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JAXA

金星探査機「あかつき」の軌道投入に成功 24

ストーリー by hylom
5年越し 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

2010年に金星への周回軌道投入に失敗した金星探査機「あかつき」が今年12月7日に軌道修正のためのエンジン噴射に失敗したことは先に報じられているが、9日、金星周回軌道への投入に成功したことが明らかになった(日経新聞NHKJAXAの発表)。

JAXAによると本来は1秒以下しか吹かない姿勢制御用の小型エンジンを使用し、20分28秒にわたって噴射を行ったとのことで、今回の軌道投入は大きな不安があったようだ。また、軌道投入失敗からの5年間で機器の劣化が生じている可能性もある。今後も課題は多そうだが、ひとまずはお疲れ様でした。

また、姿勢制御用エンジンの噴射後にあかつきが撮影した金星画像も公開されている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by NOBAX (21937) on 2015年12月10日 16時01分 (#2932448)
    軌道修正前に書かれた、JAXAの中村正人さんの「あかつき」のこれまでとこれから [cps-jp.org]が参考になります。

    金星周回軌道に入れるための「重力ブレーキ方式」と「軌道変更方式」のどちらを採用するかについては、
    NHKのコズミックフロントNEXTの「大宇宙の航海術 狙った天体になぜ行ける?」の回でも紹介されていました。
    • > 重力ブレーキ方式
      スイングバイの減速分だけで軌道に入れるんだ……

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        それはありえないでしょ

    • by Anonymous Coward

      スラスタの20分噴射、実績あるのでノーリスクって書いてありますね…。
      報道では「普段1秒未満しか噴射しないスラスタを20分」ってのが強調されがちでしたが。

      コレは、一般人は情動でしか反応しない、という事実をうまく利用したのかな。
      プロジェクトX的な物語を強調する報道姿勢を学んだと好意的に見るべきか。

  • 2010年に金星への周回軌道投入に失敗した金星探査機「あかつき」が
    今年12月7日に軌道修正のためのエンジン噴射に失敗したことは先に報じられているが…

    失敗してたの?

    • http://science.srad.jp/story/15/08/11/0528250/ [science.srad.jp]

      #紛らわしい

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
    • 日経
      「7日に軌道投入に再挑戦して計画通りにエンジンを噴射したが、観測に適した軌道に入れたかはわかっていなかった。」

      NHK
      「「あかつき」は、その後、本来の目的から外れて、太陽の周りを回っていましたが、7日、残された小型のエンジンを使って金星を回る軌道に入ることに再挑戦しました。
      JAXAは、金星の上空に接近した「あかつき」の小型エンジン4基を、20分28秒にわたって噴射させ、予定どおりに噴射したことを確認するとともに、金星を回る軌道に入ったかどうかデータの分析を進めていました。」

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年12月10日 18時43分 (#2932560)

    成功したあかつきにはって誰がいうか。

  • by Anonymous Coward on 2015年12月10日 18時33分 (#2932555)

    仕方ないとはいえ、ひどい軌道ですね。一応「とりあえず金星を公転してるよ!一応」と言い張ることはできるんでしょうが、うーん…

    http://www.jaxa.jp/press/2015/12/images/20151209_akatsuki_1.jpg [www.jaxa.jp]

    5年間太陽に焼かれて耐用年数過ぎて姿勢制御装置も軌道変更に使い果たしたような状況で、13日に1回しか接近観測できないとなると、本業の観測を果たせる機会は極僅かでしょう。
    「世界にデータを提供できる」と責任者は言ってますが、今回の写真が最後かも…

    手放しに誉めたり喜んだりできるような代物ではなさそうです。

    • by Anonymous Coward on 2015年12月10日 19時15分 (#2932580)

      JAXAによると、

      >グローバル撮像: 新軌道でも常に60km/pixelを
      >越える解像度で金星をとらえる。解析結果によ
      >れば、この解像度でも主目標である雲移動ベク
      >トル算出は可能であり、研究計画に大きな変更
      >はない。

      >新軌道のメリット・デメリット • 1週間連続でグローバル撮像が可能であり、またグロー
      >バル撮像が可能な期間が増えるため、大規模現象を把握しやすくなる。
      >• 予定していた高い解像度を軌道上の一部分でしか達成できない。
      >• 大気運動の精密観測のために軌道運動を大気の回転と同期させることができない。
      >• 電波掩蔽観測の頻度が低下する。
      >• 雷観測の頻度が低下する

      だそうですよ

      親コメント
    • ひどいって言っても、日陰でバッテリーを使い切らず、姿勢制御用スラスターの推力だけで軌道投入できる厳選された軌道なわけですけどね。
      推進剤も使い切ったわけじゃないですから、運試し要素は結構あるでしょうけど、機材故障がなければしばらく観測できるでしょうから、喜べる結果でしょう。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      偵察衛星じゃないんだから、近ければ良いってわけじゃないですよ。
      元々の予定起動も長楕円軌道なんですし。

      例えば軍事衛星でも早期警戒衛星は高い所にありますが、低軌道じゃ全体を見ることができないからです。

      • by Anonymous Coward

        同じ場所を連続観測するためにも離れる必要があります.
        近いとスピードが上がるので.
        とはいえ,本来より離れすぎで,おそらく短焦点レンズのような物なので予定より大分小さく写るだろうとは思われます.

    • by Anonymous Coward

      打ち上げ時予定:
      遠金点:8万km 周期:30時間
      現在:
      遠金点:30-40万km 周期:10日
      くらいだから、失敗後5年経っての策としては上出来なんじゃない?

  • by Anonymous Coward on 2015年12月11日 13時36分 (#2933077)

    くうきよめなくてナンですが、
    ツイッターとかに、「軌道投入」に託けて「豆乳鍋」を…、ってのを見かけます。

    で、投入→豆乳は分かるのですが、何故「鍋」なのかが、ワタシにはワカリマセン。
    どなたか解説して下さらんか。

    • by shibuya (17159) on 2015年12月11日 13時40分 (#2933082) 日記

      さきおとといかおとといあたりの21時のNHK地デジでJAXAの軌道計算屋さんが
      豆乳鍋でお祝いしたという話をしていたからそれではないのかな?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      投入軌道を探したJAXAの広瀬さんが、会見で記者の質問に答える中で
      「投入前日、夫が『明日投入でしょ』といって豆乳鍋作ってくれて、娘と三人で食べました」という話をしたのよ
      基本まじめな会見の中でもっとも朗らかムードだった瞬間

  • by Anonymous Coward on 2015年12月11日 15時01分 (#2933132)

    はやぶさにせよあかつきにせよ、科学プロジェクトとしては所定の成果が得られたとしても、探査機としては失敗していて、それを運用でカバーしたということだと思うのですが、正しいでしょうか? そうするとミクロな部分では失敗の原因は明らかになっているはずですが、

    こう失敗が続くということは、設計もしくは製造のシステムに欠陥があるのか、根本的な方針に実現上の無理があるのか、単純にコストとトレードしたのか、そういうマクロな視点での失敗の本質は明らかになっているのでしょうか?

    これは失敗プロジェクトであって敗戦処理が偶然うまくいっただけ、という意識が当事者たちにどれだけあるのか興味があるな。

    • by rin_penguin (9144) on 2015年12月11日 16時02分 (#2933190)

      はやぶさは探査機としては失敗かもしれないが、そもそも探査機としてのウェイトが10%くらいだからなぁ。
      あれだけいろいろ失敗を経験できれば工学実験機としては大成功だろ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      なんだか、世の中には 100 % の成功と 100 % の失敗しかないとか、何事にも分かりやすい唯一根本的な原因があるに違いないとか、
      随分と単純なロジックの中で生きていらっしゃる方のようですね。

      # こういう方には、せっかく JAXA の公開してる細かな資料も意味ないんだろうなあ

      • by Anonymous Coward

        世の中には目標を達成できなければ失敗であったり、
        達成率など全く考慮されないプロジェクトは多々あると思いますが。
        現代における宇宙探査機の設計製造は、そういう類のものではないのですか

        それとも、努力したぶんは評価されるべしとか、90%成功したのだから、
        評価において失敗は10%の割合で扱われるべき、という程度のものだということでしょうか

    • by Anonymous Coward

      はやぶさは工学実験機だからアレでいいんだよ。
      深宇宙探査での勘所と設計・運用のコツを学べたうえに、サンプル回収もできちゃったんだから、成功しすぎだろ。
      アレのおかげで、光圧を積極的に利用して制御する技術とかお家芸になってるじゃないか。
      イカロスとかいう変なイカもまだ生きてるらしいし…。

      でもまぁ、のぞみ、はやぶさ、あかつきと、エンジンの配管周りで失敗を繰り返してるのはいただけないね。
      はやぶさ2では失敗の知見に基づき反省し、故障がおきにくい設計になってるそうだ。

      さて、工学的に見れば、あかつきのエンジン周りは失敗だけど、それ以外の所が健全だ

      • by Anonymous Coward

        物語性を求める感性があかつき2を作る原動力になるわけですから、理学研究的にも無益じゃないと思います。

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