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原子力

京大らの研究チーム、雷による核反応を解明 75

ストーリー by hylom
まだ未知のものがあったとは 部門より

京都大学や東京大学、北海道大学、日本原子力研究開発機構などの研究グループが、落雷によってガンマ線が発生する原子核反応を確認したと発表した(京都大学の発表Nature誌掲載論文)。

雷雲の接近に伴ってガンマ線が発生する現象は以前より確認されていたが、これは雷雲が加速器のように働くことで電子が加速され、これが大気の分子に衝突するのが原因だった。

いっぽうこれとは別に、1秒以下の短時間に強力なガンマ線が発生する現象も確認されていたあという。この現象の詳細を確認するため、研究グループは地上の多地点に放射線検出器を設置し、現象を観測したという。その結果、「雷による光核反応」によってガンマ線が生じていたことが分かったという。

これによると、短時間での強力なガンマ線は次の原理で発生していたと説明できるという。

  1. 雷が地表に向けて放射したガンマ線 (TGF) により、大気中の窒素14Nが原子核反応(光核反応)を起こし、中性子と不安定な窒素の放射性同位体13Nを生成する。
  2. 生成した中性子は大気中で徐々にエネルギーを失いつつ広がる。最終的に大気中や地表の原子核に吸収されてガンマ線を放射し「ショートバースト」として観測される。
  3. 不安定な窒素同位体13Nは、雷雲とともに風下に運ばれ、徐々にベータプラス崩壊して13Cに変わっていく。この際に陽電子が放出され、大気中の電子と対消滅して、0.511MeVガンマ線を出す。これが35秒遅れて検出された対消滅ガンマ線である。

これらは雷が原子核との光核反応を起こしている証拠となり、今後雷の研究に原子核の視点を入れることで、陽電子や中性子を使った観測手法の開拓が期待できるという。また、雷によって炭素や窒素、酸素の同位体が生成されている事実も重要だとされている。

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