米核施設廃棄物埋立地から最古の兵器用プルトニウムが発見される 38
ストーリー by hayakawa
ゴミの中からお宝発見 部門より
ゴミの中からお宝発見 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
米ワシントン州のハンフォード核施設の廃棄物埋め立て場から回収されたプルトニウムが、世界で初めて兵器用に精製されたものであることが明らかになった(NewScientist記事・本家記事)。
ハンフォード核施設では、第二次世界大戦から冷戦末期まで兵器用プルトニウムが製造されており、1989年から汚染除去作業が行われている。施設の廃棄物埋め立て場には汚染物質などが無差別に投棄されていたと言われている。この埋め立て場で2004年に古い金庫が見つかり、中からガラス瓶に入った400mlのプルトニウムが回収された。分析したところ、このプルトニウムは兵器用プルトニウム-239の最古のサンプルであることが明らかになった。
サンプルが保存されていた金庫は放射能汚染が確認されたため1945年に密閉され、1951年に廃棄されたと記録されていたが、その後この金庫の行方は分からなくなっていた(金庫の汚染原因は保存されていたプルトニウムではなかったとのこと)。このため、現在まで残っていたものと考えられている。
このプルトニウム-239は最古のものであるとともに純度99.96%という高品質であり、研究材料として非常に価値あるものだそうだ。NewScientistの記事には、回収された金庫とガラス瓶の写真も掲載されている(右から2番目の大きめのガラス瓶)。
探し物は何ですかー (スコア:4, おもしろおかしい)
Re:探し物は何ですかー (スコア:1)
こうも無造作に捨てられているのを見ると管理体制が‥
Re:探し物は何ですかー (スコア:1, おもしろおかしい)
君の家の台所にゴキブリがいたからって,火星の生命の探索が無意味になる訳じゃないでしょ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
確かに例えが下手すぎる
純度の高さの理由 (スコア:1, 興味深い)
プルトニウムの半減期が長いからこそ崩壊が少なくて高純度を保っていられる、という面もあるのかな。
Re: (スコア:0)
この純度はとんでもない高純度なわけで、現在の技術力でも可能なのでしょうか?
もしかするとガンバレル型でプルトニウム原爆を作る目的でもあったのかもしれません・・・。
Re:純度の高さの理由 (スコア:3, 興味深い)
>現在の技術力でも可能なのでしょうか?
可能ですよ。
ただ手間/コスト/時間がかかるしやっても利点がないんで普通はやりませんが。
#もう一桁あげると素晴らしい物性が出る、とかがあればやる人はいると思いますが、
#特に目的もなく危ないものの精製はやりませんので。
Re:純度の高さの理由 (スコア:2, 参考になる)
プルトニウムでガンバレルにすると一部が勝手に臨界になってしまうとか本で読んだ記憶が。。
で、爆縮レンズ型に。
しかし、ガンバレル型だと爆発することは分かっているので核実験は不要だけど、
爆縮型はちゃんと設計どおりに「均一に爆縮する」かどうかは爆発させてみないと分からない。
それで核実験が必要と。
そんな風に理解しております。
# だいぶ前に図書館から借りて読んだ本のあいまいな記憶ですが。
Re:純度の高さの理由 (スコア:1, 参考になる)
> もしかするとガンバレル型でプルトニウム原爆を作る目的でもあったのかもしれません・・・。
ソースがWikipediaなので、どこまで本当かは検証が必要ですが、開発が中止になったMark 2 [wikipedia.org]がガンバレル型プルトニウム爆弾です。
Re: (スコア:0)
兵器関係は特に出典が欲しいですよね。
へいきな顔でウソ書く人が多いから。
99.96%? (スコア:1, 興味深い)
プルトニウム239の半減期は24360年 [www.ne.jp]で、67年経ってるので製造時に100%だったとしても99.8%くらいまで減衰しているはずですが。
計算式は放射性物質、放射能の半減期、減衰計算 [okwave.jp]を参照しました。ただしセルC5に入れる式が間違っていて、そのまま入れると100より大きな値が出てきます。正しくは「=C3*2^(-C4/C2)」です。
Re:99.96%? (スコア:2, 興味深い)
プルトニウム239とネプツニウム236が混ざっていた物質だったら、ネプツニウムがプルトニウム変わるので、純度が保たれたのかな?とも思いましたが、それはあり得ないようで。ネプツニウムのほうが半減期が長かった。
Re:99.96%? (スコア:2, 興味深い)
多分この記事で言っているのは同位体の割合でしょう。このサンプルに含まれるPuはPu239が99.96%で他の同位体は0.04%と。つまり何年経っても99.96%で変りません。化学的な意味での純度ではないと思う。
Re:99.96%? (スコア:1)
↑これ無しで。変りますね。組成によるけど多分時と共に上がるんじゃないかなあ。
Re:99.96%? (スコア:1)
238Pu 87.7 年
239Pu 2.411×10^4 年
240Pu 6564 年
241Pu 14.4 年
242Pu 3.733×10^5 年
244Pu 8.08×10^7 年
ですね。 238、240,241あたりが混じってたのなら、年とともに239の同素体比が高くなりそうです。
Re:99.96%? (スコア:1)
と言うことは、貴重な史料として博物館に寄贈すれば結構な長期にわたる展示にも耐えるんですね。
Re: (スコア:0, おもしろおかしい)
最初の純度が100.24%ぐらいだったんですよ。
Re: (スコア:0)
時計台が無くても良かった。 (スコア:1, おもしろおかしい)
テロリストから奪わなくても、雷を使わなくても、なんとかなったんじゃん。
by まーてぃ
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バックトゥザフューチャー 見よう。
負の世界遺産に認定を (スコア:1)
埋め戻してね
0.04%はどこへ (スコア:0)
Re: (スコア:0)
こういうバカを見ると、日本人の学力が本当に落ちているんだと実感する。
Re:0.04%はどこへ (スコア:3, すばらしい洞察)
違いますよ、学力の程度によらず、情報を発信できるほど、技術が進歩したってことです。
# 日本人はバカになった、を疑っているAC
重さ (スコア:0)
プルトニウムって比重が19.8あるので、瓶とあわせて8kgくらいあるわけか。
拾った人はびっくりだろうな。
Re:重さ (スコア:1)
Re:重さ (スコア:3, 参考になる)
紙一枚で止まります。
Re: (スコア:0, 参考になる)
常に冷却しないといけない原発の使用済み燃料棒とは、まるで違う。
Re:重さ (スコア:3, 参考になる)
崩壊が遅いといっても、(もちろん量によりますが)体内に入れば内部被曝で発癌します。
プルトニウムの入った瓶を持っても大丈夫なのは、崩壊して出てくるのがα線だからです。
α線は貫通力が弱く、他の人のコメントにもあるように、紙1枚でも遮蔽できます。
え? 崩壊の速度がとても速ければ、α線でも紙をボロボロにして穴をあけることもできるって?
うーむ。
Re:重さ (スコア:1, 参考になる)
というか、体内に放射能が入り込んだ場合はむしろα線のほうがヤバいですよね。体内のどこかで確実にブチ当たるってことですから。中性子線とかだったらスカスカ貫通しますけど、逆に遮蔽が困難。
Re:重さ (スコア:1)
そういえば、昔の新聞記事でプルトニウムを飲んだ人がいたな。(日本での話)
別に無知でも誤飲でもない無茶な人だったような。
the.ACount
Re: (スコア:0)
違う違う。
動燃のプロパガンダ映画
「プルトニウム物語-頼れる仲間プルト君」
の改訂前のバージョンで、水に溶けないから飲んでも大丈夫、って言うくだりがあったんですよ。
しかも、ガンになるとしても10年後だから誰も因果性は立証できない、とか抜かしやがったんです。
当時の動燃のキチガイぶりのよく分かる映画でした。
(昔、神宮外苑のTEPIAのビデオライブラリにあったので、見に行きました)
多分、問題になった後、改訂されて今はオリジナル版を見ることはできないんじゃないかと。
Re: (スコア:0)
http://www.newscientist.com/gallery/dn16447-hanford-site/7 [newscientist.com]
Re: (スコア:0)
ミリリットルで量を表記していることから、なんらかの液体の化合物なんでしょう。
”世界最古”の称号は中国の専売特許 (スコア:0)
T/O
Re: (スコア:0, フレームのもと)
Re: (スコア:0)
現代で「特許」と言うと、発明を隠蔽させずに社会に還元するために発明者に特別な利益を与えるという仕組み、および、そうやって与えられた特別な利益そのもの、を指すことが多いですが、これはその利益が発明品に対する独占的な権利の許諾だから「特別許諾」すなわち「特許」と呼ばれるわけです。
で、特許という言葉自体は発明者に対するものだけではなく、歴史的には、商社に対する通商についての特別権益であるとか、海賊船に対する略奪許可であるとか、そういった国から与えられる特別な権利の許諾を全て特許と言っていました。
というわけで「専売特許」というのは、ある業者に与えられた特定の製品を専売する特別な許諾を指す言葉であり、現行の特許法とは何の関係もございません。
# ……なんか真面目に書いててむなしくなってきた。