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宇宙

成層圏からのスカイダイビング 62

ストーリー by hylom
君は、生き延びることができるか? 部門より

parsley 曰く、

フェリックス・バウムガートナーさんが、人類初の「超音速スカイダイブ」に挑戦するようだ。

フリーフォールの最高速度、最長時間、最高高度の世界記録の更新を目指している。音速を超えるというのも興味があるが、宇宙船からの非常脱出手段としての目的も持っている。

これまでの記録は、ジョゼフ・キッティンジャーによる1960年のプロジェクト・エクセルシオの、高度10万2,800フィート(約31330m)、最高速度988km/h、落下時間4分36秒など。(ただし、必ずしも世界記録とは限らない)。

最初からシュートを開いて降りてくれば高度だけなら稼げるんじゃないの?と思ってしまう私にこの難しさを教えてください。

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  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時22分 (#1772207)
    通常のスカイダイビングは高度3500~3800mで行われます。
    だから、3万7000mと言われても、ただ、落ちるだけならパラシュート背負ってても、そのまま
    即死できそうな高さかな、という想像しかできません。
    4000mを超えるダイビングの場合は、酸素ボンベが必要になり、ない場合は上空で酸素不足でラリった
    状態になってしまうとか。

    ソースにはっきり書かれてないのでわかりませんが、3万7000mからのダイビングするときに
    与圧服や酸素ボンベを外して飛ぶ場合、5分近いフリーフォールの大部分を酸素不足の状態で
    行うため、強靭な体が必要でしょう。

    逆に与圧服やボンベを付けたまま飛ぶのであれば、通常の装備に比べて、重量やバランスが
    大きく変わってきますから、それにはそれでかなりの訓練が必要かと思います。

    まあ、ただ落ちるだけじゃないので、成功すればそれはそれですごい記録かと。
    • by SteppingWind (2654) on 2010年05月31日 18時39分 (#1772263)

      宇宙への知られざる第一歩 [nhk.or.jp]というドキュメンタリでプロジェクト・エクセルシオと, それに先んずるマン・ハイ計画が紹介されていて, その中で高高度から安全にパラシュートで落下する実験・方法についても説明されています.

      それによると, パラシュートを開くタイミングというのは体制が非常に不安定になりやすく, 体が回転したりする可能性が高いそうです. 例えばダミー人形を使った実験ではパラシュート展開後に回転し始め, 最終的には分速200回転なんていう数値(遠心力で人が死ぬらしい)にまで達したそうです. そこで, 高高度から安全に降りる手順としては

      1. 脱出後はしばらくそのまま落下を続け, 十分な落下速度を得る
      2. 小型のパラシュートを使って吹流し状の安定幕を展開し, 回転などが起こらないようにして落下を続ける
      3. 高度6000mでパラシュート本体を展開し, 以降は通常のパラシュート降下と同様

      というものになったそうです. パラシュートを開いたタイミングでの大減速はもちろん危険ですが, ロケット付そりを使った加速・減速人体実験(確かマーフィーの法則の元ネタになったやつ)によると, 45Gぐらいまでは耐えられるみたいです.

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    • by imaic (31975) on 2010年05月31日 18時00分 (#1772239) 日記

      3万7000mで加圧がないと血中の酸素がどんどん出てゆき、数秒で意識を失う。
      外したとたん、飛び降りることすらできない。

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      • by Anonymous Coward

        実際には息を止めれば5分程度大丈夫だといわれています。
        息を止めないと、ひと呼吸で血中酸素のほとんどが失われ意識を失います。

        • by Anonymous Coward on 2010年06月01日 1時49分 (#1772488)
          この辺は真空に近いところでの話ですが、息を止めていても減圧症のリスクが有ります。

          そうなると、減圧症で血管中に気泡ができるのと、窒息して心肺停止で意識不明になるのとどっちが回復しやすいか・・・ですが・・・
          窒息による心肺停止は溺死と同様に考えれば空気がある場所で心肺蘇生でもすれば望みも有りますが、減圧症だと設備がないとどーにもならんので、さっさと息を吐いてノックアウトしてた方がましかも知れません。

          ソユーズ11号の事例は減圧症と窒息の説明が混ざっているのですが、動物実験では減圧症だったとか、NASAのマニュアルでは息を吐く事になっているとか、どうにも息を吐いた方が安全っぽいようです。
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        • by Anonymous Coward on 2010年06月01日 7時09分 (#1772518)

          こちらは真空への生身の暴露についてですが、息は止めない方が良いと書いてありますね。

          http://imagine.gsfc.nasa.gov/docs/ask_astro/answers/970603.html [nasa.gov]

          実際に実験中に真空に暴露された人がいたそうですが、14秒ほど意識があったとか。
          呼吸で血中酸素は失われますが、その血液が脳に達するまでがそのくらいだそう。

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        • by Anonymous Coward

          本当?

          急減圧時に息を止めてると肺胞を痛めそうな気がするんだけど。

    • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時49分 (#1772232)

      >ソースにはっきり書かれてないのでわかりませんが、3万7000mからのダイビングするときに
      >与圧服や酸素ボンベを外して飛ぶ場合、5分近いフリーフォールの大部分を酸素不足の状態で
      >行うため、強靭な体が必要でしょう。

      2万mで加圧がないと死亡します。
      強靭ってレベルじゃないでしょう。

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  • by TarZ (28055) on 2010年05月31日 17時00分 (#1772191) 日記

    「成層圏からのスカイダイビング」と、「宇宙船からの非常脱出手段」の間にはかなり深い溝があるような気が。

    • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時22分 (#1772206)

      チャレンジャーの事故が高度およそ1万5000メートル。
      今回の挑戦は3万7000メートルということで,
      十分に有用な非常脱出手段の開発につながると思う。

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      • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時49分 (#1772233)

        たしかに、チャレンジャーでは乗員の死因は海面落下時の衝撃という話でしたから、上空で脱出して生存できる可能性はありますね。
        チャレンジャー以降、一応そういうシークエンスは組み込まれてるらしいですが、ホントに役立つかは誰もわからない、どちらかというと懐疑的だそうで。(宇宙服着込まないといけないと思うし…。)

        いずれにしろ、今回の実験では役に立つデータが取れるんじゃないか、とは思います。

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        • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 21時07分 (#1772350)
          現在のシャトルでは脱出を考慮した与圧服を着た状態で乗っています
          (打ち上げの2分前に与圧服のヘルメットのバイザーを下ろす)
          チャレンジャー事故後に追加された脱出手段は
          そのまま飛び降りると翼に当たったり炎に巻き込まれてしまうので
          1.機体が安定している状態でハッチを吹き飛ばして
          2.天井についている伸縮式の竿をハンドルを回してばねの力で伸ばして翼の下まで到達させて
          3.その竿を伝って飛び降りてパラシュートを開くというものです

          あくまで不測事態(通常の中止手段ですらない状態)用で
          使える高度も状態も限られているのでほとんど気休めかも・・・
          実際に使えるとしたら早い段階でSSMEが3つとも止まって
          何らかの問題で滑走路にはぎりぎりたどり着けなくて
          着水するしかないような状態でどこも壊れずに安定した飛行が出来る状態かも・・・?
          (もちろんコロンビア事故の高度/速度でやったら燃えちゃってただの自爆)

          チャレンジャー事故の場合はミッドデッキにいた乗員に限っては
          パラシュートがあったら助かっていたと考えている宇宙飛行士も居るそうです
          (キャビンしか残っていなかったので翼にぶつかる心配もエンジンに焼かれる心配もそれほどなさそうだし)

          参考文献
          ライディング・ロケット ぶっとび宇宙飛行士、スペースシャトルのすべてを語る/マイク・ミュレイン
          http://www.amazon.co.jp/dp/4759811486
          親コメント
      • by Anonymous Coward

        「衛星軌道に乗った」宇宙船からの緊急脱出には使えないけれど、
        「衛星軌道に乗り損ねた」宇宙船からの緊急脱出には使えることも多い
        ということでは。

    • ISSなどへ移動する際の乗り物も宇宙船だと思います。
    • by Anonymous Coward
      それは、ケンちゃんの隕石拳ツングースカ落としだろっ!

      #思い出すのにしばらくかかったw
    • by Anonymous Coward
      やってみなくちゃわからない
      大科学実験で
  • by SHNSK (10099) on 2010年06月01日 12時12分 (#1772665)

    102,800フィート は31,333メートルですね.

  • 過去にも (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時19分 (#1772204)

    いくつも成層圏からダイビングした記録はある。
    http://srad.jp/science/article.pl?sid=02/02/04/1944221 [srad.jp]

  • アイロンとワイシャツがなさそうなのだけど、認められるのか?

  • 一瞬3万7000Kmに見えてしまった。。。
  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時22分 (#1772208)

    江田島塾長は大気圏突入でしたっけ。

    しかし与圧服と酸素ボンベつけてスカイダイビングですか。
    やっぱ大気圏突入もいつかやる人が出るかも!?

  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時34分 (#1772218)
    DDザクプロジェクトの始まりだった!!

    #ザクじゃだめじゃん!
  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時38分 (#1772222)
    ググったら何か違うモノが出てきた
  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 17時43分 (#1772225)
    想像でしかありませんが 着地点があまりにも乱れるので無理なんじゃないかと。。。。
  • 超上空では、酸素不足? 空気密度が薄く空気抵抗がないので超音速まで加速? 超音速の状態で空気密度の高いエリアに突入し、 空気抵抗により時速約200kmまで減速? 間違いなく死亡。想像を絶する。
  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 18時09分 (#1772246)

    乗り物ではなくあくまでsuitなんですよね。
    進入角が少しでもずれたら衝撃波だけが地上に帰って来そうだけど。

  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 19時29分 (#1772296)
    落下時に物体が空気!?摩擦で発火してしまうほどの高度って、どのくらいなのでしょう?

    スペースシャトルが大気圏突入時に下側が赤くなっているの位しか見たことないですが。。。
    • by Anonymous Coward on 2010年06月01日 3時11分 (#1772493)

      >落下時に物体が空気!?摩擦で発火してしまうほどの高度って、どのくらいなのでしょう?

      1・アレは摩擦じゃないっス。
        断熱圧縮。ピストンの出口にフタをして、ぐっと押し込んだ時と同じ事が起きてるんですよ。
        どんな物体でも圧力をかければ温度が上昇する、ってことは知ってますよね?

        大気圏突入する宇宙船はものすごく速いんで、機体前面の空気は横に逃げる間もなく圧縮されて熱を出すんです。
        だから宇宙船のカプセルは熱に耐えるようにできてます。

      2・高度は関係ないです。宇宙船の再突入のときに赤熱するのは、それが高い場所にあるからじゃなくて、ものすごく速い速度で地球を回ってるからなんです。たとえばスペースシャトルは高度300kmくらいの軌道を回ってますが、仮に高度300kmの位置から地上に飛び降りたとしても赤熱はしないでしょう。終端速度はせいぜい音速を超えるか超えないかの程度の速度しか出せないでしょう。

      スペースシャトルが赤熱するのは、高度300kmをマッハ20をこえる超高速で飛んでいるからです。
      メチャメチャ速いので、大気圏に入ると断熱圧縮で赤熱します。高度は関係ないです。

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      • by gonzo (38147) on 2010年06月01日 9時25分 (#1772537)

        大気圏突入をするには狭い侵入角度とある程度のスピードがないと大気に弾かれるという話だけど、
        スピードの条件をなんとか回避できれば大仰な耐熱パネルとかはいらないという事か。

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      • by saitoh (10803) on 2010年06月01日 10時07分 (#1772552)
        もし潤沢な燃料があって対地速度ゼロ近辺まで軌道上で減速できたら,宇宙服+パラシュートだけでもOKとか?
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 20時19分 (#1772326)

    ドイツ/オーストリア人だとそのほうが普通かな。
    表記の誤差の範囲ですが、個人的ななじみもあって書いてみた。

    # ベルンハルト・パウムガルトナーとルドルフ・バウムガルトナーのPaumとBaumをいつもとり違えるのでAC

    • パウムガルトナー

      # ベルンハルト・パウムガルトナーとルドルフ・バウムガルトナーのPaumとBaumをいつもとり違えるのでAC

      えっと……この冒険家の名前は Felix Baumgartner さんなのですが、ツッコんだら負けっぽい気がするのであえてスルーしようと思います (まったくスルーできてない)。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年05月31日 22時06分 (#1772391)

    ここまで「君のためなら死ねる」 [kimishine.sega.jp]の話題なし。

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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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