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NASA

ケプラー宇宙望遠鏡の姿勢制御装置が故障、観測終了の可能性も 28

ストーリー by hylom
こんなこともあろうかと……に期待 部門より
insiderman 曰く、

2009年に打ち上げられたNASAのケプラー宇宙望遠鏡の姿勢制御装置が故障したことがNASAによって発表された(時事CNN読売)。

故障したのは、「リアクションホイール」と呼ばれる、姿勢制御に必要な部品。もともとは4個が搭載されており、3個が稼働すれば正確な位置調整が可能だが、2012年7月に1個が故障しており、今回の故障により機能するのは2個になっているという。リアクションホイールの故障により太陽光パネルを太陽の方向に向けられなくなり、また管制との通信も断続的になっているという。ケプラー宇宙望遠鏡は現在地球から6000万キロメートル以上離れた場所にあり、修理を行うのは不可能とのこと。

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  • by Hamo73 (35938) on 2013年05月17日 20時37分 (#2382438)

    NASAの公式発表を読むと、各社の記事が不正確で大げさに感じますね。
    リアクションホイールの故障によって高精度の姿勢制御は行えなくなっているものの、スラスターによる制御はできているし指令もちゃんと届いているので、読売の「制御不能」は明らかに言いすぎです。

    現在のThruster-Controlled Safe Modeでも数ヶ月は燃料がもちます。さらに、Point Rest Stateという、Xバンド通信ダウンリンクが維持できる範囲で方向制御を緩め、出来る限り燃料を節約する状態への移行が進められています。この状態になると燃料は数年もちます。もちろんこの状態では精密な観測はできませんが。
    Point Rest Stateのためのプログラムは先週に衛星に送られ、ちょうど14日夜にパラメータの送信が完了したところです。今月頭にも一度セーフモードに入ったこともあり、この状況はある程度予期して準備されていたわけです。
    この状況を維持し続けるとともに、新たなオプションも検討されています。ホイールの機能を回復させる他に、スラスターとホイールを併用するハイブリッドモードの開発も挙げられています。
    ホイール故障が原因では、高精度の観測が可能な状態に戻る可能性が低いのは確かですが、データ収集を終える決断をしたわけではないとも述べています。精度が低いなら低いなりでの、他目的での運用も考えられますしね。

    そもそもケプラー探査機の運用計画では、想定運用期間は3年半であり、2012年11月からは延長期間に入っています。長く保ってくれる分には長いほどうれしいですが、修理できない探査機がいずれ壊れるのは当然のことで、想定外の故障で計画に大打撃かのような報道の仕方は疑問です。

    • by Anonymous Coward on 2013年05月17日 22時20分 (#2382520)

      ・リアクションホイールが故障した
      ・こんなこともあろうかとバッドノウハウ的運用でカバー
      ・想定運用期間はとっくに過ぎてるんだよ
      それなんてはやぶさ?

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2013年05月17日 23時11分 (#2382555)

        今回の、姿勢制御用のスラスターで姿勢制御することを「バッドノウハウ」とか言われると、なんか違和感が。
        #本来このスラスターの役割は直接的な姿勢制御よりも、姿勢制御の一部であるアンローディング
        #(外乱によりリアクションホイールに蓄積された余分な角運動量をリセットする)だとは思いますが。

        親コメント
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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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