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宇宙

人類が宇宙で暮らすための課題とは 66

ストーリー by hylom
やはり重力を作り出すシステムが必要なのか 部門より
taraiok 曰く、

人類が最初の宇宙飛行をしてから50年が経過したが、人間が地球から離れたのは最長でもたった437日だ。人間が宇宙で暮らすためにはまだ課題は多い。とはいえ、一部は克服されつつある。たとえば(長期間低重力環境に滞在すると)骨が脆くなる問題は解決の見通しが立っている。しかし、宇宙飛行士は基本的な「十分に食べて寝る」ことでも苦労が絶えないという。最大の課題は放射線だ。宇宙では地球磁場と大気の保護がないため、地球上よりも多くの放射線を浴びることになる。このことは宇宙飛行士が癌で死ぬ確率を高めるNew YorkTimesslashdot)。

5年前に新たな問題も発見された。無重力環境に長時間滞在すると、宇宙飛行士の眼球が圧迫されて視力に影響を与えるというのだ。NASAの宇宙飛行士で医師でもあるMichael R. Barratt氏は、スペースシャトルの宇宙飛行士の多くは視力の変化を訴えていたが、誰もこの問題を研究していなかったという。しかし、この問題は宇宙飛行士の能力低下を招く危険性がある。重力の不足は帰還後に方向感覚を狂わせるようなめまいを引き起こしているという(New YorkTimes不足重力の身体問題[PDF])。

身体以上に問題なのが心だ。NASAの精神科医Gary E. Beven氏は、宇宙飛行士のScott Kelly氏が宇宙ステーションへ1年滞在するミッションで認知機能の低下や睡眠、気分の変化がどのように現れるか注目しているという。ロシアで2010年~11年にかけて行われた火星探査ミッションのシミュレートでは、実験が進むにつれて活発な乗組員が少なくなったとされる(io9)。

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  • なんだかなあ (スコア:5, すばらしい洞察)

    by nci (34333) on 2014年01月31日 14時29分 (#2537023)

    技術的な課題もあるだろうが、
    そもそも宇宙で暮らす必要性が無いってことが
    ある意味最大の課題だよね。

    ##地球が100年ぐらいで吹き飛ぶんであれば必死になるんでしょうが・・・

    • by jobsa (39063) on 2014年01月31日 14時59分 (#2537033)

      宇宙より、まだ海中に施設作って住む方が楽な気もしますし。

      親コメント
    • by nemui4 (20313) on 2014年01月31日 14時51分 (#2537029) 日記

      環境汚染驀進中な大国は月探査やら宇宙開発も盛んだそうですが、もしかしたら移住したいのやもしれぬ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      技術的な課題もあるだろうが、
      そもそも宇宙で暮らす必要性が無いってことが
      ある意味最大の課題だよね。

      ##地球が100年ぐらいで吹き飛ぶんであれば必死になるんでしょうが・・・

      必要となった時に課題を解決する時間が無いという場合もある
      何事も今の段階での要/不要で決定してはいかんということだが
      それゆえに金を出しづらいというのもあるんだよなー

      >地球が100年ぐらいで吹き飛ぶんであれば

      石油があと20年でなくなると数十年前から叫ばれてますが(最近は聞きませんね)
      なんだかんだと技術も発達するから大丈夫なんて楽観論のまま
      あと10年というところで結局無理でした\(^o^)/となる可能性
      ありますよねw

      • by digoh (17917) on 2014年01月31日 15時35分 (#2537052) 日記

        地上がもう暮らせないから宇宙で暮らそう、とするには(今の技術の延長線上では)キャパシティが少なすぎなんですよね。
        ほんの一握りの富裕層だけ宇宙で生き残ろうとするのが精一杯なんで、そのために公共の金で開発、というのはちょっとお題目としてイマイチ。
        人類絶滅を前にして人の種を他の星に撒こう、という夢もあるかもしれないけど、そのために(絶滅が見えてない状態で)人から金が集められるかというとちょっと。

        なんとかして「宇宙で人が長期間暮らすことで、かかったコストよりリターンの方が大きくなる」という夢を見出さないと。
        例えば資源小惑星を捕まえて地球周回軌道に乗せて継続的に資源を投下する、みたいな。
        ……この案がホントにリターンの方が大きいかは私には保証できませんが。
        単に「自由落下環境が様々な研究においてとても貴重」というだけではイマイチ。

        それこそフィクションにあるように「ステーションで造った合金を使うと常温核融合が可能に」くらいの派手な成果があればいいんですけどねぇ。

        親コメント
      • 石油があと20年でなくなると数十年前から叫ばれてますが(最近は聞きませんね)

        いえ、マスコミが(飽きたのか)あまり話題にしないだけで、 2006年にはオイルピークに達していた旨が報告されたり [nationalgeographic.co.jp]、シェールガスも予想より採掘量が少なくヤバいとの警鐘がされたり [ismedia.jp]、年々着実に状況は悪化していますよ。

        • 石炭の可採埋蔵量と可採年数も順調に減っていってますしねえ。 (エネルギー白書2009年) [slashdot.jp] (エネルギー白書2013年) [meti.go.jp]
          今世紀中に全地球がかつての先島諸島やイースター島みたいになりそうですな。
          親コメント
          • by Anonymous Coward
            > 石炭の可採埋蔵量と可採年数も順調に減っていってます
            増えてね?
            2009年8,475億トン
            2013年8,609億トン
            可採年数がそれ以上に減ってんのはやっぱ中国がガンガン燃やしてるからだろうな。

            > かつての先島諸島やイースター島みたいに
            石が尽きて石器文明が崩壊したんだっけ?
            • by Anonymous Coward on 2014年01月31日 19時07分 (#2537254)

              イースター島は木の切りすぎが原因と言われております。

              元々は大木からなる森林に覆われており、カヌーの材料や燃料として活用されていたものの、人口増加により再生量を上回る勢いで伐採。
              最終的には、禿山ばかりになってしまい、大型のカヌーが作れないため重要な食料調達手段であった遠洋航海が出来なくなる。
              その後は残る資源や食料の奪い合いから戦争が勃発、果てには食人まで横行し、人口は激減。

              という流れだそうです。何というか、人類の未来を暗示させるような話です。

              親コメント
          • by Anonymous Coward

            > 石炭の可採埋蔵量と可採年数も順調に減っていってますしねえ。
            石炭の可採埋蔵量と可採年数の減少は石炭価格の下落が原因。
            それを全く原因の異なる
            > 今世紀中に全地球がかつての先島諸島やイースター島みたいになりそうですな。
            に結びつけるのは間違い。
            意図的にミスリードしてるのか単なる無知かはしらないが。

        • by Anonymous Coward
          > 2006年にはオイルピークに達していた
          前に書いたのまた貼っとくか

          > 2006年の全世界の石油生産量は日量71,736.94千バレル
          > 2012年の全世界の石油生産量は日量74,643.65千バレル
          > はい論破
          • by Anonymous Coward

            ピークに達してようが、ある程度生産量を増やすことは可能だ。
            採算性を犠牲にするならば。

          • by Anonymous Coward

            それでピークオイル問題が解決なら幸せだと思うのだが・・・。
            この問題の本質はリンク先にもあるように、廉価な在来型石油が減少していること、採掘量の成長が期待できないこと、なのだから、たまたま採掘量が上回った年があっても(頭打ちになってる中で山が2006年ではなく2012年だったというだけで)何の論破にもならないよ?
            オイルサンドやらからの高くエネルギー効率の悪い石油の採掘量が増えても、問題は解決しない。

            • by Anonymous Coward
              で、次の山は2013年ですか2014年ですか?
              石油枯渇論者にゃ1950年代から延々と嘘つき続けてきたという前科があるんだけど、そりゃ狼少年の話だって最後には狼が来たわけで、いつかは石油がなくなる日も来るだろうさ。20年くらいのスパンで当たったらそんとき自慢してくれよ。
              とりあえず今はそれが近い将来じゃないってことは統計的にも科学的にも経済的にも全く明らかってこと。だいたいある日突然石油が一滴も出なくなるわけじゃないんだし、人類は十分それに備えられる。そんなことより、ある日突然小麦が一粒も実らなくなったり、ある日突然ルーピーオバマが核ミサイルのスイッチ押したりするリスクのがずっと大きいんだから、限りあるお金だとか資源だとかはそういうのの対策に使うべしって話。
            • by Anonymous Coward

              ここ十年で原油価格は二倍程度に上がっているので問題ないでしょう。

      • by Anonymous Coward

        石油の残量は採算が取れないため現在採掘不可能な石油を除いたものです。
        従って現在の価格で採掘可能な石油が減る→原油価格が高騰する→損益分岐点が上がって石油の残量が増えると言う事をひたすら繰り返しているのが現状ですね。
        後半世紀もあれば庶民の手が届かないかかくになるんじゃないかな

      • by Anonymous Coward

        >あと10年というところで結局無理でした\(^o^)/
        ニーヴンの中性子星だったかな、
        とんでもなく高度な文明を持つけどとんでもなく臆病なパペッティア人が
        (自分で乗るのが怖いので)地球人を乗せた超高速船で銀河中心を探索させたら
        超新星爆発が連鎖反応を起こしていて数万年で銀河系内の生命は一掃される、
        ということが判明し通信後に戻ったらパペッティア人は既に農業惑星やら何やらを束ねて
        銀河系外に脱出を開始していて居なくなっていた
        一方地球人は「まだ大丈夫」と結論を先延ばしにし続け、
        夜空が怪しく光り始めた頃に恐慌状態に陥るだろう、みたいな話があった

    • by Anonymous Coward

      どこにぶら下げるか迷ったのですが、
      宇宙に居住環境を作る事と、地球に依存しない居住環境を作る事の間にはすごいギャップがありそうです。

    • by Anonymous Coward

      >そもそも宇宙で暮らす必要性が無いってことが
      >ある意味最大の課題だよね。

      第六大陸というSF小説のあとがきで筆者曰く、
      月にいく技術はある。しかし回数を重ねないとコストダウンができない。
      コストダウンの過程(中間)がない。
      だから中間を埋めるストーリーを考えた、と言ってた。
      実際宇宙ビジネスを成功させるには中間的需要面をどうするかが鍵なんでしょうね。

  • by iwakuralain (33086) on 2014年01月31日 15時15分 (#2537042)

    予算

    # これが解決できれば今あがってる課題もけっこう解決できると思う

  • 最大の課題は放射線だ。

    現状の例えばISSでは打上げ費用の問題からされてませんが、将来的に大きな放射線防護壁を装備できれば解決しますよね。

    無重力環境に長時間滞在すると、宇宙飛行士の眼球が圧迫されて視力に影響を与えると

    しきい値は不明ですが要は重力が在れば良い訳で ISS遠心機実証機 [wikipedia.org] 等の実験と実用化待ち。

    宇宙ステーションへ1年滞在するミッションで認知機能の低下や睡眠、気分の変化がどのように現れるか注目しているという。

    ロシアで2010年~11年にかけて行われた火星探査ミッションのシミュレートでは、実験が進むにつれて活発な乗組員が少なくなったとされる

    ISSでのメンタル面での諸問題は宇宙に浮かぶ狭くてゴミだらけでうるさい飯場と言うか土管の中で暮らしてるせいなんじゃないかと。特にロシアのモジュールはうるさいと聞き及びます。
    これもスペースコロニーとは言いませんがそれなりに大きくて生命維持系の出す騒音等を隔離し静かな生活空間を確保できれば解決するのではないかと。

    • by Anonymous Coward

      そりゃ解決策はあるでしょう。問題はコストが高いこと。

    • by Anonymous Coward

      原発報道みていて思うんですが、放射線防御は難しいんではないかな?サイド3以外のコロニーは窓開けっ放しだった気がするけど。あれでガンマ線防げてますか?

      • 放射線と放射能の区別が付く様になってからまた来てください。

        あと、オニールシリンダー所謂島3号(実はオニールの本では1号からシリンダーなのです)は所詮オニールの考えた「ぼくのかんがえたかっこいいすぺーすころにー」でしか無く、宇宙線やメテオロイド対策とか何も考えてないデザインなのでオニール以降のスペースハビタット考察では議論の外ですね。所詮ガンダムの中に出て来るプロップでしかないとお考え下さい。
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          原発の構造から放射線の話を持ち出すのはおかしくもなんともないでしょう?
          原子炉は放射線を外に出さないために分厚い壁で守られているのだから。

        • by Anonymous Coward

          やっぱり人は地面の上で生きていくものなんだなあ。富野監督がいうのも一理ある。地球を大切にしよう。

      • 現実の原発の話と宇宙船・宇宙ステーションにおける話とガンダムのコロニーの話とをごっちゃにしてはいけません(特に最後)。

        ガンダムのコロニーはその辺のことを棚上げにしてとりあえず描かれたものです。
        元ネタはあるものの、対宇宙線防御についてそんなに真面目に考えられたものではありません。
        あの”透明な部分”は有害な放射線はバッチリ遮蔽してくれる未来素材でできてるよ、くらいに考えるべきものでしょう。

        原発の場合、放射線が飛び交う側とモノやエネルギーのやりとりをしたり、飛び交う中で何らかの作業を行ったりしなきゃいけないから面倒なのです。
        単に遮蔽すればいいのであれば、理屈の上では充分厚い壁やら何やらで遮蔽できます。
        宇宙船、宇宙ステーションというケースだと、それを打ち上げるコストが尋常じゃない。
        デカい鉛の球体を低コストで周回軌道に乗せる方法があるんならいいんですが。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          > あの”透明な部分”は有害な放射線はバッチリ遮蔽してくれる未来素材でできてるよ

          ミノフスキー粒子は放射線も妨害するんですよ。

          • それを言うなら、ミノフスキー粒子に電場をかけたミノフスキー格子には封じ込め効果があるので云々、という説明になります。
            「なんでもミノ粉って言って片付けた」と解釈されがちですが、一応もう一歩踏み込んだ「一見真面目に考察したかのような設定」が私にとっての魅力なので、安易に「ミノ粉があるから大丈夫」で済ませる風潮には警鐘を鳴らしt(どうでもいい

            親コメント
        • by Anonymous Coward

          人型大型ロボの時点で、空想なのさ。

        • by Anonymous Coward

          あの規模なら月面でコンクリートをねって、コンクリートで作るでしょ
          いちいち打ち上げてたんじゃ、感性まで何年かかるかわからないし、相当な量の資源の持ち出しになってしまう
          また、中で大量の水を使うことになるので、二重構造にして外殻と内殻の間を水タンクとして使えば放射線よけにもなる

          • ええと、ガンダムの話と現実の話を混ぜないでいただきたい。

            あと「月面で造ったコンクリートで作る」という案自体は結構ですが、現時点でそれを月面以外で利用するために運ぶ手段がありません。
            地球から打ち上げるよりはエネルギーが少なくて済むのは確かですが、月面にロケット燃料が生えてるのでもないかぎり燃料は地球持ち出しです。
            太陽光発電で充電器に貯めてマスドライバーで撃ち出しますか?なんというか、すごい仮説に仮説を重ねた話になっちゃいますよね。

            さらに「中で大量の水を使うことになるので」というこれこそ、月からの供給が危ぶまれる話。
            月に(利用可能な形で、たっぷり)水がある、というのは色々報告はあれど未だ希望的観測でしかない。

            ・・・と言うか月からそんな色々供給できるんなら、そもそも月面基地を作ってそこに住めばいいじゃないですか。なぜ月面から離れたコロニーを作るのか。

            親コメント
      • by Anonymous Coward

        あの窓は太陽の方向向いてない(回転軸が太陽に向いている)ので、反射鏡が太陽光だけ反射していればかなり防げます。
        あとは窓の上を水槽にして放射線を減衰させるとか、下の図(崩れてたらすみません)みたいに光を反射して放射線を遮るとか、色々対策はあります。

         ↓
        \→\
           ↓
        /←/
         ↓

    • by Anonymous Coward

      広く静かで重力もある空間、もう地球でいいんじゃない?
      実験とかはそれこそロボットにでもやってもらおうよ。

  • by Anonymous Coward on 2014年01月31日 16時31分 (#2537113)

    宇宙で暮らした場合、放射線の影響で、寿命が短くなるので、
    必死になって人間の再生産に励まなくてはいけない。
    そのため1日1回の生殖行為が義務付けられる。

    • by Anonymous Coward

      オス1匹あたりメス310匹あてがう勘定か。胸が熱くなるな。

      • by Anonymous Coward

        それじゃ、残ったオス309匹はオス同士で戯れる、と。胸が熱くなるか?

    • by Anonymous Coward
      どんなに急いで種蒔いても収穫するまで10月10日かかるんですがそれは
  • by Anonymous Coward on 2014年01月31日 19時34分 (#2537268)

    >基本的な「十分に食べて寝る」ことでも苦労が絶えないという。
    いや、本当に大変なんですよ。[自宅警備員]

    >ロシアで2010年~11年にかけて行われた火星探査ミッションのシミュレートでは、実験が進むにつれて活発な乗組員が少なくなったとされる

    地上でもたくさんサンプルがいるような気がするのだが。
    アニメを与えると精神活動(2ch などの書き込み)は比較的活性を保つとか。

  • by Anonymous Coward on 2014年01月31日 20時26分 (#2537298)
    心の問題については、行く機会が増えて当たり前となってくるとまた変わってくるんじゃないだろうか。
    サンプル数が増えれば体への影響とその対策も見つけやすくなるかもしれないし。

    製造期間とか予算の問題に帰着するのかもしれないけど。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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