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テクノロジー

大地震の発生前20~60分前に予兆を観測する新手法 87

ストーリー by hylom
精度はいかほど 部門より

東日本大震災やその前後の大地震の際、「電離圏」で電子の数が増える異常があったという。これを利用して大地震を発生1時間から20分前に予測する手法を、京都大学の研究者らが開発したそうだ(共同通信京都大学の発表Journal of Geophysical Research ‐ Space Physics誌掲載論文)。

大地震と電離圏での電子数の変動に関連性があることは以前から確認されていたが、従来は電離圏の異常を検知するために地震発生後のデータが必要であったため、地震予測には利用できなかったそうだ。それに対し今回の研究結果では、1つのGPS観測局だけで異常を検知するのではなく、クエーサー等の電波星(準星)から放射される電波を、複数のアンテナで同時に相関を取ることで計測する「VLBI(Very Long Baseline Interferometry、超長期線電波干渉法)」にヒントを得た新たな観測手法を使用することで、地震発生前に異常を検知できるようになったという。 また、異常検知に用いているデータは国土地理院による全球測位衛星システムからの公開データのみで、誰もが異常検知や検証を行えるとのこと。

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  • by caret (47533) on 2016年10月05日 11時23分 (#3091707) 日記
    アメリカ合衆国の地震兵器だとかなんとか、陰謀論によく登場してたけど、もうなくなったのか…
    • by qem_morioka (30932) on 2016年10月05日 11時53分 (#3091741) 日記

      なぜそれがアメリカやユダヤであって、露助じゃないんだって話ですよ!(机ドン

      そういうなんか怪しそうなところに結構なリソース突っ込んで(ここまでは米国もやる)
      結局実用化(?)させるところまでやっちゃうのってロシアしかないじゃないですか!!(プンスカ

      親コメント
  • by minet (45149) on 2016年10月05日 8時53分 (#3091587) 日記

    天象を観測すれば地象が読めるということか。

  • by nemui4 (20313) on 2016年10月05日 9時03分 (#3091592) 日記

    >また、異常検知に用いているデータは国土地理院による全球測位衛星システムからの公開データのみで、誰もが異常検知や検証を行えるとのこと。

    この辺に組み込まれちゃうのかな
    https://www.google.org/crisismap/japan [google.org]

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 9時27分 (#3091603)

    電離圏の異常を感知!オレンチ、耐震モードへ移行します!
    全ブロックの家具をロック!
    不要設備への通電を遮断!
    ハウスベースを抑振モードに!
    ウィーンガシャーンガシャーン
    みたいなIoTハウスが出来るんだろうか

    • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 9時38分 (#3091618)

      こんなアナウンスされたら、ロボットに変形して宇宙に脱出するまでやってくれそう

      というより、変形しないとクレームが来るだろ

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      家が変形するから、ちょっと外で見てくる。

    • by Anonymous Coward

      家具なんか最初からロックしておけ。

  • マグニチュード7以上の地震の予測に使える可能性ということらしいけど、
    気象庁|震度データベース検索 [jma.go.jp]
    「観測された震度・地震の規模等を指定して検索▼」で地震の規模でマグニチュード7以上に指定して検索すると、
    その規模の地震は2000年以降でも50回以上起きてる(全てが陸地で強い震度を観測したわけじゃないけど)。
    このデータベースだと最大震度1以上を観測したものだけのようだし、日本周辺以外の世界規模で見ればもっと多いんだろうけど、それでも日本だけに限ってみても結構多いよね。
    単純計算しても年3回くらいは起きてるわけだし。

    今後の発生する地震でこの方法の検証を行なって、どれだけ実用的になるかってとこかなー。

    • 京都大学の研究成果のページにあるリンクを読めばわかる。

      大地震発生直前の電離圏異常を検出―マグニチュード7以上の大地震の直前予測の可能性― [kyoto-u.ac.jp]

      今回、複数観測局の相関をとることにより、マグニチュード7程度の大地震の直前に於いても、2012年12月7日のマグニチュード 7.2 の三陸沖地震以外では、震源地に近い場所でこの電離層電子数の異常が約 20-30 分前の時点で検知されることが明らかになりました。

      表1:平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に関連する地震直前異常
      ----------------------------------------------------------------
      2011/03/09 三陸沖 Mw7.3 11:45 深さ8km GPS衛星 No.10 異常が震源付近で見られた
      2011/03/11 東北沖 Mw9.0 14:46 深さ24km GPS衛星 No.26 異常が震源付近で見られた
      2011/04/07 宮城沖 Mw7.1 23:32 深さ66km GPS衛星 No.3 わずかな異常が見られた
      2012/12/07 三陸沖 Mw7.2 17:18 深さ52km GPS衛星 No.2 異常は見られなかった

      この手法を使えば「約 20-30 分前の時点で検知される」という地震が表1にまとまっていますが、#3091738 で指摘の通り日本付近でマグニチュード7クラスの地震はある程度起きているにもかかわらず、たった3例でしか検証されていません。

      しかも「異常が震源付近でみられた」と主張する2011年3月の地震にいたっては、発生する数日前から繰り返し電子数異常が広範囲に観測されていたのが周知の事実。

      2011年東北地方太平洋沖地震(Mw 9.0)に先行する電離圏異常の時空間分布 [ncu.edu.tw]

      2次元TEC解析では,本震発生の1日前,3~4日前,5日前,7日前に断続的なTECの増加が確認され,特に本震3~4日前と5日前は地磁気活動度は比較的静穏であったにもかかわらず,それぞれ20および13時間,+2σを超える顕著な増加であった。この結果は日本周辺のM≥6.0の地震の1~5日前に有意なTEC増加が認められるというKonらの統計解析結果と調和的である。

      だから「直前に検知可能」という主張も所詮見かけの問題としか思えない。そして過去に起きた数ある地震時のデータを無視して、将来に起こる地震で検証を期待するほうがおかしいって。

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
      • なんで3例だけでしか検証されてないのかは分からないけど、過去の地震のときのデータが使えるならそれで検証もされるでしょ。
        論文も発表されたし、データも入手可能なら過去分の検証はすぐ出てくるんじゃない?

        親コメント
        • ねぇせっかく引用してあげたのに、あなたはポイントすら理解できないの?

          3例のうち2例は2日間のうちに起きた地震で、「20~30分前」どころか数日前から繰り返し異常が発生していたのはずっと前から知られていた話。で、もう一例として挙げられているのはマグニチュード7以上であるにも関わらず、「わずかな異常が見られた」だけ。

          しかも日本付近は世界屈指の地震観測網のおかげでデータが豊富にもかかわらず、これだけのデータしか検証されていない。地震予知の絶対条件は分析に要する時間が短いことなのに、春に起きた熊本の地震(Mw7.0 深さ12km)ですら検証できない有様。それなのに過去分の検証がすぐに出てくる?どこまでおめでたいんだってね。

          https://twitter.com/rjgeller/status/781786491450109952 [twitter.com]

          「・・・地震先行現象・・・」の講演のことですね。 経験的研究を行う場合、きちんとした統計学的検証は欠かせないが、実に必要基準を極めて下回ったという印書。(その研究についての学術雑に掲載された論文を読んでいませんが。)

          https://twitter.com/rjgeller/status/783655814699429888 [twitter.com]

          電磁波シグナルと地震との因果関係(若しくは統計学的有意な関係)は全く証明されていない、採択は当該学術雑誌の出版母体(@theAGU )の恥だったと思います。構造的問題は、雑誌は宇宙物理の専門誌で、編者達は地震のことを理解していないのです。 [twitter.com]

          だから因果関係も不明な研究に現段階で何かを期待する方が愚かって書いたんだよ。

          --
          モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
          親コメント
          • 何を必死になってるか分からないけど、そういう理屈で納得出来ないのならそれでいいんじゃない?研究に対して疑問があるなら論文を読むか研究者に直接質問すればいいと思うよ。
            以下の文章は研究とは関係ないので、研究について知りたいのなら読む価値はないです。

            > 地震予知の絶対条件は分析に要する時間が短いことなのに、春に起きた熊本の地震(Mw7.0 深さ12km)ですら検証できない有様
            そうですねぇ。仮にこの方法で予測できたとしても計算が間に合わないから地震の避難計画には使えないとしたら、そこはスパコン建てる分散計算するなりすれば技術的には解決出来るんじゃない?まだ電離層電子の変動が前兆現象かも確定してないから、全然そんな話するレベルじゃないけど。
            この研究発表には修士課程の学生も名前を連ねているんで、修士論文の研究テーマでもあったんじゃないかな?その研究室の研究内容見ると地震ではなく計算の方が専門のようなのでアルゴリズムの検討とかそっちに時間を使っていて、実際の地震での検証が進んでないというのは考えられる。いろいろ学会発表もあるし修士論文も書かないとならないだろうし。

            地震の予測に使えるかどうかはともかくとして、地震の前兆現象かどうか検証する必要はあるでしょう。地震の直接的なメカニズムが解明されない中ではそりゃ仮説に過ぎないけど、少しでも兆候らしきものが掴めたのなら現段階から解析を進める意味くらいはあるでしょう。前兆現象か確認できるのは十年何百年先になるかも分からないし、よく調べたら他の現象を掴んでただけかも知れないというのが分かるかも知れない。過去の地震で検証できると言ってもGPS観測局の整備以前の地震についてはデータすら無いし。
            現時点で地震予測に役立つなんて言えないというのはその通り。

            科学技術は現段階で役に立つ立たないで評価を決めるべきではないというのは最近のノーベル賞受賞された方も言っていたのではなかったっけ?
            「だったらすぐ地震の予測に使えるかも知れないかのように発表するな」という意見が出てくるのも想像できるけど、そこは実益ばかりが優先されて予算や評価がつきやすいというのを表してるんじゃないですかね?世の中が実益優先じゃなくなっていけば、もっと違った形の発表になるんじゃないかな。

            自分が生きているうちにはまったく役に立たないかも知れないけど遠い未来になんらかの役に立つかも知れないという意味では、ほんのちょっとだけ期待できるとかそんな感じ。
            まぁ何をもって愚かだと言うかは人それぞれだからどうでもいいです、はい。

            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 12時52分 (#3091787)

    「有-有」データだけじゃ信用できない、という話をやってたなー。
    「前兆有-地震有」だけじゃなく「前兆無-地震有」「前兆有-地震無」「前兆無-地震無」の全部のデータがないと詐欺のネタでしかない。

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 8時47分 (#3091582)

    まあ仕事中に予兆が観測されたからといって実際に被害が出るまでは仕事させられるんだろうな。
    「万が一予兆が外れてたら誰がその分の仕事が出来なかった責任を取るんだ!」てな感じ?

    当たってたら「自然災害なので仕方がない」で終わるまでがお約束orz

    • 「万が一予兆が外れてたら」ていうけど、
      この手のめったに起きない事象に対しては、算数的な問題としてどうやっても"けっこう外す"事になるはず。

      例えば、
      一万人に一人かかる病気について、『100%検知(検知漏らしは無し)できて誤検知率を1%に抑えた画期的な早期発見診断』が発明されたとする。
      で実際に一万人を検査にかけると100人前後に陽性反応が出るんだけども、ホントの患者はその中のだいたい一人くらいになる。
      かなりいい検知性能のはずなのに、偽陽性だった人たちの体感ベースだと99%ハズレるポンコツ診断のように思ってしまう。

      病気診断の例ならまだいい「なんだよ脅かしやがって」で済むから。

      地震に当てはめると、
      『1000年に一度級の大地震を必ず検知できるが、100年に一度くらい誤報を出す』
      みたいな感じになるだろうか。これだって悪くない精度だと思うけど。
      この場合でも1000年に一度の地震を当てるまでに何度も誤報を発信するわけで、街ごと生活を止めて退避するって決心はきっとつかない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        例えば、
        大地震を一時間前に予知できるようになった。ただし10回に1回的中で、あと9回は大地震ではない。
        この精度だとしても、今までを考えれば革命的精度だ。

        さて、津波が来るとすれば、速攻で避難を開始したい。
        しかしこの精度で、毎度毎度大避難できるか?無理だ。津波からの避難となると大事。けが人も出るだろう。それが9/10はハズレなのだ。

        地震予知は難しいもんだ。

      • by Anonymous Coward

        そうなんだよね。
        地震予知はよっぽど精度が上がらない限り、政治的な問題で使い物にならない。
        というか大地震については予測の精度を測るのすら難しいよね。そんな頻繁に起きる事象じゃないし。

    • by Anonymous Coward

      地震予知がある程度可能になったという新しい環境に適応できなかった法人や個人が淘汰されるは気の毒ですが仕方ないですね、それも自然の仕組みですから。

      • by Anonymous Coward

        そういえば東海地方の大きな組織だと随分以前から東海大地震の予知が発表された時の対策を立てていたと思います。

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 8時52分 (#3091586)

    上級国民様が遠くに避難するために隠匿されるだけだな

    • by Anonymous Coward

      SPEEDIの情報が隠蔽されたのは忘れない。

    • by Anonymous Coward

      誰でもできるとストーリーに書いてあるのに。

      • by Anonymous Coward

        >国土地理院による全球測位衛星システムからの公開データのみ

    • by Anonymous Coward

      どうせ20分~1時間ほど前にならないと分からないので、隠匿するほどの情報じゃない。
      というかこれを隠匿しようと思ったら、国土地理院のデータ公開を止めないといけないので、一発で異変に気付ける。

      • by Anonymous Coward
        生データを公開してる訳じゃないからなぁ
        • by Anonymous Coward
          生データである必要ないんですよ。
          あくまでも「公開データ」だけで検証できるものなので。
          • by Anonymous Coward

            胡散臭い。

            リアルタイムで何時間単位で流されてるのかな。

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 9時55分 (#3091632)

    第一印象は「シン・ゴジラ」で逃げ遅れてマンションごとなぎ倒された夫婦だった。
    次に思ったのは、津波警報が事前に出ていても逃げ遅れた人たち。
    今の職場はビルの28階なんだけど、20分後に大地震と警報が出ても逃げられるかなあ。

    • by Anonymous Coward

      東日本大震災は即座に大津波警報が発令されたのにもかかわらず、海岸や川の河口から避難しようともしない人たちが次々と飲み込まれましたよね
      あれは自業自得というほかない

      • by Anonymous Coward

        4階建てのビルだから大丈夫だと思った、という人たちもいるので
        十把一からげに自業自得とは言いたくない。
        小学校で集団避難のために整列してて津波に飲まれた例もあるし、
        津波てんでんこって大震災後にやっと広まった概念だ。

        • by Anonymous Coward

          大川小は児童さえ避難したがってたのに避難は不要と判断した教師が相当叩かれたし
          NHKでは地震直後から避難を呼びかけていた。そしてテレビの映像では避難しようともしないで海岸に留まる愚かな人々が鮮明に放映された

          • by Anonymous Coward

            おばあちゃんが寝たきりで20分では車椅子に移すのもおぼつかないとか、
            子供が学校に行っていて戻ってくるかもしれないので家を空けられないとか、
            個々の事情はそれぞれにあっただろうと思うので、一からげに「愚か」と断定したくない。
            まあ、台風接近中に川の中州でテント張ってたなら「愚か」扱いでもいいかもしれないけど。

            • by Anonymous Coward

              物見遊山に海岸の様子を見に行った人たちのことを愚かと言っているので何の問題もない気がしますが
              映像では彼らの生死はわかりませんが、津波が到達する瞬間に逃げ出してるレベルなので助からなかったでしょうね。

      • by Anonymous Coward

        スマトラ島だかの地震のときの津波でも動画サイトに海岸に残ってる人たちが飲み込まれる瞬間がアップされてましたな。
        どこかしら「自分は大丈夫」って思っちゃうんでしょうかね。

        正直なところ私も東日本大震災時は震度5弱を観測した地域に居ましたが、自宅内で逃げ道確保だけして「オー揺れるなあー」ぐらいの認識でしたね。

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 10時34分 (#3091653)

    自動売買のプログラムに組み込んだらいいかも

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 10時48分 (#3091672)

    論文読んでないけど。以前から、「地震予兆として電離圏が何らかの影響を受けているのでは」、という技術者の経験則みたいな報告があがってた。
    しかし、電離圏が地震の前兆からどのような影響を受けているのかは判っているのかな。
    まぁ、串DA法とか、GYAKUラジオ法とか短波観測とか、追っかけている人もいるけど。

    # 理由の後付なんて色々できるわけだし。。。

    • by Anonymous Coward

      地震雲の形や角度 カラスの鳴き声 蛇の死骸 頭痛 不眠 PCの暴走・・・
      なんかよりは説得力がありそうで期待してます

  • by Anonymous Coward on 2016年10月05日 10時56分 (#3091678)

    超長期線電波干渉法 → 超長基線電波干渉法

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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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