パスワードを忘れた? アカウント作成
13439358 story
医療

人間の目に対し、目薬の1滴は多すぎる? 46

ストーリー by hylom
用途によるのかな 部門より
headless曰く、

目薬(点眼液)を使用する場合、目からあふれた液をふき取るため、ティッシュペーパーなどを用意することが多いと思われるが、実際のところ目薬の1滴は目が保持できる量よりもはるかに多いそうだ(ProPublicaConsumerist)。

アイケア製品大手のアルコンでは1990年代初め、目薬が目にしみるといった患者からの苦情を受けて1滴の量を減らす研究をしていた。目薬の1滴の量は特に規制されていないが、中には目が保持できる量の倍以上となる50マイクロリットルを超えるものもある。研究チームではドロッパーボトルの先端を改良して1滴16マイクロリットルの「マイクロドロップ」を作成。緑内障患者29名を被験者としてテストしたところ、通常サイズの1滴と変わらない効果が得られたという。

研究成果は1992年、American Journal of Ophthalmology誌に掲載されたが、マイクロドロップが製品化されることはなかった。その理由は主に利益の問題だ。1滴の量が減れば使用量が減るため、売上に影響する。また、1滴の量を減らしても同じ効果があるという研究結果を米食品医薬品局(FDA)に証明し、承認を受ける必要も出てくる。ただし、現在アルコンでは1滴の量について、安全な用量を超えることなく、患者の目に十分な薬を確実に行き渡らせる量だと説明しているとのこと。

それから25年、目薬の1滴が必要以上に多いという研究結果はたびたび発表されているが、1滴の量を減らした目薬は発売されていない。製薬大手アラガンの研究者は1滴の量を減らすことで患部以外への薬品の曝露を最低限に抑え、無駄に捨てられる目薬を減らすことができるという研究成果を2006年に発表している。また、製薬大手ファイザーの内部メモによると、人間の目が吸収可能な目薬の量は7マイクロリットルなのだという。

無駄になる目薬の量は、高価な目薬を1日に数回点眼する必要のある緑内障患者などにとって死活問題となる。しかし、目薬の1滴の量を減らすことは価格の引き上げにつながり、医療費が安くなることはないとの見方もあるようだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by taka2 (14791) on 2017年10月26日 10時44分 (#3301675) ホームページ 日記

    緑内障の者です。

    緑内障は眼圧が高い事が原因で起きる病気ですので、その治療としては「眼圧降下薬の継続的な点眼」(もしくは手術)が必要です。
    眼圧の高さというのは体質的な所に原因がありますので、点眼は一生続きます。
    そういう観点で、タレコミでは薬価を気にするようなコメントを書いたんでしょうけど、はっきり言って目薬なんてたいした額じゃありません。
    私の場合、目薬2種を点眼していますが、3割負担で月額2,000円程度。普通は気にするほどのものではないでしょう。私は使ってませんが、ジェネリックを使えばもっと安くなりますし。

    それよりも、目薬の一滴が多すぎることによる最大の問題は副作用です。眼圧降下薬の機序はいろいろあるのですが、その中でも、最近は「プロスタグランジン製剤」と呼ばれるタイプの目薬(以下PG系)が流行っています。(まあ、最近といっても、ここ20年ほどの話。PG系で最初に出た「キサラタン」(ラタノプロスト)はもう特許切れでジェネリックが出てます。別の製薬会社が、特許避けのため微妙に成分が異なるPG系の目薬を出してますが、それらはまだ特許は切れてません。)

    それまでの目薬は一日2~3回の点眼が必要なのが普通だったのですが、PG系は1日1回の点眼でOKで、しかも眼圧降下作用が強いという実に良い薬なのですが、「まつげが伸びる」「色素が沈着する(目に隈ができる)」「まぶたがくぼむ」といった副作用があります。
    たいした副作用じゃないと言われそうですが、人によっては「眼鏡のレンズにまつげがバシバシ当たってうっとうしい」とか「あまりに風貌が変わってしまって、他人に体調を心配された」なんてレベルの副作用が出る人もいて、特に女性にとっては大問題らしいです。
    (他の目薬では「喘息を引き起こす場合がある」「味覚異常を起こす場合がある」などといった副作用がある薬もあるので、それに比べれば、受け入れやすい副作用です。そういう点でも「あまり問題のある副作用がない」としてPG系がもてはやされてる理由。まあ、眼圧を下げずに放置したら失明しますので、それ比べれば、PG系点眼薬の副作用を受け入れて点眼するしかないって場合が多いでしょう)

    これらはすべて「目からあふれた薬剤が目の周りの皮膚に付く」ことが原因で起きますので、「点眼後には、洗顔・入浴する」といった対応である程度は副作用は防げるのですが、それでも副作用が出る人は出ます。適切な量の一滴が出せるようになれば、そういった副作用の心配がなくなるので、それを望む人はかなり多いと思います。

    #ちなみに、「まつげが伸びる」という副作用については、PG系眼圧降下薬「ルミガン」を出した製薬会社は、同じものをまつげ用育毛剤「ラティース」として販売してたりします。
    #じゃあ「頭皮に塗ればハゲが直せるのか?」と考える人も出てきそうですが、実際に試した人によると「確かに育毛効果はあったが、大量の目薬が必要でコスト的に見合わない」という結論を出してました…
    #ルミガンは保険適用なしで1本3mlが3000円。ラティースなら1本1万円を超えるぐらい。頭皮が相手だと、一日数本は必要でしょうから、まあやってられないでしょうねぇ。

    • by Anonymous Coward
      薬の値段はほとんどが研究開発費ということならば
      目薬のグラム単価が高いのはそれが目薬だからで、ハゲ薬専用に例えば目に入れると毒な成分混ぜるとかすればメーカーの利益を減らさずに大量安価に提供できるのでは
      # はやくしろー間に合わなくなってもしらんぞー
      • by Anonymous Coward

        それはそういうハゲに効く薬が増えるだけ。
        AGA治療薬でも処方してもらいなさい。

        # 謳えるほど効果がなけりゃ薄毛対策シャンプーにでもなろう

  • 目薬の仕方 (スコア:4, 参考になる)

    by ymasa (31598) on 2017年10月26日 7時36分 (#3301571) 日記

    目薬の仕方が正しくないと言われたことがある。目頭を押さえて浸透させる必要があるそうで。

    眼科専門医に聞く、正しい目薬のさし方「1滴で十分」「目はパチパチさせない ...
    https://woman.mynavi.jp/article/131231-15/ [mynavi.jp]

    点眼後はしばらく目を閉じ、約1分、軽く目頭を押さえる。

  • 私の母が言うには、私の祖父が「1滴だけ落ちるような目薬のボトルの発明に携わり、特許も持っていた」らしいのですが、真偽が不明だったりします。

    祖父の名は「折戸正明」というのですが、Googleで検索しても出てきませんね。
    定年退職後の研究職からも引退して20余年。さすがに出てこなくなりましたね。

    祖父が存命の内に、功績を調べられたらなと思っていますが、
    目薬のボトルの発明や特許について、どのように調べていけばいいのでしょうか。

  • きっと (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2017年10月26日 9時21分 (#3301616)

    漫画やアニメの人物には適量(か少ない)なんだろう。

    • by Anonymous Coward

      みなみゆうこのキャラの頭蓋骨ってネタを思い出した。

  • 思い出した (スコア:2, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2017年10月26日 9時29分 (#3301619)

    知恵袋情報ですが、問い合わせが多かったようで以前はこんなQ&Aを掲載していたようです。
    (ただ、サイトの構成が変わったようで今は掲載されていないようです)

    味の素株式会社
    トップ > お客様相談センター > 商品についてのQ&A
    http://okyakusama.ajinomoto.co.jp/qa/ajinomoto/11.html [ajinomoto.co.jp]

    Q 昔、販売量を増やすために「味の素®」の瓶の穴を大きくしたと聞きました。本当ですか?

    A そのようなことはありません。当社は、昭和26年に食卓用「味の素®」“卓上瓶”を発売しました。家庭に普及するに従い、食卓での使用以外に、台所で調理にも使われるようになりましたので、お客様の使い方に合わせて昭和37年に「味の素®」“調理瓶”を開発・発売しました。その際、調理に使い勝手が良く、湯気による目詰まりを防ぐために、従来の“卓上瓶”に比べて口の面積を広くし、穴の数を増やしました。このことが、おもしろおかしく伝えられたものだと思われます。

  • しかし、結局使いきれないうちに、薬箱の肥やしになる。大体、複数人で使うものではなし。

    #使いきりタイプは、一回の使用量がもっと多い。

    使いやすくしようと思うと容器のサイズもそれなりに必要なのかと。

    • by Anonymous Coward

      市販されてる普通の目薬はそうでしょうね。
      #密林さんで「目薬」で検索してでてくるような奴はだいたいこっち。

      たとえば白内障用の目薬の場合は朝昼晩毎日使って、小指くらいの小さいボトルのを、一ヶ月で4本くらい消費します。
      http://hirotsuji-eye.com/eye/e88 [hirotsuji-eye.com]
      個人差はかなりあるようで、もっと使う人もいれば少ない人もいるかもしれません。
      人によって一滴の量も異なりますから。
      ここが減らせると月4~5本を2~3本にして、25%以上のコストダウンも夢ではない。

      • by Anonymous Coward

        処方箋が必要な目薬って、そもそもボトルが小さいしね

        • 処方薬は防腐剤などが入ってなかったり少なかったりするので、雑菌の繁殖リスクがあるため、一般的に「開封後一ヶ月で廃棄」が望ましいとされてますね。で、だいたい1本が一ヶ月で使い切れるぐらいの量ということで、1本あたり5mlな目薬が多いです。一滴50μlとして100回分。両目に一日2回なら25日、一日3回なら17日。

          そのため、最近増えている「点眼1日1回」な目薬では、5mlでは50日分にもなってしまいますので、1本が2.5mlになってるものが多いです。

          あとは、目薬(容器)の種類によるんでしょうけど、私の体感だと1滴30μlぐらい? 5mlで150滴ぐらいという感じ。1回2滴使う場合があっても、一ヶ月は余裕で保ちます。(←今は片目だけ点眼指示されてて、確実に一ヶ月では使い切れない目薬があるので、わざと滴数多めに点眼して数えてみた…。)

          親コメント
      • by Anonymous Coward

        薬価を見た [so-net.ne.jp]ら、カタリンKが1本190円。保険適用で1本60円の目薬を月に4~5本使ってもたいしたことないじゃん。

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 6時51分 (#3301559)

    目薬は嘘泣き用アイテムなので目が保持できる量よりも多く出ないと手間がかかって面倒だ

    • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 11時46分 (#3301720)

      彼女を酔わせるためにお酒に混ぜるとき、それなりの量がでないと手間がかかって面倒だ

      #まぁ都市伝説のようですが

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        >彼女を酔わせるためにお酒に混ぜる

        アトロピン系の美容目的の散瞳薬
        ♯散瞳薬はいまでもあるけど一般売りしてるものじゃない

        鉛白ベースの白粉とか不老長寿を目指して辰砂とるとかやばいもの取るのはいっぱいある

  • by nemui4 (20313) on 2017年10月26日 7時28分 (#3301567) 日記

    失明して入院してた時、5~6本の目薬をそれぞれn時間置きに使ってました。
    粘土の高いものなんて一滴だけ出すのは無理だった気がする。
    一日でどれだけの量の目薬を滴下(溢れ)させてたんだろう。

    >無駄になる目薬の量は、高価な目薬を1日に数回点眼する必要のある緑内障患者などにとって死活問題となる。

    時間が来たら冷蔵庫から目薬を取り出して、一滴目に垂らしてまぶたを閉じて目頭を指で抑えてしばらく待って、数分後に次の目薬を垂らしてを繰り返す毎日だったっけ。

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 9時25分 (#3301617)

    薬効成分を薄めてアイボンみたいに目玉じゃぶじゃぶさせてほしい

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 9時32分 (#3301622)

    ここまで味の素の逸話が出てないなんて
    https://web.archive.org/web/20120418031916/http://okyakusama.ajinomoto... [archive.org]

    # 懐かしい都市伝説ネタが再びと思ってきたのにー

    • by Anonymous Coward

      あれ?それってシャンプーボトルの穴の話で聞いた記憶が・・・
      #この手の話はどれぐらいあるのだろうか

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 6時27分 (#3301558)

    「マイクロドロップ」の詰め替えボトル作ろうよ。

    • by Anonymous Coward

      詰め替えにともなう汚染の可能性が高すぎて
      そんなリスキーな商品を作る会社は無いと思うぞ

      って思ったけどダイソーでこれ権利関係大丈夫なのかよって思う商品たまに見るし可能性はあるのか

      • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 7時20分 (#3301566)

        詰め替え用はあかんと思うけど、一回のプッシュで必ず一定量が出るボトルには需要がありそう。

        眼科の先生も言ってたけど、同じ一ヶ月分でも人によって随分消費量が違うんだってさ。
        自分で使うようになって実感したのは、目を外して外にこぼしてしまう以上に、
        力一杯押しすぎてダバダバ出し過ぎちゃう方が問題なんだと思う。

        特に古いボトルを使い切って、新しいのに変えた直後が危ない。
        残り少ない古いボトルだと力一杯押さないと出てこないけど、同じ調子で
        新品のボトルを押すと出し過ぎてしまうから。

        たぶん本当の必用最低な量に比べると、数倍くらい違ってくるんじゃない?

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        先に付けるアジャスターなら上手くいかんだろうか
        滅菌パッケージに入れて
        まあキャップサイズが合わんか

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 7時32分 (#3301569)

    セブンイレブンのようにw

    • by Anonymous Coward

      何が言いたいのかよく分からないんで解説お願い

      • セブン特有かは知らんけど、コンビニでいつも買ってたメーカーのパッケージが、なんか製造の手柄を盗むかの様に、コンビニブランドのパッケージに変えられてて、憤りを感じて良く良くグラム数を見てみると、減っていやがる!?みたいな体験を時々する事があるが、100均ローソンとローソンのカルパスは見目から大きさが違うのは何かローソンの方が美味いと思えるので納得は出来たが量が欲しいんだよ量が!と思った時にドンキで見つけた情熱価格の安いカルパス、テメーはダメだ肉じゃ無く繋ぎの小麦粉かなんか多いだろという不味さというか肉肉しく無いと言うか、ほぼ同時にドンキが最安の袋生ラーメンが更に安くなってて喜んでたら情熱価格で中のラーメン汁がちゃさくなってて、袋ラーメンの旨さの多くが汁に拠るのに何してくれてんだとキレた。

        個人的には、情熱価格が戦犯っすね

        #解説しようとしてるようにみせてからの、解説する気など全くハナから無い
        #他人にはどうでも良い食べ物の恨みでも、どうぞ
        #売り場パッケージ統一って情熱価格も含めて印象悪く感じるのは俺だけ?

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        コストの主要な部分が原料費であるなら安くなる可能性はある
        しかし、コストの大半が開発費であれば、結局コスト転嫁せざるを得なく安くなる訳がない?

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 7時47分 (#3301573)

    若い人間にはいいが、高齢者は外しまくるし、力も弱くて点眼容器がうまく押せない。
    疾患ごと、想定される年齢層によって変えるべきであって、全てが全て、というわけにはいかない。

    • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 10時55分 (#3301687)
      何階からさすかによっても変えるべき
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      毎日コンタクト装着して、なんなら指で目玉に触れるというのに
      目薬はどうにも恐ろしくて目を閉じてしまう。
      いざ使おうとするとだばーってなるよ。

      まあ目薬なんて滅多に使わないんでいいけどさ。

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 8時36分 (#3301587)

    1滴あたりの量がコストにそれほど影響するとは思えないが。

    • by Anonymous Coward

      コストの問題じゃない。
      今まで1ヶ月分の薬として、100mLを1万円で出してたけど、ノズルを改良したら10mLの1000円で済むようになって薬の売り上げが9000円減る。売る側としては高く売れたほうがいいから・・・ってこと。

      • by Anonymous Coward

        ここで書いてるコストはタイトルに書いてあるとおり研究開発費込みの話だろ。
        だからノズルを改良しても10mLの1万円になるだけでかわらんだろうという話。

        # タレコミにも同じこと書いてあるわな。

        • by Anonymous Coward

          だいたい目薬の成分の殆どは水ですからねー。
          眼精疲労対策の安い目薬の場合水も有効成分に含まれるので水が減ると損だ。だが保険が効く目薬の場合水分最低限あればあとはどうでもいいわけですし。

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 10時32分 (#3301660)

    減らしたら、複数回さすだけやで

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 12時40分 (#3301746)

    薄いシート状でもよくね?
    コンタクトレンズより刺激が少なくて涙に溶けて点眼できれば便利だと思う。

    • by Anonymous Coward

      汚染が問題かな。シートをどうやって眼に貼り付けるか。
      点眼薬だと薬剤の汚染が最低限で済むし、そのため製品によってはボトル先端に触れないよう注意書きがあったりする。

  • by Anonymous Coward on 2017年10月26日 14時22分 (#3301821)

    これ [rohto.com]近くでは売ってないんだ。やっぱり儲からないのかな。

typodupeerror

犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

読み込み中...