Crew Dragon初の本格的なISSクルー輸送ミッション、Falcon 9ロケットの追加テストのためスケジュール変更 2
ストーリー by nagazou
慎重にならざるを得ない 部門より
慎重にならざるを得ない 部門より
headless 曰く、
NASAは10日、SpaceXの「Crew-1」ミッションのスケジュール変更を発表した(NASAのブログ記事)。
Crew-1ミッションはCrew Dragon宇宙船による国際宇宙ステーション(ISS)へのクルー輸送ミッション。Crew Dragonは既にDemo-2ミッションでISSへのクルー輸送と地球への帰還を成功させているが、Demo-2ミッションのクルーが2名だったのに対し、Crew-1ではNASAのマイケル・ホプキンス宇宙飛行士とビクター・グローバー宇宙飛行士、シャノン・ウォーカー宇宙飛行士、JAXAの野口聡一宇宙飛行士の4名が搭乗する初の本格的なクルー輸送ミッションだ。
Crew-1ミッションは10月31日の打ち上げを目指していたが、新スケジュールでは早くとも11月上旬~中旬の打ち上げが目標となる。NASAによれば、NASAとは無関係な最近のFalcon 9ロケット打ち上げミッションで第1段エンジンのガス発生器で公称値を外れる動作が確認されたといい、SpaceXが追加のハードウェアテストを完了するための猶予を与えるためにスケジュールを変更したとのことだ。
ガス発生器とは? (スコア:0)
SpaceXのロケットエンジンは自動車用ターボとかラジコン用ジェットエンジンみたいな物が横にくっついている
この「ターボポンプ」のターボなら空気を吸い込むべき側だけが2段になって燃料ポンプとして燃料と酸化剤(灯油と液体酸素)をエンジンに供給する
ターボポンプそのものはその燃料配管から分岐して別の燃焼室で燃やして排気タービンを回し、排気は直管排気パイプでそのまま捨てる
「ガス発生器サイクル」ではそうして捨ててしまい、設計上はラダーの代わりにしたりするが、他の方式では主燃焼室に捨てて推力の足しにするサイクルもある
前回、同型ロケットの打ち上げの時、この燃料を送り込むターボポンプに異常な圧力の上昇があり点火直後にエンジンが自動停止した
なので大事をとって有人打ち上げの延期、原因究明、必要なら部品の作り直しをするというのが今回のトラブル
何せロケットの機体質量の6割くらいを通過させるような物だから、気をつけていても破損したり設計不良で砕けて破片を出したりする
なお当該打ち上げは新造機でエンジン寿命による故障ではないと思われる
こりゃあ、 (スコア:0)
スケジュールがクルゥわん!