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経済学者クルーグマン氏、中国に「炭素関税」を提案 43
ストーリー by hylom
日本が打撃を受けそうではある 部門より
日本が打撃を受けそうではある 部門より
eggy 曰く、
米環境保護局(EPA)が、米国の排出する温室効果ガスの3割以上を占める火力発電所の二酸化炭素排出量を削減することを目指す、Clean Power Planのガイドラインを先週発表した。だが、経済学者のポール・クルーグマン氏がNew York Timesのオピニオン・ページで、「conspiracy(陰謀)」、「cost(コスト)」、と「China(中国)」の3つのCを挙げて、EPAの新ガイドラインは温暖化を食い止めるには弱いと指摘している。このなかでも、特に「中国」に重点をおいて米政府のとるべき政策を提案している(New York Times、Slashdot)。
米国は世界の二酸化炭素排出量の17%を排出しているが、中国のそれは27%にもなる。クルーグマン氏によれば、米国が欧州や日本と足並みを揃えて二酸化炭素排出の削減に努力しても、肝心の中国が石炭を燃やし続けていては地球温暖化の問題は解決されないとのこと。そこで氏は、その中国の勝手気ままな振る舞いを止める策として「炭素関税」を提案している。
中国は先進国のマーケットへの依存度が極めて高い。つまり中国の高い排出量は直接的及び間接的に輸出ビジネスに起因していることになる。そこでもし、先進国が真剣に温室効果ガス排出量を削減するためのアクションを起こすならば、同様のアクションを起こさない国に対して「炭素関税」を科すべきであるとしている。炭素関税は、中国に温室効果ガス排出量削減の努力を始めさせるのに強いインセンティブになるだろうとのこと。
人口を無視するって、、 (スコア:1, 興味深い)
中国人の排出量は4.9ton/人年、アメリカ人は18.6ton/人年、日本人が9.3ton/人年、アフリカ全体 1ton/人年
過去30年の排出量でみたら中国人ひとりあたり排出量はアメリカ人の1/100以下だ。
足並みをそろえると言うなら、まずは、アメリカ人や日本人が、現在の中国人の同程度まで二酸化炭素排出量を
減らして見せるべきではないか。
Re:人口を無視するって、、 (スコア:2)
例えば、10[年]でx[%]削減しました、っていう感じの方向で足並みを揃えていただきたく。
Re:人口を無視するって、、 (スコア:1)
人口をそろえれば良いじゃないかという案
Re:人口を無視するって、、 (スコア:2)
>過去30年の排出量でみたら中国人ひとりあたり排出量はアメリカ人の1/100以下だ。
年間排出量じゃなくて、なぜに積算?
消費する人口で正規化するのか、GDPとかの生産量的な面で正規化するのか、いろんな切り口がありそう。
人件費が安いからって、安く中国に作ってもらってて二酸化炭素排出するなってのも酷だよなぁ。
生産・物流や情報機器稼働時のエネルギー消費活動で二酸化炭素が排出されるんだからそこに課税したいね。
いっそiPhone一個買うと炭素税幾らで端末をn時間使うと幾ら払うっていうような方向になればよさげ(さらなる消費増税かよ)
#もちろんiPhoneの代わりにAndroidやWindowsPhoneでも可
Re: (スコア:0)
年間排出量でも百年間排出量でも時間当たり排出量でもいいんじゃないか?
環境への影響の時定数とオーダーをそろえるなら1年より数十年スパンで考えたほうがいいように思う。
Re: (スコア:0)
でも、どちらも主なCO2排出元は工場やら発電所でしょ?
人口で割って意味があるのかな? と。
Re:人口を無視するって、、 (スコア:1)
GDPで割ったら、中国は先日GDP世界一になったそうだからずいぶん効率的に見えそうだ
一人当たりGDPで割るとすごいことになるのかな
RYZEN始めました
Re: (スコア:0)
その理屈だと、GDP増やしたい国がCO2排出に積極的になって逆効果なんじゃないかな。
Re: (スコア:0)
どっちにしろアメリカがワースト側になるのは間違いなさそうなのが何とも。
Re: (スコア:0)
中国って都市部と地方で生活水準がすごく違うから単純に人口で割るのもどうかという気がするが。
あと、中国がここまで激しくCO2を排出するようになったのってここ10年くらいだから、30年にすると先進国が不利になるかと。
Re: (スコア:0)
一部の国だけがさんざんCO2を排出しながら富をむさぼってきたのに、発展途上国が現在の水準から人口あたり
排出量を増やすことを悪だと認定することは不公平ではないのか?
Re:人口を無視するって、、 (スコア:2)
とはいえ、これ以上野放図にCO2を排出し続けると人類の生息環境に甚大な影響を及ぼすのは必至なので対策は必要
日本でも「温暖化が最も進めば… 真夏日、今世紀末には52日増」とか
http://www.asahi.com/articles/ASG6651YSG66ULBJ00H.html [asahi.com]
Re: (スコア:0)
だからこそ薪や石炭からガスや電気に転換することで生活向上が図れるんじゃないか?
家電、ガス機器メーカーにとっては超巨大市場が出現するわけだ。
むしろ経済成長の原動力になると思う。
ガスについてはプーチンから激安で買い付けることに成功したから準備はできてる。
電力については、日本の石炭ガス化発電と二酸化炭素回収技術を売り込むチャンス。
回収した二酸化炭素も中国なら資源として利用できそうだし。
旧式発電所を全部更新してさらに新設すれば莫大な金額になる。
それで30%以上の削減が可能。
経済成長との両立は可能。
というか、今の成長モデルは限界が来てるから転換すべき。
Re: (スコア:0)
過去30年って、つまり中国がまだ発展途上国(いやまあ今もそうっちゃそうなんですが(笑))だったころも含めた試算ですよね?
中国の二酸化炭素排出量で問題になっているのはここ数年の話。そういう計算の仕方は恣意的でよろしくない。
統計データは扱いようによって都合よく見せられるという良い例ですね。
Re: (スコア:0)
それでしたら国連の分担金も国民一人当たりで算出するのが良いと思いますよ
ついでに、過去30年分を積算して足りない分は追加、余った分は返すのがいいと思います。
Re: (スコア:0)
国連決議において各国代表は人口分の票を持つことになるんですね。
Re: (スコア:0)
当然だと思います。
Re: (スコア:0)
当然だと思います。
近未来、バイオロイド、ロボット、人工知能は人権を要求する。
人権を認めた国はそれらの数を人口として計算し、国連決議に置いて人口分の票を獲得。
かくして、第三次世界大戦は始まる。
屋外干し禁止 (スコア:0)
そういう国からの輸入品(サービス・著作物等も含む)にも、炭素関税を。
アメリカは17%、中国は27% (スコア:0)
アメリカの人口3億人、中国の人口13億人。
このクルーグマン氏はこの辺についてどうお考えなんですかね?
ましてや自分の国内だって火力と原子力の採算性がかわったから、これからはガス燃やすわとなってきてる状況なのに。
クルーグマンがどう考えているか (スコア:4, 参考になる)
前からそうですが、クルーグマンが主張したいことは「炭素の制限でGDPが受ける影響は(政治家や一部経済学者の)想像より少ない」、「だから、一気に規制すべき」ということです。
タレこみ者は次のように書いてますが、勘違いしていると思います。
クルーグマンのBlogを以前からウォッチしている読者からすれば、氏が別に中国に重点を置いているとは思いません。
「陰謀とコストについてはこれまで散々Blogで述べてきたので、今回は置いておこうか」ってだけでしょう。
したがって、氏は今回のガイドラインが不十分なことにお怒りで、「また妨害か。まだコストがかかるとか言ってる奴がいるのかよ。中国も一気にやってしまえばいいんだよ。」って話なんだと思います。
Re:アメリカは17%、中国は27% (スコア:2)
「現状の排出量がどうか」とか「温室効果ガス排出量/人口で見るとどうか」ということじゃなくて、そもそもの切り口が「(自国の経済への影響を最小限にしつつ)世界全体での温室効果ガス排出を減らしたい」という観点ですから。
「米国はこれまでさんざん温室効果ガスを出してきたくせに不公平じゃないか」というのは、そりゃ全くその通りなんですけど、この提案は別にそういうことを考慮しているわけではないので。
Re: (スコア:0)
> どうお考えなんですかね?
「地球に住む者は自分達の事しか考えていない、だから抹殺すると宣言した。
私、クルーグマンが粛清しようというのだ、AC」
Re: (スコア:0)
「俺は豊かな生活をする。お前たちが同じ生活をしたら資源が足りない。だからお前たちがそうするのは認めない。」
は倫理的にはともかく、論理としては矛盾のない完璧なものなので、それでいいんでは?
ただ発展途上国の人からは恨まれますけど。
Re:アメリカは17%、中国は27% (スコア:1)
>ただ発展途上国の人からは恨まれますけど。
海洋方面侵略作戦絶賛推進中はそれ?
コスト高だけど厳密にすれば (スコア:0)
国単位でなく製品ごとに税金とれば公平ですかね
水力発電所の電力を使った製品はやすいとか
Re: (スコア:0)
オーディオオタクでもない限り
電気の区別なんてつかねー
前提 (スコア:0)
> 先進国が真剣に温室効果ガス排出量を削減するためのアクションを起こすならば
その「先進国」に当のアメリカが含まれてない現状で、中国に何を言うんでしょうね。
Re: (スコア:0)
京都議定書(90年代)からの脱退のこと?
ポスト京都議定書作成にはアメリカは関わっているよ。オバマ政権になってからだけど。
参考:
http://ieei.or.jp/2014/01/special201308_01_015/ [ieei.or.jp]
皆保険と温暖化対策はオバマ政権の目玉だけど、逆に(新自由主義的な)批判者から攻撃を受けやすいところでもある。
これが目くそ鼻くそを笑うか… (スコア:0)
アメリカと中国こそが諸悪の根源なのに、そのワースト二位が
「うちはワースト一位よりはまだマシ、ワースト一位が酷すぎるから関税かけろ」とかもうね…
人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである。あなたがたは、自分の裁く裁きで裁かれ、自分の量る秤で量り与えられる。あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。兄弟に向かって、『あなたの目からおが屑を取らせてください』と、どうして言えようか。偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からおが屑を取り除くことができる。神聖なものを犬に与えてはならず、また、真珠を豚に投げてはならない。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたにかみついてくるだろう。
正にコレ。
あの連中は、一体なんの為に日曜学校に通ってるんだ?
Re:これが目くそ鼻くそを笑うか… (スコア:2)
おっしゃる通り目くそ鼻くそですけど、では米国は「自分の目から丸太を取り除」くまでは気候変動問題などには口出せず、これまで通り温室効果ガスをもりもり排出し続けろ、って意見なの?
Re: (スコア:0)
この前オバマ大統領が、「発電所のCO2排出量を3割削減する」って目標を掲げていたよ。
実態は石炭から天然ガスにシフトすることになるらしい。
Re:これが目くそ鼻くそを笑うか… (スコア:2)
いずれにせよアメリカのエネルギー消費量の方がダンチに多い訳で、アメリカ人が中国の石炭利用をどうこう言うとかマジちゃんちゃらおかしい。
彼らにそういう振る舞いをさせてるのは誰か (スコア:0)
温室効果ガス、各種の公害、フォックスコンの自殺、そういったものを中国人民へつけ回して得た利益を分かち合っている、
多国籍企業や先進国の消費者も共犯者なのよね。そこで中国のみを「勝手気ままな振る舞い」と言ってみたところで……
Re:彼らにそういう振る舞いをさせてるのは誰か (スコア:1)
関税というのは輸出側の中国にも影響を与えますが、支払うのは輸入側の米国企業、最終的には消費者なので、全体としてそういう振る舞いを制限することになります。今までは二酸化炭素の放出は経済の外にあったけれど、そろそろ只という考えはできない、将来の世代へ巨大な負債を残さないために、経済の中に組み込もうという考えですね。
アメリカ国内での生産に対する炭素課税も、関税とバランスを(難しいですが)とって設定する必要は出てくるでしょうね。
別に新しい概念ではない (スコア:0)
「国境炭素税」などと呼ばれたりもしますね。
基本的に製品にかけるものですから、「後進国は一人当たりの排出量は少ないんだ」とか全く関係ないです。鉄なら鉄1ton作るのにどんだけのCO2を出しているか、だけが問題です。
こういうのがないと、国内で炭素税をかけても、産業が海外に流出するだけで全地球のCO2は減りません。カーボンリーケージというやつですね。
ただ、関税率を公平に算定するのはとっても難しいので、実際には例えば鉄鋼・セメント業とかには国内の炭素税を減免するやり方のほうが多いみたいですね。
日本の石油石炭税でも、コークス原料炭とか「特定石炭」は非課税になってます。
Re: (スコア:0)
炭素関税よりはクルーグマンの方が有名ではないだろうか。
Re:別に新しい概念ではない (スコア:1)
ノーベル経済学賞受賞者ですよね。
アベノミクスも、この方の経済理論を参考にしたと
聞いています。
Re: (スコア:0)
アベノミクスが依拠している理論はクルーグマンに限らず経済学の標準と言っていいものですよ
少なくとも実証寄りのマクロ経済学者にとってはデファクトと言っていいはず
日本もやればいい (スコア:0)
日本の排出量との差によって税率も変わる形でやればアメリカ製品に軒並み関税かけられる
国内保護の口実ができていいじゃないの
クルーグマンをご存じですか? (スコア:0)
MIT 経済学部は、世界経済危機の謎をついに解明いたしました。世界各国の昨年の輸入額と輸出額をそれぞれ合計すると、輸入が輸出を1,000億ドルも上回っているのです! これがどういうことかおわかりでしょう。これはすなわち、われわれが惑星間貿易において、全地球的に巨額の貿易赤字を出しているということにほかなりません。だからロス・ペローはまちがっていたわけです。あの巨大な吸い込む音はメキシコからきているのではないのです――宇宙からやってきているのです。アメリカ人の職を奪っているのは、うちゅーじんたちだったのです。
http://cruel.org/krugman/ig.html [cruel.org]
クルーグマンは個人的には好きなんですけどね。
Re: (スコア:0)
クルーグマンを一瞬グーグルマンと読んだ人、挙手
経済炭素か…… (スコア:0)
シャングリ・ラ [wikipedia.org]