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医療

蚊が媒介する複数の伝染病を防止し、刺されたときのかゆみも減らすワクチンの臨床実験が米国で始まる 24

ストーリー by headless
免疫 部門より
カが媒介する複数の伝染病を防止するというワクチンの臨床試験を米国立衛生学研究所(NIH)の国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)が開始した(ニュースリリース臨床試験詳細Ars Technicaの記事)。

このワクチンは英SEEKが開発した「AGS-v」と呼ばれるもので、デングや黄熱病、ウエストナイル熱、チクングニア熱、リフトバレー熱、日本脳炎、ジカ熱などの感染防止に効果があるという。AGS-vはこれらの伝染病をもたらす病原体の抗体を作るのではなく、カの唾液への反応を変える抗体を作る。カが媒介する伝染病はカの唾液により感染力が強まることが知られており、AGS-vは唾液への反応を変えることで感染を防ぐという仕組みだ。これにより、カに刺されたときのかゆみも少なくなるほか、抗体を持つ人から吸血したカの寿命は短くなり、繁殖の抑制も期待されるとのこと。

臨床試験のフェーズ1では被験者を3グループに分けてAGS-v、AGS-v+補助剤、プラセボをそれぞれ接種し、人体への安全性や免疫反応を調べる。また、病原体に感染していないネッタイシマカを用い、刺された後の接種者の免疫反応や抗体の変化をみるほか、吸血後のネッタイシマカの吸血量や産卵数、ネッタイシマカの唾液に包まれたジカウイルスの繁殖に対する接種者の末梢血単核細胞や血清の影響なども調べるとのことだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2017年02月26日 20時18分 (#3167589)

    このAGS-vは蚊の唾液に含まれる数十種類のタンパク質のうちの4つをセレクトして、
    それを人工的に合成したものだそうだ。
    それを接種することで生物の免疫システムが学習して、蚊の唾液に対する反応が変わるんだと。

    では、なぜ免疫システムは普通の蚊の唾液では同じように学ばないのだろう。
    当然普通の蚊の唾液には、今回AGS-vにセレクトされたタンパク質
    + 選ばれなかった他の数十種類のタンパク質、(+ 時には病原体)が含まれているのに。

    • by kcg (26566) on 2017年02月27日 16時03分 (#3167858) ホームページ 日記

      たしかサイエンスZEROだったかな、蚊の研究者の方へのインタビューで、
      実験で刺されまくっているうちに刺されても痒くならなくなってしまった
      という様な話をしていたと思います。

      一般的な生活では回数が足らないんですかね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        ああ、量の問題かぁ。
        たしかに蚊の一刺しで入る唾液の量なんて微々たるもんだし、病原体みたいに体内で増殖するものでもなし、
        耐性を獲得するには量が足りないのかもね。

    • by Anonymous Coward

      人間の免疫反応を抑制する物質を含むから。

      • by Anonymous Coward

        それならワクチンをうって免疫システムが学習した後、蚊に刺されても効果が無いのでは?
        どう学習していようが蚊の唾液に含まれる成分が免疫反応を抑制してしまうのだから。

  • by Anonymous Coward on 2017年02月26日 15時57分 (#3167531)

    >カに刺されたときのかゆみも少なくなる
    (私の中では)もうこれだけでノーベル賞もの

    • by Anonymous Coward on 2017年02月27日 9時05分 (#3167679)

      個人的な話で申し訳ないけど自分は蚊に刺されても全く痒くならない
      刺されたところがポチッと赤くなるだけ

      幼少の頃は痒かった記憶があるんだけど10歳ぐらい以降は痒かった記憶がない
      なんらかの免疫があるんだろうか?
      誰か研究してくれないかな?

      親コメント
      • by nemui4 (20313) on 2017年02月27日 9時44分 (#3167685) 日記

        >個人的な話で申し訳ないけど自分は蚊に刺されても全く痒くならない

        蚊の唾液に反応しているんだけど
        ・神経が興奮するレベルにまで達していない
        ・神経が興奮シているんだけど、脳にまで伝わっていなくて知覚できていない
        ・脳にまで信号が伝わっているんだけど、不要な情報と判断して無意識に無視している(悟り)

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        今回トピックになったワクチンと同じようなことが、体内で自然に起きたのではないか?
        個体によって免疫を獲得しやすい体質とか、生まれつき耐性があるというようなばらつきはあるようだから。

        マラリアが風土病としてある国の人たちは、そういう耐性を獲得しないもんなのかな。

        • by Anonymous Coward

          私は免疫(?)獲得したくち。
          高校時代の海岸キャンプで夜半テントに蚊の大群襲来。
          全身を思いっきりやられたが、それ以降は不思議と蚊に刺されても10分で消える。
          アブ・ブヨ・ノミには効かないらしく駄目だった。
          #襲来時の様子はまさに椎名誠「わしらは怪しい探検隊」の記述のまま。

    • by Anonymous Coward

      あの忌々しい羽音も低減してくれたら完璧

      # でもかゆみが減るだけでも本当にすばらしい

    • by Anonymous Coward

      逆に考えると薬屋さんにとっては商売敵とも言えそう。

    • by Anonymous Coward

      >カに刺されたときのかゆみも少なくなる

      刺されたことに気がつかず、刺されまくり…。

      刺されたあとにピンポイントで効かせられるとよいのですが、どうなんでしたっけ?

  • by Anonymous Coward on 2017年02月26日 18時03分 (#3167550)

    タイトルには漢字で「蚊」って書いてあるのに本文中には「カ」

    統一性がなくて気になる
    というか蚊をカタカナで書くことに個人的に違和感がある

  • by Anonymous Coward on 2017年02月27日 12時10分 (#3167727)

    たいていの生物にはそれなりに存在意義があるのだけど、蚊の存在意義って何?
    居なくてもいいんじゃない?
    まぁ、人間の存在意義も怪しいけど。

    # 蚊を撲滅してほしい。

    • by Anonymous Coward on 2017年02月27日 18時15分 (#3167959)

      存在意義なんてのは無いよ。
      生物の中には、他の生物やそれが作った環境をたまたま利用するように進化したものがあるというだけで、
      他に利用されることが必須の条件ではない。
      生き物はそれぞれ、それ自身が含む遺伝子を広くばらまくために生きているだけ、というのが「利己的な遺伝子」仮説だ。

      親コメント
    • by yhachisu (47108) on 2017年02月27日 21時09分 (#3168091)

      蚊が媒介する寄生虫や細菌、ウイルスにとっては
      蚊は存在意義があるでしょうね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      捕食されることかな?蚊を専門に食べる動物がいるのか知らないがトンボなんかはヤゴの時代から食っているから蚊がいないと困ると思う

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