米民間宇宙船によるISSのクルー交代ミッション、実現はいつ?
NASAは米民間宇宙船による国際宇宙ステーション(ISS)へのクルー交代ミッションを2017年中に計画していたが、計画の延期が続いている。実現するのはいつだろうか(Ars Technicaの記事、 The Vergeの記事)。
NASAが民間宇宙船によるクルー交代ミッション計画にボーイングとSpaceXを選定したのは2014年。翌2015年には両社に正式発注し、2017年後半に最初のミッションを計画していた。しかし、2016年末には2018年まで延期することを発表。2017年初めには2019年までのソユーズの座席予約を追加している。
現在のところNASAではボーイング、SpaceXともに2019年初めにはミッションを実施可能になると見込んでいるようだ。しかし、17日に発表された米会計検査院 (GAO)の報告書(PDF)によれば、SpaceXが2019年12月、ボーイングが2020年2月までずれ込む可能性があるとのこと。
GAOによれば、そもそもスケジュールが強引であり、両社は無理なスケジュールを利用してチームのモチベーションを高める一方、NASAはテスト用のマージンを追加しているのだという。また、スペースシャトル計画の終わり近くでも乗員を失う可能性はおよそ90分の1だったのに対し、民間クルー交代ミッションでは270分の1に設定されていることも難関の一つとのことだ。