
猫増殖したら、猫の大量虐殺ができるわけですね
Re:猫は増殖しないのか (スコア:5, 参考になる)
>テレポートだから移動だけ?
移動だけですね.
一般的な量子テレポーテーションの概念だけ簡単に書くと,
1. テレポーテーションの操作の途中で使うEPRペアA,Bを発生させる.ペアの量子状態は密接に結びついている&観測するまで不確定(わからないのではなく決まっていない)な状態.ここでは例えばある物理量X(運動量とか,スピンとか)があって,AとBそれぞれの物理量は不確定であるものの,XA+XB ≡ 0であるとする.例えば観測してみたらXA=-1.5,XB=1.5だった,とかそういう感じで.
2. ある物理量をテレポーテーションしたい元粒子Zを用意する.ここでは簡単のために粒子の種類は前述のA,Bと同じ(例えば全部光子だとか,全部プロトンだとか)とする.こいつのある物理量X(=XZ)を別な場所に移したいわけです.
3. EPRペアの片割れAとZとをまとめて,両者の物理量Xの和XA+XZ=Sを確定する(ことに相当する)測定をする.例えば,個々の値XAとかXZはわからないが,XA+XZ=4とかそういう測定結果が得られる.通常は物理量の差分(のようなもの)を取ることが多いが話を簡単に(略).
*この段階でもAやらBやらの運動量そのものはまだ確定していない.ただしAとZが一体となるような測定をしたため,EPRの相関はAとBの間ではなく,(A+Z)とBとの間に生じている.またこの測定により,元粒子Zの元々の物理量は破壊される(変化してしまう).
4. XA+XZの値Sが測定の結果わかって,XA+XB≡0という関係があるから,いま手元にある粒子Bの物理量XはXB=-XA=XZ-Sである.従って,XBをS(測定値)だけ増加させるような操作を行えば,元々の粒子Zの物理量XZを,粒子Bへと転写することが出来る.
こういったテレポーテーションの特徴は,
・元々の物理量XZそのものを測定する必要がないから,(転写先の粒子に関しては)測定による状態の破壊がない.
・そのため,元々の物理量XZが量子論的に不確定な状態であっても,不確定なものを不確定なまま転写することが出来る.
例えば,X・Yの粒子がEPRペアだったものを,Yの状態を別の粒子Zへと転写することでX・ZがEPRペアな状態に出来る.
といった特徴があります.また,途中で観測の結果を相手に古典的な経路で伝える必要があるため,
・テレポーテーション自体は必ず古典的な速度制限(光速度の制限)を受ける
という点も避けられません.
ハエ猫の恐怖 (スコア:2)
猫と蠅のキメラをつくろうとしているマッドサイエンティストの研究室はこちらですか。
Re:ハエ猫の恐怖 (スコア:1)
虎馬トラウマが…http://www5.atwiki.jp/dq_dictionary_2han/pages/668.html [atwiki.jp]
Re: (スコア:0)
原理上、コピーはできないのでは?
中の人などいない? (スコア:0)
片方を確定させるためには片方を測定しなきゃいけないってことなの?
結局観測コストは変わらないような気がするんですが
あと、コンピュータに応用するとしたら、誰が片方を観測するんだろう…
あとは小人さんに任せることにします
観測のための技術ではないもので (スコア:2, 参考になる)
どちらかというと情報伝達のための技術です.
(真っ当なサイズの量子コンピュータは今のところ実現してませんけど)例えば電子のスピンで量子演算をやって,その結果を(状態を確定させず重ね合わせの状態のまま)光に転写し次の別の演算器に送り出し,そこでまた電子のスピンに状態を再転写して次の演算,とか.
後は,この手のテレポーテーションと似たような手法を使った量子誤り訂正など.量子暗号だの量子計算だのと言った過程では状態の重ね合わせなどが重要になるのですが,これらは外乱で崩れやすい.これに,古典的なコンピュータで言うECCのような機能を付けることで対策出来るんですが,ここで量子テレポーテーション(の応用技術)が使われてます.3bit(うち1bitは外乱で状態が崩れている)の情報を(確定させないまま)うまいこと新しい1bitに転写すると正しい1bitが復元できる,とかそういう技術で.これを使うと,始めに多めのqubitを用意しておくことで,量子暗号やら量子計算やらが外界との相互作用に強くなります.
超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:0)
というのはまあそれも結構な事だと思いますが、矢張り研究の終着点になるのであろう
生猫のシュレーディンガー猫化への見通しはどうなっておられるのかと
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:5, 興味深い)
(全部書いてからWikipedia見たんですけど、まだ解釈には幅があるみたいなので、以下は全部一つの意見として受け取ってください。)
生猫が「シュレディンガーの猫状態」(生死が混ざり合った状態)になることはありません。
「シュレディンガーの猫状態」パラドックスでは、 微視的には確率的にしか決まらない状態(電子の運動量、スピンや位置など)を 巨視的な現象(猫の生死)に結びつけた場合、 その巨視的な現象は、確率的にしか決まらないのか? というような問いです。 実際にはこの微視的な現象を巨視的な現象に結びつける過程で 必ず確率を収束させるような過程が入り、 「猫の生死が混ざり合った状態」というのは達成されません。 つまり猫の生死のような巨視的な現象は、 箱を開けるまで確定できないのではなく、 箱を開ける前に確定されてしまっています。
つまり、箱を開ける操作(~光を当てる、磁場をかけるなど) が重要になるのは、そのこと自体が重要な意味を持つ微視的現象だけである、 というのが、シュレディンガーの猫のパラドックスの持つ意味なのですが、 このプレスリリースは意図的にその辺を混同して使っているようです。 (「シュレディンガーの猫状態」=「量子もつれ」として使用しているが、 シュレディンガーの猫は実際には量子もつれ状態にはならない)
日刊工業新聞のリンク先でも「東大、量子操作使いシュレーディンガーの猫を実証」という タイトルになっていて、記事を読んでもそのへんをあいまいなまま書いてあるので、 ポップ科学なんだか正統な科学なんだかわからないので、 ちゃんと「量子もつれ」って言えばいいのになあと、思います。
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:1)
えっ?
シュレーディンガー猫ってすでにいるんでしょ?
その猫からインスピレーションを得て、粒子の状態を確率的に扱えばいいという発想を得たんでしょ?
らじゃったのだ
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:1)
猫がかわいそうだからやらないだけで、シュレーディンガーの猫状態を本当の猫で作り出すこと自体はさほどむずかしくないんじゃないの?
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:1)
1 Qubitを送ることができて、それを測定器で0か1かを観測することができるのだったら、
あとは観測結果に応じて猫殺し装置を発動させるだけでは?
1を聞いて0を知れ!
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:5, おもしろおかしい)
そもそも九つも命をもってたり中には100万回も生きたりしてる猫を実験対象にしたもんだから
生きてるか死んでるかはっきりしなくなるんですよ。
犬を実験対象にすればきちんと犬死してくれるはずです
らじゃったのだ
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:1)
オリジナルのシュレーディンガーの猫も、猫殺し装置というマクロな系の機械が発動することで実現しているので、
その理屈だと、オリジナルのシュレーディンガーの猫装置を使っても、猫は重ね合わせ状態になっていないのでは?
1を聞いて0を知れ!
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:1)
>その理屈だと、オリジナルのシュレーディンガーの猫装置を使っても、猫は重ね合わせ状態になっていないのでは?
Yes.そういう意味では,「やってみたら猫の重ね合わせは実現できませんでした」というのは思考実験をきちんと実現していると言えます・
が,猫が重ね合わせじゃないことは外部で観測するまで確定せず,外部の観測結果は……というループになり,そういう意味では「実験は出来るけど結果の解釈が出来ない」とも言えます.なにせ,『猫が生きているか死んでいるかを確定させずに,「猫が重ね合わせ状態であるか否か」のみを観測する手段』がないと重ね合わせが実現しているのかいないかの実験はできませんから.
*ただ,そもそも猫が「生きている状態」と「死んでいる状態」ってのは実際には様々な微視的状態を粗視化したものであって,それぞれは純粋な量子状態ではないからそもそも重ね合わせとかそういうことにはならないんですけどね(そこが思考実験たるゆえん).
そもそもシュレディンガーは,「"人間"(もしくは"精神"を含む謎の力)の観測がなければ波束は収縮しない」と主張する一派を批判するためにオリジナルの思考実験を提案し,「そのような状況下で重ね合わせが実現するとは考えにくいのではないか?」という議論を立ち上げました.それが猫箱の話.つまり,「思考実験としてこういうものを考えると,(お前らの主張が正しければ)猫の重ね合わせが実現しないといけないけど,それは変だろ(=お前らの主張には無理があるんじゃねぇの?)」という思考実験です.発展系に「ウィグナーの友人」があります(ウィグナーは批判される側の中心人物の一人).
現在までのところ,「多自由度の系との相互作用により波束は自発的に収縮する」という考え方を支持する理論的結果が出てきており(ただし完全には解決していない),シュレディンガーの批判のように,そもそも観測に人間だのなんだのは必要なかろう,というところにほぼ落ち着いています.
ところがここで用語の使い方にズレが出てきて,「猫」の話を面白がった人々が「多自由度の系とは相互作用していないけど,重ね合わせは実現している系」を「猫状態」と称するようになってしまいました.この「猫状態」,多自由度の系と相互作用(=装置などによる観測)をしていないわけですからオリジナルのシュレディンガーの猫とはあまり関連はありません.でも呼び名は猫状態.
Re:超大容量光通信への極めて重要な一歩なのはまあ良いとして (スコア:1)
詳細な意見ありがとうございます。
なるほど、単にシュレ猫装置の再現について話している私と、本当の意味で「生きている状態」と「死んでいる状態」の純粋な重ね合わせ状態を作れないと言っている人とで話がかみ合っていなかったのですね。
1を聞いて0を知れ!
Re:偶然とは知りえぬ必然の結実 (スコア:1)
間接観測した結果は直接観測した結果の後に見るんだよ。
先に見ちゃっても矛盾しないけどな。つまり後で見た方は先に見た方に従う。
従うというよりそれらは同一の事象だから分離できないんだけどな。
# ...で、いいんだよな?
占いで言えば「占った結果に現実が従う」事になる。
# エスカフローネかよ!
Re:ううむ (スコア:2, 参考になる)
EPRペアってのは,「ある物理量の分配の仕方が,観測するまで決まっていないようなペア」のようなもんです.
「足すと運動量はゼロだけど,それぞれが持っている運動量の大きさは観測するまで未定」とか,「二つの粒子の片方のスピンはupでもう一方はdownだけど,どちらがupかは未定」とかそういうやつです.
そういうペアの一方を観測すると,その瞬間にもう一方の物理量も確定します.そういう意味では,状態の変化は超光速で伝わります.
しかし,少なくとも量子論が正しい限りにおいては,この状態の変化から情報を引き出すことは出来ません.
例えばスピンのペアで言うと,Aという人が地球でスピンを観測して,upであることを発見します.するとBという人が火星に持ち去ったもう一方の片割れはその瞬間downスピンになりますが,Bさんはそこから情報を引き出すことが出来ません.
というのも,Bさんが手元の粒子のスピンがupなのかdownなのか知ろうとする行動はスピンを確定する観測になっちゃいますので,「自分が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめdownになっていたのを観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.
このため,(繰り返しになりますが)量子論の枠組み内では,EPRペアの間では状態の変化(未定から確定への変化)は超光速で伝わりますが,それはなんら情報を運ばない変化であり,そのため超光速通信は実現できないのです.残念ながら.
まあ,量子論が間違っていて,何か超光速を許すような別の理論が正しいなら話は別になります.
Re:ううむ (スコア:1)
ああ,なるほど,そういう読み方も出来るのか.
とするとこう書いた方が良いですかね.
「自分(B)が観測した瞬間に手元の粒子のスピンがdownだと確定したのか,あらかじめAの測定によってdownに確定したものを(その後にBが)観測で再確認しただけなのか」が区別できないからです.
Re:シュレーディンガーの猫についての疑問 (スコア:2, 参考になる)
>この話ガイガーカウンターが観測者とはならないのでしょうか?
普通の物理学者の解釈では,おっしゃるとおりガイガーカウンターの段階で観測になります.
元々「シュレディンガーの猫」の話自体,「観測には人間の意識が必要である(量子論は不完全で,「意識」など量子論のさらに外側の「何か」が必要だ)」と主張するノイマン&ウィグナー一派(少数派)に対し,シュレディンガーが,「お前らそういうけど,じゃあ人間の関与しないこういう実験だと猫は死んだ状態と生きた状態が重なった変な状態なわけ?それってちょっとおかしくね?実際の観測はガイガーカウンターの段階(巨視系と相互作用した段階)でなされてるとした方が自然じゃねぇの?」と言ったことに由来します.つまり,シュレディンガーは「猫は死んだ状態と生きてる状態が混ざってる」と言ったわけではなく,それは変だから観測ってのは意識とか関係なしに巨視的な系と相互作用したら起こるに違いない,と主張してるわけです.
でもって現代では(現代でも,と言うべきか),大多数の物理学者はこの正当派の解釈(「生きた猫と死んだ猫の重ね合わせなんて起こらない」)を信じています.
ところがしかし,巨視的な系と相互作用していない,つまり「純粋に量子論的に重ね合わせが起こっている状態」に対して「猫状態」という用語が使われるようになってしまっています.これはまあ元々のシュレディンガーの話からすれば用語の使い方が半分ねじれてるのですが,まあみんながおもしろがってこの用語を使うようになってしまったんで仕方がありません.
そっか前提を正しく理解できていなかったのか (スコア:1)
長年抱えていたモヤモヤが解消されました。