史上初のブラックホールの直接撮影に成功 124
ストーリー by hylom
2017年のプロジェクトがついに実を結ぶ 部門より
2017年のプロジェクトがついに実を結ぶ 部門より
AC0x01曰く、
日米欧の研究者らからなる国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ」は10日、史上初めてブラックホールの直接撮影に成功したことを発表した(国立天文台の発表、NHK、朝日新聞)。
ブラックホールの存在は多くの観測結果から疑いようのないものであったが、これまではその存在は重力など他の天体との相互作用により確認されていた。今回のプロジェクトでは、南米のアルマ望遠鏡やハワイなど世界8つの電波望遠鏡を結合することで地球サイズの巨大望遠鏡を実現。地球から5500万光年の距離にある、おとめ座銀河団の楕円銀河M87の銀河中心にある大質量ブラックホール(太陽の約65億倍)を撮影した。
撮影された画像は、リング状の明るい部分の中央が黒くなっているもので、これはブラックホール周囲の光がブラックホールの重力により曲げられて発生する「ブラックホールシャドウ」と呼ばれるものだという(詳細は国立天文台の発表参照)。画像のブラックホールシャドウでは大きさが約1000億km、事象の地平面の大きさは約400億kmに達する。
観測自体は2017年4月に行われたもので(過去記事)、収集したデータは数ペタバイトにも上るという。