JAXA、H3後継ロケットは1段目を再使用する方針で決定 79
運用コストは大丈夫? 部門より
次世代のH3ロケットの打ち上げが迫る昨今だが、文部科学省はH3後の次々世代の基幹ロケットについて、1段目を再使用する方向で2030年の打ち上げを目指す方針を明らかにした(読売新聞, 産経新聞)。
この方針は5月12日に開かれた有識者会議で報告されたもの。この計画では、2026年頃に小型機で飛行試験を行い、2030年頃に1号機を打ち上げるとしている。1段目をエンジンの逆噴射で海上の施設などに着陸させ再利用する。1段目には主エンジンなどが搭載されるため、再使用すれば大きくコストが圧縮される見通して、1号機ではH3の半額となる25億円を目指す。また2040年には打ち上げ費用を5億円程度にまで下げたいとしている。来月の会議で承認され、宇宙基本計画に反映される見通し。
読売/産経の記事には詳細まで書かれていないが、この有識者会議とは文科省サイトに記載されている「革新的将来宇宙輸送システム実現に向けたロードマップ検討会(第9回)」だと思われる。こちらには会議資料も公開されているが、その中では2040年頃には地球上の二地点間サブオービタル輸送や宇宙旅行、また月・火星経済圏などで大きな打ち上げ需要が存在すると分析しており、それを見据えた案として以下の3構成が検討されている。
- システムA: 1段目再使用のロケット
- システムB: 1段目再使用の2段式スペースプレーン
- システムC: 1/2段目再使用のロケット
この案は要するに、Aがファルコン9タイプで、Bが昔からJAXAで構想されているスペースプレーン、CがStarshipタイプであろう。資料ではB/C案は技術的成熟度が低く実用化に時間が掛かるとして、A案の実用化を進める意向が示されている。
なお、上記資料では、A案のイメージ図としてJAXAがH-IIロケット以降用いてきた液体水素に変わって、燃料をメタンとする構成も図示されている。液体水素には、燃料タンクが大型化し、また推力不足から固体ロケットブースターの使用が必要になるなど、再使用には向かない要素が多い。JAXAの再使用型ロケットは、果たして燃料も含めてこれまでと全く違う形となるのか、それともH3までの系統に連なるものとなるのか、詳細が気になるところである。
実現性 (スコア:1)
>1段目をエンジンの逆噴射で海上の施設などに着陸させ再利用
スペースXはトップのイーロン・マスクが理解ある人なので
実験で失敗(と素人には見えるもの)しても「良い実験データが得られた」と言ってくれるけど
資金が少なく、上に理解者の少ない日本で実用化まで持っていけるか疑問
(売ってくれるのか分からないけど)スペースXとかブルーオリジンから技術を買ったほうが
安く、確実に実現できそう
Re:実現性 (スコア:2)
スペースシャトルの補助ロケットのような回収の仕方じゃダメなのだろうか?
あれなら、実績もあるし、コストも安そうだけど。
Re:実現性 (スコア:1)
スペースXのおかげで、10回ぐらいの失敗は普通という共通認識ができたから。
Re: (スコア:0)
いやー 2回目の失敗あたりで朝日新聞あたりが「また失敗 国民の血税を燃やし続けるJAXA」みたいな大見出しを1面に出すと思うぞ
Re: (スコア:0)
朝日や毎日はやるだろうけど、かつて程の世論誘導力はないからいいんじゃない?
Re: (スコア:0)
世論って現役世代がどう思うかじゃなく家で暇を持て余してる高齢者がどう思うかで形成されるから
新聞やワイドショーで彼らを煽ることができればそれで世論形成は完了だよ。
#現時点ではね。10年後は知らん。
Re: (スコア:0)
> 家で暇を持て余してる高齢者
昨晩のNHKニュースによれば
家で暇してる引きこもりは100万人以上だってさ。
高齢の引きこもりもいるだろうけど。
Re: (スコア:0)
高齢者の実数はその引きこもりの40倍だぞ。
Re: (スコア:0)
それ以前に新聞読者が「どう思うか」で記事は書いてないと思うよ
本当に読者受けする記事をかけているなら解約されないわけでね
Re: (スコア:0)
まあ新聞各紙が読者受けを狙って記事を書き続けて輿論を煽ったことが日中戦争や太平洋戦争を招いた一因なんだがな。
だったら「どう思うか」で記事を書く方が余程マシ。
Re: (スコア:0)
糸川博士の時代から、日本の宇宙開発バッシングは朝日の伝統芸ですから
Re:実現性 (スコア:1)
あれは朝日の木村繁記者が糸川先生と仲が悪かったかららしいよ。
その理由は銀座のママを巡る確執という説がある。
Re: (スコア:0)
本当ならクズの極みだな。
Re: (スコア:0)
昭和の時代の銀座のママをめぐる確執を令和まで引きずって宇宙開発を叩いているわけですからね
Re: (スコア:0)
いやー、日本人の性根として、他に成功例がある場合は、
「他が出来ているのに、なんでウチはできないんだ。バカアホマヌケ」と言う責め方だと思うぞ。
Re: (スコア:0)
日本のお家芸?の二番煎じなら役人も予算を付けやすいんですよ
Re: (スコア:0)
マスドライバーで打ち上げて全て再利用にしろ
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
まさにTeslaでそのクラスのサイコパスがまんまそれをやってるよなw
次も失敗しちゃっているところが漫画とは違うけど。
Re: (スコア:0)
漫画といえば、大砲開発における佐久間象山が、そのポジションだったとかも読んだ。
「今回は失敗である」と言い切るだけな点が、まだまだかもしれないけど。
Re: (スコア:0)
「次は」っていうのが次回一発で成功だと思っているなら漫画の読みすぎですよ。
世の中何十回も何年も失敗してようやく成功なんて普通です。
Re: (スコア:0)
エジソンの電球だって、あれ何百回目の試作だったらしいし・・・つまり、「開発に必要な山の様な失敗を受け入れる風土」が、成功の母なんだろうなあ。
2基並列じゃん (スコア:0)
H3はメインエンジンが2基並列搭載で推力が大きすぎ軸線が重心位置から離れすぎて着陸不能という話で
再使用はやらないのかという疑問が出てわが国は再使用はやらないからこれで行くと決めたんじゃなかったっけ?
Re:2基並列じゃん (スコア:2)
H3はメインエンジンが2基並列搭載で推力が大きすぎ軸線が重心位置から離れすぎて着陸不能という話
これはH3じゃなくてその次の世代のロケットの話だけど、
確かに2基並列だと制御が難しいってのはそうかもだ
となるとFalcon9みたいに1基にするのか、それともスーパーヘビーみたいに37基並列にするのか(それは多いにしても小型のエンジンを5基以上束ねるのか)どっちにするんだろ
Re:2基並列じゃん (スコア:2)
1基だと機体が軽すぎアイドル出力が大きすぎて上昇して破壊してしまう
あ、そうかFalcon9は1基じゃなくて9基だっけ。(だから9)
Re: (スコア:0)
H3の開発段階では再使用を行わない、という判断を下しただけで未来永劫再使用しないと決断した訳じゃないぞ。
Re: (スコア:0)
根っこの要求仕様を後から変更か... いやな予感がする...
Re: (スコア:0)
> H3後の次々世代の基幹ロケットについて...
Re:2基並列じゃん (スコア:1)
「次々」はどこから来たんだ。読売も産経も「次世代」だけどなぁ…。
いつものTypoかな。
スケジュール的にもH3の次のロケットだね。
しかし、着陸とかいう難易度高いものを日本の官僚主義+無謬主義で開発できるのか。
1回目からフルサクセスじゃないと許してもらえないぞ…。
Re: (スコア:0)
H5 くらいでやるという話か
# 命名がナンバーで続くかどうかは分からんが
Re: (スコア:0)
H3が次世代ロケットなので、次々世代はH4にあたるやつですね。
メタン燃料になるならH4じゃなくてCH4だろとかネタにされてますけど。
Re: (スコア:0)
あ、そうか。丁度いい頃合いということですね!
# 違う、そうじゃない
燃料かえるとなると (スコア:0)
エンジン設計からやり直しになっちゃうのかな?
(すでに基礎研究はされてるんだと思うけど)
Re: (スコア:0)
インターステラテクノロジーズがJAXAと提携してLNG推進システムをZEROに使うって発表してるから
10年後には彼らの技術を基盤にできるようになってるかもよ。
Re: (スコア:0)
10年ちょい前にGXロケットというのが開発成功できず頓挫したけど、それの第2段エンジンがメタン(LNG)。
ロケットは頓挫したけどエンジンは継続開発してたはずなので、ノウハウはある。
需要が無い (スコア:0)
日本の衛星打ち上げ需要は本命の官需とそれを担う三菱の収益を支援するための海外からの受託
お馬鹿な妄想するヒマがあったらイプシロンの低コスト化とか、経済産業省がやりたがってる航空機を使った小型衛星の有事即応打ち上げの開発でもやれば良い
Re:需要が無い (スコア:2)
LEO1トン当たり1億円(15トンで15億円)が目標だから,イプシロンの低コスト化では無理そう。
需要が無いのは (スコア:0)
なぜか円高が是正されないから。
Re: (スコア:0)
今日も円高是正マンは元気ですね
2030年~2040年の宇宙時代の需要を見据えたロケット (スコア:0)
なんで2030年~2040年の宇宙時代の需要を見据えたロケットをどう作るかって話をしてるときに、
今は官需と海外からの受託がちょっとしかないから意味ないとか言っているわけ?
月に年間1万人が行く時代に使うロケットをどうするかって話だよ?
宇宙旅行でも宇宙太陽光発電でも大型宇宙ステーション建設でも火星植民でも需要は今より遥かにあるよ。
# ただし2030年に1段目再使用じゃ、Starshipが完成してたら市場では全く勝負にならないとは思うが。
Re: (スコア:0)
自分の会社の研究部門に同じこと言って殴られてこいよ
Re: (スコア:0)
働いてないんだな。これが。
コスト低減 (スコア:0)
種子島だと上陸後の輸送費が他と比べると高そうなので、伊勢湾沖か紀伊半島沖に海底油田の採掘場みたいな人工島作ってそこから打ち上げって出来ないのでしょうか。
百万円単位で低減できるなら大きいと思うのですけど。
水上船から打ち上げならターンエーガンダムの最終話に出てきた水上滑走式のほうが良さそうです。
Re: (スコア:0)
ロケットの値段や燃料費、射場の建設費からしたら100万円なんて誤差だからじゃね?
Re: (スコア:0)
50億を25億に削減する目標の中の数百万は誤差だから手を付けないって、どんな業界なのでしょうか。
いくら頑張っても人工島の維持費用で元が取れないというのなら分かるのですが。
あと、どうせ一度船に乗せて運ぶ以上は射場作る場所は確かにもっと南の方がいいですね。
Re: (スコア:0)
地元に落とす利権を提示できて、それが受け入れられればできるんじゃね?
原発でもダムでもそういう手順が日本基準(笑)
Re: (スコア:0)
静止衛星では、打ち上げは赤道に近い方が有利 軌道変更に伴う燃料が少なく済む
Re: (スコア:0)
船ローンチなら空筒沈めて浮力カタパルトっしょ
打ち上げたあとにマッタリ浮上させるだけで収支合わせられる
それに外洋の波高って凪いでても洒落にならんサイズ
Re:コスト低減 (スコア:2)
そんな大都市に近いところだと漁業権の補償とか、航行中の船舶への影響とか数百万どころの話ではない。
しかも種子島の方が赤道に近いわけで、宇宙に持っていく貴重な燃料が節約できる。
海上発射施設を作るなら紀伊半島沖じゃなくてむしろインドネシアあたりの赤道近くに作ったほうがいい。
# 沖縄に射場を作らないのは輸送コストの問題か、大人の事情か...
そもそも種子島宇宙センターを最初に作った時は沖縄はまだ日本に返還されてなかったので「日本の国土でできるだけ南にあって東の海上が開けている土地」はあそこしかなかったんですよ
Re:コスト低減 (スコア:2)
一般論として赤道に近い方が良いが種子島にそこまでの理由は無いよ
交通の便が良すぎたり山深すぎるとミサイル基地に転用される危険があったから島にしただけ
それはデマだね。
種子島立地の理由は
①東・南向けの発射に対して陸上、海上、航空の安全に支障がないこと。
②日本領内で、できるだけ赤道に近いこと。
③沿岸漁業者との干渉ができるだけ少ないこと。
④必要な用地面積が早期に入手でき、かつ土地造成が容易なこと。
⑤通信、電力、水源が確保できること。
⑥できるだけ交通が便利で、人員、資材、機材の輸送がしやすいこと。
⑦人口の密集した地帯からなるべく遠いこと。
https://www.jaxa.jp/countdown/h2bf1/pdf/presskit_tnsc_j.pdf [www.jaxa.jp]
の条件を満たす土地が種子島しかなかったから。
交通の便が「良いから」種子島だったんだぜ?