
ストラトローンチ・システムズの巨大航空機、初飛行に成功 46
ストーリー by hylom
今後はどうなる 部門より
今後はどうなる 部門より
AC0x01曰く、
故ポール・アレン氏が立ち上げた民間宇宙企業ストラトローンチ・システムズは13日、長らく開発中であった世界最大の巨大航空機「ストラトローンチ」の初飛行に成功した(CNN、AFP、Sorae、Slashdot)。
この巨大飛行機は大型空中発射ロケットの母機となることを意図して開発されたもので、中古のボーイング747-400型機2機を結合した双胴型の機体となっている。製造元はスペースシップワンで知られるスケールドコンポジッツ社で、翼幅は約120m、全長約73m、重量約230tと世界最大のサイズを誇る。初飛行は2時間半に及び、予定通りの安定した飛行をみせたという。
同社では今後この機体にノースロップ・グラマンが保有する空中発射ロケット「ペガサスXL」を搭載して打ち上げを行うことを予定している。一方で、並行して開発されていた大型の空中発射ロケットは、計画が二転三転した後、ポール・アレン氏の死去後に開発が中止されており、同社の先行きは不透明になっている。
中古のボーイング747-400型機2機を結合した双胴型なのかどうか (スコア:2)
ウィキペディアだとエンジン、アビオニクス、フライトデッキ、ランディングギアといった部品は、ユナイテッド航空から中古購入した2機の747-400から取り出されたパーツを流用 [wikipedia.org]とありますし、機体の画像の胴体部分 [wikimedia.org]も747と誰も見間違わない形状に見えるのですが。胴体部分が新設計なら「2機を結合した双胴」とは言わないと思います。
(オフトピ)Re:中古のボーイング747-400型機2機を結合した双胴型なのかどうか (スコア:0)
> 747と誰も見間違わない形状
これだと、誰もが747だと思う形状であるように読み取れたので、なんか文章に違和感を覚えた。
私の読解力が低いだけだろうか。
# 確かに写真を見る限り、これの元になった機体が747だと誰も思わないような形状ですね
Re: (スコア:0)
ペイロードをデカくしたロケットを打ち上げるにであれば大型化は避けられないので意味はわかりますよ
これの利点は上空の天候を気にしなくていいし地上発射型と比べて同じペイロードなら小型なロケットで行けることだったけど
まぁ費用が嵩んでしまった時点でダメでしょうな
Re:先行き不透明も何も (スコア:2)
実績を見て考えると、より延期に対して頑健なはずのNGIS(Orbital) PegasusよりFalcon 9の方がよっぽど予定通りに打ち上がってるんですよね……
Re: (スコア:0)
Falconはなんだかんだで堅実に技術開発してますからねぇ
ストラトスもボーイング魔改造なんてしないでロシアのAn-225を魔改造してくれた方がロマンがあったな
Re: (スコア:0)
>ストラトスもボーイング魔改造なんてしないでロシアのAn-225を魔改造してくれた方がロマンがあったな
あれなら頭上に抱えたまま発射できる機能だけ付ければ良いのじゃ?
まあ輸送のお仕事で手一杯みたいだからそんな危険な用途には貸してくれないとは思うけど。
Re:先行き不透明も何も (スコア:2)
天面搭載の空中発射型って、子機の揚抗比がすごく低くて母機天面の気流は速いですよね? 切り離した瞬間に子機が母機に吸い寄せられて諸共墜落する事故が起こりやすいんですよ。なので母機がすごい勢いで機首を下げながら子機の滑空経路の下方向に逃げながら切り離したりするんですが、当然高度もすごい勢いで落ちるわけで、はて、空中発射する意味はなんじゃったかのう、と……
下面から投下するなら、子機は万一にも母機に当たらないよう十分に高度が落ちるまで待ってから推進器に点火すれば安全でもっと簡単です。よかったですね。いや、やっぱり、空中発射する意味はなんじゃったかのう、という疑問が……
……どうやっても空気力学とか特殊仕様の母機のコストでチリツモ式に予算大爆発が起きちゃって、一段タンク上に伸ばして推進剤積み増したら? 原油ってそこまで高かったっけ? という疑問に目が合わせられない結果に収まっちゃうんですよね。
Re: (スコア:0)
原油で打ち上げるわけではないしロケットの積み増しは加速度的に大型化してしまうし、
落ちると言っても地表近くまで落ちるわけでもないし、ちょっと言い過ぎでは。
まぁいろいろ課題が多いってーのは分かるけどさ。
Re: (スコア:0)
下面から投下するなら、子機は万一にも母機に当たらないよう十分に高度が落ちるまで待ってから推進器に点火すれば安全でもっと簡単です。
爆撃機の投下記録動画を見れば分かるように、母機から大質量のロケットを投下した時点で、母機は大きく浮き上がりますから、直ちに進路を曲げる事にすれば、数秒でロケット点火して大丈夫でしょ。
エノラ・ゲイみたいに、母機反転(155度)迄点火を待つ必要は無い。
Re: (スコア:0)
全てにおいて空中発射の方が面倒が大きいってのが。
対しての利点なんて打ち上げ時の天候容認度が高い程度。
でも大抵の物は「それなら発射延期」ってので事足りてしまう訳で。
Re:先行き不透明も何も (スコア:2)
Pegasusが小雨より悪い気象条件で飛んだ実績ってありましたっけ? サターンV型は暴風雨で落雷を受けながら月まで上がっていったことがありましたけど……
Re: (スコア:0)
まあ国家の威信を掛けたプロパガンダにでも加担して絶対実施が求められていなければ、
ちょっと条件が悪化したら打ち上げ実施を延期するだけの話ですよね。
「必要な成功率が確保できている」って事よりも、「成功率自体が下がるリスクを取る必要性なんかない」って事で。
Re:先行き不透明も何も (スコア:2)
ふつーにPegasusの投下記録動画見ちゃダメなんですか?
Re: (スコア:0)
An-225って作りかけの機体部材一式が保管されてるそうな。
Re: (スコア:0)
それどころか中国で再生産決まってますよ
Re: (スコア:0)
ちょっと部品が足りないんだよ。
「主翼」って奴だが。
分散製造して外部で作って居たら、サプライチェーンに問題が出来た。
その手の問題が無ければAn-70系列でも商売出来て居たろうに。
Re: (スコア:0)
格納庫に眠る2機目のAn225、世界最大の未完成機に迫る
https://www.cnn.co.jp/travel/35125851.html [cnn.co.jp]
> 中国は2016年にプロジェクトへの関心を示したが、An225の部品を中国の地まで運ぶことは困難で、この取引は頓挫した
って書いてますね。
9番目の写真をクリックしないと、その解説が出てこなくてわかりにくいけど。
Re: (スコア:0)
世界最大の未完成機、2機目のAn225
https://www.cnn.co.jp/photo/35125793.html [cnn.co.jp]
こいつがあるじゃないか。
Re: (スコア:0)
君は変態飛行機の伝統を絶やさぬためにバート・ルータンが立ち上げたストラトローンチを何だと思ってるんだよ。
Re:先行き不透明も何も (スコア:1)
# 標準的回答
Re: (スコア:0)
ビジネス機がジェットに移行したんで変なデザインの飛行機をもの好きな個人に売り辛くなった。
だから、新たな需要を喚起したと思っていた。
元々実用性とか運用の利便性なんか二の次としか思えないデザイン多かったしね。
Re: (スコア:0)
初歩的な疑問なんだけど、これって実質的にロケットの1段目の代わりに航空機を使うようなものだよね?
1段目としてロケットエンジンを使うより、ジェットエンジン+揚力を使う方が効率的なの?
ジェットエンジンなら液体酸素が不要な分、1段目の効率が良くなる?
揚力使う方が天候から受ける影響が小さくなる?
Re:先行き不透明も何も (スコア:2)
普通の打ち上げロケットは、1段目で高度数百km、速度数km/sのオーダーにまで持ち上げますから、航空機では高度も速度も一桁足りません。
ではなぜ空中発射の野望がなくならないかというと、
・雲よりも上なので、天候に左右されない
・高度10kmも上がれば気圧は1/3に減るので、空気抵抗によるロスがなくなる
・通常、第1段は1気圧から0気圧までの気圧が変化する環境で動作する必要があるが、
(ロケットを新規設計する場合)、より効率のよいエンジンが使える可能性がある
ってあたりが「夢の技術」って感じでしょうか。
Re: (スコア:0)
エンジンの作動域はかなりの問題ですよね。
打ち上げ直後は空気抵抗もあるわ振動も強いわ燃料満タンだわで非常に頑張らなきゃ駄目なのに、
ノズルスカートの形状で最大効率出せる高度が決まってしまい、
条件から外れる高度では故障リスクも上がる上に効率がガタ落ちするという追い打ちに次ぐ追い打ち。
(リニア)スパイクエンジンとか、ノズルスカートの伸展機構なんかは
それに対する回答の一つではあるのだけど、前者は頓挫したし、
後者はただでさえ超高温と超低温と振動に晒される部位に可動部設ける必要が。
そりゃあ空中発射出来ないか検討もしたくなりますわな。
Re: (スコア:0)
もう一つ、打ち上げ開始地点がかなり自由に選べるのも、水上打ち上げと並んで大きい。
Re: (スコア:0)
射場の固定資産税が掛からないで駐機料だけで済む。
あーでも空中発射機の維持費も計算しないとなぁ。
Re: (スコア:0)
本当にうまくいけば効率的ですよ
ロケットを縦に打ち上げてるのはただ単に加速時間を稼ぐためでしかなく元々無駄が多いので。
無限に加速し空気抵抗、揚力喪失を無視できるなら飛行機でも水平加速を続ければ宇宙に出れますので。
衛星軌道は基本的に地上に落ちる前に水平線の向こう側に落ちるってイメージですよ
Re: (スコア:0)
1段目は重力に逆らって空気の薄いところまで上段を持ち上げるのが主要な役割(1段目では高度数百kmも上がらない)
衛星になるのに必要な加速度を得るのは2段目の役割が大きい
1段目は途轍もない重さの燃料を積んで非効率な仕事をやってることになるので、代わりに翼の揚力の助けが得られる飛行機を利用しようという発想になる
既存のこなれた技術の組み合わせで実現できるところは、1段目の回収・再利用よりも現実的
#重力損失という言葉について調べてみてください
Re:先行き不透明も何も (スコア:1)
> 1段目では高度数百kmも上がらない
これは、私が「普通の打ち上げロケットは、1段目で高度数百km、速度数km/sのオーダーにまで持ち上げます」って書いたコメントに対する指摘でしょうか?
そのコメントを書く時にちょっと探して見つけた情報ですが、
H-IIA 40号機(高度600kmの軌道が目的地)の飛行計画(注:PDF) [www.jaxa.jp]では、第2段エンジン始動が、高度297km、速度3.4km/s
H-IIB 7号機(高度400kmのISSが目的地)の飛行計画(注:PDF) [www.jaxa.jp]では、第2段エンジン始動が、高度196km、速度5.6km/s
となっています。ほかのロケットについては調べきれなかったので、この数字をもとにちょっとぼかして書いたのが「高度数百km、速度数km/sのオーダー」って文です。
#「数」って表現を使ったのがまずかったですかね。数をかぞえる語の上に付いて、2、3か5、6ぐらいの数量を漠然と表す [goo.ne.jp]ので、高度「2、3」百kmのつもりで使ったのですが、高度「5、6」百kmと受け取ったら、たしかに誇大な表現と読み取れるかな。ISSより上じゃん。
Re: (スコア:0)
固体燃料ブースター代わりは勤めているでしょうよ。
Re:先行き不透明も何も (スコア:1)
元コメで挙げたH-IIBの数値ですが、ブースター切り離しは高度61km、速度1.8km/s
第1段のエンジンも併用していますが、推力が第1段2,196kN、ブースター9,220kN なので、8割はブースター寄与分。
というわけで、ブースターと比べても、航空機は、まったく足元にも及びません。空中発射母艦は、第1段とかブースターの代わりになるようなものではないんです。
それでも、わずかでも速度・高度が足しになるのはメリットがある、という主張もありかとは思うんですが、Falconの方がかなりのロスを許容してでもロケットを垂直着陸で回収してるのを見てしまうと、なんか割に合わないように見えるんですよねぇ…
そんなわけで、ストラトローンチが成功するかどうかは、「気圧の低い高高度からの空中発射専用の、地上発射では実現できないような高効率ロケット」が出来るかどうかにかかってると思うんですが、そっちがすごく難航してるのがなんとも…
Re: (スコア:0)
その程度ならSRB付ければ良いじゃん。
Re: (スコア:0)
そういえば、スペースシャトルが初お目見えした前後に、ジャンボジェットの上に乗ってる写真見て、
ジャンボで空高く運んでそこから発進するのかと勘違いしてた時期があったなあ……
飛行機からロケット飛行機を発進させる技術なら日本に一式陸攻+桜花という実績が(マテ
Re: (スコア:0)
えっ? ちがうの
>>ジャンボで空高く運んでそこから発進するのかと勘違い
このコメントを見るまでそう思ってました。
Re:先行き不透明も何も (スコア:1)
ストラトローンチは、もちろん、航空機で空高く運んでそこから発進です。
元コメが言ってるのは、今回のストラトローンチではなく、1980年代からNASAが打ち上げていたスペースシャトルの話ですよ。
最初の滑空試験機であるエンタープライズは、747の上に乗っけて空高く運び、そこから地上に向けて発進し着陸する、ということを繰り返していて、そのときの絵がニュースなどでかなり広まって [google.com]ましたから「本番の打ち上げシーンがニュースになるまで、空中発射を信じていた」というのはいかにもありそう。
Re: (スコア:0)
お先真っ暗でも、こんな魔改造ヒコーキはヲタの夢ですよね。
釣りキチ三平でラジコンボートで岩魚釣りするのに、双胴船のラジコン作ったのを思い出しました。
Re: (スコア:0)
デカい飛行機はたまらんね。
Re: (スコア:0)
民間企業とは言ってもかなりの部分は政府/NASA/軍の打ち上げ需要と予算をあてにしてるわけですが、どこで計画が狂ったんですかね?(さすがにペガサスXLの大きさでは大きな需要が無い)
Re: (スコア:0)
「空中発射弾道ミサイル」ってキーワードを唱えたらどこでも欲しがるでしょ。仮にイージスシステムに組み込むとしても、下に撃つ分には重力を振り切らなくていいんだから当てやすいし、優位性は船なんかの比じゃない。
Re:先行き不透明も何も (スコア:3)
「空中発射弾道ミサイル」ってキーワードを唱えたらどこでも欲しがるでしょ。仮にイージスシステムに組み込むとしても、下に撃つ分には重力を振り切らなくていいんだから当てやすいし、優位性は船なんかの比じゃない。
それ「スカイボルト [wikipedia.org]」というポシャった事例があるのであまり誰も欲しがらないと思う
Re: (スコア:0)
ミサイル迎撃技術の先行き次第ではワンチャンあり得る……かどうかも微妙か。
迎撃の為の監視対象数や一発に対して迎撃を行える回数だとかは変わってくる筈。
ステルス爆撃機を空中待機させてそっから撃つとかそういうの。厳しそうだが……
Re: (スコア:0)
地上スタンバイなら施設を増やすのも簡単なら、待機が長引いても平気。
それどころか待機中にでも順次再整備すら可能。
変態運用は発想や見物的には面白くとも、効率とか採算性って点でへっぽこ過ぎ。
Re: (スコア:0)
だからまぁミサイル防衛技術が地上発射弾道ミサイルならほぼ確実に無力化できるが空中発射だとそうも行かない、
程度の所に来たら成功率掛けたコストが相対的に安くなって採算に乗る可能性が…
…ほぼ無い、だろうなぁ…という話。
Re: (スコア:0)
ミサイルサイロなら建ってるだけで即応待機状態だぞ
ミサイル発射トラックなら炭鉱に乗り付けるだけでNBC防護バッチリだぞ
Re: (スコア:0)
そっちの方がダメにも思えるが。
空中待機しないといけないミサイル発射機なんぞ用意する位なら、枯れた技術で地上でスタンバイ出来る初段ロケットを用意した方がイロイロと便利に思えるが。