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オープンアクセス方式の学術論文誌に機械生成した「無意味な論文」が受理される 19
ストーリー by reo
SCI には M2 の時に出たことがありまして…… 部門より
SCI には M2 の時に出たことがありまして…… 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
「オープンアクセス方式」と呼ばれる、無料で読むことのできる学術論文誌がここ数年で増えてきているのですが、Cornell 大学の Philip Davis 氏がこのオープンアクセス方式を採っている論文誌「The Open Information Science Journal」に論文の自動生成ソフト「SCIgen」で作成した論文を投稿したところ、査読が通ってしまったそうです (The Scholarly Kitchen の記事より) 。
詳細は「機械生成した意味をなさない論文を受理したオープンアクセス雑誌。目的は掲載料収入?」にまとめられていますが、オープンアクセス方式の学術論文誌には掲載料を要求するものがあり、そのためにロクに査読をせずに論文を掲載してしまう可能性があるということだそうです。ただ、Philip 氏は複数のオープンアクセス誌に投稿しており、論文をリジェクトした雑誌もあるということで、すべてのオープンアクセス誌が信頼できない、ということではないと思われます。
これを受けて The Open Information Science Journal 誌の編集長は辞任することになり、また、オープンアクセス学術出版社協会 (OASPA) がこの件に対して遺憾の意を示す声明を出す騒ぎになっています。
ソーカル事件 (スコア:1)
Re:ソーカル事件 (スコア:1)
ある種のチューリングテスト (スコア:0)
# あるいは、査読者に回す前に機械的に振るい落とせるかどうか...
Re:ある種のチューリングテスト (スコア:1, すばらしい洞察)
テストが乱発されたら査読者が大変な事になりそう。
元からまともな査読者なら、読む論文の数がほんのちょっと増えるだけでは?
Re:ある種のチューリングテスト (スコア:5, 興味深い)
どういう意味の発言かは分かりませんが,そんなことはありませんよ.
「既に報告されている内容である」「実験方法や解析方法が不適切である」ことは自分の分野の論文なら分かりますが,
「でたらめ」というのは非常に困ったもので,執筆者の人格を傷つけず(本人は真面目に書いているかもしれないので)
ちゃんと根拠を示しつつレビューをするのは大変です.
それに自動生成でつくられれば時間と労力をかけた論文よりもはるかに多い数がつくられる可能性があるわけで,
ボランティアでやっているレビュアーにそういうものを多数送りつけるのは嫌がらせ以外の何物でもありません.
ソーカル事件は権威ある雑誌がすでにインチキまみれだったことから,一種の告発として実行されたわけですが,
それが孤立例ではなく正しい論文に匹敵する数まで増えればスパム以上の悪質さになります.
もちろん学術雑誌の質を高めることは必要ですし,編集者の義務でもありますが,気に入らないからと言って外部の
人間がどんな方法で抗議してもよいということにはなりません.
kaho
Re:ある種のチューリングテスト (スコア:1)
もう少し詳しい内容が以下のブログで紹介されているんですけど、このレベルの内容でもそんな配慮が必要でしょうか。
それに論文提出って一般的に著者の実名と連絡先が必要じゃないですか?
いやがらせのために大量のニセ論文を送ることはスパム送信よりはだいぶ労力のかかる作業じゃないかなと思います。
http://transact.seesaa.net/article/121446028.html [seesaa.net]
Re: (スコア:0)
「実名」と「連絡先」も生成される可能性があるのでは?
このレベルの内容の論文が、とある国から投稿されているという話を聞いたことがあります。 噂なので、どの程度投稿されているかは分かりません。
自分の論文も人のことを言えたものではないですけど。
Re:ある種のチューリングテスト (スコア:2, 興味深い)
「今たくさん抱えていて余裕がありません」が査読を断られるときの常套句ですから、ちょっぴりでも増えると死活問題です。
Re: (スコア:0)
問題が潜在することが浮き彫りになりますね
だからといって
> 元からまともな査読者なら、読む論文の数がほんのちょっと増えるだけでは?
このような意見は短絡的だと感じます
wiki程度で良いので査読プロセスに関する概略に
一度目を通すことをおすすめします
「査読者は、報酬は支払われず、時間的にも負担が大きいため、嫌がる人も少なくない」(wiki)
にも関わらずそれなりの責任を負っています
(公に責任をとられる事はありませんが)
Re: (スコア:0)
反省の意味を込めて紹介いただいたページを
(先に読もうと思いましたが長かったので後ほど時間をとって)
ちゃんと読んでおきます
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
しかも、沢山作れば必ず一つは金を生んでくれるから、みんなやってしまう。
Re: (スコア:0)
Re:ある種のチューリングテスト (スコア:1)
気のせいかもしれませんが、投稿料を取る雑誌の方が Editor レベルでの reject はむしろ
少ない(つまり、reviewerに回ることが多い)ように思います。
# Nature と比べるな、という批判はあるかと思いますけど。
Re: (スコア:0)
使えない査読も編集もテストでバッサバッサと捨てていけばいいんですよ
一つの間違いが即人死にに繋がるような業務をこなす仕事人と比べるとお気楽過ぎ
そんなに査読者は悪いんでしょうか? (スコア:1, 興味深い)
そもそも論文というのは新しいアイデアを公表する場なので、
それを全く知らない第三者(査読者)が公平にそれを評価する
というのはそもそも無理な話です。
さっぱり意味がわからないどうしようもない論文と、
まったく自分の知らない未知の領域を開拓しているかもしれない論文、
は、査読者の観点からは同じです。
査読をしたことが無い人はこの点がわからないのかもしれませんが。
例えば、アインシュタインの特殊相対性理論の論文を理解できた人はいなかったそうですが、
ほとんどの人には意味の分からないデタラメな論文に見えたでしょう。
本質的に論文の査読とはそういう問題をはらんでいます。
ほんとうに他人を批判するのは簡単ですね。
私も皆さんを批判して気分がいいです。
Re: (スコア:0)
>例えば、アインシュタインの特殊相対性理論の論文を理解できた人はいなかったそうですが、
こういうネタ話を信じてる奴がほんとに居るんだな。