
ロシアの新型ロケット「ソユーズ2-1v」、初打ち上げに成功 25
ストーリー by hylom
まったく新しいソユーズ 部門より
まったく新しいソユーズ 部門より
AerospaceCadet 曰く、
12月28日、ロシア・TsSKBプログレスが新型ロケット「ソユーズ2-1v」の初打ち上げに成功していたとのこと(sorae.jp、NASA SPACEFLIGHT.COM)。
ソユーズ2-1vはソユーズの名を冠しているものの、1段目エンジンのNK-33(ソビエト月計画用ロケットN-1のエンジンのストック)への換装とそれに伴うLRB(ソユーズでの呼称は1段目)の廃止、1段目の径の拡大、再点火可能なボルガロケットへの上段の換装など、ほぼ新型と言うべきロケットになっている。
TsSKBプログレスのソユーズ2-1vはクルニチェフ国家研究生産宇宙センターのロコット或いはアンガラ1.x系列と競合するが、アンガラは1段目が韓国のKSLV(羅老号)として打上げに成功しているものの計画は遅れており、昨年打上げに成功したソユーズ2と併せて衛星打上の勢力図を大きく動かすものになりそうだ。
そもそもロシアにこのクラスの新型打ち上げ機は2系列も必要なのかどうか (スコア:3)
そこまであちこち入れ替えるならソユースのタンク構造なんてもう残しておくなよ、
というあたりにロシアのお寒い一面が見えたりはするのよね。
第1段のNK-33だって、20個かそこら残ってる在庫を使い切ったら
RD-193(ゼニットのRD-171派生のRD-191のそのまた派生)に変えるとも言うし、
ソ連崩壊以降は今まで一貫して遺産だけで生活してる感じ。
Re:そもそもロシアにこのクラスの新型打ち上げ機は2系列も必要なのかどうか (スコア:2)
>そこまであちこち入れ替えるならソユースのタンク構造なんてもう残しておくなよ、
>というあたりにロシアのお寒い一面が見えたりはするのよね。
お寒いというか、そもそもそういう文化なんじゃないすか。ロシア。
自動車だって、30年間のデザイン比較。一方ロシアでは [labaq.com]画像で有名なラーダとか、
エンジンの基本構造は昔と同じまま、インジェクションだけいじって、ユーロ3排ガス規制クリアとかの魔改造に邁進しておられますし。
Re:そもそもロシアにこのクラスの新型打ち上げ機は2系列も必要なのかどうか (スコア:1)
尤も文化とか伝統とかそんなものではなく、TsSKBプログレス(スターセム)はバイコヌール射場の他にギアナ宇宙センターでESAと一緒にソユーズ2を打上げてますから、中型ロケットのソユーズ2-1vも同じローンチパッドが使えるって利点を取ってこんな設計にしたんだと考えます。
Re: (スコア:0)
う~~ん、ガチャピンが車になってる
ロシア流合理主義(Re:そもそもロシアにこのクラスの新型打ち上げ機は2系列も必要なのかどうか (スコア:2)
そこまであちこち入れ替えるならソユースのタンク構造なんてもう残しておくなよ、
というあたりにロシアのお寒い一面が見えたりはするのよね。
彼ら流の合理主義だと思いますよ。
変える積極的な理由がないものは、変えない。今良好に動いてるものを下手に動かさず新しい技術を接ぎ木したりして、変える必然が出た時にだけ変える。
(弾道弾ではない)ミサイルとかはともかく、戦闘機 [wikipedia.org]にしても一つ優れた物ができたら中の電子装備変えたり燃料タンク大きくするだけではなく、機首の形まで変えて並列複座の戦闘爆撃機 [wikipedia.org]にまでしてしまう。
アメリカの兵器にもそういう傾向はある程度ありますが、ロシアの場合はその部分が猛烈に徹底してる。
だから、「お寒い一面」というより、手堅く進歩させるための巧いやり方と捉えた方がいいような。
Re:ロシア流合理主義(Re:そもそもロシアにこのクラスの新型打ち上げ機は2系列も必要なのかどうか (スコア:2)
あ、リンクを上手く出来なかった(;´Д`)
戦闘機の例は、Su-27 [wikipedia.org]からSu-34 [wikipedia.org]の進化のさせ方を例示しました。
Re: (スコア:0)
B-29をコピーして、Tu-4とし、魔改造してTu-95に化けて、その機体を流用した海上哨戒・対潜哨戒機Tu-142辺りは1994年まで生産が行われ、現在もばりっばりの現役なのからすると、大した事では無いのかも。
Re: (スコア:0)
NASA「そこまであちこち入れ変えるなら鉛筆なんてもう残しておくなよ、というあたりにロシアのお寒い一面(最低気温記録-73℃)が見えたりはするのよね。」
Re: (スコア:0)
>そこまであちこち入れ替えるならソユースのタンク構造なんてもう残しておくなよ、
ソユーズ系はそこで吊って打ち上げるのだから、規格として替えちゃあ駄目でしょ。
作り直しても大差ないなら、ロシア人なら旧式のをそのまま流用するでしょうね。
50年前に開発、製造されたエンジン? (スコア:1)
門外漢なので単に驚いてしまったのですが...
NK-33は1960~70年代に開発、さらに製造されたものを使っているんですね。50年経ってなお最新鋭のエンジンを作れたソ連ってところは本当に不思議の国だ...。高校の社会科(地理?)だったかな、「遠くに飛ばす技術は未だにソ連、ロシア」という話を聞いた記憶がありますが、なるほどねぇ。
ところで、NK-33がなくなったら開発中のRD-193になるかもって、なぜ? NK-33作ればいいじゃない。と思うのですが...。
ちょっと調べたところでは「NK-33が生産再開できなければRD-193 [russianspaceweb.com]」ってことみたいだけど、生産再開を阻む理由って何なんだろ?
Re:50年前に開発、製造されたエンジン? (スコア:5, すばらしい洞察)
50年経ってもなおロケットエンジンの推進剤(燃料/酸化剤)の組み合わせ(すなわち推進性能)が変わらないのだから、当然といえば当然なのかも
つまりロケット技術は本質的には大して進歩していないということです
Re: (スコア:0)
ほんと恒星間飛行とか考えれば考えるほど寝言でしかない
技術は人につく (スコア:3, 興味深い)
NK-33のメーカーの本業はジェットエンジンの製造です
ここ数十年ロケットエンジンの製造から離れていて技術継承が出来ていないので
再登板願ったOBが技術継承前に亡くなられてしまうと再生産不能になります
Re:技術は人につく (スコア:1)
なるほど! ありがとうございます。
#2521648 [srad.jp]によれば、特に必要な金属をどう揃えるかってところなんですかね。
何としてでも再生産を開始して、いい売り物を確保しようとは思ってるんでしょうが...。当時が早すぎたのか、今が遅すぎたのか。間に合うといいですな。
Re: (スコア:0)
人がいなくなると継承できなくなるのは技能であって技術じゃない。
技能は必要で否定はできないが、継承が話題となればこの違いは
スルー出来ないなあ
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
50年前関わっていた人は胸熱だろうな。
Re:50年前に開発、製造されたエンジン? (スコア:1)
まだこんな物を使っているのか…と思ったりしそうな気もするなぁ
自分が仕事で作ったモノが10年経っても当時のまま使われてたのを知った時はオイオイ…ってなったぜ、ましてや50年ともなるともーなんつーかなんつーかって気分になりそうだ
Re: (スコア:0)
>まだこんな物を使っているのか…と思ったりしそうな気もするなぁ
それは昨年アンタレスが上がった時に思ったんじゃないかな。
日本も使用を考えていたことも有ったし、いっそ国際共同で製造会社を作っても良いのじゃないかとか思ったり。
Re:50年前に開発、製造されたエンジン? (スコア:1)
ファンタジー作品における、
「引退したお爺さんが主人公のためにひとはだ脱ぐ」
は十分実在可能ってことか。
Re: (スコア:0)
36基のNK-33とその製造権を米エアロジェット社に売却しして米国製の電子機器を追加して改良、ジンバル機構の追加、信頼性向上、計測機器の近代化、米国の推進薬への適合性確認などを実施してAJ26として製造してるから買えばいい。
アンタレスロケットで使ってます。
Re: (スコア:0)
今のAJ26は購入したNK-33を改修したものでアメリカ国内で生産してるわけじゃありません
将来的にアメリカ国内に生産拠点を設けることは検討されていますがロシア側での再生産が上手くいった場合の話です
ロシア伝統のクラスタ構造がががが (スコア:0)
あのネギを逆さにした様なソビエトロシアソユーズが遂に西側ボラギノールタイプに変貌したのか!
Re: (スコア:0)
コレジャナイ感が半端ないですね。
あの一段目は見るからに加工に手間が掛かりそうだから合理化されちゃったんでしょうね。
Re:ロシア伝統のクラスタ構造がががが (スコア:1)
ソユーズ2-1v [samspace.ru] は ソユーズ2 [samspace.ru] シリーズの軽量版と言う位置づけなのです。