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楽観的な未来を示すSF作品を作る動き 130

ストーリー by hylom
日本だとそれでもハッピーエンドは多いような 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

以前にSF作家のニール・スティーヴンスンが、人類が発明したものが事故を起こしたり、敵対的な宇宙人が攻撃してくるというような、いわゆるディストピア的な内容のSF作品が増えたとし、SFは人々を奮い立たせる方法を忘れ、悲観的な内容になっていると憂慮するコメントを出した(過去記事)。そして今、科学者や技術者、そしてニール・スティーヴンスン本人を含むSF作家たちがそれを変えようと動き出しているという(BBCSlashdot)。

アリゾナ州立大学が構築したProject Hieroglyphは、SFが人類に対してより楽観的かつ正確なアイデアハブになることを目指している。例えば、スティーヴンスンは物語を書くために、20kmの巨大なタワーが建造可能かを知りたがっていた。これに対し構造安定性とコンピュータ力学の専門家は建設するのに必要な課題や対応手段について回答しているという。他の著者も同様にさまざまな質問を出している。ロボット研究家のSrikanth Saripalliは「政府が資金供給を決定する場合、技術論文よりもサイエンスフィクションからコンセプトと決断を得ることになるだろうとしている。

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  • by hahahash (41409) on 2014年09月18日 14時55分 (#2678879) 日記

    物語の舞台として『よい』状態よりも『悪い』状態の方が使いやすい気がするんだよね。

    『悪い』状態なら、それに立ち向かって変化させる、という方向で物語が作れるけど、
    『よい』状態は、変化させるべきじゃないから、アクションが起こしにくい。

    ・巨大なプロジェクトが困難もなく、事故もなく、予定通り無事完成しました。
    ・地球に友好的なエイリアンがやってきて何の問題もなく交流できました。

    って状態で、面白い話を作るのって、なかなか難しそうじゃね?

    • by digoh (17917) on 2014年09月18日 15時25分 (#2678895) 日記

      別に悪い状況に一度たりとも落ち込んではいけない、ということではないんじゃないですかね。
      あくまで「このまま技術を発展させるとディストピアになっちゃうよ」という、「今の努力は無駄になるという徒労感」「科学技術はすなわちディストピアを招くというイメージ」が良くないだけで。

      例えば古典的なパターンなら、「地球にはバラ色の未来が訪れました。でも、そこに外部から敵が現れたのです」というスタイルなら
      ・現在の延長上のバラ色の未来
      ・敵による被害から地球を回復させるカタルシス
      というイメージを両立できるかと。

      ま、それとは別の話として、友好的なエイリアンとの異文化交流でもそれなりの物語作れるとは思いますけどね。
      多分に「人類の文化を見直す物語」になるでしょうけども。

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    • べつに困難もなくなる必要はなくて「困難の末軌道エレベータを作る」という話でいいと思いますが。
      「すでにある軌道エレベータが崩壊する」というような話が多い、ということであって
      べつに問題や落ち込みが小説として存在してはいけないなんてことは全く言ってないわけで。

      いわば現代の知識とSF作家の技量でクラークが示してきたような「ポジティブな未来技術を小説として見せてやろうぜ」という計画であって
      「徹頭徹尾ポジティブな小説をつくろうぜ」ではないはずです。


      #ファーストコンタクトものアニメで言うなら『「イデオン」じゃなくて「マクロス」をつくろう』かな?
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    • by Anonymous Coward on 2014年09月18日 19時28分 (#2679076)

      別に事故や困難があってもいいんじゃないかな。
      サンダーバードなんて事故や災害ばっかりだけど、そこから救助して悲観的じゃない結末が待ってる。

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    • by Anonymous Coward

      日本のラノベとかコミックとかなら、日常系エピソードを織り交ぜれば何とかなりそうな気がする

    • by Anonymous Coward

      同意。
      SFじゃなかろうと物語なんて発生した事態がどのような結末を迎えたかに終始するんだから、
      それがSFであれば未来的ファクターを要因として置くのは基本的なことじゃんと思う。
      (そもそも現代でも起こり得る事態なら未来を舞台にする意味もなくなる)

  • 近代SFの成立を1900年前後とすると、SFと分類されるコンテンツで娯楽小説等として読み捨てで消費されず未だに残るものはウエルズの『タイムマシン』やベルヌの『海底二万里』を始めとして、ザミャーチン『われら』、ハックスリー『すばらしい新世界』、ラング『メトロポリス』とディストピア文学に事欠かない訳ですよ。
    これは16世紀のトマス・モアの『ユートピア』以降にヨーロッパで培われた理想郷或いはその逆を描くユートピア小説と言うジャンルが存在し‐‐マルキ・ド・サドの小説なんかもモロにそうなんですが‐‐19世紀末から20世紀初頭に書かれた仮想の社会を作品内で構築する手法として科学的外挿が用いられたものが後にSFとして分類された訳で。
    つまりディストピア文学が在ってこそSFが生まれた訳で、作品の中にディストピアが出てくるってお前生みの親を居なかった事にするつもりかみたいなね。

    # なんかよくわからない文章だけどいいやこれで。
    • 昔から今にかけて、ディストピア的なSFの大きな流れがあるのは別に問題ではないでしょう。それが本質・本流なのかどうかは別にして。
      スティーブンスンだってそういう話書いてるし。

      私もそこまで海外SFを多読してるわけじゃないので実際がどうなのかは知りませんが、スティーブンスンの主張は
      「ディストピア的SFばかりになっているのは良くない」であって「ディストピア的SFが良くない」ではないはずです。
      細かい話を抜きにすれば
      「A.Cクラークやホーガンの描いたような未来や技術をポジティブにとらえた作品が減っている」という話だと解釈してます。

      卑近な話をすれば日本で90年代後半に起こった「もうエヴァみたいな作品ばっかり見たくないよ」的な苦言に近いかもしれません。
      親コメント
    • どこへ付けようか迷いましたが、ここへ。

      ニール・スティーヴンスンの望むのは、『タイムマシン』や『海底二万里』といった作品じゃないかと思います。皆にタイムマシンとか、いつまでも潜っていられる潜水艦とか、あるいは月旅行みたいなもの、そういう未来の夢を見せてくれるもの。

      ニール・スティーヴンスン自身の作品『ダイヤモンドエイジ』だと強力なナノテクノロジー。世界は楽園じゃなくて愚かな人間も沢山いるけれど、最後は科学技術の支援を受けた人達が努力してよりましな世界を目指す。

      逆に嫌うのは、科学技術は、社会体制を変革するから、人間支配の道具に使われるから、ゾンビを生み出すから、地球を人の住めない惑星にするから etc. だから、進歩や未来など無用と考えたくなる作品。

      舞台とか登場人物自体の身の上とかは重要ではなく、作中の未来技術を「欲しい」と思わせることが重要なんだと思います。

      親コメント
  • はじめ人間ギャートルズみたいな世界でひたすら日常系ギャグを繰り返すストーリー。
    戦争で現代文明が滅んだ1万年後の世界だと最終話でわかる。

  • 楽観的な未来で、楽しい日常を描いて夢を提供する。
    まさに日常系ですねわかります。

    アメコミのスーパーヒーローが、自分たちが作った平和な世界に満足して、
    庭でバーベキューしながら子どもが遊ぶのを眺めている そんなのもいいじゃないか。

    未来の超科学で生まれたロボットが時を超えて現れるが、特に誰かを抹殺しようとするわけでもなく
    やるのは生暖かいまなざしで何気ない日常を見守るだけ そんなのもいい [dora-world.com]じゃないか

    新たな理論でエネルギー問題が解決した平和な未来で
    少女達が事件に巻き込まれながらも友情パワーでそれを乗り越える そんなのもいい [vividred.net]じゃないか

    女性だけが操縦できる、従来の兵器では歯が立たない特殊兵器が作られたけれど、それは問題ではなくって、
    何故か育成管理の為の学園が作られて、その中で何故か唯一男で操縦できる朴念仁が転向してきて、美少女たちといちゃいちゃしながら管理された災いに立ち向かう、 そんなのもいいじゃないか。 [tbs.co.jp]

    つまりアメリカSFの巨匠達は、ようやく日本に追いついたってことだよ!!!1!

  • つむぎちゃんが幸せになってくれれば嬉しいです.

    # 一週間後が怖い

  • by PEEK (27419) on 2014年09月18日 16時08分 (#2678930) 日記

    その未来は悲観的?楽観的?

    --
    らじゃったのだ
  • by PEEK (27419) on 2014年09月18日 16時44分 (#2678961) 日記

    コードウェイナー・スミスでもその傾向があるけど、オラフ・ステープルドンの「最初で最後の人間」とか「スターメイカー」なんかだと
    そこら辺をポーンと飛び越えちゃってるように思える。

    --
    らじゃったのだ
  • by Anonymous Coward on 2014年09月18日 17時29分 (#2678984)

    親が海外に行くなどしてて大きな家に一人暮らしで(六畳間というのもあったが)、
    金銭にも家事にも不自由せず、
    あげく女の子がよりどりみどりで押しかけてくる。

  • 古今東西のハッピーエンドな物語を、「時は25世紀……」なノリでリメイクすりゃあいいじゃないか。
  • by northern (38088) on 2014年09月18日 20時49分 (#2679134)

    一色健次郎博士による発明機関「示現エンジン」がそびえ立つ、ブルーアイランド。
    世界のエネルギー問題を解決へ導いたそれによる恩徳の下、世界の人々は平穏な日々を送っていた。

    というビビッドレッドオペレーションを思い出した。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月19日 14時09分 (#2679495)

    日本人ってホーガン贔屓なんだなぁ。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月18日 14時54分 (#2678877)

    お国柄でしょうねぇ(ハリウッド映画とかSFドラマを思い出しつつ)。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月18日 15時16分 (#2678891)

    そしてなぜか有名な新興宗教へ

    ニューソートとか光明思想とかいうらしいですよ

    • by Anonymous Coward

      なにその新しいソートアルゴリズムみたいなの

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