NASA、次世代大型有人ロケット「SLS」計画を発表 19
ストーリー by headless
計画 部門より
計画 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
NASAは14日、次世代の大型有人ロケット「SLS(Space Launch System: 宇宙発射システム)」の開発計画を発表した(NASA - Human Space Explorationの記事、 asahi.comの記事、 ロイターの記事、 sorae.jpの記事、 本家/.)。
SLSの搭載能力は当初70トンで、その後130トンまで拡張される。最終的にはサターンVを超える史上最大のロケットとなる見込み。開発費用は100億ドル。スペースシャトル計画およびコンステレーション計画を取り込むことで、最新の技術を利用しつつコストを抑制できるという。2017年に無人、2021年に有人での打ち上げを目指しており、5月に発表されたオリオンMPCVとあわせて、火星有人探査を目指す。
コンステレーション計画もスペースシャトルの技術を再利用していたが、成果を上げることなく打ち切りになっている。今度は大丈夫なのだろうか。
Ares-Vとのちがい (スコア:5, 参考になる)
と思ってしらべてみた。
固体ロケットブースターとしてスペースシャトルに使ってたチオコール社製のロケットブースターを使用。
ただしシャトルでは4セグメント(ブロック)だったのを5セグメントに延長したものを使用する。
これはAres-VもSLSも一緒。
二段目にはサターンV型ロケット(アポロ宇宙船を月に送ったアレだ)の二段目に使われてたJ-2エンジンの改良型J-2Xを使うって点でもAres-VとSLSは同じ。
違うのは
Ares-Vでは一段目のエンジンにRS-68を5機または6機使う予定だった。(RS-68はアメリカの無人ロケットデルタIVに使われている液体酸素・液体水素エンジン)
それが今回のSLSでは一段目にRS-25D/Eエンジンを3機使うことになってる。
RS-25D/Eってのはスペースシャトルに使われてたメインエンジン(SSME)を改良したもの。
実はRS-68のほうが推力は大きい(一気圧下での推力はSSMEの1.5倍)ので、地球低軌道に送り込める貨物の量は減ってる。
Ares-Vでは188トンの貨物を運べる予定だったのが、SLSでは70~129トンになってしまってる。
RS-68は無人機用なので有人用に使うための信頼性向上にけっこうお金かかるっぽいんで、今まで散々有人打ち上げに使って実績のあるSSME(の改良型)を一段目に使うことにした、ということなんでしょうな。
そのせいで打ち上げ貨物量が減っちゃったけど、現実的な予算の枠内で考えるとこれしかない、ってことなんでしょうね。
しかし、SRB二機とSSME三機って、それってほとんど「シャトル-C」(かつて構想されてたスペースシャトルのエンジンだけを流用した使い捨てロケット)と変わんないじゃん、という気がしなくもない。
Re: (スコア:0)
エンジンの数え方は基だと思います
揚げ足ごめんなさい
Re: (スコア:0)
素直にというかさっさと廉価版シャトルを開発すればすんだ話だった?
シャトル vs SLSでペイロードが3~5倍違うからちょっと無理かな?
Re: (スコア:0)
というか、使用用途が余りないってのがあったんで、月なり火星なりを示されないとなかなかに俎上に上がらなかったと。
世の中一桁トンクラスですら相乗りしている時代だし。
アレスでいいじゃない (スコア:2)
今回この巨大ロケットに新規投資することになったのでしょう?
どうせ大金かかるならアレスロケットI/Vに追加投資して完成させればいいじゃない。
…アレスの「宇宙でIとVが合体」コンセプトは絶対無理だったということなのかしら??
#本家/.を見てみた:「何が違うの?」「塗装が白くなった」
Re:アレスでいいじゃない (スコア:1)
> どうせ大金かかるならアレスロケットI/Vに追加投資して完成させればいいじゃない。
アレスの開発をそのまま続けてたら、もっと金がかかっていたんでしょう。
アレスVを有人仕様にすることでトラブルメーカーのアレスIと手を切り、全体の予算を縮小したということだと思います。
打ち上げ能力は減るけど、その範囲内でやれることをやっていこうという現実路線ですね。
記事訂正スレ (スコア:1)
100億円ではなく、100億ドルですね。
#いくらなんでも安すぎると思ったので確認してきた
Re:記事訂正スレ (スコア:1)
公共事業 (スコア:0)
公共事業で日本人は道路や整備新幹線を作り、米国人はロケットと宇宙船を作る
Re: (スコア:0)
子の世代に恨まれたくなければ財源ないのに火星有人探査なんてやってる場合じゃないと思うぞ。
Re: (スコア:0)
大震災はこの国にとっての土建業の重要性が分かりやすかったのではないかと思います。
ロケットや原発を作らなくなることは、米国では安全保障を考えても絶対にないといっていいでしょう。
日本でも同じ観点からこれらの技術の行く末を考える必要性があると思います。
Re: (スコア:0)
> ロケットや原発を作らなくなることは、米国では安全保障を考えても絶対にないといっていいでしょう。
1979年のスリーマイルでの事故の後、30年もの間米国内で新設された原発はないけど?
Re: (スコア:0)
商用の原子力発電所は作っていないが、空母・原潜用の原子力プラントは継続的に製造している(他に研究用の原子炉も多数ある)
というわけで米国が原子力技術を手放すことも喪失することも無い
現状はシェールガス革命とかで商用原発の先行きは極めて不透明だが.........
Re: (スコア:0)
> ロケットや原発を作らなくなることは、米国では安全保障を考えても絶対にないといっていいでしょう。
日本でも少なくとも原発に関しては同じなんでは?
こないだ議員さんが思いきりぶっちゃけて言ってませんでしたっけ?
Re: (スコア:0)
東北道のかなりひどかった崩壊部分が脅威の日程で復旧したのを見ると
道路づくりに普段からお金使っておくのもやむを得ない気がしました。
とはいえ誰も通らない道路つくるならもっと他にあるだろうとは思いますけれど
Re: (スコア:0)
日本の道路容量は自動車保有台数に比べて圧倒的に米国に劣ってる。宇宙ロケットは道路をもっとガンガン作って追い付いてからでいい。
Softlanding Linux System (スコア:0)
このはなしがまだでてないなんて!
Re: (スコア:0)
その次のロケットはslackですか?
SLSと言われると (スコア:0)
こっち [sls-net.com]が先に思い浮かぶ