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通信

NASA、更新したアンテナでボイジャー2号へのコマンド送信に成功 29

ストーリー by headless
送信 部門より
NASAのジェット推進研究所(JPL)は2日、宇宙探査機ボイジャー2号にコマンドを送るDeep Space Station 43(DSS43)で更新した機器を用い、10月29日にテストを実施したと発表した(JPL Newsの記事)。

オーストラリア・キャンベラに設置されたDSS43はNASAのDeep Space Network(DSN)の一部で、直径70mのアンテナはボイジャー2号にコマンドを送信できる唯一のアンテナだが、修理と更新のため3月からオフラインになっている。ミッション管制官はボイジャー2号からデータを受信できるものの、コマンドを送ることはできなくなっており、ボイジャー2号は地球からコマンドを受けることなく飛行を続けていた。

更新された機器の中には2台の無線送信機が含まれ、そのうち1つは47年間にわたって交換されることなくボイジャー2号にコマンドを送り続けていたという。このほか、加熱・冷却装置や電源装置、新しい送信器が必要とする電子機器などが更新されたそうだ。10月29日に実施されたテストでは一連のコマンドをボイジャー2号へ送信。ボイジャー2号は受信確認の信号を返すとともにコマンドを実行したとのこと。

DSS43の更新作業はまだ続くが、今回のテスト成功は2021年2月にも再びオンラインに復帰できることを示す結果の一つとのことだ。
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  • DSN NOW (スコア:5, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2020年11月07日 15時14分 (#3920251)

    https://eyes.nasa.gov/dsn/dsn.html [nasa.gov]
    で、アンテナ状態見られますけど
    いま、DSS34がVGR2になってる
    DSS43はtest中

    # こないだはやぶさ2に使用していたのを目撃したよ

  • by tamaco (19059) on 2020年11月08日 10時31分 (#3920472)

    DSNのサイト [nasa.gov]で右下の+ more detailを押すと、ビットレート(ボイジャー1号2号で159bpsぐらい)や周波数などいろいろ出ますね

    トランジスタ技術 2019年 6月号 [cqpub.co.jp]

    特集215億kmの彼方を旅する探査機が電波と通信の基本を教えてくれるボイジャーに学ぶ超長距離ディジタル無線

    が、結構詳しいけれど、文献だとこんなのもあった。

    畳込み符号のエラートレリスとシンドローム復号—もう一つの研究の流れ— [jst.go.jp]

    典型的な例として,NASA の探査機ボイジャーが挙げられる.
    表 1 及び表 2 は,1977 年 8 月に打ち上げられた Voyager 2 号の仕様とその飛行経過を示したものである(12).低受信レベルでのビット誤りを防ぐため,連接符号 (RS 符号化+畳込み符号化)が用いられている.

    表 1 Voyager 2 号の仕様
    重量 808kg
    アンテナ 直径 3.7m
    電力 放射能熱発電機により,400W を発電
    符号化 RS 符号化+畳込み符号化/ビタビ復号+RS 復号

    表 2 Voyager 2 号の飛行経過
    年月日 内容
    1977.8.20 打上げ
    1979.7. 9 木星 (Jupiter) 接近
    1981.8.25 土星 (Saturn) 接近
    1986.1.24 天王星 (Uranus) 接近
    1989.8.25 海王星 (Neptune) 接近,衛星トリトンを撮影
    2010.6.10 太陽から約 138 億 5, 900 万 km
    30 万年後 恒星シリウス (太陽から 83 兆 km) に近づく

    ボイジャーで使われているリードソロモン符号+ビタビ複合のサンプルプログラム [cqpub.co.jp]動かしてみたところ、簡単なアルゴリズムなのに、強力に誤り訂正をしてくれるのには結構驚いた。

  • 予防交換 (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2020年11月07日 14時32分 (#3920238)

    そろそろボイジャー2号のアンテナも更新した方がいいんじゃない?

    • by Anonymous Coward

      AE35ユニットの故障予測でもあったんか?

    • by Anonymous Coward

      光速を越えたら逆に新しくなっていくんじゃね?

  • by Anonymous Coward on 2020年11月07日 14時51分 (#3920243)

    と思ったら、6月時点で1号が約224億km、2号約186億kmと結構差があるだな。
    2号の方がわずか先に打ち上げてたとかも知らなかったよ

    • by LARTH (14573) on 2020年11月07日 17時25分 (#3920313) 日記

      距離については通信速度を下げればなんとかなるもんです。
      今は160bpsで運用しているらしい。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        すでに光の往復だけで1日以上かかる距離だから多少の通信速度の低下は誤差の範囲だな

        • by Anonymous Coward

          うかつにcdしたあとlsとか阿呆な真似できない…
          ヘタするとlsに何週間かかるんだが

          • by Anonymous Coward

            >ROUND-TRIP LIGHT TIME
            >1.45 days

            えらいこっちゃw

      • by Anonymous Coward

        >>今は160bpsで運用しているらしい。

        意外とビットレート大きいんですね
        下には下があるのもで、潜水艦の超長波通信システムは1bps程度だとか、それ以下だとか聞いたことがある

        • by Anonymous Coward

          電波時計の標準電波も1bps程度だね。その代わりたった2つの発信局で日本全国をカバーできる

          • by Anonymous Coward

            timeが何ビットなのか気になる...

            • by Anonymous Coward on 2020年11月07日 23時46分 (#3920423)

              マジレスして良いのか悩みどころですか、以下のようなフォーマットになってます  
              http://jjy.nict.go.jp/jjy/trans/index.html [nict.go.jp]

              タイムコード情報
                時、分、通算日、年(西暦下2桁)、曜日、うるう秒情報、時と分に対応するパリティ、予備ビット、停波予告情報。

              なのでtimeのビット不足は直接的には関係ありませんが、100年後お手持ちの電波時計のカレンダーは2020年を指しているはずです

              親コメント
              • by st1100 (45287) on 2020年11月08日 14時51分 (#3920511)

                100年後・・・
                曜日ビットから計算して、2120年を出せる
                (無駄に気合が入った実装だったら)

                親コメント
              • by Anonymous Coward

                二桁ですか...
                少ない気がしたけど、どうせ100年もせずに壊れるので、製造年でオフセットつければ大丈夫ですね。

              • by Anonymous Coward

                たとえ壊れなくても100年後には付喪神になるので100年で大丈夫、ということで西暦は2桁に決まったらしいです。
                手元にある民明書房の本にはそう書いてあります。

        • by Anonymous Coward

          潜水艦向けだと、波長にビットレートが低い要因があるのではないかと。
          深海に届けるには長波を使う必要がありますが、周波数が低いと単位時間あたりのシンボル数が限られてくるので、どれだけ変調を頑張ってもビットレートを上げられなさそうです。
          一方で、宇宙空間では利得の高いアンテナ設計や効率の高い送信機が比較的容易にできる周波数帯を選び放題でしょうし、バックグラウンドノイズから信号をうまく拾えるようなスペクトル拡散?CDMA?をがっつり効かせられそうです。

          1光日の彼方から160bpsで信号が届くなんてすごいですね。写真を送ってもらうのは無理でしょうが・・・。

          • by LARTH (14573) on 2020年11月08日 0時56分 (#3920431) 日記

            写真を送るのは意味が無いのでカメラの電源はオフになってるかと。もう30年前の話です。
            地球が1ピクセル以下のサイズで外は空虚。軌道近くに天体が有れば…光源が無いのでやっぱり無意味。
            宇宙ってスカスカなんですよ。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              天の川の写真くらいは送ってくれるんじゃないかと思ったのですが、そんなことはないのですね。
              ありがとうございます。勉強になりました。

              • by Anonymous Coward

                天の川まで離れていると、188億kmなんてゴミやぞ……

        • by Anonymous Coward

          ビットレートは良くてもレイテンシというか、ラウンドトリップどんだけかかるんやっていうね。

      • by Anonymous Coward

        中継アンテナを飛ばせば、高速化できる?

        • by Anonymous Coward

          今からニューホライズンぐらいの足の速い探査機を準備して後追いで打ち上げても、
          現時点より距離が縮まる前にボイジャーの原子力電池が尽きると思う。
          ワープ航法が開発されれば、ボイジャーの回収ができるかもね。

          ヤマト2199に、ワープ先の深宇宙からガミラス侵略前の青い地球を光学的に観測するストーリーがあったな。

          • by Anonymous Coward

            ボジャーの電池がもっても、出力を考えると今年が最後になる可能性があり
            長くても20205年あたりが最後なんだよなぁ。。(ボイジャー自体はまだ稼働し続けるだろうけど、デムパが、、、、

            まぁボイジャーよりも先に人類史が地上から失せる可能性が高いんだけど、、、

            #この空虚を、チンコから悲しみの涙を流して納めます

            • by Anonymous Coward

              今年が最後なのと20205年が最後なのでは、大違いですよね。これを大差ないと見なすのが天文学ジョークでしょうか?

              (ググって2025年の間違いだろうなということは分かった)

    • by Anonymous Coward

      どっちが先にヴィジャー(V'ger)になるか競争ですね

  • 更新されたのは、アンテナでなく送信機(及びその補機類)に思えるのだが。

    • by Anonymous Coward

      JPLのニュースリリースのタイトルは
      NASA Contacts Voyager 2 Using Upgraded Deep Space Network Dish

      となっていて、本文中に

      > Deep Space Station 43, the only dish in the world that can send commands to Voyager 2

      とあるので「dish」でアンテナを含む通信システム一式ということですね。

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い

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