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アメリカ合衆国

牛肉そっくりの味で赤い肉汁も出る植物性人工肉バーガー、米食品医薬品局が重要成分の安全性を認定 60

ストーリー by headless
可能 部門より
米Impossible Foodsは23日、植物性原料のみで牛肉そっくりの味や赤い肉汁を実現した同社の人工肉バーガー「Impossible Burger」の重要な成分について、米食品医薬品局(FDA)から安全性に問題ないとの通知を受け取ったことを発表した(プレスリリースArs Technicaの記事)。

Impossible Burgerで牛肉の味や肉汁を再現する主要成分は、根粒菌に感染したマメ科の植物の根で生成されるヘムタンパク質、大豆レグヘモグロビンだ。Impossible Foodsでは遺伝子操作したピキア酵母を用いて大豆レグヘモグロビンを製造している。この大豆レグヘモグロビンについて、Impossible Foodsでは一般に安全と認められるGRAS物質の認定を求めたが、2017年にFDAは安全性を認定するに足る十分な情報がないとコメントしていた。

そのため、Impossible Foodsは安全性を裏付ける1,000ページ以上の資料(PDF)を提出。FDAではImpossible Foodsの提出資料などを検討した結果、大豆レグヘモグロビンはImpossible Burgerで牛挽肉の風味を再現するための使用量や調理法といった条件ではGRASと認めることに問題ないとの結論に達したとのこと。

なお、米国ではFDAによるGRAS認定の有無にかかわらず、企業が自ら安全性を確認することで任意の添加物を使用できる。そのため、Impossible Burgerは既に米国と香港で3,000店舗近くで提供されている。これまでは比較的高級な店が中心だったが、4月には米ファーストフードチェーンWhite Castleでもニューヨークやシカゴなど140店舗で提供が始まり、手頃な値段で食べられるようになっている。それでもImpossible FoodsではFDAから安全性のお墨付きを得たかったようだ。

Impossible Burgerの味の決め手となるヘムタンパク質は、人類が必須栄養素として数十万年にわたって肉から摂取してきたヘムタンパク質と同じだが、大幅に少ない資源で供給が可能だという。牛を育てて肉をとり、挽肉を作るのと比べ、Impossible Burgerの製造に必要な水は75%少なく、排出される温室効果ガスは87%少なく、必要な土地は95%少ないとのことだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by st1100 (45287) on 2018年07月29日 0時07分 (#3451119)

    学生の頃の下宿の夕食で出たハンバーグ
    白くて硬かったなぁ
    デカくて腹にたまればいい、と言うにしてもひどかった。

    #2年からは「賄い無し」に変更した

  • by Anonymous Coward on 2018年07月28日 13時37分 (#3450872)

    今後傾向としては全世界的には食糧難になる傾向だしいいのではないか?と思う

    植物性由来からにくにくしい肉ができるというのはなかなか乙ですし。

    日清カップヌードルが食いたくなった。

    • by Anonymous Coward

      meatと名乗ることを禁ずる

      • by Anonymous Coward

        new meatを略して
        neat と呼ぼう
        # あれ?

        • by st1100 (45287) on 2018年07月28日 22時37分 (#3451083)

          newって馬肉を意味する高等な英語だったかと。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            ノザキのニューコンミートは馬肉が入ってるってことか…

            • by Anonymous Coward

              あれはコンビーフじゃなくてコンミートなので構わないのです

        • by Anonymous Coward

          A neat house has an uninteresting person in it.

        • by Anonymous Coward

          たった一つの冴えたやり方(The Only Neat Thing to Do) ?

        • by Anonymous Coward

          neat は元々『そのまま』『無加工』くらいの意味の英単語が既にあるのでやめて難しい。
          大豆たんぱくから作るので必然的につなぎを使った成型肉になるので、ますます実態と名前の乖離が激しくなって混乱する。
          https://eow.alc.co.jp/sp/search.html?q=neat&pg=1 [alc.co.jp]

  • by Anonymous Coward on 2018年07月28日 14時26分 (#3450889)

    キッコーマン社が米国に醤油を輸出するだか、現地生産するだかし始めた時の、米食品医薬品局(FDA)との交渉がもっと大変だったと読んだ事がありました。

    • by Anonymous Coward

      「1,000ページ以上の資料」って、読んで理解するの大変だよね。
      嫌がらせかと思われたりしない?

      • by acountname (43053) on 2018年07月28日 16時21分 (#3450944) 日記

        医薬の承認の際、昔は段ボール箱で十何箱とか持っていったと聞きおよびます。PDFで1000ページくらいなら楽になったほうではないでしょうか。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        逆にページ数がないと通らないのかも。
        昔、学生だったころ、科研費の申請がページ数が大事とか言ってたような・・・。本当なら労力の無駄だなあ、と思った。

        • by Anonymous Coward

          納める資料の単位が「積み上げた高さが〇m以上」とか「10cmチューブファイル〇〇冊」とかあったなぁ。

      • by Anonymous Coward

        1000ページって、両面印刷ならPPC用紙一締めちゃうのか。
        せいぜい箱ファイル一つか二つだろ?
        余裕じゃないか。まさかスマホやタブレットで読むと思ってないよね?

    • by Anonymous Coward

      納豆はどうなんだろうか... どう見てもアレだけど。

      • by Anonymous Coward

        アメリカで解き放たれ、在来菌を駆逐して粘菌が大陸を飲み込む
        世に言う腐海の誕生である

  • by Anonymous Coward on 2018年07月28日 18時37分 (#3451002)

    >>遺伝子操作したピキア酵母を用いて

    思想的理由でベジタリアンやってる人向けではないよね(絶対とは言えないが、実質的に)。

  • by Anonymous Coward on 2018年07月28日 21時04分 (#3451044)

    こういう偽肉が色んな物にしれっと入ってきそうなのが本当に怖い。
    今までは原材料表見れば回避出来たけど…。

    • by Anonymous Coward

      基準を知りたい。
      肉っぽい食感もダメって事かな?

    • by Anonymous Coward

      肉嫌いなら肉っぽいものを避けてればいいのでは?
      しばらくは肉肉しい存在としてしか世には出ないと思うよ。代替肉っていうくらいだし。

      • by Anonymous Coward

        お肉入り!みたいにデカデカと書かれてる商品ならいいけど、そうではない物だと判別にすごく困るのよ。
        例えばコロッケパンなんかはコロッケの断面図がない限り判別は不可能なんだ。

    • by Anonymous Coward

      大豆タンパク使ってるんだし、普通にアレルギー物質表記で判るでしょ?

      • by Anonymous Coward

        日本の加工食品ってほとんと大豆入ってない?

  • by Anonymous Coward on 2018年07月29日 10時09分 (#3451200)

    我々が求めているのは、高価なベジタリアン向けの代用肉ではない。
    スーパーで100g50円で売られて貧乏人は代用肉を食えと言われるような安価な食材を求めているのだ!

    # でも動物性タンパク質とか不足しそう。

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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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