太陽系外惑星の大気成分の識別に成功 13
ストーリー by mhatta
遠くにありて思うもの 部門より
遠くにありて思うもの 部門より
LARTH 曰く、
Spitzer Science Center Newsroomの記事によると、シュピッツァー宇宙望遠鏡が太陽系外惑星の大気中の分子を識別するのに十分な光を捕らえることに成功したとのこと。(東京新聞の記事)
観測は、2つのホット・ジュピター、HD 209458bとHD 189733b の食前後のスペクトルを引き算することによって行われた。結果からは、当初考えられていた大量の水は見当たらず、HD 209458b では小さな砂粒の存在を示唆するケイ酸塩が大気中に認められ、水があるとすれば埃まみれの乾いた厚い雲の下にあるかもしれないと考えられる。
シュピッツァーは惑星自体の発する赤外線を観測して分子の領域で探査を行っている。以前のハッブル宇宙望遠鏡による HD 209458b の観察では、惑星が恒星の正面を通過するときの光の変化から原子の領域での探査を行っており、結果はナトリウムが予測より少なかった。これは惑星が厚い雲で覆われているという説と符合している。
今回のような分子の領域での調査は、葉緑素といった生命の存在の鍵となるような物質を検知することに向けての重要なステップになると期待されています。
こっちから見えるって事は (スコア:2, 参考になる)
------------
惑星ケイロンまであと何マイル?
そうは限らないでしょ (スコア:1, 参考になる)
Re:そうは限らないでしょ (スコア:1)
向こうの人が物理的に見てるとは限らないのでは!?
向こうに (スコア:1)
#向こうの人に怒られたいのでID
屍体メモ [windy.cx]
あぁっ! (スコア:2, おもしろおかしい)
と思ったが私が思い出したのは「老ヴォールの惑星」で小川一水の短編集なのだった。
葉緑素? (スコア:0)
可視域の光学特性 [wikipedia.org]はよく知られているのですが、葉緑素に赤外での光学特性ってあるのかしらん?
Re:葉緑素? (スコア:2, 参考になる)
センシングにも使われているようですが。スピッツァー宇宙望遠鏡
の赤外線の世界になるとどうでしょうね。
http://www.pref.hiroshima.jp/soumu/kenkyu/suishin/pdf/tokkyo/tokkyo802.pdf [hiroshima.jp]
しかし、今回の技術が、将来の技術の開発に役立つだろうとは思います。
------
ずっと将来、光学式糖度計の超強力なのを使って、XX星のXX島の桃が
熟したからそろそろ収穫に行こうとかね。最近 1970年代の宇宙物SF
を読みました。
Re:葉緑素? (スコア:2, 興味深い)
このトピックで話に出ているホットジュピターのような惑星では、惑星内部のエネルギーを利用する生物が進化する可能性のほうが高いのではないかと私は想像、いや妄想しているのですが。
地球でも、最初の生命は海底の熱水噴出孔で発生したという説が有力なようですし。
Re:葉緑素? (スコア:1)
の表題作の世界ですね。
Re:葉緑素? (スコア:0)
葉緑素って宇宙に遍在している、普遍的なものなんですか?
地球上で誕生して、地球上で普及しただけですよね。
炭素原子が50個も組み合わさっていますから、偶然他の惑星でも同じ形に進化するのはちょっと難しそう。
生命のエネルギー源も、地球生命と同じくATP使っている率は低そうですし。
地球に対する生命体のリモートセンシング技術を、そのまま他の惑星に援用しても役にたたないかもしれません…。
#昔、映画「2010年」見た時、エウロパで葉緑素が検出、というのがあって違和感あったんですよね。
Re:葉緑素? (スコア:0)
>炭素原子が50個も組み合わさっていますから、偶然他の惑星でも同じ形に進化するのはちょっと難しそう。
系外惑星上の生物を探そうと言うのに地球の生物をモデルにするのは確かにおかしい。
葉緑素は、そこに6000Kの黒体輻射をする恒星がある環境で最適化された
エネルギー・物質変換メカニズム(あ、機械扱いしたら怒られるかな:-p)であり、
違う恒星系では違う波長帯を使って変換するメカニズムを使ったほうが効率的だろう。
火星の微生物探査でも、地球の生物をモデルにした物質交換を仮定した検出装置を持って行って
「そんな仮定まみれの検出装置なんて無駄だ!」って批判がされていたが、どうして
こういう宇宙生物学?では地球型生物を前提にするのかは激しく疑問だ。
#キリスト教観念から「神が創ったこの地球型生物が万物の汎用モデルに違いない」とでもいう
#固定観念でもあるのかねぇ?
ゼニの花は赤い (スコア:1)
生命の定義って何? (スコア:1)
という疑問と同じく、
「だって(今の)地球人にはそのタイプしか想定できないんだもん」
という結論にならざるをえないのでしょう。
いつかは「想定外の何か」に出会って地球人の生命観が広がることを祈りつつ、今はまだ「想定可能なケース」を探す段階だと思います。
# そもそも学術上の定義として「生命の定義」って確定していましたっけ。
とはいえ というのはその通りですよねえ。
Someday, somehow, gonna make it alright but not right now.