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教育

エストニア、数学教育でコンピュータの使用を前提としたカリキュラムを取り入れる 42

ストーリー by hylom
気がつけば計算なんかしない生活に 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

エストニアでは統計の授業において計算に重点をおかず、問題の内容やその解釈に焦点をあてた授業を試みることにしたそうだ(The Wall Street Journal本家/.)。

計算にはコンピュータといったツールを使える時代であるとの前提の上、同国では統計のカリキュラムの見直しを行うことにしたという。これを率いるのは、コンピュータを利用した算数および数学のカリキュラム再構築を目指すcomputerbasedmath.org。エストニア文部省はカリキュラム再編成にあたり同社と契約を結んだことを今週発表した。

従来の授業では計算を学ぶことが重要視されがちだが、computerbasedmath.orgでは例えば「携帯電話に保険をかけるべきか」「自分の寿命は」「美しい形の条件とは」など、実際の生活の中で使われる数学の考え方に重きをおいているとのこと。同社のコンテンツディレクターJon McLoone氏によると、従来の数学教育においては「難しい等式を解く」計算スキルを教えるのに時間を割いていたが、これでは子供たちに計算機になれと教えているようなものだという。計算にコンピュータを使うことで「劣っている計算機」ではなく「より優れた数学者」の育生に繋がると氏は説いている。

このプログラムはエストニア国内の30校が参加するとのこと。同国は教育改革に力を入れており、昨年はロボット工学やプログラミングを7歳からの子供に教える実験プログラムも展開している。

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  • by saitoh (10803) on 2013年02月14日 16時06分 (#2325054)
    筆算をあまりにやらなさすぎて数量センスが培われてないと、電卓のキーを押し間違えて桁が違うような変な数値が出ても気がつかずにそのままそれを採用してしまう、なんてことになりかねない。 単なる苦行的筆算を電卓で軽減するのには賛成だけど。
  • とは思うのだけど,今年の高1から「データの分析」があるのだけど,紙の上の計算が主であり続けるんだろうなあ。日本の高校は。

    • by Anonymous Coward

      紙の上の計算ができないで統計ができるという奴が、、、

      • もちろん紙の上でできるべきことができなくちゃいけないのは当然だけど,紙の上だけでできるように工夫された問題だけができるようになってもなぁ,と考えています。
        たとえば「10人のうち9人の点数が以下のようにわかっていて,1人がわかっていないとき,中央値の値は何通りあるか」みたいな問題を見ると気持ちが萎えます。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        算術として計算の仕方を学ぶのと理屈を学ぶのは、やっぱり別だと思うんだよね。
        で、後者をやってるときに、わざわざ手計算することで進展を遅らせるのってどうよ、と。

    • by Anonymous Coward

      その辺は程度の問題で、良し悪しあると思う。

      言い方は悪いが、先進国ではズバッと割り切る案を通すのは難しい。
      このような実験結果を参考にして、地道に改善していけば良いと思う。

      • by Anonymous Coward

        エストニアは先進国ですよ

    • by Anonymous Coward

      仮にそんな教育を公立高校で一律にやろうとしても、コンピュータの知識と数学の知識を両方持ってる教員の数が足りないので実現不可能ですな。
      逆に誰でも教えられるようなソフトウェアを開発したら、それは教育とは違うものになってしまう気もする。

      まあEXCELを使った統計とかJAVAで説明する数学とか
      その手の日本語の学習サイトはたくさんあるわけなので、興味のある生徒が自分でそれを調べればいいじゃないかな、とは思います。

      • by Anonymous Coward

        コンピュータの知識が必要になるようなコンピュータだと、道具としては失格ですね。
        コンピュータの代わりに電卓の話題だと思って読んでみれば、どんなにおかしなことを言ってるかが分かる。

        「煩雑な計算の手間を省いて数学の本質を学ぶための時間を作るために、手計算ではなく電卓を使いたいですが、
         電卓の知識を持った教員が足りないので実現不可能です」

        と言っているようなもの。

        コンピュータそのものを教える話なら、コンピュータの知識を持った教員が必要ですが、
        いまはコンピュータを単なる道具として使って数学を教える話ですから。

        • by Anonymous Coward

          ああ失礼。
          親コメの意図は、その電卓も使えこなせない教員が大半、という意味です。
          コンピュータの知識じゃなくてコンピュータの操作方法、ですね。

          コンピュータルームを使って行う授業だと、操作がわからない生徒が出て来た時に対応する必要がありますが
          それに教員が対応できない限りそういった授業は行いにくいでしょう、ということ。
          技術スタッフを毎回の授業に着けられる、という高校ばかりでもないでしょうし。

          > 計算にはコンピュータといったツールを使える時代であるとの前提の上
          日本の高校までの数学教育では、これが「教える側」で前提となってない気がします。

    • by Anonymous Coward

      日本の高校とやらの集合がどの程度の偏差をもっているか把握しないで書いてるようにしか見えない。
      どの地域の私立公立普通科高校間だけでも猛烈な差があるのにそれ以外の高校も沢山あるんですが。

      自分の知ってる地域とか、下手をすれば自分が在籍していた頃の高校像だけで教育語っちゃう人が時々居ますが、放射脳的な物を感じます。
      ニュースになる程度に例外的な事例を一般化して、これだから日本の教育は~とか本気で考えてそうな人とかも。
      自分が在籍していた頃でもいいので、その地域の全日普通科の私学と公立校の教育内容差言ってみて下さいよ(笑)
      余力があるなら工業・商業高校や定時制も含めて全体として日本の高校とやらがどうなのか語ってみて欲しいですね。
      無知を知ることが大切なのは科学と同じです。

      • いくらも幅があることなんかわかってますよ。だからといって,現状維持にしがみついてはほしくないと思っているだけです。変えていくことができない状況があるのは仕方ない,でも変えられるところは変えてほしい,ただそれだけのことです。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          変えていくことができない状況ってなに(笑)
          既に使ってる高校は今から紙に戻れということ?
          何を指摘されてるかもう少しちゃんと読んだら?

  • by Anonymous Coward on 2013年02月14日 14時41分 (#2324983)

    電卓があるからと掛け算も覚えさせない教育が始まったらやだなあ。
    んなこたあないとおもうけど、一応ね。

    • by Anonymous Coward

      みきおとミキオの中で、みきおが未来の宇宙船の中で大活躍する話があったなぁ。

    • by Anonymous Coward

      小学校のレベル(式を作って計算して答えを出すもの)だったら
      ひたすら紙の上で式を変形させたり筆算させたりするのが重要だと思うけど、
      有効桁数の概念をたたき込んだ後なら、数値を出すためだけの手計算に
      時間を取られるのはもったいないね。

      • せめて、3桁の数字の素因数分解とかが暗算で求めるとか、有効数字2,3桁くらいの四則演算を筆算で求められるくらいの計算力は欲しいところ。

        この手の数字に対する感覚がないと、プログラムなどの計算機への入力が間違っているときに、その間違いに全く気付けないと思うのですが。
        #こんな桁数になるのは変だとか、偶数になるはずのものが奇数になってるとかで、バグ・間違いに気づいたりすることも結構あるので。

        親コメント
        • >せめて、3桁の数字の素因数分解とかが暗算で求めるとか
          3ケタは大杉。713を暗算で素因数分解してください、とか無理。
          #最初例として899を挙げようとしたけど、これならできないとまずい気がしたんでやめた。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            車を運転しているときに、前の車のナンバープレートを見て素因数分解する訓練をするといいですよ。2021が素因数分解できて、インド式掛け算で検算できた時は感動しました(笑)(「けんざん」の変換候補の1位が乾山で2位が剣山なのはなぜだろう。MS-IMEの開発者は茶か華をたしなむのか)。

            • by Anonymous Coward

              余計なお世話ですが、
              2021 = 45*45 - 2*2 = (45+2)(45-2) = 47 * 43
              ですよね。

              45*45 = (45 - 5)(45 + 5) + 5*5 = 40*50+25 = 2025
              なんてのも ヒマなときの数字遊びとしてはいいですね。

          • by Anonymous Coward

            ん?713の素因数分解は簡単すぎないでしょうか。

            1. 2,3,5,7 で割れるか割れないか調べる。
            2. 0.5乗(ルート)をとる。大体 27以下ぐらいかな、と当たりをつける。
                    ここは大は小を兼ねる、ので大きい方にミスしても別に問題ない。
            3. 27以下の素数で順番に割る。
            4. 23 * 31 を得る。
            5. 31が素数であることを確認する。
                    (0.5乗以下の素数で割りきれるかどうか確認する。)
            6. 頭の中で検算して終了。

            確かに、899 = 900 - 1 = (30-1)(30+1) = 29*31 は
            計算するまでもないですね。

            • >3. 27以下の素数で順番に割る。
              2ケタでの除算・乗算が暗算でできる人は少数派だと思うよ。
              暗算検定2級程度。(あれ、私が受けたころは1級だった気がする)

              ところで、
              >1. 2,3,5,7 で割れるか割れないか調べる。
              ここは11も含めたほうがいいですね。11で割り切れるかどうかは
              (奇数桁の合計)-(偶数桁の合計)≡0 (mod 11)
              で簡単に求まりますから。

              親コメント
        • by Anonymous Coward

          80年ころの話だけど、中学の数学(幾何)で小数点以下何桁かの値が出てくる面積計算をやらされたことがある。
          来る日も来る日も。

          ああいうのは無駄。

          # メインの目的はどのように補助線を引くかとかで、面積を計算するのはおまけなのに。

          • by Anonymous Coward

            きっと測量士を育てたかったんだよ

  • by Anonymous Coward on 2013年02月14日 15時29分 (#2325031)

    アメリカでは高校や大学学部の授業に関数電卓使ってるところがあるんじゃないの?
    TIなんかはそれ用の関数電卓が販売しているし
    当然教材も電卓使用を前提としているはずだが
    #たかが電卓といえども最近のは結構本格的な数式処理の機能もついてるよ

    • by Anonymous Coward

      日本でも関数電卓ぐらい普通に使うんだが、高専やら工業高校やら使っていない所なんて普通ないだろ
      だいたい。授業で図面引いたり、加工したりする度に、いちいち手計算で三角関数やら平方根やら求めるなんてやってられんだろ。

    • なんで日本と同じことをしている例を持ってくるのか分からない。
      日本もアメリカも高校で関数電卓つかってますが。
      日本のあらゆる高校が電卓を使っていないかのような情報は、いったいいつのどこのお話ですかね?
      貴方が出た高校が当時使ってなかったというのは知りませんよ。

    • by Anonymous Coward
      普通高校はともかく、大学は大昔から普通に関数電卓とかポケコン使ってるでしょ。
      確かにアメリカは昔から普通高校でも電卓使った授業はあったけど、最近は日本でも小学校で電卓教えてますよ。
  • by Anonymous Coward on 2013年02月14日 16時42分 (#2325083)
    計算力なんて良質なトレーニングを受ければ簡単に向上できるし、頭の中で数値計算とシームレスで処理できる分だけ論理の精度も上がるのに。
  • by Anonymous Coward on 2013年02月14日 17時03分 (#2325098)
    統計学の教科書を開いたら、市販のソフトウェアのユーザマニュアルと同じ内容だった。
    • by Anonymous Coward

      どっちも、教える側はわかっても、使う側にわかるように書いてないとか。

      • by Anonymous Coward

        書く側がさっぱり意味を理解していないことを上手に隠蔽した文章かも。
        「AはBです。」って書いてあっても、そのBが意味不明なので結局わかんない、みたいな。

  • by Anonymous Coward on 2013年02月14日 20時51分 (#2325293)

    物理的には1と0の計測でしょうけど、

    本当の所、ソフトウェアの勉強は、

    そっそっソクラテスか、プラトンか、
    にーにーニーチェか、サルトルか、

    の正当な継嗣の様に思うのですが。
    無理矢理、数学と結びつけなくてもいい様な気も?

    #自分プログラマですが、時間があったら放送大学辺りの
    #近代の哲学(構造主義とか)を視聴してみたい肝。

  • by Anonymous Coward on 2013年02月15日 10時11分 (#2325716)

    >「携帯電話に保険をかけるべきか」「自分の寿命は」「美しい形の条件とは」

    こんな例を示されながら筆算ベースで議論が進んでいるところに、日本の教育を感じてしまったり。

    個人的には、リスクの割り出し方とか、人生設計は大げさとしてもリリース日から逆算してスケジュールを立てるときのコツとか、フィボナッチのようなデザイン基礎と、その応用の仕方とかを数学の観点から教えてもらえるっつーことに興奮する。

    大人になって「あの時、これを知っていたら勉強したのに・・・」と悔やむ経験は数学的なものが多い気がする。

    • by Anonymous Coward

      うーんと。
      少し手を伸ばせば幾らでも手に入るものと、研鑽を積まなければ養われない物がある。
      あなたの興奮しているものは前者で、筆算や暗算「力」は後者である。
      後者の力があれば よりリアルに 前者のすばらしさを味わえる、ということを
      信じこまされているのが 日本の教育の限界、といいたいのかな。
      そうかもしれないね。
      火力発電の健康被害リスクが 原子力発電のそれよりも はるかに・・・というような
      議論ができない現状から考えると たしかにそうかもしれない。

      • by Anonymous Coward

        >少し手を伸ばせばいくらでも手に入る

        そう思っちゃんだろうな。
        個人的には、数学が応用できる場面に「気づく」ことも技術であり経験だと思うんだ。
        たくさんの応用方法を知っていることもまた力なんじゃないかと。というか現実ではそっちのほうがね・・・

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