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バイオテック

クローン牛や豚、食用利用解禁に向け「健全である」との判断 173

ストーリー by hylom
スーパーで「クローン」というラベルが貼ってあったらちょっと嫌だ、 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

読売新聞など各紙で報じられているが、内閣府食品安全委員会の作業部会がクローン牛・豚について、食用とした際の安全性を認める見通しになったそうだ。

専門らにより「従来の牛や豚と差異はなく、健全である」と認められたそうで、月内にも結論がまとめられ、年内に厚生労働省への答申が行われた後、国の最終判断が行われるそうだ。

そうなると、来年にはスーパーなどに「国産」や「米国産」「豪州産」などに混じり「クローン牛」や「クローン豚」が販売されるかもしれない。その場合、ラベルには「クローン」の表示はされるのだろうか? /.Jer諸氏はクローン牛・豚でも気にしない?

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  • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時22分 (#1487013)
    そもそもクローン牛ってどれのこと?

    ・受精卵分割で生まれたクローン牛
    ・卵子に核移植されて生まれたクローン牛
    ・筋肉だけ組織培養されたなんだかよくわからないもの

    一番下は6ヶ月元気に生育してたとしてもあまり食べる気はしません
    • 1番目はクローン。ただし体細胞クローンではなく、一卵性双生児と同じ。
      2番目が体細胞クローン。
      3番目は1個の細胞から培養したものなら同一ゲノムを持つクローンだが、個体のクローンとは別物。

      >一番下は6ヶ月元気に生育してたとしてもあまり食べる気はしません

      気分以前に、実費と人件費で100gあたり何千万円にもなるんじゃないかなw
      親コメント
      • 識者とは呼べないながら、一応ツッコんでおきますと受精卵クローンが抜けてますね……つっても元の質問の段階から抜けてるから仕方ないか。

        ここらへんの分野でいうところの、「遺伝的に同一の個体」とされるものには、大きく3つのタイプがありまして…

        胚分割
        上の1に相当する。受精した卵子が卵割した段階でばらばらにし、それぞれを一つの「受精卵」として、別々の母牛に戻す。一卵性多子に相当する。一応、生まれてくるものは生物的にはクローンに当たるわけですが、発生技術的にはクローンとは呼ばれないことも多い(ややこしいけど、一卵性双生児を普通にはクローンと言わないのと似たようなもので、言わば「体外受精と同程度の技術で一卵性多子を作る」ようなもんに過ぎず、「クローン技術」は使ってないという感じかと)。
        国内での例数は私には判らないけど、割と既知の方法だし、下の受精卵クローンよりは出回ってるんじゃないかなぁと思いますが。
        【利点】操作は比較的簡単。あと、もし「クローン技術と呼ばれない」あたりで規制が緩めなのならば、それも利点なのかもしれない。
        【欠点】ちゃんと生まれてくるかどうかは受精後の時間によって大きく影響され、後期(たくさんに分割した後)ほど発生がうまくいかないことが多くなり、結局効率は悪くなってしまう。遺伝子異常も割と見られる。また生まれてくる子の特性は育ててみないと厳密には判らない(受精卵クローンと同様、体細胞クローンと対照的)

        受精卵クローン
        上の1と2の両方に係る。受精した卵子が卵割した段階でばらばらにし、それぞれから核のみを分離した後、別途調整して核を除いた未受精卵に入れる。その後、それぞれを別々の母牛に戻す。クローン技術によって作られた、いわゆる「クローン」の一つで、日本国内でもすでに数百例は作製されており、一部は流通しているとのこと。
        【利点】胚分割に比べると、母牛に戻した後の発生効率などの点が改善される。
        【欠点】核の分離、脱核、細胞融合あたりに特殊な技術と手間が必要になってくる。これも胚分割と同様、生まれてくる子の特性は育ててみないと厳密には判らない(胚分割と同様、体細胞クローンと対照的)

        体細胞クローン
        今回発表されたのはこれ。上の2に含まれるものの片割れ(もう片方が前述の受精卵クローン)。成ウシの体細胞から核を分離し、それを別途調整して核を除いた未受精卵に入れる。その後、それを別々の母牛に戻す。
        【利点】生まれてくる子は遺伝的には、元の成ウシと同じであるため、「遺伝的に良質な」ことが判っている個体の量産化が可能になる。
        【欠点】母体に戻した後の発生の効率が悪い。遺伝的な異常が見られることもある。受精卵クローンと同様に作製には技術と手間が必要。

        ここらへんの呼び名は結構ややこしいみたいで、一応普通は「クローン」と言ったら、核移植を行う下の2つ(=核移植クローン)を指します。で、核移植クローンの2つを対比すると、それぞれ「受精卵クローン」「体細胞クローン」になる。ただし上の二つを対比するときには、上の胚分割も受精卵由来の(生物学的な意味でのクローン)だし、受精卵クローンも胚分割は行うのだけど、核移植を行うという特徴があるので、この二つの対比では単に後者を「核移植クローン」とだけ呼んでみたり…。

        あと、これらと並べて考えておきたいものとしては、人工授精(体外受精)がありますね。未受精卵を取り出した後、試験管内で精子(凍結保存したものも含む)と一緒にして受精させ、それを母牛に戻す。この場合、生まれてくるのはクローンではありませんが、「未受精卵」と「母牛」が必要だという点では、受精卵クローンや体細胞クローンと共通する点があります。
        親コメント
    • コピー、コピーからコピー、・・・を繰り返した結果、生まれた直後からいきなりマトンの味がする嫌な羊が生まれたりして。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時25分 (#1487018)
    食べた人は必ず死にますよ!
    俺だけが安くたらふく食えばいいものです。
  • 参考リンク (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時33分 (#1487028)
    食品安全委員会の体細胞クローンのページ。 [fsc.go.jp]
    Q&Aもあるので基本的な知識から手に入れることができます。
  • by pongchang (31613) on 2009年01月07日 16時35分 (#1487032) 日記
    独法十勝牧場はクローン「クローン牛、生産中止 不採算(一頭の生産に、採算ラインの数倍の約四百万円かかり)、理解広がらず」」やめた [hokkaido-np.co.jp]と言うじゃないですか。現時点では決定していない [nlbc.go.jp]という但し書きとしても。
    食べ物ではないにせよ、繁殖用のクローン [chunichi.co.jp]は試みが続く物とは思います。例えば、この岐阜のブランド種牛 [pref.gifu.jp]、死してなお精子 [jiji.com]が求められます。
    嫌う人は、このクローン由来精子や受精卵も嫌うのでしょうけどね。
    一方、植物にせよ動物にせよ、遺伝子組み換えによる製剤生産目的というお題目は、スギ花粉抗原含有米などの期待は高まれど、大腸菌や細胞に作らせた方がロットが安定すると、薬務屋さんは嫌うのです。肥料やヤゴ・メダカなど生産現場の条件が、GMP [tokyo-eiken.go.jp]の上で文書化したり担保できないとか言い張ってね。
    じゃぁ、漢方止めろよと苦々しく思ったりもします。
  • 動物限定? (スコア:2, すばらしい洞察)

    by cat-did-it (34864) on 2009年01月07日 16時40分 (#1487038)
    バナナにクローン表示がついたりしたらイヤだな…
  • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時52分 (#1487055)
    世の中には「よくわからない物は食べたくない」って人もいっぱいいますしね、これは生き方の問題かなぁ。
    でも安くて日持ちする加工食品なら添加物、ある国原産、加工なら薬害リスクもついてくるかもという事もあるんだし
    安さとリスク(そもそもリスクがあるのかどうかを含めて)を天秤にかけて消費者が選ばないといけないのは現状も同じですよね。
    クローンの肉が本物より安くなるのが、いつの日になるかはわかりませんけど。

    最近食育なんて言葉を耳にしますが、その時に安いし日持ちがして見た目が綺麗なのは添加物のおかげでそういうのを食べたいなら
    添加物のリスクもセットで取るんだよ、添加物無しでそういう都合のいいものはないんだよ。みたいな教育も初等教育でやっても
    いいんじゃないでしょうかね。そうでないと加工食品会社や、いつの日か誕生するであろうクローン家畜生産会社がずっと目の仇にされたままです
    • >世の中には「よくわからない物は食べたくない」って人もいっぱいいますしね、これは生き方の問題かなぁ。

      「よくわからないものは物は怖い」の亜流ですよ。
      パソコン、ネット、ケータイなどもそうですし、身の回りにある都市ガス、LPGやガソリンなども
      一度事故が起こると過剰反応する人居ますし。
      # オール電化にしてもいろんな危険性はあるんだけどな。

      むかしカズノコの漂白とか辛子明太子の着色が騒がれましたが、
      最近はうるさく言う人少なくなっちゃいましたね。
      あの頃騒いでいた人たちはみんな死んじゃったのか?

      親コメント
  • まぁ今知っている知識の範囲ではクローン家畜の食用に特に不安要因はない。

    けど、過去には(散発し、遺伝し、食物から感染もする)異常プリオンみたいな未知の病原体があった例もあるから、
    個人的な戦略としてはOSやツールのアップデート時と同じく極めて保守的に人柱さんたちの様子見かなー。
    なんでちゃんと表示はしてほしいなぁ。あとで何かあったときに追跡できるように。
    #どうせ狂牛病関連やらなんやらでトレーサビリティは求められていることだし。
  •  dodongaです。

    #どこにぶら下げようか悩んだのですが・・・;;

     私としては、
     
     動的平衡(拡大解釈の方の意味で)を考えると、

     「生物体内で何が起こっているのかは、実は誰も正確に捉えられていないのでは?。」

     と言う意味で、怖いです。
    --
    閑話休題
  • 購入時の判断 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2009年01月07日 15時57分 (#1486990)
    いちいちクローンかどうか、これから判断しなければならないとはね。
    こりゃ苦労んだ。

  • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時07分 (#1487000)
    少なくとも遺伝子レベルでは同じなのだから、
    普通の肉を食うのと何も変わらない。
    遺伝子組み換え植物のように環境破壊をおこすわけでも無し、
    いったいクローン牛の何を問題視しているのか理解できない。
    クローン作製時の薬品汚染を気にするにしても、
    最悪でも食べるときには数百万倍に薄まっているわけですし。
    • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時49分 (#1487051)
      >いったいクローン牛の何を問題視しているのか理解できない。
      >クローン作製時の薬品汚染を気にするにしても、
      >最悪でも食べるときには数百万倍に薄まっているわけですし

      何故か最後の2行で、某ショッピングセンターでの事件を思い出した。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時52分 (#1487057)
      簡単な原理からいえば全く問題ないけど、 科学に明るい人は想定していない問題が発生するかもしれないと 考えるものですよ。
      簡単に想像できる範囲では、人に影響するウイルスが紛れ込むかもしれないとか、BSEのタンパク質が操作時に紛れ込むかもしれないとか。 食べて感染するかどうかは解りませんが、 鳥インフルエンザみたいに間接的に感染するループにくみ込まれたり しないかとか。
      親コメント
    • F1品種や三倍体 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2009年01月07日 18時28分 (#1487164)
      クローンを気味悪がるくらいなら、これらのほうがよっぽどキモイとおもうのだが。。。
      俺はどっちも気にせず食ってるぞ(w
      親コメント
    • 私は肉を食べる事にささやかながら罪悪感を持つことがあります。
      肉食にささやかながらも罪悪感を感じるのは、その肉の元になった生物が殺される境遇やら痛みに
      自分の身を重ねて、”かわいそう”という感情が生じるからだと思います。
      もっとも私は菜食主義者で無いどころか、普段は肉を罪悪感なしに旨い旨いと食べてるのですが。
      さて、クローン人間の作成については倫理的に問題があるということは、大抵の先進国がクローン
      人間の作成を法律で禁止してるように、多くの人々に共通した認識だと思います。この人間について
      倫理的に問題がある行為を牛に行うのは、牛の立場に身をおいてみるとかわいそうだから嫌だなあ、
      という事でクローン牛は作って欲しくないと思っています。

      クローン牛を流通させる時は、きちんとクローン牛だと表示して欲しいとも思ってるけど、遺伝子組み換え
      生物とは違ってクローン動物を識別することはできないから、表示を義務づけることはできないんだって。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 17時49分 (#1487130)
      クローンで核DNAだけが同じというのは、オリジナルと完全に同じではありません。
      まして後天的なことがたくさんあるのだし...。
      親コメント
  • by NOBAX (21937) on 2009年01月07日 16時10分 (#1487003)
    何が気になるのだろうか?
    • それはこの場合「オリジナルと安全性において何かが違っていないか?」と言うところが、だろう。

      「どうやって量産するつもりなんだか良くわからない内から、健全って言われてもな~」って辺りじゃないですか? 一番のポイントは。

      # 単純にクローンにすると難しいので、(成長加速剤を投入しました|成長加速因子を追加しました)
      # とかやられないかなーーとか。
      --
      fjの教祖様
      親コメント
  • by RizaSTAR (32227) on 2009年01月07日 16時19分 (#1487011) 日記
    しばらくすると「クローン偽装」とかいってクローン肉をそうでないと偽って販売する業者が出てくるわけですかね。

  • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 16時32分 (#1487027)
    /.Jでは気にしないという意見が大半になりそうですが、別に気にしたっていいじゃない。
    感情ってそういうものよ、おかしい事じゃない

    ただね、むしろ「今まで食ってた肉は気にしない」事の方が変だよね
    • by Anonymous Coward on 2009年01月07日 17時28分 (#1487103)
      > /.Jでは気にしないという意見が大半になりそうですが、別に気にしたっていいじゃない。
      > 感情ってそういうものよ、おかしい事じゃない

      そう、おかしくない。
      「よくわからないもの」について、一定の警戒心を発揮するのは
      むしろ社会としては健全なような気がする。

      でも、「健康」とか「ダイエット」とかになると
      この手の警戒心が全くといっていいほど無くなってしまうのは
      なぜだろう。
      親コメント
  •  どうも、生育状況を見て判断してるようだけど、食って大丈夫かどうかってのはまた別問題じゃないか?

     クローン動物を食肉加工したときの成分分析を統計資料ができるほど大量に行うとかの検査をすべきなんじゃないだろうか。

    #下手すると今流通してる肉の方がよろしくないということになりかねないがw
    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • つまり満を持して飛騨牛 [mainichi.jp]が食える訳ですね。

    #お祖母様のところに行って食う高い肉は本当においしい。
    #アレを普段から食えるようになるんなら…
    #と思いつつ今日の夕飯はグラム60円の肉を使ったチキンカレー。
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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