カンブリア紀に進化が集中した理由は地球の酸素濃度にあった? 50
酸素こそが進化の素? 部門より
ダーウィンは進化を「長期間かけて次第に変化する速度の遅いプロセス」だと考えていた。しかし、地球の45億年以上の歴史の中で、生物の進化は約5億年前のカンブリア紀に集中している。これは進化論と矛盾する可能性があり、ダーウィンのジレンマと呼ばれることがある。最近、このダーウィンのジレンマの解決につながる可能性のある2つの証拠についての論文が提出されたという(ABC News、Science、Slashdot)。
Christopher Reinhard氏およびGeorgia Institute氏が先週発表した論文によると、科学者たちは長い間、カンブリア紀以前の地球の酸素量を過大評価していたと指摘している。カンブリア紀以前の地球では現在の酸素量の40%の酸素があると考えられていたが、古代堆積物を調査した結果、実際は現在の酸素量の0.1%以下であったとしている。
もしこれが正しければ、複雑な生物は少ない酸素で世界では生き残れないことから、カンブリア紀以前の地球は進化に値する状況にはなかったと考えられる。
また、The journal Geologyに掲載された別の論文によれぱ、先カンブリア紀の地殻変動により古代の海の酸素レベルが急激に飛躍した可能性があるいう。このことは、カンブリア紀に栄養素が豊富な海域が広がったことを意味しており、カンブリア紀にカンブリア爆発が起きる下準備が整ったことを示唆している。つまり、カンブリア爆発は神秘的なものではなく、ダーウィンの進化論とも矛盾しないのではないかとしている。
(編注:ABC Newsの記事には「大気中の酸素濃度は現代の約2倍の40%」という旨の記述があるが、カンブリア紀以前の酸素濃度は現代の酸素濃度と比べて低かったとされているので、「現在の酸素量の40%」が正しいと思われる。phason氏のコメントもご参照ください)
どうしたhylom熱でも出したか (スコア:0)
普段ならやっぱり「現代の約2倍の40%」で正しかったというオチがつきそうだがphason先生のコメントだからなあ。
Re:どうしたhylom熱でも出したか (スコア:4, 参考になる)
わりとどうでもいい間違いなのでここにつなげる。
タレコミ時点で間違ってるのですが、
× 先カンブリア紀
○ 先カンブリア代
カンブリア紀:顕生代のうちの古生代のうちの一時期
先カンブリア代:カンブリア紀以前全部(顕生代と同列かそれ以上)
スケールがぜんぜん違う表記なのです。
大丈夫、いちゅものhylom氏 (スコア:1)
>Christopher Reinhard氏およびGeorgia Institute氏
書いていておかしいと思わないのか、これ。
原文:Noah Planavsky of Yale University and Christopher Reinhard of Georgia Institute of Technology,
私訳:イェール大のNoah Planavsky氏と、ジョージア工科大の Christopher Reinhard氏
Re: (スコア:0)
大気中の酸素が30%超えてたら
人間レベルだと余裕で致死量ですね
ちょっとした火花で爆発が起こりかねない
# 過ぎたるは猶及ばざるが如し
Re: (スコア:0)
アメリカの有人宇宙機って1/3気圧の100%酸素だったと思います。
いわゆる恐竜時代って酸素が 40% あったかも?という研究もあります。
まあ、カンブリア紀に 40% というのは少々引っ掛りますが。
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大気の気圧とか分圧比とか、案外解かっていないもんなんですね。
スノーボールアースだって本当にあったかも知れないし。
Re: (スコア:0)
その直前の三畳紀ですけど、最近の見積もりだと「あんまり酸素濃度高くなかったんじゃね?(現在より低いぐらい)」とかいう研究もあったり。
http://faculty.eas.ualberta.ca/wolfe/eprints/Tappert_GCA_2013.pdf [ualberta.ca]
Re: (スコア:0)
アメリカの宇宙計画の初期のは気圧低め・純酸素でしたが
アポロ1号の悲惨な結末でそれは止めてますよ
Re: (スコア:0)
アポロ1号の事故のときには大気圧より高い純酸素 [wikipedia.org]だったそうですよ。
事故後の改良で酸素と窒素の混合気 [wikipedia.org]になりました。
どちらも地上での話で、打ち上げられた後の宇宙空間では1/3気圧の順酸素になります。(アポロ1号も打ち上げ後は圧力を下げる予定だった)
世界がブルーオーシャンだったから (スコア:0)
生存確率にはネガティブな突然変異が起こっても生き残れたから、多様な種が発生したんじゃないか?
ITバブルの時みたいに。
生命進化は環境依存 (スコア:0)
放射性物質に囲まれたこの世界は、生物史に
新たなカンブリア紀として刻まれるかもね。
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:生命進化は環境依存 (スコア:1)
5億年前なら放射性元素の量は現在よりも多かったわけだし、
やっと遊離酸素ができ始めた時代ですから当然オゾン層なんてあるわけもなく、
地表の空間放射線量は今よりもずっと高かったはずです。
こじつけてでも言いたかったんでしょうけど、自分で知性を貶めることもないでしょう。
Re: (スコア:0)
masakun(=SassyOS2)氏は進化論を認めない人なので(本人がインテリジェント・デザイン説信奉者だと宣言してます)、この文脈は「現在の放射線量が高いことへの揶揄」ではなく「進化論そのものへの揶揄」なのです。
あんまし相手にしない方が良いかと。
酸素呼吸は利用可能なエネルギーが大きい (スコア:0)
酸素呼吸は無酸素呼吸に比べて利用可能なエネルギーが大きい。
複雑な構造を構築、維持するにはより大きなエネルギーを必要とするので
酸素濃度が上がり、酸素呼吸を獲得した時代に生命が複雑化したと想像できます。
その結果として生命多様性が『爆発』と表現されるほど広がったのも妥当なことと言えます。
Re: (スコア:0)
アメリカには、隙あらば進化論の欠点を見つけ出して、進化論のイメージダウンを図り、聖書に書かれた天地創造を信じる人を増やしたいと願う人々がいます。
Re: (スコア:0)
宇宙が5分前にできた仮説を否定できない限り進化論も眉唾ですね
Re: (スコア:0)
妄想を仮説とは言わないんですよ?
Re: (スコア:0)
まず妄想とは何か定義して頂かないと
Re: (スコア:0)
うずらでももうちょっとましな受け答えしますよ。
Re: (スコア:0)
荒唐無稽なことが、論理的には否定できないというのが、「世界五分前仮説」の興味深いところなのに、
妄想と一蹴してしまっては元も子もありませんね。
それに、今回のは「オムファロス仮説」を茶化したジョークなのだと思いますよ。
ちなみに、「オムファロス仮説」というのは、自然科学による宇宙の年齢と聖書の記述の不整合を説明するために、
世界は意図的に古びた形で創造された、という説です。
Re: (スコア:0)
まあ、この枝としてはあなたの意見に反論はないのですが。
>創造論を証明するのは困難ですが、否定するのも困難です。
一般的な「どっかで超常者の介入があったのでは?」という創造論、あるいは(広義の)ID論であれば、そのとおり。
一方で狭義の創造論である、「キリスト教の聖書に書いてあることは全て事実」という説は、否定する材料に事欠きません。
そしてその構図はあなたの進化論批判にも敷衍できて、
一般化された「何はともあれ生物ってのは進化しながら様々な種に分化してきたんじゃね?」という進化論のエッセンスは、否定は難しい段階だと思います。
ここ
Re: (スコア:0)
もちろんニュートン力学もマックスウェル方程式も眉唾です!地球が丸いなんてのも眉唾です!なぜならそんなものを立証する証拠が無いからです!
#証拠があると信じた状況で5分前に生み出されたんです。
Re: (スコア:0)
それどころか、「この世」が存在するというのも眉唾です。
自分以外の人間の存在はすべて映像かもしれない(悪魔が自分をだましてるかも知れない)ので眉唾です。
それどころか自分の肉体の存在さえ眉唾です。もちろん、自分の脳の存在も眉唾です。
脳なんて科学的知識に過ぎない(自分の脳なんて見たことないでしょ?)ですし、たとえ
見たことがあっても、そういう映像を見せられてるのかもしれないですし。
でも、眉唾だと考える自分(の精神)の存在は疑いきれません。
ということを言ったのはデカルトでしたっけ。
そのあとで、神が存在する、という方向に考えが行っちゃいましたけどね。
Re: (スコア:0)
デカルトに違いないんだけど、医学方面の話が出てくるとには激しい違和感が。
彼は『我思う故に我あり』で有名な『方法序説』の中で、心臓とは熱い血液を全身に送り出す器官なのだという、当時としては画期的な見解を示してます。
脳がどうとかは、時代がもっと下ってからですよ。
Re: (スコア:0)
そこは枝葉の部分ですよ。ちょっと現代的にアレンジしただけ。どっちにしろ自然科学の範疇ですから。
Re: (スコア:0)
ヤハウェは5分前に私が作りました
Re: (スコア:0)
あんたは10分前に俺がつくった。
Re: (スコア:0)
そもそも何から作ったと言われていない以上、問題が不十分なわけです。
今の状態を作ったと言うだけなら、ろうそくに火をつけただけでも、今の状態の宇宙を作ったのは私だと言えるわけです。
そして私は息を吸うことによって、宇宙を作り続けている。わけですが、何か?
というのは置いといて、ビッグバンから5分で現在を作るのは一般相対性理論で否定できます。
Re: (スコア:0)
科学の方法論も成果も全部否定する思考実験なので、科学の法則である一般相対性理論を根拠に反論するのは間違ってます。
Re: (スコア:0)
創造主は猫で、人間は猫の奴隷としてデザインされている。
木曜日以前の記憶があるように思えるのは信仰を試すため。
という、木曜日創造説というのもありますね。
Re: (スコア:0)
神様が現在から5分以内にこの宇宙を作ったとして、
その宇宙の中に居る観測者からは5分以内に作られたという証拠が、
本当に一切見つからないなら、それは5分より前から存在したのと同値です。
神様が何百億年も前に作って現在までシミュレーションしていた宇宙と、
5分以内に作った宇宙を取り替えても、一切区別は出来ないんでしょ?
だったら、それは同じものです。
Re: (スコア:0)
こんな奴らはオッカムの剃刀で切り刻んでやる。
勝手に発散的無限後退してるが良い。
Re: (スコア:0)
> こんな奴らはオッカムの剃刀で切り刻んでやる。
ホントそれ。
こういう理屈でいいなら、「この世界は、俺が1分前に作った後、その能力と記憶の大部分をを自分自身から消した。俺が神だ」
だって否定できないわけで、この種の検証不能な寝言は、自分のノートに書き連ねるだけにして欲しい。
Re: (スコア:0)
科学の立場に立てばそうなのだけど、いま相手にしてるのは聖書に書かれた天地創造やその他のトンデモ説なので、
科学の方法論のひとつを根拠に反論しても相手に届きません。
Re: (スコア:0)
> 科学の方法論のひとつを根拠に反論しても相手に届きません。
もちろんそうなので、こういうサイエンスのストーリーじゃなくて、哲学か宗教のストーリーでもたてて、
そっちでやって欲しいです。(もちろん、他の人が誰も読まない自分のノートでも可)
インテリジェント・デザインみたいな宗教を信奉している人は、なぜか自分の宗教がサイエンスの一種だと
勘違いしているから困る。全然関係ないのに。
Re: (スコア:0)
いつも思うんだけど、
A)「遠い将来、自動的に人間に進化するシステムを作る」のと
B)「人間を作る」のでは
Aの方が遥かに全知全能感があって神様らしい気がするんだけど、
Aを神様が作ったことにしておいていいから、進化論は認めようよ。
進化を作った神様偉いグレート! ブラボー!
という流れで宗教家の皆さんを説得できないものかのお?
Re:酸素呼吸は利用可能なエネルギーが大きい (スコア:1)
偉いように見えるかどうかじゃなくて、
聖書書いた人が嘘書いたことになるんで問題なんじゃないかな。
神様が全知全能でも、
それを人間に伝えるときにミスっていたのでは意味がないですし。
Re: (スコア:0)
仏教だと、もう明確に「教え初めの時は簡単で単純な理屈にしていたけど、実は全部嘘で実はもっと面倒くさいんやでーでも一般人には単純な台詞で説得するんやでー」って寓話とか説話とか説法とかは必ずしも真実ではないと言っちゃうんですけどね。
(もちろん原理主義的な奴らもいるけども)
教会側でも、聖書のお話は時代時代にあわせた寓話ですよーって言っちゃう人も出てはくるんだけど、明確に主張しちゃうと異端として扱われちゃう。難しい。
Re: (スコア:0)
それだと歴史家や人類学者も困ると思うんだけどな。
#エデンの園はアフリカにあった。
Re: (スコア:0)
一応清教徒が始めた国だし、非情な競争社会の中で自分が神に似せて創られた存在であることが、非常に重要なアイデンティティになっている人もいる。例えばの話だが、今の日本で万世一系のY染色体を調べたら、一般的な日本人より、一般的な韓国人に近いといった説がでれば全力で否定してくる人達が出てきても不思議ではない。
カンブリア紀の後の時代はどう説明するの? (スコア:0)
カンブリア紀より前は、大気中の酸素が少なかったから、進化がはかどらなかった、と言う一応の理由は見つかった様だけれども、
カンブリア紀以降は酸素が豊富に有る時代がずっと続いてきたにもかかわらず、
進化がカンブリア紀に集中している理由は説明付くのだろうか?
Re:カンブリア紀の後の時代はどう説明するの? (スコア:1)
エネルギーで説明を試みてみます。
酸素呼吸生物は光合成生物(植物)を介して太陽エネルギーを利用できるようになったわけですが、無限ではありません。
太陽定数、植物の繁茂面積、光合成効率といった要素が利用可能なエネルギー量の上限を決定づけます。
多様化爆発は、生態系が必要とするエネルギー量が、利用可能エネルギー量に近づいた段階で収まったのではないでしょうか。
Re:カンブリア紀の後の時代はどう説明するの? (スコア:1)
> 進化がカンブリア紀に集中している理由は説明付くのだろうか?
・カンブリア紀直前に全球凍結に伴う大絶滅が起き、ニッチが大きかった。
・「目」を持つ生物(三葉虫の一種だったかな)が初めてできて、捕食・非捕食の関係から進化の速度が一気に加速した
といった説があったように思います。
Re:カンブリア紀の後の時代はどう説明するの? (スコア:2, 興味深い)
ちょっと参考文献追加
> ・カンブリア紀直前に全球凍結に伴う大絶滅が起き、ニッチが大きかった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%8... [wikipedia.org]
> ・「目」を持つ生物(三葉虫の一種だったかな)が初めてできて、捕食・非捕食の関係から進化の速度が一気に加速した
http://puhweb.org/menotanjyo.pdf [puhweb.org]
Re: (スコア:0)
大量絶滅 [wikipedia.org]は地球の生物史上何度も起きているのだけど、
他の大量絶滅のときはカンブリア紀ほどの進化の爆発は起きなかったのは何故だろう。
Re: (スコア:0)
>他の大量絶滅のときはカンブリア紀ほどの進化の爆発は起きなかったのは何故だろう。
他の場合でもそれなりの急速な種の増加とかは起きてるから(オルドビス紀での大増加や、石炭紀での昆虫の急速な進化、三畳紀での種の大規模な入れ替えとか)、単純にニッチのサイズの差じゃね?
Re:カンブリア紀の後の時代はどう説明するの? (スコア:1)
どんなグループでも、一期生がおいしいところをほとんど持っていってしまうので、次世代といわれている連中が伸び悩むということがあるのだと思います。
Re:カンブリア紀の後の時代はどう説明するの? (スコア:1)
>進化がカンブリア紀に集中している理由は説明付くのだろうか?
もちろん、ニッチが空いてる時期にしか大進化は出来ないと説明がついてます。
the.ACount
Re: (スコア:0)
日本の経済が成長しないのと同じ理由ですよ。