数学は「発見」?それとも「発明」? 107
ストーリー by nabeshin
世の理を見つける?、作り出す? 部門より
世の理を見つける?、作り出す? 部門より
capra 曰く、
本家記事より。数学とは元から存在するものを人が「発見」するのだろうか? それとも人間による「発明」なのだろうか? 古くから議論されているこの論題をScience Newsがあらためて取り上げています。数学者・理論物理学者であるRoger Penrose氏などは数学を「発見」とするプラトン主義の流れを汲む一人ですが、もし数学が元から存在し「発見」されるものならば一体どこに存在するのだろうか? 人間が考えつく前に数学は存在し得るのだろうか? と記事は疑問を投げかけています。プラトン主義的な考えを否定するBrian Davies氏はプラトン哲学は現代科学より宗教との共通点の方が多いと論じ、人間の数学的思考が発生する生物学的基礎は最近の脳画像の研究で解明され始めている、とも指摘しています。どちらの立場を取ろうと、数学に長く携わっていると突き当たる論題であることは変わりがないようです。皆様もGWの余暇(があれば、ですが…)に考えてみてはいかがでしょうか?
分野はやや違うが (スコア:5, 興味深い)
数学はまったくの門外漢の物理屋ですが、定理を見つけ出す過程に通じるものがあるかなという気がします。
数学で研究職を得ている友人にこれをはなすと
というはなしてくれました。
「解釈」 (スコア:3, 興味深い)
Re:「解釈」 (スコア:2, おもしろおかしい)
「数学的に証明しろ」と言い出す人が出てくる気がする。
Re:「解釈」 (スコア:2, 参考になる)
あれは、日本において詩集を「解釈」した本が売れたのでした。
予言書から世界が滅びる云々の話が飛び出るニュアンスとして、
数字から数式を導く感じは近・・・くはないですね。
でも「○○の数式が発見されるだろう」みたいな予言がでる学問ですし。
なんか近しい感じです。
「発明」に一票 (スコア:2, 興味深い)
既にあるものを「発明」してもいいんじゃないでしょうか、と。
#あえて言うなら円周率を何兆桁も求めるのは「発見」、「22/7」みたいなのは「発明」でいいのかなと思います。
Re:「発明」に一票 (スコア:2, 興味深い)
「発見」に一票を入れているような...。
上記の例で言うと(両方「数学」と言うよりは「工学」ですが)、「22/7」のほうがより「工学」よりです。なので「数学=発見」、「工学=発明」的な考え方に見えます。
私自身上記の#〜のコメントに同意しますが、そこから導かれる結論は、数学には「発明」的な部分もあるにしても、どちらか決めろと言われると「発見」に一票です。
Best regards, でぃーすけ
Re:「発明」に一票 (スコア:1)
最初に円周率を求めるための公式を発表した人は「発見」したの?「発明」したの?
より効率のよい計算式を披露した人は発明?発見?改良?
それをスパコンのような並列計算向けのアルゴリズムとして実装した人は?
「アルゴリズムは発見じゃないだろ」というつっこみが入りそうですが、
「この問題はこういう方法を使えばより効率よく解ける」ということを「発見」しなければ
アルゴリズムは改良できないといえなくもないような。うーん。
うじゃうじゃ
Re:「発明」に一票 (スコア:1)
より容易に用いて何事か(意味があることとは限らない)を成す事ができるようにする事、と言えるのではないだろうか。
たとえば、「火」というものは発見されるもの。その「火」を容易に生み出す事が出来るようにするためのプロセスは発明されるもの。
円周率は発見されるもの。円周率をより容易に求めるためのプロセスは発明されるもの。
時に、発明と発見は同時に起こり不可分であることもあるかもしれない。
……個人的にはこんな感じなんですが。
Re:「発明」に一票 (スコア:1)
3の倍数と3がつく… (スコア:2, おもしろおかしい)
こうなったら世界のナベアツ [sanspo.com]に決めてもらおう。
しかし「3の倍数と3がつくページだけアホになります」っていい具合にアホ過ぎ。
両方 (スコア:1, すばらしい洞察)
なぜ片方のみに当てはめようとする?
Re:両方 (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:両方 (スコア:2, 興味深い)
法則・定理・公式 ← 発見
概念 ← 発明
ってな感じでしょうか。
後者は「0・負数・素数・代数・虚数・分数」なんかが挙げられると思いますが。
Re:両方 (スコア:3, おもしろおかしい)
> 後者は「0・負数・素数・代数・虚数・分数」なんかが挙げられると思いますが。
うーん、全然そうは思わない。どれも、「元からあるもの」でしょう。虚数でさえ、
ちょっと、電気の交流とかの勉強をしただけで「ある」事が実感できます。
この話題で、「記法は発明かなぁ」と思いましたが、でもアラビア数字記法なんかは、
ローマ数字記法よりも便利な事を「発見」したから使われているだけだと思う。
まあ、あとは「分類」かな。「位相幾何」的だと思われた「ポアンカレ予想」が「微
分幾何」的だったり…
#少数表記のせいで、0.3333...を3つ足しても1にならないとか、言い出す変な奴も
#出てきますが。
私が良く話題にするネタで、同程度の数学の知識を持つ宇宙人に、たとえば円とπの
十進数記法で数百桁書かれたものを渡せば、我々地球人が十進数を使用する文化を持
つことを理解できるくらい、数学は普遍的なもので、地球人が「発明」したとはいい
にくいです。
ただ、その美しさ故「数学は科学の女王」といわれるわけですが、最近の女性の美しさ
は、「発明」されたものも少なくないので…
Re:両方 (スコア:1)
>うーん、全然そうは思わない。どれも、「元からあるもの」でしょう。虚数でさえ、
>ちょっと、電気の交流とかの勉強をしただけで「ある」事が実感できます。
交流回路の虚数成分なんて便宜上のものでしかないと思っていたのですが、「ある」んですか!?
『「ある」事が実感』できるかどうかは人それぞれかもしれませんが。
Re:両方 (スコア:1, 興味深い)
Re:両方 (スコア:1)
であると同時に、数学的抽象物と、工学的技法(この場合の複素数を使って交流回路を取り扱う方法)とでは、次元が異なると考えます。
「物理学上存在する」というのと「数学上存在する」というのと同程度の違いがあります。
それは、交流回路の複素表現を以って(数学上の抽象物である)虚数の実在を証明したことにならないことから明らかです。
(この場合の複素数は、ただの道具に過ぎません)
因みに本トピックの主題について言えば、私は少なくとも数学の工学的応用は発明足りえると思います。
Re:両方 (スコア:1)
Re:両方 (スコア:1)
大学の先生ですか?
そういえば「教授」とは「教えを授ける」ってことなんだなぁ、と今しみじみ思いました。
Re:両方 (スコア:1)
解にいたる方法による (スコア:1, 参考になる)
発明=思考的手法
Re:解にいたる方法による (スコア:2, 参考になる)
数学においては『観測』と『思考』が区別しにくいからこの問題が起こるような……
Re:解にいたる方法による (スコア:1)
証明 = 発見
って感じ?
専有物か (スコア:1, 興味深い)
「発明」するものであれば、「○○計算法」とか「○○暗号」「○○圧縮」が特許の対象になりえますが、
「発見」であれば、幾ら考え方や解釈に画期的な要素が含まれていたとしても、それは病名や昆虫の名前が特許にならないのと同様、広く世界の共有物になる。
最初に現実にこれが問題になったのは、確か線形計画法を解くアルゴリズムでしたっけ。
現実に即したこの問題の再定義としては、「数学上の大発見は、個人が発明した物として、その成果が15年間くらいの経済的な保護に値するか」ということになるわけで。大半の純粋な数学者は「そんなわけねえ」と思っているはずですが…
Re:専有物か (スコア:2, 興味深い)
特許権にしろ著作権にしろ、本来は人間の知的活動の相互活性化を支援するためのシステムのはず。たとえば特許として経済的な権利を保証することでそのアイデアを公開し、社会への普及や他の技術開発への波及を促進する。もし権利が保証されなければ、発明者はその技術を秘匿し、自らそれで作った製品を売ることに邁進する。つまり、特許なり著作権は、発見なり発明なり創作なりしたものを積極的に公表させるようにするためのインセンティブ。
ですが最近は権利が先にありきになって、議論が本末転倒。
ポイントは、その発見なり発明を公表することを控える(そうやって、そのアイデアによる利益を一人占めする)要素があるのかどうか、ってところが、権利を付与すべきかどうかの分かれ目ではないのかなぁ。
芸術の分野では (スコア:1, すばらしい洞察)
ということですから、「発明」「発見」を無理やり当てはめると、彼の見解では芸術(彫刻)は(自分が作り出した)発明ではなく(命じるままに随ったうえでの)発見であろうと。
で、何を言いたいかというと「芸術でさえこうなんだから、数学も人それぞれで違いまっせ」ということです。
立場が違うだろ (スコア:1)
あんなものは、人間が居なくても存在し続けるんだから「法則」だ。
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Re:立場が違うだろ (スコア:1)
だから、「発見」なんですよ。最初から存在していたけど今まで誰も知らなかった「法則」を見つけたわけだから。
Re:立場が違うだろ (スコア:1)
はい。人間の高度な抽象作業なんてものは、神の業の前には非力ですから。
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Re:立場が違うだろ (スコア:1)
必要になるんであって、全能の神にはそもそも必要ないものですな
-------- tear straight across --------
神は整数を作った (スコア:1)
Re:神は整数を作った (スコア:1)
Just a whisper. I hear it in my ghost.
Re:整数じゃなくて (スコア:1, 参考になる)
Re:整数じゃなくて (スコア:1)
私も整数までいくとかなり人工くささを感じるので,自然数だと言われれば納得します。
Re:これ? (スコア:1, 参考になる)
'Ho, Let Einstein be,' restored the status quo.
(J. C. Squire)
God again said,
'Let Hawking be!', light came from the black hole.
(I. Asimov)
「発見」じゃないのかなぁ・・・ (スコア:1)
んで、お日様が昇って沈んでまた出てくることを「1」日といってるわけで、
「1」ていう概念を「見つけた」て感じじゃないのかな。
ギリシャ数字だと「0」はないけど「1」はあったわけで、
「発明」というよりは「発見」に近いような気がします。
数の表記方法は「発明」じゃないのかな。
12本で1ダースとか、60分で1時間とかは「発明」に近いんじゃないのかな?
特許? (スコア:1)
概念と表現 (スコア:1)
というところで、お茶を濁す。
the.ACount
大数学者は・・・・ (スコア:1)
勝手な解釈 (スコア:1)
しかし、そこにたどり着くまでの思考の積み重ねは「発明」だと思う。
なので、数学者は発明家ばかりと言う事で、FA。
少なくとも… (スコア:1)
#Insanely great!
#をかのゆ
考えるのはいいことだ。だが・・・ (スコア:1)
Noだと考えている私には、その下位の問題でぐだぐだ議論しても
余り意味ないように思える。
数学は芸術 (スコア:1)
こういった言い回しに違和感がなく、「数学する」ことができる人ならば、
「数学は芸術」と思うんじゃないでしょうか?
発見も発明もガシガシやっていくタイプでなければ「数学の分野を開発する」なんて芸当はできないのではないでしょうか?
数学は、紙と鉛筆があればどれだけ巨大なものも繊細秘妙なものも扱える芸術なんだと思います。
最近読んだ本に (スコア:1)
確かに、微分積分のデルタdや積分のインテグラル∫なしには微分積分はできないよな、と思った次第。
数学は「言語」 (スコア:1, すばらしい洞察)
「英語を道具に仕事をする」と同じように「数学を道具に仕事をする」ともいえるので、「道具」ともいえるでしょうが。
言語があって初めて人間の高度な論理思考が可能になったわけで、数学はそれをさらに高度に推し進めた結果にすぎないのではないでしょうか。言い換えるならば人間固有の考え方、あるいは物の見方をある方向に体系化したもので、物理の世界に数学がよく現れるのは、自然界にもとから数学があるというわけではなく、人間が自然界を記述するにあたり、既に人間の側に備わっている数学という言語を用いた結果だと思います(あるいは自然界を見るにあたり、人間の側がそういうものの見方を選んだともいえる)。
物理の発展とある種の数学の発展にはリンクがあります。これは、例えば、日本では毎年新たな流行が現れ、それに応じて、日本語に新たな言葉が付け足され続けているわけですが、それと同様に、物理の世界に新たな発見が現れれば、新たな数学を付け足す必要に迫られ、結果その分野の数学が発展したということだと思います。
人間が作ったものですから「発明」ともいえるでしょうが、人間の新たな思考のパターンの「発見」ともいえるでしょう。こういう議論を始めるときは、まずは「発見」と「発明」を明確に分けられるような定義を決めることから始めるのが数学流の考え方ではないでしょうか。定義自体で結論はどちらにも転ぶでしょう。かくに数学は人間くさいものだと思います。
Re:数学は「言語」 (スコア:1)
それはアプリオリではない気がします。
言語に類するものがあって初めて成立するのが「高度な論理的思考」なのだとしたら、
単なる言い換えに過ぎないわけですし。
Re:数学は「道具」 (スコア:2, おもしろおかしい)
Re:数学は「道具」 (スコア:1, おもしろおかしい)
私より先に「発見」するような人間に先生呼ばわりされる覚えはありません!
Re:継承でしょう (スコア:1, すばらしい洞察)
だから中学高校大学それぞれの一年生で少なからぬ人数が脱落する。
Re:継承でしょう (スコア:1)