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サイエンス

ドリアンの匂い成分が解明される 23

ストーリー by hylom
ドリアンの香水が作れる? 部門より
acountname 曰く、

ドイツの研究者らの解析によって、ドリアンの臭いの元となっている成分が見つかった。結果から書くと、

  • ethyl (2S)-2-methylbutanoate
  • 1-(ethylsulfanyl)ethane-1-thiol

の混合物が主要な物質だそうだ(Chromatography TodayJournal of Agricultural and Food Chemistry掲載論文)。

ガス・クロマトグラフィでドリアンの19種類の物質を揮発物を調べ、戦闘力の高い匂い物質は以下の3つと推定された。そしてうち2つを混合したところ、ドリアンの特徴的な匂いを再現できたという。化学者は匂いの強さをOdour Activity Values(OAV)という単位で表すそうで、食品に100,000OAVを超える物質があることは珍しいそうだ。

  • ethyl (2S)-2-methylbutanoate(OAV 1,700,000)フルーティーな匂い
  • ethanethiol(OAV 480,000)腐った玉ねぎのような匂い(エチルメルカプタン)
  • 1-(ethylsulfanyl)ethane-1-thiol(OAV 250,000)炒めた玉ねぎのような匂い

なお、ドリアンの匂い物質については2015年までにけっこう多量の候補が上がっていた

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 11時14分 (#3181051)

    「ドリアン」「戦闘力」で連想した人は多いはずだ。

  • by clay (41656) on 2017年03月23日 12時35分 (#3181130) 日記

    香水が作れるはネタでしょうが、物質が特定できれば、効果的な消臭剤や消臭方法が見つかる可能性がありますね。
    ドリアン食いたいけど匂いがなぁ〜って人やドリアン輸出業者にはありがたいかも。

    • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 13時46分 (#3181178)

      香水を作るときはいい匂いだけを調合するのではなくて、臭いものもまぜるそうです。
      なのでドリアンで香水を…というのは既に誰かが試しているかもしれません。

      親コメント
      • by clay (41656) on 2017年03月23日 15時57分 (#3181257) 日記

        臭いものを混ぜるというよりは、香水の魅惑的な香りの主成分は、高濃度で嗅ぐと臭いのです。
        これを薄めて、花の香りといった一般的な芳香と混ぜることで、香水にしています。
        花の香りだけだとトイレの芳香剤のような単調な香りになるのですね。

        香水の代表である、ムスクはジャコウジカの腺からの分泌物ですし、
        アンバーグリスは、クジラの腸内の石だそうです。
        聞くだけで臭そうですよね、、、、

        麝香(ムスク)の麝の次は、鹿に射ると書きますが、
        刺すような香りを表現していると聞いたことがあります。

        親コメント
        • by clay (41656) on 2017年03月23日 16時01分 (#3181261) 日記

          自己レスすまん
          >麝の次は
          麝の字 の間違いでした

          投稿してから、Wikipediaで調べたら
          >射は麝香の香りが極めて遠方まで広がる拡散性を持つことを表しているとされる
          と書かれておりました

          テヘッ

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          ムスクは尿の香り。
          メルカプタンは、低濃度では花の香り、高濃度では。。。

          匂いの世界では、閾値がどうのというあたりのレベルで語ることはあまりないですね。

          ドリアンも濃度次第ではどのような香りに変わるのか、これから何かでてくるかも。

      • by Anonymous Coward

        確か糞の匂いはものすごく薄いと、とても良い匂いだそうで、香水には同じ成分が使われていると聞いたことがあります。

  • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 12時21分 (#3181118)

    ちがうか!

  • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 13時18分 (#3181159)

    ガスクロとかで何からできているかは機械的に判るもんだと思っていましたが
    ・・・それだとコカ・コーラなんかとっくに解明されているか

    • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 13時58分 (#3181188)

      最終物における物質の種類・割合(ガスクロとかの分析で分かる)と製造時の原料・製法(=レシピ)とはまた別の話で、コーラとかで秘匿されてるとされるのはレシピです。
      最終物が化学式アレとコレとソレでできてると分かっても、原料としてどこ産のなんてスパイス使ったのかが分かるわけではないのです。

      例えば競合ラーメン屋のスープを入手して分析して、
      「ナントカペンタドデカンが○%、ウントカ酸スントカリウムが□%入ってるよ!」
      とか言われても、同じスープを再現はできないのです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 15時18分 (#3181235)

      ガスクロだと複数成分の分離と定量までで、そこからどんな分子であるかっていうのは分からない。
      質量分析も組み合わせたGC-MSを使えば分子の質量数が分かる。でも質量数だけ分かってもそれだけでは情報が絞り込めない。
      仮定の話として
      「質量数2の原子が5つの分子」と「質量数4の原子が2つと質量数2の原子が1つの分子」というのは同じ質量数だから、この段階では分子の候補はいくつもある。

      質量分析では分子をイオン化して加速するので分子が壊れたシグナルも出てくる。分子の構造により壊れ具合が違うのでそこから構造についての取っ掛かりが得られる。
      あとはIRやNMRで得られる構造情報を組み合わせて分子を特定するという手順。それと分子の結晶が得られればX線構造解析という手法も使える。
      分離だけでも物質によって機械のパーツを換えたりする必要があるから、未知物質だと結構熟練とか感が必要になってくる。

      タレコミソース読むと、臭いの強さに関してはgas chromatography-olfactometry (GC-O)ってのを使ってるのかな?
      調べてみると人間の鼻を検出器として使うとかなんとか。
      におい嗅ぎGC/GCMSシステム [shimadzu.co.jp]
      におい嗅ぎシステム Sniffer 9000 [alpha-mos.co.jp]
      測る人、大変そう…。ここは機械化できないんだろうか?

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        匂い嗅ぎ分析は、おおざっぱに言えばGCの燃焼部が二股になってて、ピークが現れたとき、どのような匂いがするのかを
        調べるもの。経験的には、理論上ガスクロで分離を行うと、AとBのピークは繰り返しテストを行っても、前後がいれかわ
        ることはないんだけど、実際は前後しちゃうことがままある。そこで、匂い嗅ぎ分析を含めると、より同定の精度があが
        ることになる。

        計る人の自動化について、もしかすると九大あたりがやってる匂いの定量化ってのが絡んでくるかも。でも、人間が
        どういう匂いととらえるかの機械化は、少なくとも今のところはできないと思う。二十年くらい前という大昔の話だけど、
        確かお茶の水でコーヒーの匂い分析やってたけど、完全に人間に依存してた。まさに、匂い嗅ぎ分析は官能分析の1つ
        というわけだ。

        • by Anonymous Coward

          臭気判定士 [wikipedia.org]って資格があるのは知ってたけど、人が臭いを嗅いで調べるってのはまだまだ需要があるんですね。
          臭いのバイオセンサーが実用的になれば代替えできそうな予感。

  • by Anonymous Coward on 2017年03月23日 16時17分 (#3181274)

    Aドリアン

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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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