マルウェア「VPNFilter」が54カ国50万台超のルータに感染。FBIが対策に乗り出す

あるAnonymous Coward 曰く、

CiscoのTalos Intelligence Groupの研究者らが、54カ国で50万台を超えるルータやネットワーク機器が高度なマルウェアに感染していると警告している。このマルウェアは「VPNFilter」と呼ばれており、ルータ用キルスイッチを持ち、ログイン情報やパスワードを盗んだり、産業用制御システムを監視したりできる。攻撃を受ければすべての機器のインターネットアクセスが遮断される可能性もあるという（ZDNet、WSJ、Reuters、Slashdot）。

研究者らはこのマルウェアについて、ロシアによる既知のサイバー攻撃に使用されたのと同じコードを数多く持ち、攻撃は「国家に支援されたものと思われる」と述べている。研究者とウクライナ当局はこれまでに、5月26日にキエフで行われる欧州サッカーのUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦に合わせてハッカー攻撃を仕掛けるのにこのネットワークが利用される可能性があると警告している。

これに対して、米連邦捜査局（FBI）は23日、対策としてコンピューターネットワークの「コマンド＆コントロール」サーバーがウイルス感染した機器に指示を出すのに使われたドメインを掌握したことと、世界54カ国・推定50万台の感染機器のウイルス駆除に着手したことを明らかにしている。