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ビジネス

ispaceがHAKUTO-Rミッション1の解析結果を発表、高度センサー故障と判定 32

ストーリー by nagazou
惜しい 部門より
4月に月面着陸に失敗した「HAKUTO-R」のランダー (着陸機)に関して、運営会社のispaceは26日、フライトデータの解析を完了したと発表した(ispace)。

あるAnonymous Coward 曰く、

着陸地点に向けて飛行中に高さ約3kmのクレーター外縁部を通過した結果、センサーによる測定高度が急激に上昇。当然ながらこれは正常動作であるが、ソフトウェアはセンサーが壊れたと誤判断し、以後センサーからの入力をカット。大幅な高度の誤りに繋がったという。本来この機能は万が一センサーが壊れても着陸を成功させるための機能だったということで、こんなこともあろうかとが失敗に繋がってしまったようだ。

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  • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 13時48分 (#4468573)

    >高さ約3kmのクレーター外縁部を通過した結果、センサーによる測定高度が急激に上昇
    山があったら表面が近くなるので電波高度計は高度低下を通知してくるのではないだろうか。
    あと、センサーを二系統積むのはやはり質量や予算の制約で難しいんだろうか。

    • by TarZ (28055) on 2023年05月30日 14時04分 (#4468584) 日記

      外縁部を通過したのなら、測定高度が急激に上昇したように見える、で合っているのでは。「縁に差し掛かった」のなら高度低下でしょうけど。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        自分は着陸途中の話と聞いて外縁部通過のベクトルを勘違いして、上空から下に向かって通過=クレーターの中に飛び込んだ、と思い込んだせいで何故測定高度低下するのか一瞬理解できなかった。

    • by 90 (35300) on 2023年05月31日 0時18分 (#4468924) 日記


        ≡👶
          ➘
      ――/\___/\――

      例えば探査機がこんな地形の上を横っ飛びに飛んでいくと、他の高度計とレーザー高度計の比較データは下のようになるでしょう(数値は適当)。

      acc_alt: ―――――――――――
      lsr_alt: ――\/ ̄ ̄ ̄\/――
      alt_err: 0 0 -3 +2 +5 +2 -3 0 0

      下のグラフに対して、これはある天体のクレーターを高度一定で航過した際のレーザー距離計のデータである、という注釈がついていれば何も違和感はないですが、例えばある装置を対象物から一定距離で移動させた際の数値変動である。変動の理由について考えて述べよ、と言われると「電源ラインの短絡、電圧変動、振動による発振周波数の異常などが考えられる。レーザー距離計であるため、デブリ付着の可能性も」とか言いたくなってもおかしくはないんじゃないでしょうか。で、当然のようにその可能性まで想定したプログラムを組んでおいたところ……

      # プログラムエラー1201の呪いだったんだよ!!!!!

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        Lunar Lander を思い出した

    • by Anonymous Coward

      クレーターって、端っこはカルデラみたいに山になっているけど、内縁部は基本的に深い穴なんだよね。

      月面着陸機でクレーターの形を想定していなかったり、高度センサーが異常になった時にオフにするだけでフォローする代替え機能が無かったということだったら、失態過ぎる。

      • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 14時30分 (#4468606)

        プレスリリースを読んでみたけど、クレーターの形は想定してたみたいよ。
        着陸地点を変更したときにデータの更新を忘れ、
        その後のレビューでも見落としたので、
        推定高度と実測高度が大きく乖離しちゃったと。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          バグで重要な機能が働かなくなり、カバーするための機能もデータ更新忘れによりまともに働かなかったと。

          高度センサーはバグではなくて設計ミスといえるかもしれないか。

        • by Anonymous Coward

          >変更による影響を考慮に入れる等、ミッション成功に向けて必要と考えられる可能な限り全ての検証を行っておりました。
          どこを読んだらそんな出鱈目になるのか理解に苦しむ。

    • by Anonymous Coward

      クレーターって穴ぼこなんだから、通過してクレーター内部に入ったら電波高度は急上昇する(=地面が急に離れてく)でしょ?
      カルデラな火山の上空(の低空)を飛行機で通過する時の電波高度の変化と同じようなものかも

    • by Anonymous Coward

      >高さ約3kmのクレーター外縁部を通過した結果、センサーによる測定高度が急激に上昇
      山があったら表面が近くなるので電波高度計は高度低下を通知してくるのではないだろうか。

      加速度センサで検知した上昇/下降レートの値(積分すれば上昇/下降速度、高度変化も分かる)とつき合わせて高度センサーの異常と判断したのでは?

      • by Anonymous Coward

        おそらくそうだろうね
        レーザー高度計のデータのみが急激に変動、他のどんなセンサーをあたってもそんな事実は無い
        じゃあレーザー高度計が故障したんだとコンピュータが判定してしまったいわば妥当な判断
        実際は高度計が測定している地表の方が何kmという単位でデコボコしていただけだった

    • by Anonymous Coward

      センサーエラーを地球側に高優先度で通知して、判断を仰げば良かったですね。
      実際、高度計が故障となるとクリティカルな事象だから、管制センター側での判断があってしかるべき。
      この個所も省力化とかで自己判断するようしちゃったんだろなぁ…。
      その辺りの処理がどうだったのか、説明欲しかった。ヘタするとアラート出てなかったまでありそう。

      有人宇宙船なんて不要という話があるけども、現地に人が居て判断する価値、ってのはこういうイレギュラーにあるんだろうね。
      実際、アポロ11号の着陸時にアラームが表示されたけど、管制の判断で無視して着陸した事例がある。
      ※この場合だと無人でも判断を地球側に持たせときゃ同じだったかもしれないが、まさしく今回のHAKUTOの事例に合致する。

      • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 17時56分 (#4468745)

        他の情報によると、着陸地点を変更したのにデータを更新し忘れていたとしたら、地球の指令局の判断を送ったとしても結果は同じじゃなかろか。

        データが間違っている、即ち高度を間違えてるわけだから、地表に近いと予測して逆噴射で減速したが、いつまでも地面につかない…ってなって燃料切れしてヒューン、ドカン。

        どういう高度センサーだったのかは見てないけど、レーダーみたいなものだったのだろう。
        予備系統としてカメラの画像で月面との距離を判断するようなものがあれば良かったかもしれない。
        指標を何にするかだけど、着陸船の影の位置と大きさで判断できるよね。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          いや、データはあまり関係無くて、人が
          「急激に高度が上がったデータがあるけどその後安定してるな?」
          「これはクレーターの縁を越えただけだな、問題無いので距離計復帰」
          っていう判断をすれば良いって話。
          少なくとも、距離計の正当性を複数人で協議検討する余地は生じる。

          まぁもちろん、そこで人間が判断をミスる可能性もあるのだけど、プログラム任せで何もできないに比べたらよっぽどマシだろう。

          予備系統としては、精度が低いけど小型のレーザー距離計とかかね…。
          メインが壊れたのかの判定ぐらいにつかえる程度のもので十分。
          計器の故障判定ミスが致命傷だったので、そこをどうにかできれば良いんだろうなぁ。

          今回はクレーターのデータ入力不備みたいな話になってるけど、もし未発見の谷があった場合、それを検出して同様のエラー扱いになる可能性はあるから、事前データに依存しない仕組みは必要だろうね。

          #はやぶさみたいにターゲットマーカー落としたくなるね。

          • by Anonymous Coward

            月まで最短1.3光秒らしいからリアルタイムに人間が判断するのは難しい

  • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 14時25分 (#4468601)

    つまりクレーター人うそつかない、ということですね。

    クレーター部分の高度計測だけに。

  • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 16時14分 (#4468682)

    よーするにソフトウェアのバグで失敗したということですね。

    • by Anonymous Coward

      そうかもしれないが、すべてのケースを予測するのは、むずかしい なので安直にバクバグと騒いでるはバカじゃないのと思う

      • by Anonymous Coward

        別のコメントには

        > 着陸地点を変更したときにデータの更新を忘れ、
        > その後のレビューでも見落としたので、
         
        ってあるので、だとすると結構しょっぱいバグじゃないですかね。
        やらかした人の気持ちを思うとやるせない。

        • シミュレーションを正しい経路に差し替えて再実行してプリプログラムされた高度変化を正しいパターンに差し替えておけば生じなかった、とはプレスには書いてないです。というかそこまで複雑な仕掛けだとは書かれていない。デザインレビューの後で着陸地点を変更したことが原因の一つ、とは書いてありますが。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            別の記事だと、シミュレーションを正しい経路に差し替えてじゃないですが、シミュレーションのパターンを増やしたら再現したってコメントはありますね。

            ispaceの月面着陸失敗、理由はクレーター地形の影響でプログラムが誤動作か [mynavi.jp]

            もちろん、同社も事前に多数のシミュレーションは行っていた(乱数を組み込むモンテカルロ法)。しかし、シミュレーション範囲を絞っていたため、クレーターの地形による影響が現れなかったのだという。

            • by Anonymous Coward

              マーフィーの法則に負けたのか・・・
              客先/本番でバグが出る,あるあるですな。

  • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 19時35分 (#4468817)

    パラシュートを用意しておけと

    • by Anonymous Coward

      それは冗談としても着陸機を包み込むようなエアバッグでも燃料枯渇時に発火しておけば
      とりあえずは墜落を逃れられたのではないかと

  • by Anonymous Coward on 2023年05月30日 21時45分 (#4468871)

    自動で全てやるのではなく、緊急時には専門家の介入できる余地を残す必要があるのかもね。

    # You have control

    • by Anonymous Coward

      1.3秒のタイムラグがあるから人力で指令出すのは根本的に不利。有人着陸なら話が変わってきそうだが

  • by Anonymous Coward on 2023年05月31日 13時39分 (#4469201)

    Impressが良い感じに詳しい記事を書いてるので、「バグだ」なんて解像度クソ低いキッズは一度読んでみるとエエぞ。
    https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1504152.html [impress.co.jp]

    補正処理は状況によって精度が上がったり下がったりするから、コードを書くより検証・調整する方が何倍も手間が掛かる。
    コースを変えたこともあって、検証・調整が足りなかったんだろうな。

    >LRFによる測定高度によって推定高度を修正していたことが分かったときには、氏家氏は「興奮した」という。実際のデータをみると途中までは実際に合わせ込まれていることが分かる

    なんて記事には書かれていて、「一度の実験で酸いも甘いも両方味わったのかよww 経験値パネェww」ってのが個人的な感想。
    このひと、強くなると思うよ。

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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