愛媛大学、大型真球ダイヤモンドの作製に成功 65
ストーリー by headless
飴ダイヤ 部門より
飴ダイヤ 部門より
sillywalk 曰く、
愛媛大学の地球深部ダイナミクス研究センターは、人工ダイヤモンド「ヒメダイヤ」を使用して直径7.5ミリメートルの真球ダイヤモンドを作製することに成功しました(ニュースリリース、 愛媛新聞の記事、 asahi.comの記事 )。
ヒメダイヤは同センターが開発した超高硬度ナノ多結晶ダイヤモンドで、世界で最も硬い人工ダイヤモンドとされています。天然のダイヤモンドや従来の人工ダイヤモンドは結晶方向に割れやすいため真球加工は困難でした。今回、均質な多結晶体で高い強度を持つヒメダイヤを使うことで、レーザー加工や超音波加工の技術の組み合わせにより、真球からのずれが数ミクロン以下、1,000分の1以上の高い精度を持った真球ダイヤモンドの作製に世界で初めて成功したとのことです。
今後は光学レンズや工業用工具、超高温・高圧状態下での実験材料などへの応用が期待されます。さて/.J諸氏ならどんな用途に使いたいですか?
光学レンズはビミョーかなあ (スコア:2)
まずは透明なダイヤを作る技術から考えないと.
精度ももう一桁はほしい.
Re:光学レンズはビミョーかなあ (スコア:1)
透明な人工ダイヤって作って大丈夫なんだろうか?天然ダイヤと見分けがつくのかな?
Re:光学レンズはビミョーかなあ (スコア:1)
確か人工ダイヤ作るときは色を付けることになってるんじゃなかったでしたっけ?
自主規制みたいなものだったとは思いますが。
Re: (スコア:0)
既に宝飾レベルの物は作れるけど、デビ○スの圧力で......というのはよく聞きますね。
生産調整くらいはしてると思うけど、どうなんでしょうか。
Re:光学レンズはビミョーかなあ (スコア:3, 参考になる)
>デビ○スの圧力
ソ連崩壊で旧東側産のダイヤやら、旧東側で長々と培われたダイヤ作成技術が出てきたから締め付けはかなり弱くなったよ。市場支配力が大幅に弱くなったから。だから天然の宝飾用ダイヤとか、工業用ダイヤの価格は結構下がった。
ただ現状、それなりの大きさのものをそれなりの質で人工的に作ろうとするとコストがかさむからそういう用途の人工ダイヤはちょっと微妙。質が悪くても(色とか)良いとかなら結構安く作れるんだけどねぇ。
#いやほんと、工業用ダイヤはソ連崩壊のおかげで凄く良くなった。
Re: (スコア:0)
同感です。特に一般向けのニーズは皆無じゃ無いかな。
それとも「赤巻」「白巻」に続いて「ダイヤモンド巻」が発売されるのかな。
真珠の代わりに (スコア:2)
人体に埋め込んでみよう。その筋の方には受けるかも。
売り文句は、世界で一番硬くて高価!
Re:真珠の代わりに (スコア:2)
外道照身霊波光線オプションとか付けたらその筋の人には売れそうだ
Re:真珠の代わりに (スコア:1)
アンドロイドじゃないでしょうか.
機械要素 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
それ、おいらも最初に思ったわ。
真球で固くて・・受ける方はどうすんだろうね?って。
Re:機械要素 (スコア:2, 参考になる)
たしかに玉が硬すぎてもよくねーし
それに摩耗対策なら(密着性の問題もあるが)DLCとかで十分
つーかベアリングは基本消耗品
精度が必要なら流体でいいし
力がかかるならそれこそダイヤみたいな硬いが脆いのは向いてねーな
とりあえず、ゴルゴ13あたりがなんか使うんじゃね?
Re:機械要素 (スコア:1)
ダイヤみたいな硬いが脆い
ダイヤなのに脆くない、というのが今回の主張のポイントなのではないでしょうか。
Re:機械要素 (スコア:1)
受けの方も基本はダイアモンドでコーティングしてあることが前提でしょうね. もしも相手が鉄なんかだと, ダイアが鉄に溶けて摩耗がひどいでしょうし.
# どこかで1.75mmΦのルビー球って小売りしていないかな?
Re:機械要素 (スコア:1)
このダイヤさんの攻め、パネぇっす(;>_;)
Re: (スコア:0)
ベアリング球には靱性も必要なんじゃない?
Re:機械要素 (スコア:1)
これって炭素系とひとくくりにしていますけど, 単体あるいは析出系のグラファイトとは違うんじゃないかと思いますが. 最近のトライポロジ研究は追っていないので外している可能性が高いんですが, グラファイトの固体潤滑性って確か層間結合の弱さから来ていたように記憶しているんですが, ダイアの様に3次元に強固な結合を持っていても同様の固体潤滑って働くのでしょうか?
Re: (スコア:0)
高精度だけど熱に弱くてもろいという、ちょっと限定されたベアリングですね。
Re: (スコア:0)
熱伝導がよいので、外周を冷却すればいいんだよね。
むしろ極端な温度環境化にさらされるなら、
軸受けついでに熱の取り出し/供給も出来るんじゃね?
Re: (スコア:0)
純炭素で真球なら、キログラム原器の代わりになるんじゃね
Re: (スコア:0)
面白そうですが、レースもダイヤで作らないとあっという間に剥離すると思われます。
あと、直接は関係ありませんが、セラミックボールのベアリングをIHIがターボチャージャー用に使ってるはずです。
ターボくらいの回転数になると回転によるボールの変形が無視できなくなるらしいです。
#表面の硬さだけなら通常のベアリングにDLCコートで試せそうですね
Re: (スコア:0)
堅いからショットピーニング加工に使ったり、上から落として硬度の評価に使ったり......
宇宙用の無潤滑・無給油ベアリングは実現できないのかな
Re: (スコア:0)
なんかこのコメントの下のツリーが真面目な話をしてるのか下ネタなのか区別が付かない
1,000分の1? (スコア:1)
プレスリリースの“1,000分の1以上の精度”って何だろう。真球度/半径かな。
どのくらいでゴルゴに狙われるのだろう? (スコア:1)
人工ダイヤに工業用の黄色着色をすることは不文律のようですが、
透明のままブリリアンカットにして出したら、どのくらい真面目に命が危ないんでしょうか。
ここの研究室、人工ダイヤを市場に流して、自分たちの手で研究費を稼ぐこともできるように思う。
Re:どのくらいでゴルゴに狙われるのだろう? (スコア:1)
近年は、天然や人工の色の悪いダイヤもアクセサリに加工され売られているので、
今の色でも売れるでしょうし、色を良くすると更に売れるとは思います。
しかし、天然と人工の見分けは可能なようですから、透明度などの測定値がいかに
よくても「宝石」としての値打ちは、人工は天然よりはるかに劣ると思われます。
もし見分けのつかないものを作れても、これを天然と偽って売ると、詐欺の類の
犯罪になってしまいます (税務署や警察を恐れて暮らすことになります)
結局、宝石の価値の大半が機能ではなく希少性であるかぎり、人工ダイヤも、
サファイヤやエメラルドの人工の結晶と同様の扱いとなり、それなりの値段に
落ち着くものと考えられます。
Re:どのくらいでゴルゴに狙われるのだろう? (スコア:1)
宝石店で買う場合は、鑑定書が付きますね。人工なのにその旨の記載が無いと
さすがにアウトだと思います。どういう法律に該当するのか判りませんが。
20個ほどわしづかみにして (スコア:0)
おーにーはーそーとーっ!!
Re: (スコア:0)
(金の)亡者をかえって呼び寄せそうな気が
ヒメって何の略? (スコア:0)
「ヒメ」は愛媛の「媛」や「とても硬くて強い」という英語の頭文字群「HIME」から取った。 [47news.jp]
までは判ったんだけど…。
#少なくとも、Highly-advanced Materializing Equipment [sunrise-inc.co.jp]じゃ無い事は判るw
#元ネタにしたかどうかまでは知らないが
自己解決(Re:ヒメって何の略?) (スコア:2, 参考になる)
Highly Incompressible and Mechanically Endurable [ehime-u.ac.jp]だそうな。
Re:ヒメって何の略? (スコア:1)
これを作った機械(マルチアンビル超高圧合成装置)の名前も気になる。
BOTCHAN-6000: Beyond Observable Toughness and Concceivable Hardness of Artificial Nano-diamond
(6000 は 6000トンの圧力が出せるかららしい)
耐震構造とか (スコア:0)
建造物を支えつつ揺れを吸収するというアレ、の中で使えるのかなと思いました。
単純に技術的なチャレンジじゃないの? (スコア:0)
世界で最も硬い人工ダイヤモンドであるヒメダイヤの需要はあると思いますが、
今回の真球ダイヤモンドは単純な技術的なチャレンジではないでしょうか?
>地球深部ダイナミクス研究センターでは,
>自ら合成したヒメダイヤを様々な形状に加工し,新しい超高圧実験装置の開発など,先端科学技術への応用に取り組んでいます
とあるように、売りはできた真球ダイヤモンドというよりは
加工技術の方ですよね。
# よく「○○年後に実用化をめざして」 ってのを見かけますが
# お国とかに対するアピールの面が強いですよねぇ。
# こっちは、すげぇ!、と期待してしまうのですが…。
# ホログラフィックディスクとかありましたよね。
Re:単純に技術的なチャレンジじゃないの? (スコア:1)
ヒメダイヤのプロモーションでしょう。
どんな形にも加工できますからなんか使ってね、という。
自分達だけで応用技術開発と言っても発想には限界がありますから。
Re:単純に技術的なチャレンジじゃないの? (スコア:1)
> 今回の真球ダイヤモンドは単純な技術的なチャレンジではないでしょうか?
てっきり圧力を掛ける器具の都合なのかと思ってました。
突然 (スコア:0)
キログラムの定義に参入してきたり・・・それはないな
Re:突然 (スコア:3)
いやいや.
原子量の定義は「1molの12Cの質量が12g」と決められているので,
本当はあの球は12Cでつくりたい.技術的な問題でシリコンを
つかっているけれど.
もし,シリコン球が1kgの定義になったらアボガドロ数が定義値に
なるけれど,この場合12Cの原子量との整合をどう付けるのだろうか.
Re:突然 (スコア:2)
>12Cの原子量との整合をどう付けるのだろうか.
原子一個の相対質量に関しては,分析の精度が高いため9-10桁程度の精度で求まっています.この精度は現在アボガドロ数の精密決定が目指している精度より1-2桁高いため,こちらがネックになることはありません.
#12Cと28Siの質量比が高い精度で求まっているため,どちらを測定しても換算が可能.
Siを使ってアボガドロ数を正確に求めますが,その計算の際に用いる28Siの原子量は12Cがアボガドロ数個あった場合は12g,という定義と一致する値となります.
物理量の「定義値」について (スコア:2)
その点については仰るとおりなのですが,ある物理量を「定義値」にする,
というのは,それは無限の精度でその値である,とすることです.
例えば真空の光速度は299 792 458 m/sですが,これは,小数点以下
無限にゼロが続きます.
すると,同時に真空の誘電率が定義値になるわけなんですが,これを
真空の光速度以外の定義を使って決定する方法はないので,真空の
誘電率は一意に決まるわけです.
一方,アボガドロ数を6.02....x10^23と決めてしまうと,それは(例えば)
9桁め以降はゼロが続く,と見なされます.それが「定義」なので.
その定義を使うと,12Cの質量は12の下に無限にゼロが続く数値に
ならず,どこかでゼロで無い数値が現れます.上のお話ですと10桁
めでしょうか.
つまり,12Cの質量に二つの値が存在することになってしまう,と.
最初から12Cの個数を数える方法なら,この心配は無いわけです.
Re:物理量の「定義値」について (スコア:2)
>その定義を使うと,12Cの質量は12の下に無限にゼロが続く数値にならず
そこの理解が違うんですよ.
まず,今行っている測定で,「アボガドロ定数」を28Siを用いて決定します.一度アボガドロ定数が決定されると,これはもはや別にSi原子とは関係のない定数になります.
次に,キログラムの定義を,「12C原子がアボガドロ定数(=定義済みの単なる定数)の12分の1個集まった時1kgとする」とすることになっています.
つまり,新定義を用いても,12C原子をアボガドロ数個集めれば「厳密に」12kgとなります.
補足 (スコア:2)
補足です.
質量には,バルクの質量を表すkgという定規があります.
もう一つ,原子スケールでの質量を表す相対原子質量(u)が存在します.
後者では,定義より,12Cの原子の質量が厳密に12uとなります.
この二つの異なる定規を結びつける比例定数がアボガドロ定数です.12C原子を1アボガドロ数個集めると厳密に12kg,という定義によって二つの独立な定規を結びつけています.
この二つの定規は独立であるため,アボガドロ数をどのような値に決定したとしても矛盾は生じません.
例えば極端な話,アボガドロ数を「1」と決めたとします.そうすると,炭素原子1個は厳密に12kgになり,1kgの定義は炭素原子の1/12の重さになります.
アボガドロ数を「100」と決めると,炭素原子1個の質量は厳密に12/100kgになります.
つまり,どんな手法でどのようにバルクのkgを定義したとしても,炭素原子を1アボガドロ数個集めると必ず12kgになります.
アボガドロ定数以外の手法でkgを定義すればそこから
「12Cをアボガドロ定数個集めた際に12kg」
という関係式からアボガドロ定数が決定され,逆にアボガドロ定数を決定する手法でkgが定義されれば
「12Cの質量は12kgをアボガドロ定数で割ったもの」
という関係式から原子の重さが定義されます(kgのスケールとuのスケールの変換定数が決まる).
Re:補足 (スコア:1)
ぐぉ……
確かにkgとgを間違えてますね.飲みながらとは言えなんと馬鹿な間違いを.
ご指摘感謝.
ヒートシンクに (スコア:0)
純粋な人工ダイヤモンドは熱伝導率が高いようなので、加工できればヒートシンクに使えそうな気がします。
Re: (スコア:0)
製造コストを考えると純銀を使った方が安そうな気がします・・・
Re:ヒートシンクに (スコア:1)
重量や体積のコストがむちゃくちゃ高い世界も世の中にはあるわけで
そういう場所ではダイヤモンドのヒートシンクは実際に使われます。
ダイヤ玉のパチンコ台 (スコア:0)
よっよし、勝負だ! byカイジ
Re: (スコア:0)
パチンコ産業の撲滅運動にご参加を!
Re: (スコア:0)
今のパチンコって版権ものばかりになってしまって簡単には潰せなさそう…
無料オンラインゲームも同じ道を辿りそうな臭いが
Re:半導体とか (スコア:3, 参考になる)
その手の電子的な用途だと,今回のような多結晶ダイヤは不向きです.粒界での散乱とか,不均一性由来の特性のばらつきとかが出ちゃうんで.
#普通は蒸着して単結晶膜を作って使う.