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地球

巨大カルデラ噴火の確率は小さくない 115

ストーリー by hylom
いまいち実感しにくい数字 部門より
maia 曰く、

巨大カルデラ噴火が日本列島で起こる確率は今後100年間に約1%とする研究が発表された(東京新聞神戸大学のニュースリリース)。

この確率は、兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災) 発生前日における30年発生確率と同程度である。日本列島での巨大カルデラ噴火(破局噴火)は大体10万年に10回程度起きているから、確率は納得がいくだろう。

直近では7300年前に喜界カルデラが噴火しており、九州南部の縄文文化は壊滅し、回復に1000年近くかかった。28000年前の姶良カルデラ噴火が現代に起きたとすれば、700万人が高温の火砕流に直撃され、1億2000万人が被災し、しかもその救援活動がほぼ絶望的になると予想される。つまり巨大カルデラ噴火の確率は小さくないし、起きた時の影響は壊滅的に甚大である。活火山であっても正常化バイアスが働くのが現実社会であるが、やはりその時に備えた対策は用意しておくべきではなかろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • タレコミでは触れなかったが、発表の要点の1と2は、
    1. 通常の山体噴火と巨大カルデラ噴火は、異なるメカニズムで起きる。
    2. 巨大カルデラ噴火は、地殻の変形速度が小さい地域で起きる。
    メカニズムの見通しがある程度ついている、という話。

    • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 16時58分 (#2699678)

      で、巨大カルデラ噴火が起こる地域は、正断層がある地域で
      比較的新しい地殻付加帯が深いところまである地域。
      玄武岩質のマグマが上昇すると、密な堆積岩を溶かしながら
      上昇し、結果的に軽い流紋岩質のマグマを大量に作り出す。
      神戸大の図は阿蘇を前提にしてるみたいだけど、
      阿蘇はもう4回巨大噴火やって、すっかり通りが良くなってるので
      あそこは可能性小さいなあ

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  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 15時38分 (#2699600)

    イエローストーン「俺もそろそろいっとくか?」

  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 16時31分 (#2699655)

    1万年に1回程度起きているとすれば 鬼界カルデラ噴火から
    7,300年経っているので、いつ起きてもおかしくないという話でしたね。

  • by Anonymous Coward on 2014年10月23日 19時48分 (#2699096)

    しかしそこまでの破局噴火が、
    100年間に起きる確率が1%と言われたと。
    1%といえば結構な率だ。が100年間起きない方が99%あるのだ。
    しかも「日本列島の何処かで」だ。小笠原の西ノ島のような場所かもしれん。

    避難の準備ぐらいはしたほうが良いだろう。
    しかし、日本国民全部に生活捨てて避難しろとは、言えない。そもどこに避難すればいいと言うのか。
    確率が小さくないのは分かった。
    だがバイアスとか言われても、この報告では「気をつけよう」以外にどうしろというのか。

    • しかも「日本列島の何処かで」だ。小笠原の西ノ島のような場所かもしれん。

      通常「日本列島」ってのは北海道から九州にかけての北東から南西方向の島の並びなんで、
      その延長上の樺太・千島や奄美・沖縄・先島、果てはカムチャツカ半島や台湾を含むことがあっても、
      小笠原諸島を含むことはまずないと思います。

      ただ、この報告(プレスリリース)内で「日本列島」がちゃんと定義されていないので、どの範囲かは不明です。
      図を見る限り、南九州と北海道~青森の火山がメインターゲットかと思われますが。
      フォッサマグナ-伊豆半島-伊豆諸島-小笠原諸島のラインも火山のラインだし。

      #で、どうしようもない、というのには同意。アトムとプルートゥで抑えるわけにもいかんし。

      親コメント
      • by masakun (31656) on 2014年10月24日 16時24分 (#2699650) 日記

        神戸大学のプレスリリースにはこうある。

        通常の山体噴火とカルデラの形成を伴うような巨大噴火は、異なるメカニズムでマグマの集積・噴火が起きることが判りました。

        つまり通常の火山活動と破局噴火は違う。以前の日記「 川内原発にカルデラ噴火のリスクはあるのか」 [srad.jp]にも書いたが、桜島が噴火するのとその近傍にある姶良カルデラの破局噴火は異なるメカニズムで起こるゆえ、頻繁に桜島が噴火活動をしているからといって姶良カルデラの危険性が減じられるわけではない。

        >南九州と北海道~青森の火山がメインターゲットかと思われますが。

        メインターゲットは過去に破局噴火を起こしたところだろう。東アジアでは、中国・北朝鮮国境の「白頭山」(10~11世紀、北日本の平安時代遺跡を覆う)、鹿児島の鬼界カルデラ(7300年前、西日本の縄文文化に大ダメージ)、鹿児島の姶良カルデラ(26000~29000年前、日本でもっとも広域を覆う)、阿蘇カルデラの4回目(85000~90000年前)、洞爺カルデラ(112000~115000年前)。-2014年版理科年表684頁

        もちろん陥没カルデラ [wikipedia.org]のように、火山でないところに突如噴火が起きてカルデラが形成されることもあるらしい。

        --
        モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
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      • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 16時29分 (#2699652)

        >> しかも「日本列島の何処かで」だ。小笠原の西ノ島のような場所かもしれん。
        > 図を見る限り、南九州と北海道~青森の火山がメインターゲットかと思われますが。

        「破局噴火」 (http://www.amazon.co.jp/dp/4396111266/) によると、これまでの例は九州か北海道だそうで。
        6年前の本だけど、その時点で1万年に一回の頻度とあったので、確率自体は以前からの推測と同じですね。
        今回の発見の主眼は、通常の山体噴火とカルデラの形成を伴うような巨大噴火で、メカニズムが異なるって
        ことの方じゃないでしょうか。

        九州か北海道で1万年に一度ってことは、九州で数万年に一度、北海道で数万年に一度の頻度ってことですよね。
        たしか原発の安全基準って、格納容器破損頻度が10万年に一度以下だったと思うけど、基準を満足できてないような。
        崩壊熱が十分少なくなる、あるいは核燃料を取り出して退避するには年単位の時間がかかるって話だけど、
        カルデラ噴火の予知は、できるかどうかも確定してないし、できたとしても一ヶ月前くらいがせいぜいぐらいじゃないかって
        ことだし。

        もしかして「どうせ破局噴火が起きたら、日本オワタなので、決まりとか守らなくても関係ない」って考えてるんでしょうか?

        親コメント
        • Re:さすが放射脳w (スコア:1, すばらしい洞察)

          by Anonymous Coward on 2014年10月24日 17時35分 (#2699699)

          このクラスの噴火が起きたら、ウランやプルトニウムが
          100t漏れようが200t漏れようが、それによって被害を受ける人間も
          文句を言う人間も、生きちゃいねーよ
          10000Bq/kgのプルトニウム入り食い物でも、口に入って
          消化できる物があるなら、それは運が良い方だろww

          親コメント
      • by Anonymous Coward

        確か、巨大なカルデラ噴火は、リング状の噴火中の火口列が必要という説もあったはず。

    • by nemui4 (20313) on 2014年10月24日 14時55分 (#2699579) 日記

      >だがバイアスとか言われても、この報告では「気をつけよう」以外にどうしろというのか。

      「覚悟」

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    • by Anonymous Coward
      > だがバイアスとか言われても、この報告では「気をつけよう」以外にどうしろというのか。

      プレスリリースの最後を翻訳すると「我々地震学者に予算回して詳しく調べるといいよ」となってて
      あっ・・・(察し)みたいになって警告の深刻さを割り引きたくなるんだけど
      こういうのは何バイアスって言うんですかね
  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 14時34分 (#2699571)

    もしかして:鬼界カルデラ

  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 14時59分 (#2699580)

    日本国民全員ということですね
    そんな規模になると何をやっても無駄なような気がする

    • by NOBAX (21937) on 2014年10月24日 17時43分 (#2699704)
      70年後には日本の人口は半分 [dai-ichi-life.co.jp]になっているという推計もありますから、
      1億2000万人を被災させるためには、6000万人くらいを日本に移住させて、日本国籍をとらせないといけませんね。
      さあ、大変。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      こんな不安定な大地は捨てて、宇宙へ逃げよう。

      • by Anonymous Coward
        何もせんほうがええ
      • by Anonymous Coward

        いや、列島がママ宇宙に打ちあがるということかもしれない

    • by Anonymous Coward

      「全員」と一言で済むところをわざわざ1億2000万人と書いたと言うことは、
      現在の人口との差、居住者の人口にして約700万人程度、無事な地域が残るんだよ! と強調する意図があったに違いない。

      • 同じ想定だと、たとえば西日本のほぼ全域、4000万人が住む地域に50cm以上の降灰がある。噴石は来ないにしても、御嶽山山頂付近の小屋のような状況になる。複数の地方全域がそうなる。余程ひどい地域からは避難あるいは救助するしかなく、そのリソースはさくしかないが、中間地域は広大にある。
        そこで考えてみると、
        1)屋根が丈夫
        2)電気ガス水道といったインフラの維持
        3)流通、交通の維持
        といった感じで、たとえば甲府盆地を襲ったような大雪の対策に近いと言っていいのではないか。

        親コメント
        • >甲府盆地を襲ったような大雪の対策に近い

          「みんな火山灰の影響を過小評価してるね」 [srad.jp]で書いたので詳細は割愛するが、時間がたてば融けて流れる大雪のように、未曽有の火山灰にも対処できると思ったら大間違い。破局噴火のレベルにもよるけど、西日本の全域では2)と3)のインフラの復旧も難しいよ。行政の指針では火山灰10cm以上で避難を強いるのだから、広範囲に50cmの降灰なんてあったら救助もままならない。数日家で我慢すればなんとかなる、大雪の対策なんか参考にもならないって。

          # そんな災害レベルで原発の心配しかしていないコメントが多すぎて笑ったID

          --
          モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
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      • いや……神戸大学のプレスリリース見たら書いてあるんだけど、700万人は即座に死ぬんだよ……。
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      • by Anonymous Coward

        神戸大のプレスリリースでは、
        「北海道東部を除く日本全域で生活不能となります。」
        となっていますね。

        # だが、北海道東部には700万人も住んでいない。

  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 15時16分 (#2699590)

    リンク先神戸大学のページの
    【図3】災害の危険度 (破線と数字)
    によれば、交通事故程度の危険度ってことじゃん。

    交通事故に遭わないように気を付ける以上の心配は無駄、と。

    • by maia (16220) on 2014年10月25日 11時41分 (#2700049) 日記

      仮に1億人のうち100万人が1年間に交通事故で負傷するとする。つまりあなたが交通事故にあう1年確率は1%。

      1万人が死亡する自然災害が100年に1度ある、というのと、100万人が死亡する自然災害が1万年に1度あるのと、危険性の評価は同じではないか。

      1万年に1度の100年確率は1%。ざっくりした話だけど、桁は合ってるだろう。

      ちなみに1万年に1度の災害(破局噴火)は1000万人が死亡するかもしれない。10万人が死亡する災害が100年に1度というのと同じになる。実際、関東大震災では10万人が死んだ。でも、死亡者数は条件で相当に変わる。つまり、減災の考え方。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 16時31分 (#2699654)

      1億2000万人が被災するとして、日本列島だけに限定してるけど、
      これだけの火山噴火が起きたら、2~3年は北半球に夏が来ない。
      膨大な火山灰で北米まで長期にわたって航空便は停止
      軽石流が流れ込めば太平洋の船便全てに影響が出るかもね
      こいつの想定は冬場だが、夏場に起きれば朝鮮半島から華北華中も
      数cmの火山灰に覆われる
      南半球くらいしか逃げ場がないね
      北太平洋岸全域に被害が及ぶとすれば、世界のGDP1位、2位、3位
      の国が破綻するわけだ。他の世界が無事に済むとはとても思えない

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      それ以前に、自分が今後100年に死ぬ確率が
      ほぼ100%なのに1%を心配するなんてナンセンスだな。

    • by Anonymous Coward

      こんなのに対策するなんて
      トラックに時速100キロで直撃されたときのために、体を鍛えて耐えられるように対策しておく
      ……というくらい無駄。

  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 15時56分 (#2699620)
    どの資料を探ってもその値(0.73%)を導き出した式が載ってないんだけど。
    俺の見落としか?
    どっか見かけた人がいたら教えて。
  • by Anonymous Coward on 2014年10月24日 16時03分 (#2699630)

    巨大カルデラ噴火が日本列島で起こる確率は今後100年間に約1%

    日本列島での巨大カルデラ噴火(破局噴火)は大体10万年に10回程度起きているから、確率は納得がいくだろう。

    えと・・・算数に弱くてよくわからないのですが確率的な常識では
     今後100年間に起きる可能性が1%≒10万年に10回起きる
    という事なんでしょうか?

typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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