米国で薬物過剰摂取による死者からの臓器提供が増加 17
ストーリー by headless
過剰 部門より
過剰 部門より
pongchang 曰く、
Anals of Internal Medicineに掲載された論文によると、米国で薬物過剰摂取により死亡したドナー(ODD)からの臓器提供が増加しているそうだ(論文アブストラクト)。
2000年1月1日~2017年9月1日の調査期間で、ドナーは計138,565名。うちODDと識別されたドナーが7313名を占める。ODDの割合は2000年には1.1%だったが、2017年には13.4%に増加している。ODDは白人(85.1%)、21歳~40歳(66.3%)、C型肝炎感染者(18.3%)の割合が高い。ODDから移植を受けた患者の5年生存率を外傷により死亡したドナー(TDD)からの移植と比較すると、肺や腎臓では大差なかったが、心臓でやや高く、肝臓でやや低くなっている。
米国では鎮痛剤や麻薬などに含まれるオピオイドの過剰摂取による死者が2016年は42,000人以上、4割は処方薬だったという(米疾病予防センター: Opioid Overdose)。
なお、この研究ではODDが使用していた薬物がオピオイドなのか非オピオイドなのかを識別できていないとのこと。論文ではODDからの臓器移植による大幅な生存率低下はみられないため、現在の臓器不足を考慮して、感染リスクへの懸念から過剰に廃棄される臓器を減らすべきだと結論付けている。