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宇宙

「きぼう」の展望、不明瞭 59

ストーリー by reo
夢もチボーも 部門より

さまよえる日本人 曰く、

最後のスペースシャトルによる日本人宇宙飛行士山崎氏のミッションを終えた今、政府では前政権が決めた運用方針を否定し実験棟「きぼう」を含めた ISS (国際宇宙ステーション) 不要論が提言されるなど、有人・無人を含めて日本の宇宙開発の今後についての議論が提起されている(毎日 jp の記事YOMIURI ONLINE の記事日本の論点 PLUS の記事産経記事) 。

これは宇宙庁を提言した (/.J 記事) 宇宙開発担当相の諮問会議「宇宙政策のあり方に関する有識者会議」 (座長: 松井孝典 千葉工業大学 惑星探査研究センター所長) で「実験結果の産業化などの成果が何も出ておらず、続ける根拠がない」「費用対効果を明らかにすべきだ」と提言されたもの。毎日の記事によると ISS を所管する文部科学相は取り合わなかったそうだ。これは、宇宙開発戦略本部 (本部長: 鳩山由紀夫首相) が政権交代後一度も開かれていないという事情もあるそうだ。

一方で、この諮問会議では科学探査・安全保障、気象観測の人工衛星は「積極的に推進」と提言したほか、読売の記事では小型人工衛星研究の中須賀真一東大教授 (いぶきに相乗りした PRISM (愛称: ひとみ) などの研究開発) は「日本は人工衛星開発で高い技術を持つ。あれもこれもではなく、得意分野に注力すべきだ」、民間組織「宙の会」の中野不二男代表幹事は「米国の有人宇宙開発が停滞している今はむしろ、日本にとっては独自性を打ち出す好機」との意見を紹介している。両氏とも「国が明確な将来像を描けていないこと」を指摘したと言う。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by t_mrc-ct (5292) on 2010年04月27日 11時03分 (#1755432) 日記

    「人工衛星が日本の得意分野」と言ってる人もいるけど、宇宙空間上で人間が活動できる空間を実現しているのは、ロシア、アメリカ、EU、中国、日本の五ヶ国だけ。これが得意分野でなくて何なんでしょうか。 人工衛星も日本の得意分野だとは思うけど、この人は単に「『俺の得意分野』にもっと予算まわせよ」と言っているだけじゃないのかな。

    まぁ「きぼう」が費用対効果的にどうかといえば、決して安くはないと思う。ISSの一部である「きぼう」は日本だけの都合だけで中止することができないので、予算の少ないJAXAにとっては結構な重荷だと思う。かといって独自に有人宇宙飛行の技術を取得しようとすると、露、米、中みたいに採算度外視でやらないといけない。そう考えると「きぼう」は高い買い物だけど、高いだけの価値のある買い物だと思う。

    問題なのはISSに参加するために「きぼう」という高い商品を買ったは良いけど、「きぼう」でどういう技術を取得して、それを今後の宇宙開発にどう生かしていくかっていう計画が全く見えてこないこと。「きぼう」が単発のプロジェクトで終わって後継技術が何も出てこないなら、こんなに高い買い物はない。

    簡単に「じゃあ辞めよう」といえない「きぼう」だからこそ、ゼロベースで議論する余地はあると思うので、どうせ議論するなら徹底的に議論して欲しいと思う。

    • by Anonymous Coward

      > 簡単に「じゃあ辞めよう」といえない
      八ッ場ダムも普天間移設もあっさり「じゃあ辞めよう」とか言い出すくらいだから職業反対活動家なんか付きそうもない「きぼう」を「じゃあ辞めよう」と言うことに何らかの困難があるとはとうてい思えません。
      そのうち政権自体も「じゃあ辞めよう」でほっぽりだしてくれるんじゃないかな。いやほっぽりだしてくださいお願いしますorz

    • by Anonymous Coward

      そんなにゼロベースが好きならゼロベースって機体作ればええな

  • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 11時19分 (#1755444)
    >「実験結果の産業化などの成果が何も出ておらず、続ける根拠がない」

    完成したのが去年の7月で,まだ1年も経ってないんですけど。
    どれだけ短気なんだか。成果が出るまで数年も待てない国には基礎技術開発は無理です。

    まあ,ISS自体が完成が遅れたため地上で間に合う実験が増えて,
    やや時代遅れ,って部分はありますけどね。
    でも暴露部なんかはかなりおもしろそうですよね。
    有人の生命維持システムをテストするのにも,ぴったりです。
    • ISSの日本担当部分ができてから今までという短期間での話ではなく、ガガーリンが飛んでからこの方ずっと

      >「実験結果の産業化などの成果が何も出ておらず、続ける根拠がない」

      なんですよ。有人宇宙活動って。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        宇宙ペンを知らない世代か、俺も歳を取ったものだ。

    • by Anonymous Coward
      宇宙科学分野がどうかは知らないが、複数年度の研究費でも報告書は毎年出さないと
      いけないし、それだけ見れば「成果無し」という事になってしまいますね。
    • by Anonymous Coward
      まだ、宇宙で何かをやる技術を習得する段階なのに、成果がないだなんて。
      「きぼう」を運用すること自体が大きな成果なのにね。
  • by the.ACount (31144) on 2010年04月27日 10時11分 (#1755403)

    前原さんが「有人もやる」とか言ってたはずだが、生命維持装置のテストなどで利用価値があるのでは?

    --
    the.ACount
    • Re:有効利用 (スコア:2, 興味深い)

      by kitakitsune (25416) on 2010年04月27日 20時38分 (#1755842) 日記

      >生命維持装置のテストなどで利用価値があるのでは?
      そんなテストの利用価値が生じるのは有人宇宙活動をする時くらいですが、
      打ち上げコストが3桁以上下がらないことには――つまり実用的なSSTOが飛べるくらいにならなければ、
      有人宇宙活動そのものが一部の人間の道楽の域を出るものにならんのですよ。

      たまに人が訪問して機器や試料を入れ替えたりして帰っていく基本的に無人のステーションならともかく、
      常時人が居るステーションでは人以外の実験材料にとって環境が悪すぎるしコストも高すぎるしで、
      ISSに純粋に理学的工学的な利用価値を見出すのは非常に困難です。

      親コメント
  • 費用対効果ねえ (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2010年04月27日 10時23分 (#1755410)

    本当にそんなこと考えてるのかな
    なんだか目の前に利益が見えないのはいらないって雰囲気だけど
    まあ儲かるのしかしないなら税金必要ないからそんなことは無いだろうけど

    • by Anonymous Coward

      > 費用対効果ねえ
      > 本当にそんなこと考えてるのかな

      当たり前でしょ。どうもスラドでは「費用対効果を明確にする」こと自体にもアレルギーのある方が多いように思いますがおかしい話ですよね。
      # タレコミ読む限り言われているのは「費用対効果を明確にせよ」ですよね?

      宇宙開発の予算(でもなんでもそうだけど)の費用対効果を出さなかったら、何を基準にして「これに予算をつける/つけない、ふやす/へらす」の判断をせよというんでしょうか?多かろうがすくなかろうが科学技術分野への予算があって、要求がその枠以上にあったら取捨選択のための判断材料は必要ですよ。

      どうせ税金を払うんだから、それを使ったリターンは大きいほどいいのは当然でしょ。

      • by Anonymous Coward

        元コメントも費用対効果を考えることに反対ではないのでは。
        問題はどれくらいのスパンで物事を考えているかで、本当に短期的視点でしか
        考えることができないと、宇宙開発のようなものは評価が難しいと思いますよ。

      • by Anonymous Coward
        元コメが愚痴ってるのは今の政権が当年の利益しか見てない求めてないと言う姿勢の事だろう
    • by Anonymous Coward

      まぁ、そういう人間たちに選ばれた政権ですから。
      とりあえず、ステーションに行けない・実験器具持ってない国から金を巻き上げればいいんじゃね?
      ただで使わせろとかあつかましい国もあったらしいが。

    • by Anonymous Coward

      「自民党時代の政策はとにかくまず否定から」
      「選挙のための票集めとして、派手な仕分けと金ばらまき」

      民主党の方針なんてそんなもの

  • 景気対策でOK (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2010年04月27日 15時00分 (#1755646)
    広い意味での景気対策なのだから、そう言えばいいのにね。

    JAXAがらみの案件だけで成りたっている技術系企業って少ないと思うんですよ。
    JAXAの仕事だけでは成り立たないが、しかし、JAXAの仕事がないと「不景気下では」潰れる。

    産業構造を変えるのなら好景気の時にやるべきで、景気が悪いときこそ既存の産業に小さな需要をバラ撒いて首の皮一枚を繋ぐことが大切だと思うんです。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 10時25分 (#1755412)
    ブーメラン型事務机でも買ったほうがはるかに安い金でより多くの国民を楽しませられますよね。
    • by Anonymous Coward
      四日間の為に机代1300万ですね わかります これ聞いた後年間900万かかるYS11保存を仕分けしてるの見て腹が立った
      • by Anonymous Coward
        四日間というのは結果発表会みたいなもんで、そこに至るまでの仕事をするオフィスに机が必要ってことでしょ。とはいえ行政刷新会議の存続年数を考えたら、買うのはどうかと思うが。

        YS-11は、まだ保存しなくていいんじゃない?
        海外では数十機が現役で飛んでいるし、数十機が動態保存されているらしい。
        日本でも航空自衛隊や海上保安庁などでは、現役で使われつづけてる。
        飛べなくなった機体は部品取りに使うべきで、博物館入りするのは時期尚早。
        • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 18時00分 (#1755767)
          >YS-11は、まだ保存しなくていいんじゃない?
          保管してあるの、あれ、運輸省が持ってた初号機ですよ。
          文化遺産として考えて保存しておくべきだと思うけどなぁ。
          親コメント
          • by Anonymous Coward
            保存するにしても、動態である必要はないと思う。
            すでに飛べないYS-11を展示しているところはあるので、そこの機体と入れ替えたらどうでしょう。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 10時35分 (#1755417)

    なんでもっと民間からの話をベースにした実験を行わないのか?ってのは何時でも考えるべきことでは有る。
    カネが出せる企業が実験計画を持ってくるのであれば、積極的に行えば良いと思うのだが、文科省で却下しているのかな?
    でもJAXAって本来商用化も含めての開発運用を行う筈だったんじゃないのか?

    • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 11時24分 (#1755448)

      >文科省で却下しているのかな?

      いや、費用がかかりすぎるんでそもそも申し込みがほとんど無い。
      例えば昔見たJAXA(だったかな?)の資料だと、業者の実験資材やサンプルを軌道上に持って上がる際の費用が300万円/kgぐらい。
      地上に持って帰るならプラス500万円/kg。
      軌道上での宇宙飛行士の作業時間1時間あたり500万円。
      だから例えば3kgの機器と1kgのサンプルを持って上がって、3時間ほど実験してもらってサンプルだけ回収すると、4*300+3*500+1*500=3200万円かかる。
      とまあそんな感じで軌道上での実験なんてのは費用がかかりすぎるし、それが何か利益を生むチャンスは小さいから、企業の申し込み自体がそもそも少ない。
      別にJAXAがぼったくってるわけではなく、打ち上げ費用などから考えるとこれでも原価割れ。つまりそれだけ軌道上での実験なんてのは割に合わない。
      例えその条件で凄いサンプルが出来ても同じ条件で量産なんか出来ないから、構造解析に向けたタンパクの無重力下での結晶化などごく一部の特殊用途以外だとほとんど意味がないし。

      正直な話、有人での宇宙開発や地球外での恒久的居住施設などは、夢以外の面では費用対効果は目も当てられないことになる。だからこういう有人系の宇宙開発ってのは、「夢とロマンのために巨額の資金をかけることを社会が心理的/経済的に許容できるか否か」が問題であって、採算がどうとかいう観点から見てしまうとほぼ全滅。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 16時41分 (#1755691)
        まさにその通りですね。新材料系の実験は費用故に宇宙でするにはあまり向きません。
        コストが1桁,2桁下がらないと企業は利用できないでしょう。
        (Spring-8などの分析機器の向上の結果,無重力で大きな結晶を作成する必要なんてあまりなくなりました。
        それに結晶成長はものすごく根気と時間とカンが必要な実験分野で,
        宇宙でちょっと実験したってなかなか成果が出にくそうです。そして地上に持ち帰らないと意味がない。)

        宇宙では,宇宙でなければ出来ないことをしなければ意味がありません。
        ライフサイエンス分野,無重力での物理現象の観測・理解・発見なんかは有望です。
        が,これらの分野は全然お金になりませんから費用対策効果を求めるのは無理です。

        だからテクノロジーではなくて,有人技術開発+サイエンスの研究施設+外交施設(大使館?)として
        コストが許容できるかを考えるべきでしょう。
        研究施設としてみれば,世界で一番ユニークで(馬鹿高い)研究施設ですよね。

        ただし,無重力での物理現象の観測には宇宙ステーションの無重力は質が悪いです。
        実は無人が向いている。HTV改良実験室 + ISSなんてメンテも出来てとてもよいかも。
        また,ライフサイエンス分野では,比較実験の重力を発生する装置が必要なので,
        つくづくセントリフュージがもったいなかったですね。
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        夢とロマンだけで米中露が開発してるわけないだろ。彼らは堂々と表立って軍事を目的にできるってだけ。冷戦終了後にはNASAの風当たりが強くなったしね。
        • by Anonymous Coward

          >彼らは堂々と表立って軍事を目的にできるってだけ。

          それでも正直有人はあまり割に合わないから、大規模にはやってないよね?
          「将来的には何とかなるだろう」という(未経験故の)希望にあふれていたアポロの頃ならともかく、実現してどの程度コストがかかるのか見えるようになった現在では有人宇宙開発への風当たりはそれらの国々でも強いでしょ?

      • by Anonymous Coward

        一応HTVでそれが改善するって触れ込みじゃなかったっけ。

      • by Anonymous Coward

        本家記事: NASA Expands Role of International Space Station [slashdot.org]

        NASA said it was looking to expand the use of the ISS by providing access to the lab for the conduct of basic and applied research, technology development, and industrial processing to private entities — including commercial firms, non-profit institutions, and academic institutions.

        て言うことなので、広告業界と組んでCM撮りに使わせるのはどうだろう。
        カメラはもうあるはずだから、機材は最低限で済みそう。

        たとえば

        1. 無重力環境下でビール/コーラの泡はどう立つのか(って、HTVで炭酸飲料
        • by Anonymous Coward

          たかがCM1本の素材撮るのに下手すると億掛かりかねないうえ、しかも撮れる映像は1/100の予算で作ったCGより相当しょぼいの確実なんで、
          いかに優秀な電通マンがあの手この手でだまくらかしたって日清食品レベルで「訳の分からない支出にも理解のある」クライアントじゃないと無理。

    • by nmaeda (5111) on 2010年04月27日 11時04分 (#1755433)

      官民共同で開発していたGXロケットは前回の仕分けで中止が決定したから。開発が遅れに遅れたし、費用負担で揉めたからね。

      新型のロケットなんてものは民間で自主開発、営業するには費用がかかりすぎる。民間企業が人工衛星を打ち上げようというとき、アメリカやロシアのような多数の実績のある国に依頼するしね。両国よりずっと安く打ち上げられるなら別だけど。

      JAXAは関係ないけど、流行りの太陽電池も最初は人工衛星用だったんだよな。ああいうものがJAXAにあれば叩かれないんだろうけど、まあ、宇宙開発にもコスト感覚は必要だとは思うけれども、リターンを要求するのは無理があると思うなあ。日本にとっては事実上、基礎科学のようなものだと思うし、現行のきぼうに持ち込んで実施可能な実験は小規模で簡単なものに限られているから、企業の利用にも限界があるし。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        ロケットの話ではなく「きぼう」の利用法の話じゃあるまいか。

        材料系とか薬品系とか試したい企業は沢山有るのじゃ?
        ならそこのお金で実験計画を立てるってのはアリだと思う。
        そこが文部科学省の独占実験以外無いというのなら改善すれば良さげ。

    • by Anonymous Coward

      でもJAXAって本来商用化も含めての開発運用を行う筈だったんじゃないのか?

      本筋かどうかは不明ですが、ISSのための研究 [srad.jp]が商品化した [srad.jp]例は無いわけではないです。

    • by Anonymous Coward
      政府がどうこうの前に、マスコミが随分前から批判的に報道してましたからね。無駄の温床NHKですらきぼう存続を疑問視
  • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 10時38分 (#1755419)
    アメリカに追随してISSに参加、結果として無駄に「きぼう」に資金を垂れ流してただけ
    もともと米国はスペース・シャトル退役後はISS打ち切りの予定だったんだから、そのとうりに計画を終了させて日本独自の宇宙開発に金をまわせば良い
    ISS早期終了予定→思い直してやっぱり使い続ける~というアメリカのその場限りの方針変更に今さらお付き合いする必要はない
    「きぼう」は放棄して、H2B/HTVによる物資輸送で金を稼げば良いのだ
    • by Anonymous Coward
      「きぼう」がなければ、HTVもなかったと思うよ。
      HTVは「きぼう」にラックやモジュールを届けるための輸送船という側面が大きい。

      「きぼう」の使用権の半分はアメリカのもので、
      アメリカに「きぼう」を使ってもらう = HTVでなければ運べない荷物が発生するし、
      日本が持つ使用権を他国に分ければ、同じように荷物が発生する。

      HTVだけに関して言えば、運ぶラックやモジュールが、どこの国のものかは問題じゃない。
      • by Anonymous Coward

        HTVが使う 共通結合機構(CBM) [wikipedia.org]は、ISSのコアモジュール同士の接続にも使用されていて、ロシアのプログレスやESAのATVが使うドッキングポートよりもサイズが大きい。なので、「きぼう」に設置する/しないにかかわらず、スペースシャトル退役後にISSの与圧区画に設置する大きな荷物を運ぶ場合は、現状HTVしか選択肢が無い。

        シャトル退役後にISSへの物資輸送を担うことになってるシグナス [wikipedia.org]なんかは、HTVと同じCBMを使うらしい(なので、ドッキングの際には

  • by Anonymous Coward on 2010年04月27日 11時39分 (#1755460)
    自然科学に対して費用対効果とか言い出す連中に反論できるわけないよ。
    自然科学に向かう動機なんてのは知への探求心に基づく単純なもので、対価や利益は目的じゃないんだもん。
    難しい数学の問題を解いたからって、腹が満たされるわけじゃぁない。
    宇宙の果ての探索やら、生命の起源の解明になんて、知的好奇心を持たない人にとっては「はぁ?」の世界ですしね。

    学術に投じる費用の是非なんて、それを容認するかどうかは国民自身が必要と思うかどうか、ただそれだけ。
    知的好奇心に対する許容性を持たない国民が少なくない(むしろ大多数?)という時点で、
    あるいはそういう分野をそういうレベルで議論しなきゃならんという時点で、もう敗北なんだよ。
    利益がナンボとか、効果がナンボとか、そんな次元で検討すること自体が無駄で不毛だよ。
    そこまで日本も凋落したってこと。

    確かに、今日を生きる糧さえ不確かな社会情勢の中で、多数の貧者を救える金を投じようというのだから、そりゃ理解してもらうのも許容してもらうのも並大抵のことじゃぁないけどね。
    逆に、赤貧に窮してもそれでも研究を続けるか、それとも喰えないからやーめたと断念するか、学術を志す側も試されてるんだろうね。

    優れた学究者の皆さんは、日本を捨ててとっとと海外に行くのがお互いにとって幸せな選択じゃないかな。
    • > 費用対効果

      「効果」は対価や利益に限られないし、単年度とも限られない。「私とはなに?」「生きてるってどういうこと?」など、知的探求の動機は単純化もしれないが、ギリシャ哲学以来 2000 年の間驚くほど頭のいい人たちが全力で真理を探究してきた。決して浅いものではない。それをちゃんと言葉にできる人間が仕分け会場にいるかどうか、が問題なのです。

      > 優れた学究者の皆さんは、日本を捨ててとっとと海外に行くのがお互いにとって幸せな選択じゃないかな。

      この言葉は、単に現実が自分の理想と違っているためにすねているようにしか感じられません。むしろ日本人全体の教育レベルが上がって、昔なら「わしらにはわからんけど、偉い先生方のやることだから口出すもんじゃないよ」となっていたのが、「その研究にはどんな意味が?」と疑問を持てるようになった、と考えるべきでは? だとすれば、いま日本を捨てて海外に行くのが幸せにつながる、と短絡的にはいえないでしょう。

      親コメント
    • 理念を十分説明しても予算が得られないなら、それはそれで仕方ないで終わりでしょう。
      短期的(~100年単位)に得られる利益なんてほとんどない分野なんですから。
      でも、それと敗北だと凋落だとかいう表現は結びつかないでしょう?何を優先するかなんてその国の自由なんだから。

      親コメント
    • 国威高揚事業(オリンピックの強化費とか)みたいに、「国民の満足」ってだけでも良いんですよ。
      まあ、ぶっちゃければ「スポンサー(代表)に納得できる説明が出来るか?」って話な訳だけど。

      「学問だ」と言うだけで無限に金を貰えるのが当たり前と思っているなら、それこそ海外でもどこでも行けば良い。
      けど、海外はもっとキツイよ?
      研究費を得るためには自身で事業展開のプランを見据えたプレゼンを展開しないと何にも出来ない所の方が多いってのを考えれば、たぶん、日本の方が甘い。
      仕訳のネタになるち言うのは、説明に疑問の残る様な説明で通った予算が有ったって事だから。

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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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