呼吸もしない「常識外れの微生物」が発見される 9
ストーリー by hylom
SFだと事件の原因になるやつだ 部門より
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海洋研究開発機構（JAMSTEC）高知コア研究所の鈴木志野特任主任研究員らが、「一細胞あたりのゲノムサイズが非常に小さく、生命機能の維持・存続に必須の遺伝子群が欠落している」という特異な微生物群を発見したことを発表した（プレスリリース、毎日新聞、The ISME Journal掲載論文）。
この微生物は米カリフォルニア州ソノマ郡の「The Cedars」という、マントル由来の岩石域から湧き出る強アルカリ性の水が湧き出るエリアで採取されたもの。湧水中に含まれるカンラン岩の隙間や表面に密集している様子が観察されたことから、その生命活動を蛇紋岩化反応に依存して生きる生命である可能性があるそうだ。
蛇紋岩化反応は、カンラン岩と水が反応するとカンラン岩が蛇紋岩に変質するとともに、水素を多く含む強アルカリ性の流体が生成される反応。この反応は約40億年前の地球初期の環境と類似すると考えられており、今回発見された微生物は地球初期の環境に存在していた生理機能や生存戦略を残している可能性があると考えられるという。
その生命活動を蛇紋岩化反応に依存して生きる生命体 (スコア:1)
ちょっと諸星大二郎っぽい。
呼吸しないのは常識外れだったのか (スコア:0)
呼吸しないのも当たり前にいるのかと思ってた。
Re:呼吸しないのは常識外れだったのか (スコア:2, 参考になる)
ミトコンドリアがないと、酸素は呼吸しないわけですが、
そういう嫌気生物であっても、嫌気呼吸はしているそうで: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AB%8C%E6%B0%97%E5%91%BC%E5%90%B8 [wikipedia.org]
今回のは、嫌気呼吸もしていないのが新しいそうです。
Re: (スコア:0)
一般化した呼吸という概念が一般人にはいまいちよくわからんのだが
Re:呼吸しないのは常識外れだったのか (スコア:1)
酸化反応でエネルギーを取り出すのが呼吸。
電子伝達系の酵素でエネルギーを取り出して、最後に電子を酸素に渡すか他の化合物に渡すかの違いが有る。
その酵素が無いんなら、水素で還元してエネルギー取り出してんのかな？
the.ACount
Re:呼吸しないのは常識外れだったのか (スコア:1)
二酸化炭素やその他有機酸を水素で還元してメタンを排出するのがいわゆるメタン菌。
こんなんでも原初の生物にかなり近い存在らしい。
原初の特定環境下なら (スコア:0)
DNAのみで完結してなくて
環境自体も外部機能としているんじゃないかな
低機能な分コンパクトだが
環境変化に弱く進化もしづらかったみたいな
Re:原初の特定環境下なら (スコア:2, 興味深い)
原初の生命は、その「環境自体も外部機能としてい」たわけですよ。
つまり、このCPR細菌は全生命のルーツ（に近い生物）の可能性があるのでは。
もっとも、原初の生命がほぼ変化しないまま生き残っていたのか、極限環境に適応するためにいろいろそぎ落としていった結果こうなったのか、そこはまだわかっていないようですね。
なんだろう (スコア:0)
>>水素を多く含む強アルカリ性の流体が生成される反応
この反応の時に酸素が出ているのを使っていると予想。