竹炭を使った放射性物質の「画期的な」除去方法 60
ストーリー by hylom
新技術がどんどん生まれる。 部門より
新技術がどんどん生まれる。 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
中京大学人工知能高等研究所の野浪教授らのグループが、竹炭が放射性物質のヨウ素やセシウムを吸着する優れた特性を持っていることを証明する実験結果を発表したとのこと(中京大学のプレスリリース)。
それによると、濃度26ppmのヨウ素と20ppmのセシウムを溶かした水溶液を用い、ゼオライトと粉にした竹炭についてヨウ素とセシウムの吸着能力を比較したところ、竹炭はゼオライトに対しヨウ素で5倍以上、セシウムで74%の吸着能力を持っていることが分かったとのこと。
竹炭は燃焼させて体積を減少させられるため、ゼオライトに比べ、吸着済みの廃棄物を保管する体積を大幅に減少させる事ができるという。
ヨウ素で勝っても (スコア:2)
竹炭の利点 (スコア:2)
セシウムの吸着能力が劣るといっても、
竹炭はゼオライトに比べて安価。さらに燃やして吸着したセシウムを取り出せるので、保管スペースが少なくて済む。
もしかして浄水で使う竹炭のように、繰り返し使えたりするのかな。
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:竹炭の利点 (スコア:3, 興味深い)
素人考えでは、これだけ性質に差があるのならば、「ゼオライトのみ」や「竹炭のみ」じゃなく「竹炭とゼオライトの二層(多層)」にしたら、ヨウ素は竹炭で取れるだけ取り、ゼオライトはその能力をたっぷりセシウム吸着に使ってもらう、ってのが良さそうな気がします。
ま、そういう簡単な話にはならないのかも知れませんけど。
Re:竹炭の利点 (スコア:1)
> もしかして浄水で使う竹炭のように、繰り返し使えたりするのかな。
燃やす=灰にするんだろうから、無理そうな気がしますが。
それとも、洗って使うってこと??
svn-init() {
svnadmin create .svnrepo
svn checkout file://$PWD/.svnrepo .
}
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
仮に何でもかんでも吸着するような多孔性物質があったとしても,除去したい放射性物質以外の物質も吸着してしまい
すぐ失活(表面積が失われてもう吸着できなくなること)してしまうかもしれませんね.
吸着はホスト物質(吸着する側)とゲスト物質(吸着される側)との一種の化学反応なので,
取り除きたい放射性物質の化学的性質に合わせて複数を組み合わせる方が良いような気がします.
# 発想を根本的に変えて,放射性物質を優先的に吸着するような原理を見い出せると良いんだけどなぁ.
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:1)
そうとも言えないのでは?
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:3)
コスト的な物より、利用価値が少なくなり半ば放置されている各地の竹林の
活用法が見いだせるって意義の方が大きいと思います。
如何なる内容であろうとACでの書き込みは一切無視します。
Re: (スコア:0)
んー、いやー、そういうことじゃないでしょう。
相手は放射性物質除去という一応切迫したレベルの問題で、殊に実用性が重視される用途ですから
重要なのはコスパが高いとか、素材としてより有益なものであるかどうかであって、
余ってる竹林の有効活用とかは、正直だいぶ優先度の低い事項かと。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
近年、竹林は手入れされず放置されているケースが多く問題となっており、同大では、「放射性物質の除去に竹炭を活用することで、一石二鳥の効果が期待できる」と話している。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
まあその可能性はあるけど論文とかも見当たらないのでコメントが正しいとする根拠も
>その解釈は飛躍してる
とか
>研究室でサンプルの竹炭を試したらいい結果が出たってだけ。
とか断言できる材料もどっちもないと思うけど
まあ、どっちもないならACの言い張りよりは大学のプレスリリースのほうが信頼が置けるってのはあるけど
その程度。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:1)
横からですが違うと思います。
という教授のコメントを
と、解釈することが飛躍しているってことかと。
「一石二鳥の効果」と「一方の意義の方が大きい」は、別のものですよ。
LIVE-GON(リベゴン)
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
元コメが意義の大きさを比較しているのは【放射性物質除去で竹炭を使う上での】「コスト問題」と「竹林の活用」
教授はコスト問題には言及せず、竹林の活用に対して言及している。
という話。
言及もしてない「コスパが高いとか、素材としてより有益」なことを持ち出してる人が
どのような知識背景でそう語っているかは知らないけど、すくなくとも記事中に書かれていることを
読み取って出てくるのはLoadFF氏のコメントであって、AC氏のコメントの方が飛躍である、ということ。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:1)
元の #2505351 が「ヨウ素で勝ってもセシウムで負けちゃ駄目でしょう」で、それに対して、#2505365 「竹炭の生産コストがゼオライトより十分やすければ、そうとも言えないのでは?」で、LoadFF氏のコメント #2505404 が「コスト的な物より、利用価値が少なくなり半ば放置されている各地の竹林の活用法が見いだせるって意義の方が大きいと思います。」ですね。
話の流れは、放射性物質の除去の性能についてケチをつけ、コスト面からのメリットを挙げ、LoadFF氏が教授のコメントにもある、竹林の活用という側面からメリットを補強したという流れと解釈しています。
ところがLoadFF氏は補強しただけではなく、「活用法が見いだせるって意義の方が大きい」という言葉になってて、まるでこの研究が、「活用する意義の方が(コストや性能より)大きい」「竹林の活用方法が大事なので、コストや放射性物質除去の性能は二の次」みたいなニュアンスなっています。教授の一石二鳥という言葉をその裏付けとして引用するのは「それは飛躍しすぎ」と指摘したという流れと理解しました。
LoadFF氏が、「コストより活用する意義の方が大きい」と言っているわけですが、教授はそこまでは言ってないですよね。
brightlight さんも、教授の言葉を、竹林の活用がコストより意義が大きいと解釈して引用したのではないと思うのですが。
LIVE-GON(リベゴン)
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
コストと性能にこだわっているACが、記事のコメントを無視して自説にこだわっているだけです。
記事に立派に書かれているのに「んー、いやー、そういうことじゃないでしょう。」「正直だいぶ優先度が低い」ってなんだそりゃ
もちろんより優秀であることを目指すでしょうけど、現状でコスパや性能がゼオライトに劣っていることは誰にでもわかりますから
それでも竹炭を研究するのはなぜ?って考えればわかるのではないでしょうか。
必要なのは「要求性能を満たしているかどうか」であって「ゼオライトより明らかに優秀である」必要はないという話で、
二の次ってことではないですよ、念のため。
#まあ林業家へのメリットなども含めた「トータルコスト」の話ですから、これもコスパといえばコスパですけどね。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:1)
その通りです。ですから、
の、「の方が大きい」というのはLoadFFさんの意見であって、教授の意見ではないということです。
LIVE-GON(リベゴン)
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
教授の意見は「コストに関してはコメントなし」「竹林利用のメリットがある」
AC氏の意見は「コスト面でのメリットがあれば性能面のマイナスを打ち消せる」
LoadFF氏は「(コメントされてない)コスト面でのメリットよりも(コメントされている)竹林利用のメリットの方が大きい」
それに対してAC氏は「竹林利用のメリットは少ない」
ですよ。
見えてないものにプラスを見て、見えてるものをマイナスに見るのと、
ゼロと見えているプラスを比較してプラスの方が大きいだろうと見るの
どっちが飛躍でしょうか。後者は拡大解釈の可能性こそあれ。記事の読み取り方として論理は通っています。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:2)
を知っているとしたら最終的にAC氏の方が正しいのかもしれませんが、提示が無い以上そうはなりません。
そうすると、記事の読み取り方としてはAC氏のは飛躍しているし、LoadFF氏のは妥当性がある、
と言う結論になります。
Re:ヨウ素で勝っても (スコア:1)
記事からの読み取り方については、特に反論するところはありません。
やっと理解したのですが、私は記事の読み取り方について言及したものではありません。自分にとって自明であるために確認もしなかったので申し訳ないです。記事の読み取り方については触れたつもりは最初からありませんでした。そしてまた、LoadFF氏のコメントも、#2505549 や #2505994 のコメントについても、記事の読み取り方についてあれこれ言及したものではないという解釈から発言していました。LoadFF氏の #2505404 も kikubo氏の #2505365 への返信と解釈し、そのやりとりの変遷において、飛躍であるとか飛躍でないといった発言をしていました。
私がコメントしているのは親のコメントからの、性能やコストについてのやりとりの中についての話です。最初に親からの話のやりとりについてまとめたつもりだったのですが、「そういうやりとりがあった上での発言であって、記事の内容についての発言ではないのではないか」という言及が抜けていたために、食い違ってしまったようです。
LIVE-GON(リベゴン)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
身近なゼオライトといえば「猫砂」。
近所のトライアルだと8lで199円だけど、竹炭ってこれより安価なのだろうか?
Re: (スコア:0)
どちらもホームセンター価格
Re: (スコア:0)
まあヨウ素の吸収は活性炭で、ってのは常識だもんな
活性炭とどう違うのかと、説教すること3時間 (スコア:1)
淡水魚用のフィルター用活性炭(ブラックホールっていうヤツ)と比べるとたいした事ないのでは。
単なる竹の活性炭でしかない。
孔径分布 (スコア:5, 参考になる)
活性炭が様々な物質を吸着するのは,孔構造が発達していて比表面積が非常に大きいからですが,
・スタート物質(原材料)として何を使ったのか
・賦活化処理をどのように行ったか
で,その孔構造や孔径分布に大きな違いが生じます.従って一口に活性炭といってもその吸着能は様々.
webで確認できる資料だと例えば↓の中程,『活性炭細孔分布図』.
http://kiwachem.co.jp/knowledge/index.html [kiwachem.co.jp]
活性炭の中でも特に比表面積が大きい物は
東北大京谷研で開発されたゼオライトテンプレートカーボン(約4000 m2/g)
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/kyotani/research.html [tohoku.ac.jp]
大阪ガスが開発した活性炭素繊維(最高で約3000 g2,市販品は最高約2000 g2)
http://www.adall.co.jp/adall_nb/prop.htm [adall.co.jp]
あたりかな.
もちろん,今回の報告はゼオライトと竹炭(竹から作った活性炭?)との比較のようなので,
活性炭ならどれも同じような吸着能があるのか,それともこの竹炭が特に良い性能を示すのかは判断つきませんね.
Re:孔径分布 (スコア:1)
活性炭は表面電位が小さくファンデルワールス力による吸着がメインなのに対し,
竹炭はフェノール基などの極性分子がpH条件によって表面錯体をつくり,イオンを電気的に吸着できるということだと思います.
つまり同じ吸着でも支配する力学が異なるため,選択性が全く異なるのです.
余談ですが,セシウムとヨウ素を同時に吸着させるのではなく,低pHで陰イオン,高pHで陽イオンを吸着させるのが効率的でしょう.
Re: (スコア:0)
活性炭と言わず竹炭と言ってるんだから活性炭ではないんでしょう。
とはいえ元々木炭に比べて比表面積が大きく、頑張ればかなり活性炭っぽくなるようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%82%AD [wikipedia.org]
性能で言えば活性炭にはかなわないと思いますが、竹炭の利点はコストでしょうね。
ゼオライトに対しては燃やせるってのは利点ですが、ゼオライトもイオン交換出来るし、コストで言えばゼオライトの方が上だったと思います。
まあ、特性が違うんで状況に合わせて選択ですね。
セシウムはともかく、ヨウ素って (スコア:1)
もう減衰し切っているんじゃね?
Re:セシウムはともかく、ヨウ素って (スコア:1)
東日本大震災から998日経過。
半減期8.02070(11) 日のヨウ素-131にとっては、124半減期は経っている。
1 YBq放出してたとしても、3.5 x 10^-14 Bqか。
Re: (スコア:0)
大丈夫。次の事故のときにきっと役立ちますよ。
Re: (スコア:0)
東電の技術社員も減ってるしな
ん? (スコア:0)
社員に吸着させたの?
# まぁ、社員は金に吸着されたようだが
Re: (スコア:0)
震災当時に放出されたものは、そうなっていそうですね。
ただ、今現在は大気中に放出されるようなことはないようですけど(何らかの放射性物質を含む水はひっきりなしに漏出しているようですが…)、炉内(というか容器内?)においては、燃料が反応しているうちは生成され続けるのではないのでしょうか。
だとすれば、汚染水の浄化の手段としては有効なのかもしれませんね。
Re:セシウムはともかく、ヨウ素って (スコア:1)
いやいや、臨界になってないと、I-131はそうそうできないんだよ。
Re: (スコア:0)
セシウムも下手に集めずにほったらかしたら良いのに。雨風で拡散するから放射線量は減るだろ?5年で半分ぐらいだっけ?
せっかく除去しても (スコア:1)
>竹炭は燃焼させて体積を減少させられるため、
それをやったら、再被曝の危険性がある。
Re: (スコア:0)
燃焼の方法は、密閉容器中に竹炭と酸素を入れて、
燃焼させて、燃焼後の固体を取り出すって方法だろう。
燃焼で発生する気体も当然フィルタリングして、排出しても問題ない放射線レベルにする。
巨大で厳重な設備が必要になるだろうけど。
近所の焚き火レベルの燃焼方法とかを想像してるのかな?
Re: (スコア:0)
>>巨大で厳重な設備が必要になるだろうけど
と書かれてるのでわかっているのだと思いますが、机の上すぎます。
Re: (スコア:0)
セシウムの沸点は900度ぐらいだから、
うまく二酸化炭素と分離出来そうだけどなぁ。
前提が濃いよ (スコア:1)
だそうですけど、例えば137Csが1000Bq/L溶けてる水があるとしましょうや。
その場合のセシウムの物質量は2.27pmolでセシウム単体で溶けてる質量は0.311ngですよ。この実験の5桁のオーダで少ない量だ。
こんな感じで化学物質としては異様に希薄な汚染水をちゃんとこのフィルタで濾過できるんでしょうかね。
いやまあ多段式にして何回も濾し取れば少しづつ綺麗になるんでしょうけれど。
放射性セシウムがppmオーダーであったら超怖い (スコア:1)
137Csが20ppm(2.0*10^-5)だとすると、137Csの比放射能は3.21*10^12Bq/gなので、6.4*10^7Bq/g、つまり640億Bq/Lというすさまじい濃度になると思うんですけど(どこか間違ってたら教えて下さい)。ともかく「前提が濃い」というのは全くそのとおりだと思います。
竹炭の用途が広がるのはいいんですけどね。プレスリリース中で仮定している1200Bq/Lでもちゃんと除去効果があるならめでたい話ではあります。
現実に問題になっているのは物質レベルではとんでもなく薄い量なのに、ppmなんて日常的な単位を持ち込まれても…と思ってしまいました。
Jubilee
CO2排出制限 (スコア:0)
CO2が益々増える、と一瞬心配したが、なんとかなるか。
竹が育てば、吸収してくれるし。
Re: (スコア:0)
元々カーボンニュートラルなのでは?
活性炭 (スコア:0)
いや他のものも吸着して効率落ちるだろ
ゼオライトのようにヨウ素とセシウムをイオン吸着で
選択的に吸着するわけではない。
Re: (スコア:0)
なぜできないと?
人工知能? 社会科学? 体育? (スコア:0)
> 今回の研究は、人工知能高等研究所と社会科学研究所・体育研究所による共同プロジェクトとして行われた。
……という名前のところからお出しされるのが竹炭で濾過するすごい方法、
てのがよく分からんのだけど、こんなものなんでしょうか。名が体をびた一文表してないけど。
Re: (スコア:0)
人工知能高等研究所がいろいろシミュレーションして、社会科学研究所が効果的な広報を担当し、体育研究所が炭を焼く。
Re: (スコア:0)
「びた一文」はあくまで金銭尺度ですから、んなもん表すわけないかと。
逆に考えるんだ! (スコア:0)
吸着させて移動手段を得るも良いのだが最終処分地が必要になるよね。
逆に考えて、何かに(海水に)混ぜて環境汚染限度以下にして濃度を下げ環境に放出すればOK?
自分も知ったときには驚いたが通常運転の他の原発は生成された汚染物質を環境限度以下で
放出してるんだよね。
Re: (スコア:0)
理屈的にはOKだけどとおらんだろさすがに
総量を減らせるなら減らしてそんはないしな
> 自分も知ったときには驚いたが通常運転の他の原発は生成された汚染物質を環境限度以下で
> 放出してるんだよね。
一般的に言えばそんなことは無い
そもそもどういうオーダの話だそれ
放射線漏れとか桁が何桁も違う話だからなぁ
Re:新竹取もの (スコア:1)
これがほんとの命取物語じゃったとさ
どっとはらい