アイスキューブ・ニュートリノ観測所、別の銀河から侵入したニュートリノを発見 26
ストーリー by reo
むねあつ 部門より
むねあつ 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
天文学者の Phil Plait 氏が Slate に寄せた記事によると、南極で観測を行っているチームが、二つの極めて高いエネルギーのニュートリノを検知したという (本家 /. 記事より) 。
氷の中をニュートリノが通り抜けると非常に低い確率で氷の中の水分子に衝突し、それぞれに対応した電荷を持つレプトン (電子、ミュー粒子、タウ粒子) が生成される。これらの粒子の速度が氷の中での光速よりも速ければチェレンコフ光が発生し、光電子増倍管で検出することができる。南極大陸にあるアイスキューブ・ニュートリノ観測所ではこの計測が行われている。
検知されたニュートリノは可視光線光の 1000 兆倍という観測史上最高のエネルギー量を持つ。研究グループはこの二つのニュートリノに「Bert」と「Ernie」という名称を付けた。このニュートリノは、99 % の確率で銀河外部から侵入したものだという。発生原因は超大質量ブラックホールの爆発もしくはガンマ線爆発のいずれかによると推察されている。
ニュートリノの来た方向を探ると (スコア:1)
ソロ星(ロゴ・ダウ)が見つかったりはしないだろうか?
らじゃったのだ
Re: (スコア:0)
「コスモスに君と」のメロディが浮かんでくる.
Re: (スコア:0)
うみへび座ベータ星の残骸が見つかるかもしれませんよ?
supermassive black hole or an exploding gamma-ray (スコア:1)
> 発生原因は超大質量ブラックホールの爆発もしくはガンマ線爆発のいずれかによると推察されている。
超大質量ブラックホール、もしくはガンマ線バーストのいずれかによると推察されている。
と訳したほうがいい。
Re:supermassive black hole or an exploding gamma-r (スコア:1)
ほかは修正されたのに、なぜかこれだけ放置されているんですね。
超大質量ブラックホールの爆発
↓
爆発してません。
発生源候補はブラックホールから放出される高エネルギービーム(宇宙ジェット)。
ガンマ線爆発
↓
"gamma-ray burst"の訳語はガンマ線バースト。
これは極超新星(超新星よりさらにでかい爆発。凄すぎて対生成が起き、ブラックホールすらできずに完全に消し飛ぶことも)じゃないかと考えられていますので爆発と言えないこともないですが、未確定の上に、現象の名前としては「ガンマ線バースト」なので。
敵襲 (スコア:1)
その文明は、通信にニュートリノを使っていた。
遮蔽を気にすることなく、ほぼ光速で通信できる。理想的な通信手段だ。
そして、他の文明に非寛容であった。
彼らは他の文明を発見すると、即座に攻撃する。敵の星々の連絡を絶ってを孤立させ。各個撃破するのだ。
そう、その文明による侵略の第一歩は、敵のニュートリノ通信網を破壊する、大エネルギーニュートリノ粒子砲なのである。
地球人よ立ち上がれ。既に敵の侵略は始まっている!
Re:敵襲 (スコア:2)
光速突破できるくらいの文明じゃないとあまり怖くない気がする・・・
Re: (スコア:0)
観測できない攻撃には対処できませんな。
相互作用がほぼゼロなのでダメージもありませんがw
Re: (スコア:0)
やぼだけど解説しとくか・・・。
仮にニュートリノ通信機が存在する場合、その通信機はニュートリノと相互作用しているので、大量のニュートリノをぶつければダメージをうけるはずです。
「その文明」はニュートリノ通信を普通に使っていて、同等の文明レベルの相手への先制攻撃として、通信網の破壊を仕掛けているわけです。
地球は文明レベルが違いすぎて、今のところ痛くも痒くもないわけですが、きっと次は別の攻撃が来るでしょうから、それに備えとけと、そういう話です。
Re: (スコア:0)
最新鋭兵器で武装してるのに最終的に負け戦になる米軍みたいなことになるんでは。
1 兆 1000 倍 (スコア:0)
Re: 1 兆 1000 倍 (スコア:1)
ご指摘 thx です。修正しました。
Hiroki (REO) Kashiwazaki
検出器 (スコア:0)
> 光電子倍増管
光電子増倍管です。
Re:検出器 (スコア:1)
ご指摘 thx です。修正しました _o_
Hiroki (REO) Kashiwazaki
Bert & Ernie (スコア:0)
なんでセサミストリートなんだろ。
Re: (スコア:0)
きっとファンだったのさ。
とはいえ、セサミストリートのなかでもなんであのデコボココンビにしたかってのは気になる。
Re:Bert & Ernie (スコア:1)
Ernie についてはあのバカ笑いがツボだったのでしょう。わたしがそうでした。Bertはたしなめ役というか常識を大切にする役割だからイッてしまわないように二人ペアでどっちかが欠けたら楽しめない。
クッキーモンスターよりもカーミットよりもErnie & Bertが楽しみだったなあ。40年位前の視聴者。
可視光の1000兆倍のエネルギー (スコア:0)
よく地球が爆発してしまわないものですね?
って、どの程度のエネルギーなんだろ。
Re:可視光の1000兆倍のエネルギー (スコア:1)
ちょっとぐぐって見ました
可視光として 550nmの緑色の光子だと、1個のエネルギーは、3.6 x 10-19ジュール
だそうですから 1000兆倍しても、3.6 x 10-4ジュール
BB弾のエネルギーが 1ジュール位だそうですから、その三千分の一強の威力となります。
ぱらぱらと地球に降り注ぐ分には恐くはないと思われます。
Re: (スコア:0)
ニュートリノ光子?一個でそれだけのエネルギーっていうのもまた、すごい量ですね。
さすが1000兆倍。
確率的には小さいだろうけど、同時に複数個反応したらすごそうだ・・・といっても3000個同時でBB弾1個程度か。
Re: (スコア:0)
> よく地球が爆発してしまわないものですね?
「ニュートリノはほとんど相互作用しない」という話は聞きますので、
それで地球は無事なんじゃないでしょか。
Re:可視光の1000兆倍のエネルギー (スコア:1)
>それで地球は無事なんじゃないでしょか。
今回、観測出来たということは、地球上の氷の中で相互作用したということです。
地球規模では、その10万倍以上のエネルギーを持った陽子が常時降り注いでいますが、
地球にとっては、痛くも痒くもないようです。
Re: (スコア:0)
> 今回、観測出来たということは、地球上の氷の中で相互作用したということです。
それはそうですが。はて?
「ニュートリノの観測が難しかった」のは「ニュートリノがほとんど相互作用しないから」
と言って良いのでは。
Re:可視光の1000兆倍のエネルギー (スコア:1)
はて、ちゃんとニュートリノの話を聞いたことがない人なんですかね。
そもそもニュートリノがほとんど相互作用しないという意味は空間的に非常に希薄だからです。実際に相互作用するほど近づいていた場合は激しい反応が予想されるので、そういう意味では相互作用は結構しますよ。
しかし、不思議だ (スコア:0)
測定のテクノロジーに驚いています。
1個の素粒子のエネルギーを測定できるなんて。
例えば、干渉したものが1億だとして、総エネルギー量がわかれば、1個のエネルギーがわかると思うんですけど、
今回は1個のエネルギー量がわかるという。
そんな精度で測定できるものなんですか・・・
Re:しかし、不思議だ (スコア:1)
まあ、検出の途中で増幅するような過程をいれて見やすくはしていますけどね。
まずニュートリノが観測機周囲の氷中の原子に衝突して高速の荷電粒子になって、こいつが速度(エネルギー)に応じて光を出します。速いと強い光が出る、ということで増幅がかかって見やすくなります。
でもってその光が光電子増倍管に入射すると、電子が飛び出します。こいつを電場で加速&加速した電子を極板にぶつけてさらに多数の電子を放出させる、という過程を繰り返して、粒子数を増やして観測しやすくしてます。
最近は検出技術も進歩が著しいので、様々な一粒子計測技術が開発されています。例えば粒子のエネルギー計測だと、超伝導体を使ったカロリメータとか。こいつはちょっとの温度上昇で常伝導になるような超伝導体で網を作っておいて抵抗を測ります。粒子が飛んできて吸収されると、当たった場所の超伝導体のエネルギーが増えて温度が上昇、その部分が常伝導になって検出できる、というものです。粒子のエネルギーが大きいほど温度上昇が大きく常伝導になる領域が広いので、抵抗変化から一粒子のエネルギーが計測できる、という。
荷電粒子のエネルギー計測ですと、磁場などで曲げてその着弾位置で運動量を測る、なんてことも行われます。速い粒子ほど磁場による回転半径が大きいので、着弾位置が遠くなる、というような感じで。主に速度がそれほど速くない、低エネルギー側で使われることが多いと思いますが。