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バイオテック

子供の学習能力の約半分はDNAによって決定される? 64

ストーリー by hylom
それを開花させられるかは人次第 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

キングス・カレッジのRobert Plomin氏の研究によれば、自分の適性に影響を与える能力の半分は遺伝子により決定づけられているという(Nature CommunicationsLos Angeles TimesSlashdot)。

DNAの100%を共有する一卵性双生児と、平均で50%を共有する二卵性双生児の1500人を対象に、数学や読書能力に対する遺伝的形質を調査した。子供たちに数学のテストを課し、その成績を比較するという実験をした結果、一卵性双生児の成績は二卵性双生児のものよりも明らかに似たような分布になっていたという。これにより、子供の数学と読字能力の約半分が遺伝子構造に依存しているものと考えられるとしている。

遺伝的関連性のない子供に対して行われた補足分析でも、同等な学力がある人は遺伝的な類似性があったそうだ。ただし「ジェネラリストの遺伝子」と呼ばれる数学と読字能力の要因となる遺伝子は、特定の能力だけを伸ばすというわけではなく、多くの要素が相互接続されているのだという。「あなたに読むための遺伝子があった場合は、50%の確率で数学に関しても影響を与えている」とRobert Plomin氏は説明している。

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  • by NOBAX (21937) on 2014年08月13日 19時56分 (#2656135)
    うつ病は脳内伝達物質であるモノアミンの神経末端からの
    放出が少ないことが要因の一つであるとされる。
    一卵性と二卵性の双子を調べると、片方がうつ病を発症した時に
    もう一方がうつ病を発症する確率は前者で50%、後者で25%と言われている。
    つまり、脳内伝達物質の出方はある程度遺伝が関わっていることになる。

    数学や読書能力も脳内の特定の場所に情報の元が届きやすいかどうかが
    重要と思われるので、脳内伝達物質の出方がこうした能力に関係することは
    考えられる。

    したがって、学習能力のある部分は遺伝によると言えるかもしれない。
  • って、「家柄を守る」っていうのが実に合理的に見えてくるわけです。

    家を長らく守るためには継続して優秀な人材が長男となって、常に良いところに勤めて優秀な成績を収めていかないと
    いけないと。
    • by Anonymous Coward

      優秀な子供を養子にする事も行われていましたね。

      • まったくそのとおりで、昨今、2世xxxと呼ばれる人たちの劣化が問題になっているけど、それは養子、婿養子をとるという風潮が弱くなったからではないかと思う。
        これがあっての、家柄相続の合理性だったんだけど、養子をとらないという別の価値観が台頭しているのに、家柄相続を堅持しているもんだからおかしくなる。
        家柄を堅持するなら養子をとる。養子をとらないなら完全実力制にする。どっちかを選ばないと、今のままでは、悪いところどりになってしまっていると思う。

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      全く逆だよ。
      > あなたに読むための遺伝子があった場合は、50%の確率で数学に関しても影響を与えている
      ってのが正しいと仮定して、
      天才の親に息子二人がいたら、どちらかは凡人ってことだから
      家柄なんて全く当てにならないってことだ。

      優秀な人材を見つけたけりゃ、家柄なんぞ無視して
      実地で試験・検証してみるのが一番確実だよね。

      ってことなんじゃないのこれは。

      # そもそもこの研究自体の信頼性とか、小作農と数学に何の関連がないとかはさておく

    • by Anonymous Coward

      子「結婚したい相手がいます。彼女は頭脳明晰、博覧強記で高学歴です」
      親「素晴らしい遺伝子だ。ぜひ嫁に迎えよう。ちなみに家柄は?」
      子「小作農です」
      親「小作農の娘との結婚は許しません!家柄を守らなくては」

      優秀な遺伝子を逃してるじゃないか。どこが合理的なのか意味不明

      • by Anonymous Coward

        統計的にとらえた場合の話に個別の例を設定して反論してもなあ。

        • by Anonymous Coward

          これだけわかりやすく説明しているのに、理解できない奴がいるのか……

          • 発現した特質が一代雑種のもので、将来継続的に発現しないものであると評価されたのではないかと。
            どこの馬の骨とも知れない両親やそのさらに両親に継続的に発現が確認されていないゆえの否定的見解の可能性大。
            // 突然変異という証拠を得ていたら判断は違っていてもそうでないから安全側の判断に傾いたのだろう。

            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 20時26分 (#2656152)

    前半の、個人の適性に遺伝的影響があるという話も興味深いのですが、
    後半にある、数学と読字能力の要因になる遺伝的形質の共通性という話は
    より興味深い話のように思われます。

    以前、数学者の伝記をまとめて読んだのですが、ギリシャ語やラテン語等の古典の
    成績が良かったという記述が多かったです。これは極端な例ですが、
    現代で言うベクトル解析の実質的創始者ハミルトンは、10歳で10カ国語をマスターし
    その後も追加、教科書さえあればいくらでも習得できたようです。
    ガウスも、言語学と数学のどちらを専攻しようか迷っていたが、正十七角形の作図法を
    発見した事で数学者になる決心をしましたし、その後もロシア語を容易くマスターしたようです。

    日本人初のフィールズ賞受賞者小平邦彦は、小学生のうちは何よりもまず国語と算数を
    集中して教えるべきだと語っていたそうです。
    http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/research/alumni/kodaira.html [u-tokyo.ac.jp]

    • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 21時31分 (#2656192)

      国語というか、言語能力の上限が、その人間の知的活動の上限を規定する、とはいいますね。
      自分が知ってる言葉以上には賢くなれない。
      だから、両親の言語が違う等の理由で、二か国語以上使えるけど、
      どちらも中途半端なセミリンガルになってしまって、学力が低くなってしまう話はよく聞きます。

      親コメント
    • >日本人初のフィールズ賞受賞者小平邦彦は、小学生のうちは何よりもまず国語と算数を
      >集中して教えるべきだと語っていたそうです。

      この考え方も首肯できるのだけど、今回は純粋に遺伝の話をしているので、教育の話を混ぜると深く考えない人の誤解を招くかも。

      今回の話:遺伝的に読字能力と数学能力に関連がある
      教育の話:遺伝的な関連があるのであれば、訓練(教育)においてもどちらかを伸ばせばもう一方も伸びるという相関があるかもしれない(仮説)小平さんの主張はこの仮説が正しいならなるほど納得が行く

      ありそうな誤解:国語を教えれば算数も伸びるらしい!(上記の仮説部分がすっ飛んでる)

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      交換法則より問題文の読解能力のほうが重要らしいからもう全部あいつ(国語)一人でいいんじゃないかな

    • by Anonymous Coward

      そもそも書物がラテン語で書かれていたんじゃないか説。
      現代の学者さんも分野によると思いますが英語は必須ですよね。

      もちろん彼らのすごさが薄れる訳ではないけれども。

  • by nendo (46181) on 2014年08月13日 20時48分 (#2656167)

    各種細胞の構造や細胞からの産生物はDNAに拠るものですからねえ。
    「筋・骨格とトレーニング」に置き換えても結果は似たものになると思います。

    タイトルになっている前半よりも後半の、相互接続の話が興味深いですね。
    「50%の確率で数学にも影響を与えている」ということは与えていないケースもあるんだなあと。

    • 定性的に理由が説明できたとしても,それが他の因子と比べて有意かどうかは自明ではないでしょう.
      また12歳と20歳でも結果が異なるでしょう.
      論文によると,

      Dyslexia was one of the first traits studied using QTL sib-pair linkage analysis14, and although it has been proven to be difficult to identify the genes responsible for these linkages, several candidate genes are under scrutiny14, 15. The first steps towards genome-wide association studies (GWAS) of reading and mathematics ability, using pooled DNA on microarrays, concluded that it is likely that no common genetic variants of large effect influence either trait16, 17. Until recently1, 18, 19, no common variants associated with the normal range of cognitive traits have been discovered with compelling levels of evidence, although some candidates have been reported.

      とあります.

      従来のモデルでは有意には見えていなかった差ですので,
      「そりゃまあ」と思っているのはバイアスではないでしょうか?
      従来のモデルより人間の感覚の方が優れている可能性もあるのでしょうが,
      少なくとも私の感覚では自明でなかったため,前半部分も私にとって非常に益のある結論でした.

      親コメント
      • 遺伝による影響、そりゃ十分にあるでしょう。
        ただ、
        自分の(期待する)遺伝子が、子供に必ずしも遺伝するとは限らない。
        そりゃ、100人くらい子供を作りゃ、かなりの確率で、似た子が多いでしょうが、今時の一人二人では全くあてになりません。
        みんな、誤解してないですか?
        昔、聞いた話で、「私の美貌とあなたの頭脳を持った子供」に対し、「私の容貌と、あなたの知能と、、」
        (細かい所、不確かですが) と反論した人を思い出す。
        一卵性双子は同じ遺伝子を持つので似ているという話。親の遺伝子がそのまま、子供に遺伝するはまた別。
        そんなに、都合良くない。
        第一、両親の半分ずつなので、かなり当たり外れがありそう。

        あ、最近のニュースで、代理親で、15人の子供を思い出した。
        自分に似た子供が欲しかった?? これ位、作れば、一人位は、、、。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        他の因子と比べて有意…?

        • 環境による影響と比べて遺伝的影響が無視できるほど小さいわけではない,という意味で書きました.
          論文中では双子の能力の違いを遺伝的影響・共有された環境の影響・共有されていない環境の影響の和でフィッティングしているようです.
          DNAの共通性が小さいと遺伝的影響が見えにくくなり,共有されていない環境の影響が相対的に大きくなります.

          #日本語が変だったらすみません.自覚はありません.
          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 22時23分 (#2656220)

    DHAが決定します

    さかなさかなさかな~ さかなをたべ~ると~

  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 19時56分 (#2656134)

    私は、高校までは理系の科目で苦労した記憶がないんだけど。
    小学二年生のうちの娘は、未だに一桁の足し算を間違えることがある。
    引き算は繰り下がりがあると大抵間違える。
    文章題になると、まずなに算なのかが出てこない。
    10×10の数の表で説明しても、「どっちに進むの?」「だって車も、右に行ったり左に行ったりするでしょ?」など。

    一年から話題のベネッセで勉強しているけど、算数は難しくて、本当はやりたくないと言う。

    「寝てるとまるっきり同じ顔」などと言われているけど、数に関しては私の遺伝子は、全く入らなかったみたい。

    • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 23時15分 (#2656247)

      そもそも、本当にあなたの遺伝子を引き継いでいるのかという問題が…。
      あなたが母親なら間違いないだろうけど。

      親コメント
    • by jerry_fish (32739) on 2014年08月14日 21時38分 (#2656849) 日記

      昔、読んだものの中に遺伝の影響が出やすい科目、出にくい科目というのがあって、
      ・体育は影響しやすい
      ・数学は影響しにくい
      という感じだった。

      私の場合、父がスポーツと数学得意で、
      私は体育は問題なかったけど数学はすごく苦労したあげくあきらめました。
      姉と妹も同様。

      #顔は父と瓜二つ(私の同級生の母が、初対面の父を見分けられるレベル)
      #なのに太りにくい体質は似なかったorz
      #隔世遺伝で祖母の太りやすさを受け継ぐなんてなー……

      --
      ☆大きい羊は美しい☆
      親コメント
    • by wood377 (46309) on 2014年08月14日 23時51分 (#2656904) 日記

      あなたに発現しなかった劣性遺伝子が発現しただけじゃないですか?
      あるいは、奥さんの遺伝子との組合せの結果でしかない。
      隔世遺伝、て言葉もあるし、そんな都合良くなりません。
      残念にも遺伝子が変質したとか。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      幸い自分はそういう教育を受けた記憶がないのだけど、かけ算の順序を強制されていたら算数が嫌いになってた自信があるよ。

    • by Anonymous Coward

      あなたが算数に苦労した記憶を忘れているのでは?

    • by Anonymous Coward

      学習能力を決定する遺伝子の発現は環境によって左右される。
      普通にやっていれば学校教育だけで自然に発現する数学能力だが、1年生から押し付けられた事で発現が抑制された。
      また、親は数学の能力は高いが教育能力が著しく低いため、苦手意識を植えつけ恒久的に子供の数学能力を封印してしまった。
      …と言うショートショートを思いつきました。

      冗談は置いておくとして、元コメがそうと言う訳ではなく/.jは全般に
      「お(父|母)さんはあなた位の頃はこれ位簡単にできたのに何で遺伝しなかったのかなぁ?」
      みたいに酷い事を無自覚に子供に言って劣等感を植えつける親は多そうですが。(笑)

      • by Anonymous Coward

        何か一つできればいいと思ってるので、このことではあまり叱らないかな。
        (悪さしたり、「ごめんなさい」が言えなかったりすると結構叱るけど…)
        ベネッセは自分で「やりたい」と言ったことで、「嫌ならやめていい」と言ってるけど「続ける」んだそうな。

        ジグソーパズルや県の形、漢字、百人一首などはよく覚えてる。
        アルファベットは年中さんのときにほとんど覚えた。
        おそらく、3桁の数字が3つの記号に見えてるんじゃないのかなあ。

        別レスで「苦労した記憶を忘れているのでは?」とあるけど、母も同意見なので忘れてるわけではないだろう…。

    • by Anonymous Coward

      実験結果は平均だし、あなたがただ例外的に平均から離れた結果なだけかと。

  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 20時12分 (#2656144)

    人間の能力が生まれた時点で全く平等ってこともないだろうからなぁ

    遺伝で決まる割合が50%ってのを大きいというべきか小さいというべきか…

    • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 21時39分 (#2656197)

      DNAの100%を共有する一卵性双生児と、平均で50%を共有する二卵性双生児だと、一卵性双生児の成績は二卵性双生児のものよりも明らかに似たような分布になっていた。
      この結果から、どうやって「子供の数学と読字能力の約半分が遺伝子構造に依存している」のかがよくわからない。
      「子供の数学と読字能力のいくらかは遺伝子構造に依存している」ってのはわかるんだが、どうしてこれだけで「約半分」っていえるのかが理解できないんだ。
      誰か、解説をください。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        俺も引っかかってんだけど、サマリー読んでも半分なんて話は出てこないんだよね。
        本家の読み間違いじゃないかと思う。
        論文では、個人を調べてもはっきりわからなかった、環境の影響が大きいせいだ。
        双子を調べてやっとわかったっていうようなことが書いてあって、むしろ遺伝的な影響はとても小さいように読める。

        • by Anonymous Coward on 2014年08月14日 0時03分 (#2656266)

          この文の 'one half' に注目

          that there is a substantial genetic component to children’s ability in reading and mathematics, and estimate that around one half of the observed correlation in these traits is due to shared genetic effects (so-called Generalist Genes)

          まあ、相関の半分と言ってるだけで、学習能力の半分ではないとは思うが。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          タレコミがそうなっているからにはそれ以上の改善を期待してはいけません。それとも「【悲報】人の能力の半分は遺伝情報で決まる! 優生学大勝利!」みたいな見出しのほうが好きですか?

      • by Anonymous Coward

        教えて差し上げましょう

        それは結果からひねり出した論理であるため体系だてられないからです
        積上げた論理が正しいかどうかの検証として調査し論理が正しかったという代物だからです

        だって遺伝子が与える影響が50%でしょ
        逆に言えば環境が与える影響も50%
        遺伝子を環境に置き換えた論理も真と言える

        あたるも八卦あたらぬも八卦、こんなもん占いと同じ

        • by Anonymous Coward

          何がどの程度ってのが結論であって、どっちかが真/偽という問題ではないでしょ。

  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 20時21分 (#2656148)

    両方大事ですよね。
    あと、単純にいいか悪いかではなく、処理内容によっては向き不向きも当然ある。

  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 20時41分 (#2656160)

    大事なのは
    ・イケメンかどうかは親(のDNA)の影響が大きい
    ・巨乳(貧乳)かどうかは親(のDNA)の影響が大きい
    って事じゃないのか?

    • by Anonymous Coward

      胸なんて飾りです。エロい人にはそれが…

  • by Anonymous Coward on 2014年08月13日 23時11分 (#2656244)

    重要な学習能力である記憶力はどうなんだろう?

    大人になってから、子供の頃になにげなく見ていたテレビの番組の内容だけでなく、チャンネルや曜日、時間帯まで覚えているような人がいたから、記憶は素質が大切なんだと思ったことがある。

    記憶力も遺伝の要素が大きいのだろうか?

    • by Anonymous Coward

      え、発達障害?
      一度、聞いた生年月日はもれなく覚えています。
      チャンネル、時間は当然。 生まれてからの教育じゃないですね。きっとそう。
      英単語も8000語覚えて、受験したけど、どうなの。

      • by Anonymous Coward

        あなたの方が、逆に発達障害のケがあるかも。
        何かに特化した記憶能力がある人は、他にどこか欠落したものがありがち。

        自分は、見ていたことは覚えてるけど、内容はそれなり、チャンネルや曜日時間は全く覚えてないな。
        日曜夜7:30のカルピス名作劇場みたいなのはともかく。

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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