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グラフェンの大量生産が可能に 12
ストーリー by reo
a-flower-that-blossoms-in-bona-fides 部門より
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ある Anonymous Coward 曰く、
大分大学の豊田昌宏教授と神戸市のベンチャー企業「株式会社インキュベーション・アライアンス」がグラフェンの安価な大量生産方法を確立したとのこと (毎日 jp の記事より) 。
この方法は基板や触媒が不要であり、「高速・高圧 CVD (化学気相析出法)」によって容器内で 3 次元・同時多発的に花弁状のグラフェン (グラフェンフラワー) を作りだし、グラフェンフラワーに超音波を当てることによって剥離してグラフェンを取り出すとのこと。
また、同社は 0.2 GPa 程度の低い圧力の汎用な熱間静水圧成形 (HIP) 装置で短期間・低コストにダイヤモンド材料を作り出し成形する方法も開発したそうだ (国際出願WO/2010/092996) 。
どうかなあ (スコア:4, すばらしい洞察)
透明タッチパネル云々って部分は無理とわかっていて言っているような気が.
電池などならともかく,電子材料(半導体だのタッチディスプレイだの)に使うおうとするんなら結局基板にきれいに張り付いている必要があって,であるならばRuoff先生のところが開発したCu上で作る手法が圧倒的に優れてると思うんですよ.
何せメートルサイズのものが作れるし,roll-to-rollで移せる,しかも今となってはコストも安い.
#Ruoff先生のところの仕事は衝撃的だったのですよ.何せほぼ確実に単層で出来てきますし.
今回の手法,安くできるんならバルク材料(つまりグラフェン集合体のもそっとしたかたまり)として電池電極にするとかは可能なんで,実際にはそっちを目指すんでしょうけど.それならコストによっては十分いけるとは思います.
Re:どうかなあ (スコア:1)
その方法でのタッチパネルはもうできてます [nature.com]よね。
この論文の Fig.1 d,e,f をみると殆ど商品化レベルの技術に見えます。
# 飯島先生が last author ですけど、日本でやってるのかなあ?
# これ最初に見かけたのは /.J だったような...
Re:どうかなあ (スコア:1)
>これ最初に見かけたのは /.J だったような...
多分私の書いた日記 [srad.jp]じゃないかと.
#見直してみたら同じく飯島先生の関与に疑問を呈してた.
Re:どうかなあ (スコア:1)
そうでした。過去記事を検索しても見つからないのでおかしいなあ、と。
いつも貴重な情報をまとめて下さって有り難うございます。
私はグラフェンを研究している訳ではないのですが、流行っているだけあって、
身の回りにも研究を始める人が出てきています。せめてお話しについて行ける
くらいは勉強しておかないと...
Re: (スコア:0)
グラフェン入りグリスやグラフェンを混ぜたヒートシンク・PCケースの材料には良さげ?
Re:どうかなあ (スコア:1)
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
書いても書いても減らない鉛筆・四菱ハイユニ! (スコア:2)
芯にグラフェンを配合した鉛筆なんていかがです。滑らかな書き味でしっかり書けて、折れにくい。
…アレ? 普通の鉛筆とあんまり変わらんような気が。
おお (スコア:1)
Re: (スコア:0)
去年のノーベル賞ですからね。
単層グラフェンもどき (スコア:0)
ふわふわ (スコア:0)
なんか製造法を見て、野尻さんのふわふわを思い出しました。
ベンチャーから世界を変える産業ができたらいいなぁと思います。
国際出願 (スコア:0)
「国際出願WO/2010/092996」って、間違ってはいないけど、微妙に誤解しそうになりました。この事件番号は国際公開番号で、国際出願番号ではないのですね。(機関コードがIBじゃなくてWOだからそりゃそうか)
PCT出願(国際出願)なのはよくって、国際公開番号が WO/2010/092996、国際出願番号が PCT/JP2010/052000。