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カーボンフリー版のフラーレン亜種 14

ストーリー by reo
カーボンフリー → 地球にやさしい 部門より

oddmake 曰く

Regensburg 大学の Manfred Scheer らによる研究グループは C80 フラーレンの相当品である二十面体の分子を、世界で初めて炭素を使わずに合成したという (EurekAlert の記事より)。

五リン化鉄と塩化銅を原料に、カルボラン酸テンプレートによって組み立てられた分子は、20 個の銅原子と 60 個のリン原子から成り、リン 5 原子による 12 個の五員環と、銅 2 原子とリン 4 原子による 30 個の六員環によってカルボラン酸が中に閉じこめられているような形状であるという。

独 Angewandte Chemie internatinal edition へ研究成果が投稿されたようだが、タレコミ人では詳細を確認できなかった。詳しい人の解説を希望する。

研究成果の PDF へは直接リンクを張れなかったので、Wiley InterScience の検索結果から辿っていただければさいわい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • DOI使え (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2009年05月07日 11時48分 (#1560260)

    >研究成果の PDF へは直接リンクを張れなかったので

    だから論文をreferしたいときはDOIを使えと。
    http://dx.doi.org/10.1002/anie.200900342 [doi.org]

  • 絵がない (スコア:2, すばらしい洞察)

    by the.ACount (31144) on 2009年05月07日 12時13分 (#1560282)

    こういうものは、分子の立体構造図を見て「へぇ〜」と感心するのが楽しみなのに・・・

    --
    the.ACount
    • 書いてみた (スコア:5, 参考になる)

      by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2009年05月07日 14時51分 (#1560418) 日記

      CIFファイルをもらってきてMercuryで表示.
      ……丸い.想像以上に丸い.
      Spacefillで書くと笑えるぐらい丸い.
      いや,これ,良くできたなあと言う感じで.
      #この手の分子にありがちですが,狙って作ったとはあまり思えないけど.

      そんなわけで,日頃CIFファイルとおつきあいのない方のために,JMOLを使って回転表示させたものをやっつけでアニメーションgifにしてしばらく置いておきますので,見たい方はどうぞ.それぞれファイルサイズが3MB弱ぐらいあります.

      ファンデルワールス半径ぐらいで原子を描画
      http://www16.ocn.ne.jp/~lepton/1.gif [ocn.ne.jp]

      ファンデルワールス半径の15%ぐらいで描画して中身も見えるようにしたもの
      http://www16.ocn.ne.jp/~lepton/2.gif [ocn.ne.jp]

      親コメント
    • Re:絵がない (スコア:1, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2009年05月07日 12時55分 (#1560321)

      Angew. Chim. Int. Ed.のGraphical Table of Contentsに普通に図がありますが。
      それにCCDC 716718取ってくればもっと細かくみれますよ?
      #ぐりぐり回したりだとか。

      親コメント
  • 面白い構造だし、合成法だけでも面白そうだ。
    で、これの利用法の解説を望む。

    確かに、Wikipedia [wikipedia.org] にも多少は載ってはいるが、これだけでは、物足りまへん。
    • こちら [srad.jp]の方の描かれたのを拝見すると、なんか中身詰まってますよねえ。

      炭素のフラーレンだと中の空洞に何か入れるという話題になるようですがこれの中身って置換できるんでしょうか?

      親コメント
      • >中身って置換できるんでしょうか?

        無理だと思います.
        (いや,錯体って我々の想像も付かない構造取ったりするんで,何かの弾みで中身が空のものが出来ないとも限りませんが)
        さらに外側の修飾も微妙かも.
        フラーレンだとなかなか任意のものを中には入れられないんで外に化学修飾でいろいろつけたりするんですが,こいつの場合は外側に(構造にほとんど影響を与えずに)何かをつけられそうなところはないんで……

        親コメント
    • >で、これの利用法の解説を望む。

      多分無いと思います.
      #少なくとも当面は.

      フラーレン自体まともな利用法はほぼありませんし.
      いや,こう,何というか,錯体化学者って結構,「面白い構造が出来たヒャッホー!」って感じな面もありますんで.
      分光でちまちました測定/解析をやると構造由来のちょっと変わった(といっても波長が少しずれるとかそういう感じの)特徴が出たりもしますし,その辺を細かく調べる人もいます.でも別にたいして利用法があるわけじゃないんで.

      そんな感じでおもしろ構造化合物を沢山作っていると,後生の誰かが変な使い道を見つけてくれることも偶にはありますが,まあ基本的にはこういうおもしろ構造シリーズはそんな使い道なんぞ考えてない/存在しないことが大部分だと思います.

      親コメント
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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