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電力

北海道バイオガス発電プラント凍結相次ぐ、太陽光発電と送電容量取り合い 1

タレコミ by pongchang
pongchang 曰く、

北海道電力の送電線の空き容量不足で売電できず、北海道十勝地方で家畜ふん尿を利用したバイオガス発電施設の建設計画の中断が相次いでいる。毎日新聞の記事
北海道電力送配電カンパニー帯広支店によると、道東エリアは4月13日までの受け付け分でいっぱいになり、現在は受け付け保留の状況。仮に容量を増やすため、道東の送電線の増強工事を行う場合は最短でも10~15年かかる見込みで、580億円規模の工事が必要という。現時点で工事の計画はない。北海道新聞の記事

道内バイオマス案件一覧(環境省PDF)の中にあるようにバイオガスは再生可能エネルギーのひとつである。他の事案と異なるのは、畜産排せつ物を処理するという衛生面の動機[pdf]、放置することによって地球温暖化ガスとして温室効果係数のより高いメタンが増えるのを抑制するという動機の2つを解消する手立てでもあるという点である。炭酸ガスの25倍、メタンは地球温暖化係数(GWP;Global Warming Potential)がある。
たい肥にするにも過程でメタンが生じ大気中に放出されるし、10aあたり3tまでしか畑はたい肥を引き受けられない。窒素分ばかりが増えても稲が倒伏する。アンモニアとして揮発するだけだったり(農研機構記事)地下水の硝酸分が増えて環境全体の負荷が嵩む(環境省pdf)。
畜産を持続可能にするには発電だけでなく、バイオガス施設の設置が望ましいが、太陽光や風力と送電容量の奪い合いに勝てないで、設備投資の凍結が相次いでいるとのこと。

先の北海道大停電の場合でも、水力の多すぎた北見地方などでは、電気の余剰で停電が生じるなど、過不足の調節が必要な電力供給。夜間・寒い時にも電気と熱を供給できるバイオガスの優先度を上げるわけにはいかないのだろうか?
ガスで蓄えて太陽光と調節しながら発電すると、ガスタンクへの投資や設備稼働率の低下などコストアップにもなるのも課題だろうか。

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  • by pongchang (31613) on 2018年10月06日 10時52分 (#3492982) 日記
    水素 [itmedia.co.jp]にしたりCNGバス [kobe.lg.jp]などの施策も無いわけではないのだが、屋上屋根を重ねる設備投資が経済性を低下させる。
    都バス [tokyo.jp]も天然ガスの路線バスを調達できず、発注が無いので生産も無く調達できない悪循環になっている。
    電線よりガス管を引く方が更にコストがかさむ。LNGにしてコンテナ輸送 [japex.co.jp]するのも一苦労である。輸入した時点でLNGだから成り立つので、規模が小さいと液化も難しい。
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犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー

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