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>現在の理論では超大質量ブラックホールはゆっくりと成長すると考えられているため、>ここまで質量の大きなブラックホールがビッグバン後の早い時期に存在したことを説明できないとのことだ。
これは違う.Natureの論文の解説記事 [doi.org]にもあるけど,現在存在している超大質量ブラックホールの形成メカニズムに関してはいくつかあって,その代表例は
(a)小さなブラックホールがまず出来て,それが周囲の星を飲み込み巨大化(b)最初に巨大なガス雲があって,これがそのまま重力崩壊することでいきなり巨大なブラックホールが出来る
という二つ.で,今回のようなかなり宇宙の年齢が若いときにもう超大質量ブラックホールがあったと言うことは,bが大規模に起こっていたか,aであるなら非常に星の密集した領域が宇宙の初期に存在し,急速に周囲の星を飲み込んで巨大化したか,と言ったような場合でないと駄目だよと.
つまり,現在議論されているいくつかの理論では説明できて,別ないくつかの理論はパラメータに制限が付き,別ないくつかの理論は棄却される.そういった,理論に強い制限を課すような事例だよ,と言うこと.今の理論が通用しなくなるわけじゃなくて,いくつもの案から正しいものを選ぶ上では役に立つ制限ですね.まあ,実際のそのあたりの計算をやってる人たちは,自分の理論でこの発見を説明できるかどうか,とか,説明するためにはどういうパラメータ領域なら良いか,と忙しくなるのでしょうが.
最初の Nature の記事でクエーサーだって言ってるんだから、Nature の記者かそもそも研究チームが言っているかのどちらかじゃねーの?
よもや日本語に落とした科学に疎い記者が勝手にクエーサーと言い出したと思っていたとか?
やっぱり濃ゆい場所にあるんだろうか。濃すぎていきなりブラックホールという可能性は考えられないのかな。
ということで恒星や銀河と別枠になっているので, 遠方にあるのは半ば定義なのです.
クエーサーがもっと近くに存在したらどうなるかといえば, おそらくセイファート銀河 [wikipedia.org]として観測されるんじゃないかと思われます.
今回のストーリーとは逆に、地球から最も近いところにあるクエーサーって何だろう
例えば、非常に明るい星が観測されたとします。普通はhr 図とか見ながら近い恒星を想定するのですが(QSOは電波で発見されたのでhr 図は嘘ですが)、その星のスペクトルを見ていたら、水素の吸収線なんかが想定される波長とまったくずれているのが分かったりします。大抵は波長が長くなる方へ、赤いほうへずれるので、赤方偏移といいますが、そいつが大きい(wikipedia だと最小の赤方偏移は 0.06 ) のがクェーサーです。通常の恒星のように点光源として観測されるのだけど、遠く離れていて構造が見えないだけかもしれない、という意味で quasi-stellar object が語源です。近くにある天体が明るいときは構造が見える場合が多いのでその構造で分類されます。銀河だったらセイファート銀河とか。あるいは赤方偏移がほとんど見られないので近傍の恒星とか。
# まあ、天体の定義とかないので、言ったもん勝ちです。ある観測で見付かったものを面倒臭いので短縮で呼んでる、みたいな感じじゃないでしょうか。そうしたら似たやつらが次々と見付かってそのへんのまとまりが最初の呼び名で呼ばれるグループを形成し、より厳密に違いが明らかになるにつれてまた違った名前で呼ばれるようになる。みたいな。昔のX線バースト天体みたいに。
手に収まるくらいの大きさがいいですよね。
そんなにはやく投げ出さずに、もうちょっと精魂こめて考えてくださいよ。
存在を特に否定はしていないと思いますが。eso のリリースにも、http://www.eso.org/public/news/eso1122/ [eso.org]z>7 のクェーサーは赤方偏移が大きいため赤外線領域での観測が必要でこれまで見付かってこなかったようなことや、むしろ、これからの観測で全天に100個程度想定されるこれらのクェーサーをがんばって探すみたいに書いてあります。
そしてやはり科学は、今見付かっている事実から積み上げていくものですので、否定できないにしろ、まだ見付かっていないものを論拠に主張はしないものです。今見付かっている事実から見付かっていないものを主張することはあっても。
より遠い位置におそらくクエーサーはあるんでしょうけれど、まだその光は地球に届いてない。だからこのクエーサーの発見の意味は、地球からの距離というより地球に光が届くほど宇宙の初期に存在したことにある・・・と他のコメから読み取れますが
「線引き」云々も理論的に***億年以前にクエーサーが存在し得なければ、最大距離は***億光年という線引きができますね#実際には観測結果から理論を組み立てている・・・ってところのようですが
##今年は梅雨の最初のほうから雷がなってたような気がしますが(笑)
電波で観測できる対象のうち一番遠いのが宇宙背景放射。クエーサーは宇宙背景放射より近いんだから、地球に届いてないなんてことはない。
宇宙背景放射より遠くはニュートリノか重力波で観測するしかないから、もうちょっと待たねば。
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普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家
違う違う (スコア:5, 参考になる)
>現在の理論では超大質量ブラックホールはゆっくりと成長すると考えられているため、
>ここまで質量の大きなブラックホールがビッグバン後の早い時期に存在したことを説明できないとのことだ。
これは違う.
Natureの論文の解説記事 [doi.org]にもあるけど,現在存在している超大質量ブラックホールの形成メカニズムに関してはいくつかあって,その代表例は
(a)小さなブラックホールがまず出来て,それが周囲の星を飲み込み巨大化
(b)最初に巨大なガス雲があって,これがそのまま重力崩壊することでいきなり巨大なブラックホールが出来る
という二つ.で,今回のようなかなり宇宙の年齢が若いときにもう超大質量ブラックホールがあったと言うことは,bが大規模に起こっていたか,aであるなら非常に星の密集した領域が宇宙の初期に存在し,急速に周囲の星を飲み込んで巨大化したか,と言ったような場合でないと駄目だよと.
つまり,現在議論されているいくつかの理論では説明できて,別ないくつかの理論はパラメータに制限が付き,別ないくつかの理論は棄却される.そういった,理論に強い制限を課すような事例だよ,と言うこと.
今の理論が通用しなくなるわけじゃなくて,いくつもの案から正しいものを選ぶ上では役に立つ制限ですね.まあ,実際のそのあたりの計算をやってる人たちは,自分の理論でこの発見を説明できるかどうか,とか,説明するためにはどういうパラメータ領域なら良いか,と忙しくなるのでしょうが.
ストーリー名が違う (スコア:0, 荒らし)
>ここまで質量の大きなブラックホールがビッグバン後の早い時期に存在したことを説明できないとのことだ。
じゃあこれはブラックホールじゃないし、したがってクエーサーでもないということですよね。
誰だ、単なる遠くて明るい謎の天体をクエーサーと決めつけた記者は。
Re: (スコア:0)
最初の Nature の記事でクエーサーだって言ってるんだから、
Nature の記者かそもそも研究チームが言っているかのどちらかじゃねーの?
よもや日本語に落とした科学に疎い記者が勝手にクエーサーと言い出したと思っていたとか?
宇宙背景放射のゆらぎとの関連は? (スコア:0)
やっぱり濃ゆい場所にあるんだろうか。濃すぎていきなりブラックホールという可能性は考えられないのかな。
近くにあるのはクエーサーじゃない!! (スコア:0)
「遠く離れた」ってどこから?
何でクエーサーの定義に位置が関係するのか解らん。
Re:近くにあるのはクエーサーじゃない!! (スコア:4, 参考になる)
ということで恒星や銀河と別枠になっているので, 遠方にあるのは半ば定義なのです.
クエーサーがもっと近くに存在したらどうなるかといえば, おそらくセイファート銀河 [wikipedia.org]として観測されるんじゃないかと思われます.
Re: 近くにあるのはクエーサーじゃない!! (スコア:1)
今回のストーリーとは逆に、地球から最も近いところにあるクエーサーって何だろう
Re:近くにあるのはクエーサーじゃない!! (スコア:2, おもしろおかしい)
起点が地球からの距離でも問題なくね?
宇宙全体の単語としてクエーサーという言葉があるなら別だが。
つまり、地球から遠く離れた天体をクエーサーと呼ぶ
でも別におかしくはないわけで。
それはただの命名であって、名前が事象を現すわけじゃないし。
そう決めたらそういう前提で話す、というだけの事。
Re:近くにあるのはクエーサーじゃない!! (スコア:2, 参考になる)
例えば、非常に明るい星が観測されたとします。普通はhr 図とか見ながら近い恒星を想定するのですが(QSOは電波で発見されたのでhr 図は嘘ですが)、その星のスペクトルを見ていたら、水素の吸収線なんかが想定される波長とまったくずれているのが分かったりします。大抵は波長が長くなる方へ、赤いほうへずれるので、赤方偏移といいますが、そいつが大きい(wikipedia だと最小の赤方偏移は 0.06 ) のがクェーサーです。通常の恒星のように点光源として観測されるのだけど、遠く離れていて構造が見えないだけかもしれない、という意味で quasi-stellar object が語源です。
近くにある天体が明るいときは構造が見える場合が多いのでその構造で分類されます。銀河だったらセイファート銀河とか。あるいは赤方偏移がほとんど見られないので近傍の恒星とか。
# まあ、天体の定義とかないので、言ったもん勝ちです。ある観測で見付かったものを面倒臭いので短縮で呼んでる、みたいな感じじゃないでしょうか。そうしたら似たやつらが次々と見付かってそのへんのまとまりが最初の呼び名で呼ばれるグループを形成し、より厳密に違いが明らかになるにつれてまた違った名前で呼ばれるようになる。みたいな。昔のX線バースト天体みたいに。
Re: (スコア:0)
それなんてビタミン?
Re: (スコア:0)
できんかった (スコア:0)
Re: (スコア:0)
手に収まるくらいの大きさがいいですよね。
Re: (スコア:0)
そんなにはやく投げ出さずに、もうちょっと精魂こめて考えてくださいよ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
もう一つ先 (スコア:0)
その存在は否定出来るの?
「ここがクエーサの存在出来る限界点です。」なんて線引きはできないんんだから。
#雷が鳴らないうちは梅雨明けじゃぁないよ。
Re:もう一つ先 (スコア:2, 興味深い)
存在を特に否定はしていないと思いますが。eso のリリースにも、
http://www.eso.org/public/news/eso1122/ [eso.org]
z>7 のクェーサーは赤方偏移が大きいため赤外線領域での観測が必要でこれまで見付かってこなかったようなことや、むしろ、これからの観測で全天に100個程度想定されるこれらのクェーサーをがんばって探すみたいに書いてあります。
そしてやはり科学は、今見付かっている事実から積み上げていくものですので、否定できないにしろ、まだ見付かっていないものを論拠に主張はしないものです。今見付かっている事実から見付かっていないものを主張することはあっても。
Re: (スコア:0)
より遠い位置におそらくクエーサーはあるんでしょうけれど、まだその光は地球に届いてない。
だからこのクエーサーの発見の意味は、地球からの距離というより地球に光が届くほど宇宙の初期に存在したことにある・・・と他のコメから読み取れますが
「線引き」云々も理論的に***億年以前にクエーサーが存在し得なければ、最大距離は***億光年という線引きができますね
#実際には観測結果から理論を組み立てている・・・ってところのようですが
##今年は梅雨の最初のほうから雷がなってたような気がしますが(笑)
Re:もう一つ先 (スコア:1)
電波で観測できる対象のうち一番遠いのが宇宙背景放射。
クエーサーは宇宙背景放射より近いんだから、地球に届いてないなんてことはない。
宇宙背景放射より遠くはニュートリノか重力波で観測するしかないから、もうちょっと待たねば。
the.ACount
Re: (スコア:0, オフトピック)
( ゚ω゚ ) お断りします
/ \
((⊂ ) ノ\つ))
(_⌒ヽ
ヽ ヘ }
ε≡Ξ ノノ `J
Re: (スコア:0)
その低い状態で満足してしまうことをバカというの。