電解コンデンサーを全く使わない電源、小型化に加え機器の寿命も長く

あるAnonymous Coward 曰く、

ダイヤモンド電機は、電解コンデンサを全く使わない電源回路技術を開発したそうだ。ほとんどの電子機器で利用されている電解コンデンサは、特に高温下での寿命が短く、機器の寿命や故障頻度を決める主因となっている。

同社は電圧変換器（DC-DCコンバータ）の前段などに置く電圧平滑用コンデンサをなくし、代わりに交流の変動を打ち消す電圧を供給する補償回路を採用。この回路内で必要なコンデンサの容量を大幅に減らした上で積層セラミックコンデンサを使った。

既存の平滑用コンデンサは、初めに交流の脈動を吸収してDC-DCコンバータでの平滑の負荷を減らす。今回の技術では、補償回路で平滑をすべて担う。平滑しきれない電圧変動は補償回路内に少し現れるため、これを積層セラミックコンデンサで吸収する。

また、必要な体積も抑えられるという。開発した電源回路では、体積は同仕様の従来品よりも15％ほど小さいとされる。一方で現段階では、部材コストが既存品の10から30倍になる。同社は製品化時には、基本的には小型で長寿命という価値を認める顧客に高い価格で販売する意向だとしている。

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