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医療

アビガン投与によるCOVID-19治療効果、統計的有意差には達せず 107

ストーリー by headless
効果 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

COVID-19治療薬として期待されている「アビガン (ファビピラビル)」だが、藤田医科大学などの臨床研究では有効性は確認できなかったという(NHKニュースの記事日本経済新聞の記事)。

臨床研究では軽症や無症状の入院患者合計88人に投与。ウイルスがなくなったり、熱が下がったりしやすい傾向はあったが、統計的には明確な有効性があると判断できなかったとのこと。

研究はファビピラビルを1日目から内服する通常投与群44名、6日目から内服する遅延投与群44名に分けて行われ、ウイルス量の評価に関しては研究開始時点でウイルスが消失していたことが後日確認された19名を除外した通常投与群36名、遅延投与群33名を対象にしている。6日目までの累積ウイルス消失率は通常投与群66.7%、遅延投与群56.1%(調整後ハザード比1.42、95%信頼区間で0.76~2.62、P値0.269)、37.5℃未満への解熱への平均時間は通常投与群2.1日、遅延投与群3.2日(調整後ハザード比1.88、95%信頼区間で0.81~4.35、P値0.141)となるなど、通常投与群は遅延投与群と比べて6日目までにウイルスの消失や解熱に至りやすい傾向がみられるが、統計的有意差には達していない(藤田医科大学のプレスリリース)。

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  • by KAMUI (3084) on 2020年07月12日 15時56分 (#3850514) 日記
    全部で88人、しかも参加時に既にウイルスが消失していた人が居たので実際には69人。これは流石に・・・
    日本では重傷者が少なかったために治験が難しくなってるという話があったけど、実際のところ、どれくらいの治験人数が必要なんだろうか?

    とりあえず重大な副作用が無かったのはいい話かね。
  • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時32分 (#3850500)

    ちゃんと調べたのか?

    …と、直感と違う結果を目の前にすると
    何とか直感どおり腑に落ちるように自分を欺こうとする
    心理が働きますね。

  • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時17分 (#3850494)

    有用性の欠片も見られないうちから騒いでた!?

    • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時47分 (#3850507)

      スラドでも同様に騒いでましたし、これからも騒ぎます。

      何だったのか論は5年後にでもやりましょうや。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        じゃあもう11年経ってるしさすがに新型インフルエンザ騒動は何だったのか語ってもいいでしょ

    • by Anonymous Coward

      結局のところ、抗マラリア薬飲んでた連中と変わりないですね。
      他の試験中の薬に期待しましょう。

    • by Anonymous Coward

      薬がないからヤバイという不安を解消するための世論操作じゃないかな。
      使える可能性ある薬は多くあるのに2月は某掲示板だとアビガンだけがものすごく信仰されて異様だったね。

  • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時27分 (#3850498)

    これから実験台が増えるので、統計精度も改善するでしょう

    • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時37分 (#3850503)

      重症者は全然増えてないので、日本では無理です。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        心配しなくてもこれから重傷者は増えますよ

        • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時48分 (#3850509)

          なんでけが人がでるの?

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          そう言い続けてもう1カ月ぐらいだってるんでしょ?

          • by Anonymous Coward

            条件一定なら指数関数だから、最初は鈍い。

            • by Anonymous Coward

              重症化率が変異して減ってる可能性もありそう。

          • by Anonymous Coward

            重症ってのは感染即死にかけになるわけじゃないから。

            まあ例えば2週間〜前の東京の新規感染者数を見ると50人くらい、そんで現時点の重症者数が5人。
            志村けんが倦怠感を訴えたのが3月17日、人工呼吸器になったのが21日、26日には映画の出演辞退とか言ってたのが29日には死亡。

            だいたい2週間くらいでどんどん悪化して死んでくか、肺に障害抱えて生き残るか道が分かれるんじゃないかね。
            検査陽性となった段階ではまだただの風邪かなって程度だろうね。

      • by Anonymous Coward

        海外の使用例、承認実績とか使って承認はできないのかな?

        海外でアビガンを新型コロナウイルス感染症用抗ウイルス薬として承認しようとする動きがあるかは知らないが。

        • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 19時07分 (#3850585)

          海外事例でも効いてるって有意なデータがない。
          「効くかもしれない」で投与するには副作用が大きいので承認するわけにはいかないだろう。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          制度的には可能なはず。レムデシビルはそれで特例承認された。

    • by donadona (37711) on 2020年07月12日 22時29分 (#3850665)

      統計的有意差が無いってことは、「効果がないか、あまり効かない」なんじゃなかろうか。実験のデザイン次第だけど。その場合、統計精度が改善しても「あまり効かない」と「効果がない」の区別が付くようになるだけで、薬として使い物にならないのでは。つまり、統計精度を改善するため追加実験しても無駄なのでは。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2020年07月13日 9時29分 (#3850778)

        統計的有意差が無いってことは(今回の試験だけでは)「効果があるとは言えない」であって、「効果が無い」「効果が薄い」ではないんですけどね…。

        単純に運が悪い人ばかりをサンプルに選んじゃった可能性というのもあれば、見えてない強い因子を見逃してる(

        統計精度、というのをどういうつもりで使ってるかも分かりませんが、例えばサンプル数を増やせばより”間違う”可能性が減らせます。
        でも、『効果があるか否か』の検定で有意差で区別されるのはあくまで「『効果が無い』を否定できるかどうか」であって、効果の大きさではないです。
        それは『効果が○○より大きいか否か』という別の検定手法を用いて判断されるべきものです。
        「統計的」という言葉を用いる限り、ここを混ぜて話してはいけません。
        (逆に言うと、「効果の有無」で有意差が出てもその有効性は臨床的には微々たるもの、というケースもあり得るのです)

        単に「効果がないか薄いから有意差出てないんじゃないの」という話だけならおかしくないんですけどね。(上記とこの文との違いは理解されづらい

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2020年07月13日 10時10分 (#3850804)

          >単純に運が悪い人ばかりをサンプルに選んじゃった可能性というのもあれば、見えてない強い因子を見逃してる(

          なんか途中で切れちゃってすまない…。

          例えば早期にしか効かない薬を海外では早期患者に、国内では重症患者に、って投与したら当然効かない結果が出たりする。
          でも、それを主張するためには国内データから軽症には効いてるという「可能性」をサブ解析で検定して、それを踏まえた次の試験で確認しなきゃいけない。
          単に「そう思えるから、日本でも軽症患者に使えば効くので承認して」とは言えない。

          #が、諸々の条件をクリアできれば「軽症に効くという結果は得られてないが副作用が少なく海外で軽症への実績が十分あれば承認するよ」というシステムもあるっちゃある。複雑なのでキリが無い

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        • by donadona (37711) on 2020年07月13日 12時27分 (#3850885)

          おっしゃることは正しいと思います。
          ただ、この手の試験をする場合は試験結果が無駄にならないよう、十分な有意差が出るだけのサンプル数を用意すると思うんですよ。3月に試験開始ということは必要なサンプル数を見積もるのに必要な情報は集まっていそうですし。なのに統計的有意差が出なかったということは、ばらつきの中に埋もれてしまう程度の差しか無いのかな、と思った次第です。
          もっとも、「ダメ元でやってみよう」というのもありえるわけで。それで自分の元コメント中で「実験のデザイン次第」と書いていました。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      1000~5000人ぐらいいれば統計的に有意義なものになるから、現在の首都圏の患者数ならいけるよね

      • by Anonymous Coward

        インドかワシントンDCの首都圏ならいけるね

  • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 15時52分 (#3850511)

    なんか増産急いでたりしなかったっけ
    インフルエンザには効くはずだからいいのかな

    • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 17時36分 (#3850562)

      普通の(H1N1などの)季節性インフルエンザに対しては、タミフルやリレンザなどの他の抗インフル薬のほうがよく効く。

      一方、鳥インフルエンザ(H5N1)にはタミフル、リレンザなどは効果があまりないが、
      アビガンは「動物実験では」H5N1に対してある程度の効果が見られたということになっている。

      現状、致死性は高いがヒトに対しての感染力はあまり大きくないH5N1型の鳥インフルエンザではあるが、
      将来変異を起こして感染力か強まり、ヒトの間でパンデミックがおきる可能性が無いとは言えない。
      その「もしも」の時のため、念のため備蓄されているのが「アビガン」。

      普通のインフルエンザに対しては使用されない。
      また、ヒトがH5N1に罹った場合に、実際に効くかどうかは未検証。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 16時59分 (#3850542)

      なんか増産急いでたりしなかったっけ
      インフルエンザには効くはずだからいいのかな

      「効くはず」どころかアビガンは季節性インフルエンザに対してもプラセボと比較しての有効性の証明に失敗しています。効かないのです。

      ウイルス除去の薬理的機序が従来の抗インフルエンザ薬と異なるので「新型インフルエンザには効果があるのではないか」という期待を込めて「備蓄用」として許可されたに過ぎません。(これは極めて異例のことです)
      アビガンの説明書にも「他の薬が効かなかったときだけ使用するように」とあります。

      非常に筋が悪い薬ですが、新型コロナウイルスに効くのなら異例な特別扱いをしていたことが肯定される、なんなら大金星!(厚労省の役人的にも)ということで前のめりで臨床試験が行われ、政治家も国民にアピールする材料になるってんで「5月中にも認可を」とかとんでもない事を言い出したわけです。

      まあ、厚労省にも理性があったので臨床試験の結果を真面目に受け止めて認可は出てないわけですが。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2020年07月13日 9時56分 (#3850796)

        >アビガンは季節性インフルエンザに対してもプラセボと比較しての有効性の証明に失敗しています。効かないのです。

        こんな風に、薬効に関して断定的に言うのはフェイクだ。参考にしちゃ駄目だゾ。

        http://www.jpma.or.jp/medicine/shinyaku/tiken/allotment/pdf/tk15_201506.pdf [jpma.or.jp]
        ・第I相および第II相試験の用量では有効性に有意差無し
        ・高用量群で有効性が示唆された
        ・本薬の有効性が期待できる可能性のある場合に、本薬を使用可能な状態にしておくことは意義がある

        効果のわりに副作用が強いので、最大限持ち上げても「こんなこともあろうかと薬」ではある。

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      • by Anonymous Coward

        エボラでも効く効く詐欺かまして結局ダメだったんだっけ? 大老に備蓄までしちゃったから今さら失敗を認めることができないんだろうなあ

      • by Anonymous Coward

        ありゃーそうなんだ
        期待を込めて☆3つって感じか
        結局すぐ病院行ってイナビル吸う方が確実なのね

    • by Anonymous Coward

      インフルエンザに対してもそんなに効果は高くないって何かで読んだことがあるな
      だから承認も限定的なものだったと記憶してる
      だからアビガンアビガンって騒いでるのを見て期待より本当かなっていう疑問の方が強かった

  • by Anonymous Coward on 2020年07月12日 17時37分 (#3850563)

    新型コロナ 「フサン」と「アビガン」併用投与で症状改善 東大 [nhk.or.jp]」

    論文には至ってないようだけど、5月8日発表の研究 [u-tokyo.ac.jp](PDF)の結果でしょう。

    どっちにしても、症例が10とか11とかだと心もとないので、アメリカやブラジルに行って広く治験を行う必要があるかも。

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