NASAがマイクロ波から推進力を取り出すシステムを開発 41
ストーリー by hylom
見えない力 部門より
見えない力 部門より
insiderman 曰く、
NASAの研究者らが、「密閉されたコンテナ内でマイクロ波を反射させることで、プロペラント(推進剤)なしに推力を得る」ことに成功したと発表したそうだ(GIZMODO、WIRED)。
以前、中国が電磁駆動システム(EmDrive)のデモ機を建造しているという話があったが、今回のNASAの研究もこれと似たような考え方で実現されているという。生み出された推力は30~50マイクロニュートンと非常に小さいが、実際に機能したという。
また、推力の発生原理については説明されていない。というより、この仕組みで発生した推力は運動量保存の法則に反しており、「古典的な電磁現象からは説明できない」という。
月は出ているか? (スコア:2)
言ったもん勝ち
でもこれってまさか、電子レンジ効果で発熱したせいで動いたなんてことはあるまいね。
Re:月は出ているか? (スコア:2, 興味深い)
普通、最初にそれを疑いますよね。パイオニア・アノマリーってのもあったし。
Wikipedia:パイオニア・アノマリー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%8... [wikipedia.org]
Re: (スコア:0)
パイオニア・アノマリーの場合は、推力にして0.2マイクロニュートンくらいですか
NASAの実験の規模はわからないですが、ありそうな気がしますね
Re: (スコア:0)
実は赤外線とかを放出する放射圧(光圧)とかだったりするんですかね。
可能性としてはありそうな気がしますが、効率良すぎだったりするのかしら?
Re:月は出ているか? (スコア:2)
Re: (スコア:0)
生卵を入れたらもっと爆発的なエネルギーが
Re: (スコア:0)
それでは推進剤を入れたことになってしまふ。
Re: (スコア:0)
発振回路のどっかのコイルに、地磁気相手の微弱なローレンツ力が発生して・・・とか空想した。
Q推進(Q-thruster) (スコア:2)
Q推進(Q-thruster) または 量子真空プラズマ推進(Quantum Vacuum Plasma Thruster, QVPT) ってやつですな。以前書いたこれ [slashdot.jp]で、その記事の時点では「近々テストするぜ!」って話だったのですが、実際に進めていたのか。
ただ、これが想定通りに機能しているとして、当初の見積りよりだいぶ推力は小さいですね。もちろん、推力小さいにしても、実際に機能しているならすごいことなのですが。
Re:Q推進(Q-thruster) (スコア:2)
こんなのの [wikimedia.org]マイクロ波版。
Re:Q推進(Q-thruster) (スコア:1)
Q推進で急発進はまだできそうにないですね。
いかん、不意を突かれた (スコア:2)
こんなので…Qやしい!でも…ビクビクっ
Re:Q推進(Q-thruster) (スコア:1)
押すものがなければ仮想粒子を押せばいいのよ。
真空にはポコポコと粒子・反粒子対が出ては即時に消えますが、出てる間に電磁波で押してしまおうと言うものらしいというふうに理解しました。
効率の方がが大問題 (スコア:1)
光波推進ならすぐにでも出来る訳で、でも光子の運動量が回収不能だから、質量効率が有質量な推進剤を使うよりも低くて使い物にならない。(放出したエネルギー分の質量がちゃっかり減る)
で、この原理で何れ位エネルギー(質量)が節約出来るかの方が重要かと。
-- Buy It When You Found It --
Re: (スコア:0)
いや、ソーラーパネル→この方式、という組み合わせであれば、故障しない限り無限に推力が得られるという利点が。
ソーラーセイルでいいやん、という気もするけど。
この方式だと、ソーラーセイルでは不可能な、光源へ向かう推力も実現出来たりする…のかな…。
ソーラーパネルが受けるソーラーセイル的な抗力の方が大きくて、結局無理そうな気もする。
Re:効率の方がが大問題 (スコア:1)
> 光源へ向かう推力
恒星間航行はできませんが、惑星間航行なら
・周回方向後方に太陽光を反射→周回速度加速→周回半径増加→太陽から離れる
・周回方向前方に太陽光を反射→周回速度減速→周回半径減少→太陽に近づく
という形で、ソーラーセイルで光源に近づくこともできます。
Re: (スコア:0)
単純な往復ならばセイルを二重(大きな周辺部と小さ目な真ん中)に分けといて
帰りは周辺部を切り離してそのまま進ませ、切り離した部分からの反射を
真ん中部分で受けて帰る、ってことが考えられてるらしい。
Re: (スコア:0)
光源へ向かう推力が実用化できた先に牽引ビームがありそうですね。
牽引ビームって何か納得できる科学考証って、できてるんだろうか。
Re: (スコア:0)
どゆこと?単位エネルギー当たりの運動量では光が最高効率でしょ?
Re: (スコア:0)
「Q推進」ってことはそのうちジェームズ・ボンドが使うのかな?
原理なんて糞くらえ (スコア:1)
実際に動かす方が先だ
Re:原理なんて糞くらえ (スコア:2, すばらしい洞察)
原理がわからないと、もっと大きな推進力を得るためにこれをどう改良すればいいのかもわからない
とにかくやってみるのも大事だけど、原理もまた大事だよ
Re:原理なんて糞くらえ (スコア:1)
そのとおりですね。
原理が分からないと、改良どころか、同じ装置を用いて明日実験して同じ結果になるかどうかすら分からないですね。
そして、二度と再現できずに、あれは一体何だったのだろう、で終了。
Re: (スコア:0)
その通り。
/.jでもあんまり話題になってないけど、地味〜に常温核融合系の人も
セシウム除染絡みでなんか出してきてんだよね、最近
ゆんゆん (スコア:0)
Re: (スコア:0)
NASAのオボちゃん「EmDriveはありまぁす」
Re: (スコア:0)
推進かくにん!よかった♥
Re: (スコア:0)
まあ実際のところ人類の英知で説明できることの方が少ないんだけどね
Re: (スコア:0)
「古典電磁気学」だけでは説明できないってだけで
現代の物理学で説明できないというわけじゃないでしょ
Re: (スコア:0)
現代の物理学で説明できるのなら「古典電磁気学だけでは説明できない」と書く必要あんのかなあー
いちいち「縄文人には説明できない」と書かれてる数学書程度にアホっぽい
Re: (スコア:0)
未来の物理学で説明できればよいでしょう
Re: (スコア:0)
以前の日経サイエンスに曲がった時空の泳ぎ方 [nikkei-science.com]として、相対性理論から導き出される、
「時空が曲がった場所ならある種の動きをすると移動できる」という、同様に推進剤不要の推進方法のアイデアが紹介されていました。
物理法則と反しない原理が1つ考えられている以上は、何かしらの応用や実装も可能なんでしょうね。
例えば、このマイクロ波の方式をこの「時空の泳ぎ方」で説明するとして、ミクロレベルのあれやこれやが「時空推進」に該当する動きになっていて、
相対論的な規模での動きの代わりに、天文学的な回数の動きでカバーして観測可能な推進力になっている、とか、適当な仮説はでっちあげられそうです。
Re:ゆんゆん (スコア:1)
不均一重力を利用して推進剤不要の推進なら相対論なしのニュートン力学で可能だ。
友人が「自力で考えた!」と言ったとたん、宇宙関係の学会誌に同じ物見つけて凹んでたなー。
せっかく地球周回の人工衛星に取り付けて推進剤不要で上昇するシステムのシミュレーションまでやってたのに…
これも一種の実用的反重力推進かな?
the.ACount
趣味で物理学 (スコア:0)
「趣味で物理学」著者のサイトで、電磁波の運動量について語ってますね。
古典論を地道に議論していって、最後に量子電磁力学についても少しだけ言及。
http://homepage2.nifty.com/eman/electromag/em_moment1.html [nifty.com]
http://homepage2.nifty.com/eman/electromag/em_moment2.html [nifty.com]
ソーラーセイル (スコア:0)
ソーラーセイルやレーザー推進で推力出るのにマイクロ波だと法則違反になるの?
Re: (スコア:0)
それらは開いた系でエネルギーの移動がある。
これは密閉空間内でマイクロ波を反射させてるから閉じた系。
閉じた系なのに外部に対して推力が観測されたから法則違反。
Re: (スコア:0)
密閉空間でいくら内壁にマイクロ波当ててそれが運動エネルギーになるとしても、
発振器も内部にあるから運動エネルギーは差し引きゼロになるはずか。
こりゃ不思議。
でもいわゆる永久機関とは違うね。
内部でマイクロ波発生させ続けるのは無限ループじゃないんだから。
Re: (スコア:0)
マイクロ波は反射減衰しながら消えるわけで、そこの過程でムラがあればエネルギーの偏りが起きて推進されそうな気もする。
実は反射させない方が効率よく推進できたりして。
Re: (スコア:0)
>そこの過程でムラがあればエネルギーの偏りが起きて推進されそうな気もする。
その運動量はどこから来るの?
#継続的な「推進」(運動量変化)を出すには、どこかから運動量を持ってこないと(逆の言い方をすると、どこかに捨てないと)いけない。
中国での実験:720mN (スコア:0)
中国での実験:720mN
NASAでの実験:0.05mN
はやぶさのイオンエンジン: 8mN
はやぶさ2のイオンエンジン:10mN
エネルギー効率はどの程度なのだろうか?