海水不使用の養殖フグ、初出荷 68
ストーリー by headless
河豚 部門より
河豚 部門より
LARTH 曰く、
岡山理科大学は、トラフグを海水を使わずに養殖することに成功し、7月28日に岡山市の中央卸売市場へ出荷した。海水を使わずに養殖したフグが出荷されるのは国内初という(asahi.com の記事、 YOMIURI ONLINEの記事、 トラフグ飼育日記)。
養殖には同大の山本俊政准教授らが開発した「好適環境水」を使用している。好適環境水は淡水に電解質を加えたもので、海水魚と淡水魚が同じ水槽内で生育することも可能だという。山本准教授らは魚の浸透圧調節に深くかかわる成分と濃度を特定することにより、好適環境水を生み出したとのこと。好適環境水では生育が早く、気候や病気の影響も受けない。海水を運ぶ必要がないので、山間部でも低コストで海水魚養殖が可能となる。試食会での評価も良好で、「おかやま理大フグ」のブランド名で売り出すとのことだ。
岡山駅に展示されている好適環境水を使用した水槽の様子。淡水魚と海水魚が一緒に泳いでいる。
肝心なのは (スコア:5, 興味深い)
旨いかどうかというよりも、肝が食えるかどうかだろう。
Re:肝心なのは (スコア:4, 参考になる)
まさに肝心だが、おそらく食える。
河豚毒の原因である藻がいないからね。
Re:肝心なのは (スコア:2, 興味深い)
肝が食えるとして、現行法では、肝を買ったりできないんでしょうかね。
身をさばくにも免許が必要なんでしょうね。
養殖ふぐと、天然を法的に分けてるのでしょうか。
ふぐ取扱は各都道府県条例で決まっているそうで、なかなか調べにくいですね。
岡山は真っ先にPRして条例改正するでしょうが。
Re:肝心なのは (スコア:2, 興味深い)
>> ふぐ取扱は各都道府県条例で決まっているそうで、なかなか調べにくいですね。
>> 岡山は真っ先にPRして条例改正するでしょうが。
調理師免許を所轄するのは岡山県の保健福祉部ですが、
その部長が厚生労働省の出向者だと、霞が関での評価を気にして猛反発するのは目に見えていますし、
結局、自治体首長のリーダーシップが無いと条例改正は出来ないのでは?
♯さっそく、知事が試食してみてたりして。
Re: (スコア:0)
#俺だったとしたら「嫌だ」としか
Re:肝心なのは (スコア:2, 参考になる)
漠然とした記憶で申し訳ないのですが、数年前にテレビで特集されていました。
毒は無いからと無免許でも扱えるように特区だったか条例改正だったかを申請してましたが、却下されていました。
理由は、天然と見分けがつかないから。
残念ですが、混入事故が起きるのは目に見えてますし、偽装も十分あり得そうですし、しょうがないかなとも思いますね。
Re:肝心なのは (スコア:2, 参考になる)
河豚の卵巣の糠漬け [wikipedia.org]という前例があるから単純に禁止、ってことはないと思う
Re:肝心なのは (スコア:2, 参考になる)
フグの肝を食べちゃダメという規定は、食品衛生法の範疇です。
なので、岡山県が勝手に条例を改正しても、食べることはできません。
他の方のコメントと重なりますが、フグは食物連鎖により毒化すると考えられています。
有毒な藻→貝、ヒトデ→フグ という流れの生物濃縮です。
未解明の点はまだ残っていますが、少なくとも食物連鎖が毒化の主要因であるということは
食品系の研究者の共通認識と言っても良いと思います。
これを逆手に取り、有毒な藻がいない環境で養殖して毒のないフグが作るという試みは
以前から行われており、そのようにして養殖したフグ4500尾は全て毒を持っていなかったという
報告があります。
野口 玉雄, 高谷 智裕, 荒川 修, 囲い養殖法により養殖されたトラフグの毒性 . 食品衛生学雑誌, 45, 146-149 (2004) [jst.go.jp]
で、この無毒化フグを使ってその肝を食べることができるようにする、つまり、食品衛生法の
フグ肝食用禁止規定の適用外にしてもらう「ふぐ肝特区」が以前佐賀県から申請されていますが、
・食物連鎖説は本当なの? まだ未解明の部分が残っているでしょ?
・その無毒化フグはこれからもずっと無毒なの? 保証できるの? ちゃんとマネジメントできるの?
という意見が厚生労働省と食品安全委員会から出て、却下されています。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20050113sfc [fsc.go.jp]
というわけで、公に肝を食べられるようになるのはまだまだ先と思われます。
Re:肝心なのは (スコア:1)
すみません、リンク張り間違えました。
こっちですね。
野口 玉雄, 高谷 智裕, 荒川 修, 囲い養殖法により養殖されたトラフグの毒性 . 食品衛生学雑誌, 45, 146-149 (2004) [jst.go.jp]
Re:肝心なのは (スコア:1)
管理方法次第では手があるんじゃないでしょうか。
Re: (スコア:0)
法律はともかく(というのも何だけど)、大分では今でも食べられるところがあるようですね。
# さすがにAC
Re: (スコア:0)
海水ではないふぐ養殖 (スコア:2, 参考になる)
NHKの首都圏ニュースで海のない栃木で温泉を使ってふぐを養殖しているという話題がありました。
ちょっと検索してみるとWEB上ではAsahi.comの記事 [asahi.com]がありました。
岡山大の場合は人工水なので温泉がなくてもできるのがメリットですね。
栃木の方はその後出荷されるようになったかはわかりません(そもそも栃木にはふぐが受け入れられる卸売り市場はないんじゃないかと推測しますが)。
海水でないけど塩水だろうが。。。。 (スコア:2)
塩分を生態の浸透圧に調節すれば、淡水魚と海水魚が同じ水槽で生きていけるのは、水族館などの方々にすれば常識!!!
よって、フグの養殖ができていたのなら、今回の話は何にも新しくない。淡水魚と海水魚が同じ水槽で生きていけるのは、昔から何度かニュースネタになっていますが、驚くことなど何もない。
なお味の面では、薄い塩水で育つと海水と差が出るか否かは難しい話。塩分濃度が影響するか、水槽環境が影響するか、餌が影響するか、判断付かないし、その影響度合いも検証は難しい。
Re:海水でないけど塩水だろうが。。。。 (スコア:1)
河口近辺の汽水域(淡水と海水が交じる部分)では普通に淡水魚も海水魚も釣れますね。
>好適環境水は淡水に電解質を加えたもので、
リンク先を見ると
>カリウム、ナトリウムなど
ってまんま海水成分 [wikipedia.org]。
必要最低限の濃度を割り出したところが低コストで新しいところなのでしょう。
「山のふぐ」は? (スコア:2)
コミック「築地魚河岸三代目」でも紹介されてた「山のふぐ」は
ずいぶん前から出荷されているみたいだが、今回のが国内初出荷
になっているのは何故?「山のふぐ」は卸売市場に出てないのかな?
それとも完全な海水不使用じゃないのかな?
オプティマ・フーズ [optima-foods.jp]
海水の味 (スコア:1)
技術はすごいなぁと思うが、海の魚は海水の味があってのモノという印象が・・・
川の魚っていくっら塩ふっても、やっぱり海の魚と味が違うし。
いつか食べれる事を楽しみにしておきます。
フグ以外にも出てくるのかな?
Re: (スコア:0)
海で揚げたウナギと川で揚げたウナギは塩味が違うのだろうか?
Re:海水の味 (スコア:5, おもしろおかしい)
・海で揚げたウナギ
濃いめの味.香りも強め.泥臭さがない.
・川で揚げたウナギ
時期にもよるけどあっさりめ.泥臭いところはあるけど泥抜きを十分やれば関係ない.
・油で揚げたウナギ
ぱりっとしていてこれはこれでうまい.
Re: (スコア:0)
ウナギは海にいる生き物ですが。
Re:海水の味 (スコア:1)
ウナギは淡水域や川にいる魚です。
産卵時期に海に下る習性(降河回遊)です。
お約束のネタ? (スコア:1, おもしろおかしい)
河豚だけに大あたりする商品です!
Re:お約束のネタ? (スコア:1)
当たらなければどうということはない。
しかし、踵落としや下段後ろ回し蹴りを避ける術をしらない>フグつながり
Re: (スコア:0)
トラフグさん、トラフグさん、どこ行くの?
もちろんちとせだよ
#千葉県限定(兄さんいい風呂)
味見させるには、 (スコア:1)
QTVR Master / GoofyMANIA#23
Re:味見させるには、 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
この国の政治家なんざ官僚連中の言いなりで飯食ってるんだし。
#おや、だれか来たようだ・・・・こんな夜中に誰だろう。
飼う人にも? (スコア:1)
海生の魚類と淡水の魚類を一つの水槽で、ってのは。
この水を作るコストにもよるだろうけど。
Re: (スコア:0)
内陸部や山間部、あるいサンシャインのようなビルの中に水族館を作るのにも良さそうだ。
昔、山のてっぺんに動物園と隣接して作られた水族館では、海水を運んでくるのがとても大変だったそうな。
伊勢湾台風のあと (スコア:0)
普通に海を金魚が泳いでいた、こういう例示で金魚は不適切だと思います。
Re:伊勢湾台風のあと (スコア:1)
淡水魚もしばらくは海水で生きてるよ。
「しばらくは」なので生育環境としては不適だけどな。
Re:伊勢湾台風のあと (スコア:1)
>> 淡水魚もしばらくは海水で生きてるよ。
>> 「しばらくは」なので生育環境としては不適だけどな。
健康にはただちに影響しないわけですね.
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re:伊勢湾台風のあと (スコア:1)
吃水(きっすい)じゃなく、汽水(きすい)ですね。
「塩」害の心配は? (スコア:0)
水槽でお遊び的にやっている内は良いとしても養殖池レベルに規模を拡大した場合、
塩類を含んだ排水を大量に垂れ流して下流に影響無いんですかね?
Re:「塩」害の心配は? (スコア:1)
基準値以下の濃度に地下水なんかと混ぜて薄めて流せば問題ないでしょう。
#排水基準値に残留塩分濃度の規定とかあるのか知りませんが。
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:2, 参考になる)
毎日新聞 [mainichi.jp]によれば
課題は塩分の濃度が海水より低いため、味が水っぽいことだった。だが、海水に短期間入れて鍛える「味上げ作業」などの試行錯誤でクリア。実用化にめどを付けた。
と言うことで、それなりの措置がいるようですね。
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:2)
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:1)
動物愛護団体から、魚をいぢめるなという苦情が来る悪寒。
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:2, 参考になる)
7月21の記事ですから、海水を使わない養殖という点ではそちらの方が先じゃないですか?
温泉トラフグ:デビュー 本格出荷、海水養殖より安く--栃木・那珂川 [mainichi.jp]
(中略)
ということで、市場への出荷ではないようですが。
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:1)
牛の場合、肥育飼料で大きくして出荷前に綺麗なサシや肉しまりを付けるためにワラ飼料に切り替えるとか...
それでどこぞのワラを使ってしまって、わらわらと大騒ぎになったというわけです。
つまり、どこぞの海水だといいぞとか、やはり黒潮より親潮できめるといいとかになると、牛と同じことになりそう。
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:1)
最後に海水を使うという措置をしたら
という利点が(主にコストの面で)生かせないような気がしますね。
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:1)
どうなんだろうね。
非海水利用である程度育成しておいて、安く肥育して、仕上げに海水というのと、ずっと海水で肥育するのとの比較ね。
後者はずっとうみっぺりでやる必要や海水用の施設の準備と稼働の必要があるけど、前者はその縛りがないわけからね。
海水調達より安いと、本文にある
>海水を運ぶ必要がないので、山間部でも低コストで海水魚養殖が可能となる。
という面がありそうなんだけどね。
本文ぐらい読め (スコア:0)
「試食会での評価も良好」って書いてあるのが読めないの?
Re: (スコア:0)
>「試食会での評価も良好」って書いてあるのが読めないの?
ほら、いま社会人以外は夏休みだから
Re:本文ぐらい読め (スコア:3, すばらしい洞察)
Re: (スコア:0)
それは言わない約束でしょw
Re: (スコア:0)
Re:肝心の味は大丈夫なの? (スコア:1, 興味深い)
ベニテングタケ [wikipedia.org]などの毒の成分であるイボテン酸が同時にものすごいうまみ成分である、という話を思い出した。