
科学は民主主義によって決められるものではない 67
ストーリー by hylom
社会と科学 部門より
社会と科学 部門より
taraiok 曰く、
Slashdot「Science By Democracy Doesn't Work 」より。
米国の上院では2つの環境に関連する法案が審議された。一つは「気候変動がデマではない」というもので、これは大差で可決された。続いて「気候変動が人間によって引き起こされたのかどうか」が審議されたが、こちらは否決された。このように、科学が真に有効かを議会投票で決めるのは科学とは対極の考えに位置している。科学の議論はコンセンサスの合意を目的としていない。むしろ答えを明確にするために問題を提起することにあるからだ。これは過去の科学史における議論を見ても明らかだという(medium.com、The WashingtonPost)。
なお、先の2つの議論は、米民主党が環境問題に関連のあるキーストーンXLパイプライン建設法案を廃止するために仕掛けたトラップだったという。民主党側は両方とも可決されると踏んで、その上でキーストーンXLパイプライン建設を阻止の足がかりにする計画だったようだ。しかし、予想外の審議結果により思惑は外れた模様(ScienceAAAS、WSJ、Slashdot)。
妄想 (スコア:1)
>続いて「気候変動が人間によって引き起こされたのかどうか」が審議された
もしかしてアメリカには「気候変動は神が人類に与えた試練だ」とか言う議員でもいるんでせうか?
Re:妄想 (スコア:1)
石油業界・自動車業界・たばこ業界などのロビー活動だとみるのが自然な解釈では。
Re: (スコア:0)
気候変動はコミーが仕組んだ陰謀、なんじゃないの?
はい、いいえ、コンピュータ様。未確認情報を噂として垂れ流すような反逆的行為には荷担しておりません。
Re: (スコア:0)
共産主義者は人間ですね。
Re: (スコア:0)
偉大なる知性の操作によりデザインされた物である。
科学教育の失敗か……? (スコア:0)
一々こういうことが議題に上がるなんて、単純に国民の科学教育に失敗してるんじゃないの
……と思ったけど、これは政治的な駆け引きの一つであって、科学教育云々とは無関係な話のようだ。
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:2)
科学より民主主義のほうが強いんじゃないですかね。
民主主義国家というのは。
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:1)
「科学の(仮説の)是非は『議会政治のような多数決投票』で決めるべきではない。」という主張みたいですね。
科学者コミュニティ,科学そのものの民主制あるいは民主的なコントロールについては,今回は触れられていないみたいです。
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:1)
科学が分かる人よりも科学が分からない人のほうが多いのだから、科学的に間違っていることのほうが多数になる事例が多くなるだろうね。民主主義なら。
マイナスイオンや血液サラサラやEM菌や福島産忌避みたいなトンデモを啓蒙して誘導することは出来ても、左記はどれも撲滅するのに3年はかかったし、
未だに放射脳は存在するしね。
---------------------------- うちの猫は、ながぬこ
Re: (スコア:0, 参考になる)
通常だと、政治的意志決定のために必要な科学的事実は、諮問委員会や科学者の意見を聞けば済んでいた話。
ただ、この件については科学そのものが混乱している。それは、科学者でさえ政治的駆け引きと無縁ではいられないから。
科学者が必要とする予算は国や民間企業から拠出されているのだから、その意向に沿った研究をしなければならない。
そうなれば、科学者の意見でさえ信用できなくなる。誰の意見も信用できないのなら、最終手段としては多数決で決めざるを得ない。
ということだと思うけど。
幸いにして、科学者の意見でさえ信用できなくなるような事態は、地球温暖化とか原発とかのいくつかの問題でしか
生じていなくて、他の問題についてはふつうに科学者の意見を聞いて意志決定をすればいいという状況が保ててるけど。
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:1)
ハンセン病患者の強制隔離とかはどうですか?
原因や治療法が見つかってからも行われていました。
ハンセン病 Q&A [hansenkokubai.gr.jp]
>ハンセン病患者に対する特別な法律を作り、患者を終身強制隔離して絶滅させようという政策がとられました。
>その基本的思想は、終身強制隔離・患者絶滅政策という誤った社会防衛論でした。
>「民族浄化、無癩日本」を旗印に
>施設内で結婚する場合は、断種・堕胎が条件とされました。(実に断種は1992年まで続きました)。
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:2)
ただ、このページには、
Q: このような国による強制隔離施策はどのように評価できますか。
A: 基本的人権の著しい侵害行為であり、しかも全く必要性のないものとして、厳しく糾弾されるべきです。
との主張がありますが、少なくとも特効薬開発以前に関しては、この主張が正しいとは言えないと思います。
科学的には、隔離によって推定何人がハンセン病患者にならなくて済んだか計算する必要がありますが。
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:1)
> 幸いにして、科学者の意見でさえ信用できなくなるような事態は、地球温暖化とか原発とかのいくつかの問題でしか
> 生じていなくて、他の問題についてはふつうに科学者の意見を聞いて意志決定をすればいいという状況が保ててるけど。
そこに疑義が有るなら、検証して反論を実証すればいいんじゃないかな?
「科学」がその門扉を閉じていることは決して無いのだから。
お前の「ぼくが考えた放射線の人体影響(笑)」よりも、科学者の理論及び臨床の成果の方を信じるけどね。
---------------------------- うちの猫は、ながぬこ
Re: (スコア:0)
私はLNT仮説を信じてますけど(自己の保身に採用してますけど)、
これは科学者の理論と全く切り離された物なのですか?
どこかに閾値があって、LNT仮説がどこかで放射線の人体影響を
過大評価しているとして、その閾値を証明するのが科学の勤めでしょう?
被曝に関するリテラシー高い人って悪魔の証明だなんだと言う方向に逃げて
科学の門扉を閉じ、「ぼくが考えた放射線の安全性(笑)」を信じてるだけでしょ?
Re:科学教育の失敗か……? (スコア:1)
お前が信じるのは自由だと?
水にありがとうという自由があるのと同じようにね。
> どこかに閾値があって、LNT仮説がどこかで放射線の人体影響を?
> 過大評価しているとして、その閾値を証明するのが科学の勤めでしょう?
検証して臨床してもLNT仮設を補強する成果がな~んにも無いから50年も仮説のままなんでしょ?
>悪魔の証明だなんだと言う方向に逃げて科学の門扉を閉じ、「ぼくが考えた放射線の安全性(笑)」を信じてるだけでしょ?
別に逃げてもないし、何の証左もないから何の証左もないって言ってるだけだし。
あと、「ぼくが考えた」じゃなくて、科学的考察と検証と無矛盾性を論文で発表し、追試し、臨床でも追試し云々の
その結果が科学であって「ぼくが考えた」じゃないだろうが。そんなことも判らんのか?
だから、科学の門扉は開いてるんだからLNT仮説を実験で証明し、再現させて論文書けばいいじゃない?なんでしないの?
どっから圧力が掛かっているわけでも、論文が不当にリジェクトされてるわけじゃないでしょ?
橋にも棒にもひっから無いから相手にされていないだけ。
---------------------------- うちの猫は、ながぬこ
Re: (スコア:0)
今回のは民主党の踏み絵作戦?が共和党の鈍感力?に負けた珍事っぽいので脱力…
>通常だと、政治的意志決定のために必要な科学的事実は、諮問委員会や科学者の意見を聞けば済んでいた話。
政治的意志決定には必ずしも科学は必要ではないし、科学的に事実だから意思決定する所まで自動的に進む、なんてことは全然ないという基本は押さえておきたい
科学が関わらなかったり科学の及ばない領域などあらゆる問題についても決定していくのが政治だからね
まあ、あまりに科学的にアレな場合は、後で司法の場で覆されてしまうけど
意志決定の責任を負うは有権者の代理人の政治家の仕事
Re: (スコア:0)
原発とか御用って言いたいだけの人かな?
Re: (スコア:0)
原発が日本で論争のネタになっていることすら認めないタイプの人?
Re: (スコア:0)
いや、そうじゃなくて「地球温暖化とか原発とかのいくつかの問題でしか生じていなくて」ってこたーないという意味でしょう。
血液型性格診断とか、水伝とか、ヤバいものがいっぱいあると思いますが。
(特に医療関係は酷い)
# 温暖化も含めて、どれも「信用できなくなる」というより「信用しようとしなくなる」と言ったほうがいいような気がする。
Re: (スコア:0)
> 血液型性格診断とか、水伝とか、ヤバいものがいっぱいあると思いますが。
血液型性格診断が政治的意思決定に関連してるとしたら、そうとうヤバイ国だな。どこ?
Re:これだから放射脳はw (スコア:1)
> 血液型性格診断とか、水伝とか、ヤバいものがいっぱいあると思いますが。
血液型性格診断が政治的意思決定に関連してるとしたら、そうとうヤバイ国だな。どこ?
昭和初期の日本。
外交官をO型に限るとか、実際にあったそうです。
Re: (スコア:0)
科学者の意見が信用できるかという話をしてるのに、
なぜ関係ない話題を持ち出すの?
Re: (スコア:0)
O型が外交官向きとしたのは、1960年にフランスで出版されたレオン・ブールデルの「血液型と気質」
戦前の日本では古川 竹二の「血液型と気質」*が1927年に発表され、1931~1932年に否定されているが、
その中にO型と外交官を結びつけるものはない。
* 心理学研究 Vol. 2 No. 4 , P612-634 (1927)
よって、
「昭和初期の日本。
外交官をO型に限るとか、実際にあったそうです。」
はガセだと思われる。
Re: (スコア:0)
それのどこが根拠なんだよ。
そんなんじゃ、ガセともガセじゃないとも言い切れない。
Re: (スコア:0)
主張する方が根拠を示せ。
Re:これだから放射脳はw (スコア:1)
それの後なのですが、外務省嘱託医の名前で1937年に「外交官はO型に限るべし」との建白書が外務大臣に提出されています(昭和12年6月24日付の東京日日新聞)。
自分もおぼろげな知識で書いていましたが、建白書までで止まったようで、実際に採用されたわけではなかったようです。
ホントこれだから放射脳はwww (スコア:0)
いつから論争があるのだと錯覚していた?
Re: (スコア:0)
論争になっていてほしいんだよ
そっとしておいてあげな
Re: (スコア:0)
信じたいとか都合がとで起こった事象たる事実は変わらんからなぁ
真実って信実ってなもんで色眼鏡の数だけありますよって
# 政治や正義ってそういうものだという事実なのかな
新しい中世の幕開け (スコア:0)
ガリレオ・ガリレイが宗教裁判で異端にされたような時代が再び来るのかね。
Re: (スコア:0)
べつに、この決定に反する結論を出すような研究が禁止されるというわけではないと思いますが。
科学と違って政治は意志決定をしなければならないから、それに伴って科学的事実を判定することだって普通にあります。
たとえば、食品や薬品や建築物や工場等の安全基準は法律で決まっていますが、その根拠には科学があります。
食品の安全基準が法律で決まっているからと言って、それと異なる結論を出すような研究をやっちゃいけないなんて誰も思わないでしょ?
Re: (スコア:0)
禁止はしないけど、金がなければ研究も続けられませんからね。
その金を得るために…
理研のSTAP騒動、もうお忘れでしょうか。
Re: (スコア:0)
民衆はなにも思わないけど、権力者の利権を脅かす場合はどうかな?
今回の件もパイプラインの建設法案を見据えて民主党が議論を投げかけた訳だけど
これが両党ともに都合の悪い(あるいは都合の良い)内容だった場合とかを考えると
ありがちない話でもない気がする。
あれ?でも民主党が両方可決されると踏んだ議論で片方が否決されたってことは
そういう政治的な意図を排して純粋に判断したってことになるのか?
それだと政治的にも科学的にもなんの意味もないような
Re: (スコア:0)
> 権力者の利権を脅かす場合はどうかな?
権力者が利権第一で行動したら、それを止めさせるのが民衆の役割だし、
止めさせるのに十分な権力が民衆には与えられている。
(科学者も民衆のひとり)。
実際に止めさせるかどうかは民衆の自由。
(科学者を含む)民衆が何も思わなかったら、それは問題なかったということではないか?
ただ、科学的事実に反する決定を下したら、たいていそれは民衆の不利益(最低でも、
税金の無駄遣い)につながると考えられる。
Re: (スコア:0)
>あれ?でも民主党が両方可決されると踏んだ議論で片方が否決されたってことは
>そういう政治的な意図を排して純粋に判断したってことになるのか?
>それだと政治的にも科学的にもなんの意味もないような
文型人間の私としては、「政治的な意図を排して純粋に判断した」って発想ではなくて、
法案の内容を他の案件に支障が生じないであろう程度に吟味・変更する工程を
踏まえたうえで了解した、と受け取ります。
民主主義制度下にある政治家は有権者の利益の代表者でもあるので、
政治的意図を完全に排した政治家は、制度上は正しく機能していない人種になりますよ。
Re: (スコア:0)
科学ってのは事実やその予測を行うものであって、意思を決めることではない。
「避難した方が安全」と予測するまでで、「べき」かどうかは科学ではなく政治の範疇。
あと、「非難した方が安全」というのが科学的事実かどうかは怪しい(というか間違っていると思う)。
避難により生ずるストレスによる害を過小評価しているのではないか?
また、後者にもかかわるが、コスト面も経済学者達の間でコンセンサスが取れている話なのか?
日本経済に与える悪影響は大きいと思うが?
政治方面 (スコア:0)
>米国の上院では2つの環境に関連する法案が審議された
民主党側は両方とも可決されると踏んで、その上でキーストーンXLパイプライン建設を阻止の足がかりにする計画だったようだ。
政治方面の話なら政治的に解決されて当然の気がするが。
科学アカデミーの中で仮説の是非を投票で決定する、とか言われたら仰天するが。
Re: (スコア:0)
病気の診断基準とか、仮説であっても公式見解が必要なものであれば、投票で決めることだってあるでしょう
Re: (スコア:0)
欧米だと死を判断するのは、検死官の医学的見地による客観的権限だけど、
日本だと「脳死は人の死か」を国会の多数決で決め、臓器提供「意思の有無」で人の死が左右されてる。
日本社会では、死というのは「大自然の摂理」ではなく、「本人の努力次第で決定できること」なのかなあと。
「死というのはですね、嘘吐きの言葉なんです。途中で止めてしまうから死になるんですよ」みたいな大和魂の世界。
Re: (スコア:0)
「欧米」とひとくくりにするわけにはいきませんが、少なくともアメリカでは、「脳死は人の死か」という問題を俎上に載せてすらいないのではないか、という意見もあるようです。
アメリカ一般市民の多くは、脳死というもの自体を知らないのだとか。
(知った際に、脳死に抵抗を覚える方はかなりいらっしゃる模様)
医療の進歩の結果、完全な生と完全な死の間の遷移期間が長くなってしまったのがそもそもの原因なわけで。
そのどこに境界線を置くか、というのは客観的に決められるものではないと思います。
Re: (スコア:0)
あなたは問題の大きさ、意味合いを勘違いしているように思う。
人の生死は単なる現象や状態変化というだけでなく、人権にかかわる社会や法にとって根本的な問題なのです。
ですから、医学が示す生と死の基準は参考にしますし、ほぼそれに沿う事にはなろうかと思いますが、必要であれば別の基準を設けるのが道理です。
なお、「大自然の摂理」と言ってますが、昔は今と違い、息も脈もなければ「死」だと思いますよ。
「大自然の摂理」もあるとは思うが、人間社会にとっての「死」は他と同じように時代と共に変わっているものでしかありません。
Re: (スコア:0)
それは、「大自然の摂理」よりも「ホモサピエンスの内部事情」を上位に置いていると思うよ。
この宇宙は、ホモサピの都合に基づいてではなく、大自然の法則に基づいて回ってる。
「死」は宇宙すべての生物において、共通単一スケールであって、オラウータンの脳死と、ホモサピの脳死について違いはないもの。
ホモサピの運用上で必要なら、そこは「死」じゃなく、別の何かの単語を当てることになると思う。
Re: (スコア:0)
それは傲慢な考え方だね。法的な死の方が歴史は古いんだから、それを一般的な意味での死と区別したいなら、そっちに新しい言葉を割り当てるべきだろう。脳死とかそうでしょ。
Re: (スコア:0)
そもそもの話は「法的な死」と「大自然の摂理」は欧米ではリンクしてるけど、日本ではリンクを切ってしまったという所だよ。
科学側の新発見で「大自然の摂理」のほうがアップデートされると、自動的に「法的な死」もアップデートされてる。
そうでないと、検死官の代わりに宗教の司祭様を呼んで判断するような世界になる。自分はそういうの御免です。。
Re: (スコア:0)
科学を民主主義で決める、というからおかしくなるね。
決めたのは、不確定な仮説を、政治に反映するかどうかだけ。
気候変動は仮説であって、それを普遍的な科学であるキリッてほうが非科学的。
Re:政治方面 (スコア:2)
ただのアンケートでしかなく,政治に反映させるならちゃんとそう書けよ,と思います.
類例 (スコア:0)
インディアナ州円周率法案 [wikipedia.org]
米イリノイ州、冥王星を惑星と認める (ただしイリノイの夜空通過時限定) [srad.jp]
Re:類例 (スコア:1)
インディアナは類例だが、イリノイは違うだろ。
前者は数学的問題だが、後者は定義の問題
私は手を汚さない (スコア:0)
科学はファンヒーターの給油ブザーみたいなもん。
それを聞いてブザーを信用するか、誰が給油に行くかは民主主義なじゃんけんで決めればいい。
科学は最終的に民主主義によって決められるもの (スコア:0)
但し仮説の是非を決める投票への参加者は、極限られた専門家だけであるし、その重み付け(有権者一人当たりの票数)は異なる。
遍く成人一人一票の普通選挙でなく、明確に制限選挙であり、過去の実績に基づいた一票の重み付けの異なる株主総会に似た民主主義、いや資本主義や市場主義に似た「科学主義」とでも云うべき物である。