重力波の発見はインフレーション理論の証明になるか 14
ストーリー by hylom
宇宙の出自とはいったいなんだろう 部門より
宇宙の出自とはいったいなんだろう 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
先週、ビッグバン直後の「重力波」の証拠を観測したというニュースが流れた。インフレーション理論の直接的な証拠になると考えられてきたこの発見だが、一部批評家の間でインフレーション理論とこの重力波を直接結びつけるのは間違っているかもしれないという意見が出てきたという(medium.com、arxiv.org、slashdot)。
この考えを持つ批評家によると、重力波の観測という成果自体には疑いの余地は無い。しかし、現在の宇宙全体の大きさと膨張速度を考えると、この重力波が宇宙のインフレーション後に発生したのかどうかの確証は持てない。宇宙誕生前に発生した重力波である可能性も捨てきれず、インフレーション理論の証明としては弱いのではないかということであるらしい。
「宇宙誕生前に発生した重力波」 (スコア:0)
部門名にある出自というよりそもそも宇宙って何?って感じ。
宇宙誕生前に重力は存在するのか?
宇宙誕生直後に力は4つに分化したのではないのか?
であるならば、4つの力に分化する前の統合された力は宇宙誕生前には分化してたのか?
分化してて重力波が発生しててもそれは別宇宙で、宇宙をまたいで力が伝播したのか?
力(エネルギー)が伝播するそれは別宇宙なのか?それでも宇宙の誕生なのか?
とかよくわからなくなる。
Re:「宇宙誕生前に発生した重力波」 (スコア:3, 参考になる)
宇宙誕生→インフレーション→再加熱(現在の定義でのビッグバン) という流れのようなので、
宇宙誕生からインフレーションまでの間で発生した重力波なのではないか、という疑惑なのじゃないかな。
「宇宙誕生前に発生した重力波」というのは間違いで、ビッグバン以前って意味じゃないかと。
昔は、宇宙誕生=ビッグバンだったので、誤解してもおかしくない。
「宇宙のインフレーション後に発生したのかどうかの確証は持てない」というい表現との対なので、おそらくそうじゃないかなー?
Re:「宇宙誕生前に発生した重力波」 (スコア:1)
もともと、こないだの記事の主張は、再加熱より前に発生した重力波の発見。
rが異常なのは発生してからインフレーションで引き伸ばされたからだという主張。
それに対して、arXiv.orgの方は再加熱以降に自己組織化が起きた可能性を問題にしてるみたい。
だから、再加熱以前かどうかはこれだけじゃぁ判らんのじゃないかと言っている。
medium.comはインフレーション以前の宇宙誕生をBigBangと書いている。
上の記事本文が混乱してるのはこのせいやね。
Re:「宇宙誕生前に発生した重力波」 (スコア:1)
「宇宙誕生前に発生した重力波」の方がスゴイことだな!
可能性だけでも大騒ぎだ。
the.ACount
Re: (スコア:0)
空間をねじ曲げることが出来る重力は他の力とメカニズムが根本的に違っていて
統合なんかできないんじゃないかなぁ~
# 電磁気でも空間は曲がるとか、重力で曲がっているのは実は空間ではないとかの
# どんでん返しがあるかもしれんが
Re:「宇宙誕生前に発生した重力波」 (スコア:1)
理解できない存在について結論だけ知りたがる人のことを
理解できない存在について結論だけ出して悦に入ってるあなたが
理解できないなんて、それこそ
理解できないよ。
インフレーション理論の証明よりもずっと先を期待できる画期的な成果 (スコア:0)
過去ログの大栗先生のブログの続き。原始の重力波 その3 [exblog.jp]
私は望遠鏡の検出器を製作したJPLの技術者の方々と一緒のテーブルだったのですが、
「今回の検出器は技術的な困難を幾つも乗越えて完成させたものなので、
それだけも技術者としてやりがいのあるプロジェクトだったが、
それが宇宙の最初の1兆×1兆×1兆分の1秒の様子を観るのに使われるとは」
と感動を語っていらっしゃいました。
実験のリーダーであるジェームス・ボックさんの講演会は英語で一時間なのでみなさん頑張ってね。
何にせよ、現行の加速器では得られないようなビッグバン級(いや、そのものか)の高エネルギー現象であり、
超弦理論を観測により検証する可能性が開けたのが重要。
インフレーション理論の証明よりもずっと先を期待できる画期的な成果なのだろう。
それゆえ大いに盛り上がっている。
京都大学の基礎物理学研究所に行く機会があって、ドイツのマックス・プランク宇宙物理学研究所の
所長のひとりをされている小松英一郎さんによる、BICEP2観測についてのセミナーを聞きました。
この観測で検出された偏光が初期宇宙のインフレーションを起源としたものである確信するには、
まだ追試が必要なようです。
慎重派も信頼できる肩書き。
Re: (スコア:0)
センセーショナルな発見には「まだ追試が必要」とクギを刺しておかないと、
追試失敗が相次いで炎上したり [srad.jp]、よく見たらケーブルが半挿しだったり [srad.jp]、色々ありますからね。
うーむ (スコア:0)
某先生出てこないなぁ
#さすがにエリア外か
Re:うーむ (スコア:1)
プラズマによるものです!
#そっちじゃない
アルミ円筒での重力波検出装置 (スコア:0)
ずいぶん昔にそういう実験して検出に成功したみたいな話を
ブルーバックスで読んだ気がするけど、その後どうなったの?
誰も再現できずオボちゃん状態?
Re:アルミ円筒での重力波検出装置 (スコア:1)
重力波の直接検出は未だにどこも成功していない。
アルミ円筒は確かウェーバーだったかな? 遠く離れた二つのアルミ円筒が同時刻に共振したんだけど、再現されなかったので現在は無視されてる。
現在はレーザー干渉計による検出が主力。日本のKAGRA [u-tokyo.ac.jp]とか米国のLIGO [caltech.edu]とか。
でも、それでも見つからないということは、重力波に関する新たな理論が必要なのかもしれない。一部では宇宙は波長が光年単位の重力波しか受け付けない、つまり「空間そのものに質量がある」と言い出す人も。
Re:アルミ円筒での重力波検出装置 (スコア:2)
重力波の検出がまだされていないのは,存在するかどうかが疑問なのでは無く,
その強度が弱いゆえに検出が難しいためです.
現在建設中または稼働中の重力波検出器の感度がだいたい10^(-22)くらい.
これで,天の川銀河の中で超新星爆発が起これば確実に重力波が検出
できます.
もっとも,ここ400年ばかり起こっていませんが(笑).
現在は,なるべく感度の高い装置を作り,運良く近傍の銀河で巨大イベント
が起こることを辛抱強く待っているという状態です.
http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/plan/aboutu-gw [u-tokyo.ac.jp]