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医療

骨髄の遺伝情報を書き換えて鎌状赤血球症を治療する手法が開発される 13

ストーリー by hylom
理にかなったやり方ではある 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

パリのNecker Children's Hospital 病院が、鎌状赤血球症という血液関連疾患の新たな治療法を開発したという。開発された手法は骨髄の遺伝情報を書き換えることで、健康な赤血球を作らせるというものだそうだ(BBC)。

鎌状赤血球症は、突然変異によって赤血球の形状が鎌状になり、酸素運搬機能が低下するという疾患。日本ではほとんど見られないが、アフリカなどではそれなりに患者がいるようだ。

今回開発された手法は、まず骨髄を体内から取り出し、ウイルスを使って鎌状の赤血球を生み出す遺伝子を改変し、その後患者の体内に戻すというもの。治療後、この治療が行われた患者の体内では正常な赤血球が作り出されるようになり、15か月間が経過したあともその状態は続いているという。

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  • by Anonymous Coward on 2017年03月09日 15時54分 (#3173389)

    鎌形赤血球症があると平均寿命が大きく縮む代わりにアフリカ諸国に蔓延している病気のどれだかにかからないとどこかで読んだ

    • by Anonymous Coward on 2017年03月09日 16時36分 (#3173415)

      そう、マラリア耐性で有名ですね。
      こっから下はwikipedia斜め読みですが、鎌状赤血球ではマラリア原虫がうまく成長できないため、耐性がある。
      発現遺伝子をホモで持つとまず大人になれず死亡してしまうけど、ヘテロで持つ人はマラリアも重症貧血もかからず成長できる人が出るため、ある程度遺伝子が残っていく。

      治しちゃって大丈夫?とか一瞬思ったが、科学としては両方とも発症しないようにすることが目標、か。
      (マラリアで致死なのは子供、重症貧血はそこそこ大きくなってから、という違いもあるようだ)

      親コメント
      • > マラリアで致死なのは子供、重症貧血はそこそこ大きくなってから
        これが割と重要で、
        子供のうちに死んじゃうとそもそも子孫を残せないのでその遺伝子は残らないけど、
        「大きくなってから」が一応子供を作ってからという意味なら、子孫を残すうえでは有効だから残るんですよね。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          ではみんなで出産可能年齢ぎりぎりまで子供を作らないようにすれば、重症貧血者の寿命も延びるようになるかも。

          • by Anonymous Coward

            0個ならマラリアによる死亡リスク増大、
            2個なら重症貧血者による死亡リスク増大、
            1個ならどちらのリスクも低下して安全だが、
            両親共に1個以上該当遺伝子を持っていると該当遺伝子を2個持った子供の出生リスクが発生する。

            直接の影響としては、寿命が伸びるというより淘汰されるだけ。
            元々マラリアとのトレードオフなら当分は該当遺伝子保持者の数の収束点が変化するだけな気がする。

            長期間続けば該当遺伝子を2個獲得した時点で死ぬような遺伝子が発生したりとか、
            マラリアリスクの低下要因を維持しつつ貧血リスクの低下した変異が発生したりとか、
            該当遺伝子を持つ相手を結婚相手から除外するような好みが発生する可能性はあるけど……
            有益な遺伝子の変異を獲得するって何十世代必要なんだろう。

  • by Anonymous Coward on 2017年03月09日 15時37分 (#3173372)

    ウイルス改変の怪しさは解決されたのかな
    骨髄移植でも治りそうだが
    難しいのでしょうか

    • Re:骨髄移植のほうが (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2017年03月09日 15時50分 (#3173385)

      ドナー見つけるのも一苦労、ドナーにもかなりの負担、移植も命がけ、続く拒絶反応の恐怖
      を考えたら、このほうが楽じゃね?

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        そこまで恐ろしいなら治療なんてせず安楽死させてあげた方が人道的じゃない?

        • by Anonymous Coward

          やぁ、ナチスの世界にようこそ!

      • by Anonymous Coward

        骨髄移植自体はそんなに危険じゃない
        第一移植するのは骨髄にある造血幹細胞で
        受ける方は輸血と同じ処置ですよ

        • by Anonymous Coward

          >骨髄移植自体はそんなに危険じゃない
          危険じゃなくなってきているというのが正しい。難しいことには変わりないし。
          造血幹細胞を定着させるのは、既存の幹細胞の働きを抑制しなければならないため、
          致死量を超える放射能の照射や大量の抗ガン投与が必要だった。

          現在はノウハウの蓄積や技術の発達で必ずしも致死量の照射・大量の投与が必要なわけではなくなり、
          ミニ手術レベルの場合もあるけど、重篤患者の場合はやっぱりそういうのが必要になってくる。

          移植後の拒絶反応もなくすことは当然として、対処治療で確実に軽減できるわけでもない。(悪化する場合もある)

          ドナーの幹細胞を患者の体内に入れることのみが骨髄移植じゃない。
          体内に入れた幹細胞を定着させ安定させる、そのために必要な前準備から術後処置含めて骨髄移植処置となる。
          だから「それ自体危険じゃない」なんて一概に言えないよ。

          • by Anonymous Coward

            > 造血幹細胞を定着させるのは、既存の幹細胞の働きを抑制しなければならないため、
            白血病とかHIVとか、むしろ、既存の幹細胞が残ってると危険だからそれらを殲滅する必要があるのかなと思ってたんですが。
            既存の幹細胞が残ってても問題ないケースでも既存の幹細胞を殲滅してたのが必要亡くなったとかいう話なんだろうか?

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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